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記事 9件
  • 第8章 麻雀で食う

    2019-09-18 12:00  
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    ・エピローグ・第1章 お1人様でも安心・第2章 鶏が先か、卵が先か・第3章 アルバイト・第4章 デビュー・第5章 時間泥棒・第6章 都会のオアシス・第7章 待遇と出会いと常連客に後藤(仮名)という男がいた。灘高から東大を院生まで大学卒業後は経済企画庁といった絵に描いたようなエリートだった。そんな超エリートでも、こと麻雀に関しては――今の状態なら当たり牌を掴まない とか好調な親のツモ筋を変えるために出来メンツチー とかそんなことを真顔でやっていたのだからこの遊戯は闇が深い。ただこの後藤という男、言ってることは電波だが麻雀は強かったのだ。 
  • 第7章 待遇と出会いと

    2019-08-24 12:00  
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    ・エピローグ・第1章 お1人様でも安心・第2章 鶏が先か、卵が先か・第3章 アルバイト・第4章 デビュー・第5章 時間泥棒・第6章 都会のオアシス雀荘でアルバイトを始めた時の時給は1000円1半荘400円のゲーム代は、完全に自腹という待遇だった。勤務時間は1日12時間。仮にその日10半荘打ったとしたら、ゲーム代を除く日給は実質8000円。これを時給換算すると―― というようなことは一切考えたこともなかった。正直給料なんかどうでも良かったのだ。そもそもお金のためならサラリーマンは辞めないし同じアルバイトでも、松屋の深夜アルバイトのほうがずっと時給は高い。待遇とは何か 給与や労働時間だけが待遇ではない。労働環境や同僚、上司、全ての条件をひっくるめて待遇というのだ。大好きな麻雀を打って給料がもらえるこんな神待遇の職場は他に知らない。始めた頃は社員の人にお願いしてシフトを譲ってっもらったりもしてい
  • 第6話・都会のオアシス

    2019-08-13 18:00  
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    からの――今日の午後届いたサングラス。これで涙を流しながら天鳳を打つことも無くなる・・・はずしばらく打てなかった分、今晩から頑張ろうと思います。・エピローグ・第1章 お1人様でも安心・第2章 鶏が先か、卵が先か・第3章 アルバイト・第4章 デビュー・第5章 時間泥棒武蔵小杉駅から歩いて10分、7時ちょうどくらいの電車に乗らなくては間に合わないので、家を出るのは常に6時台だった。東横線を渋谷で降り、銀座線に乗り換え、赤坂見附で丸ノ内線へ四ツ谷3丁目から歩いて10分、そこに東京のオフィスはあった。8時には業務開始、昼休憩1時間を挟んで18時まで夜休憩30分が終わると残業だ。21時に終わって後片付けをしまっすぐ家に帰ったとしても大体22時半といったところ。月曜から金曜までそんな1週間。業績が悪ければ土日出社も珍しくはない。朝ネクタイを締めると、会社に首輪をつけらたようで嫌な気持ちになるオフィスで
  • 第5章 時間泥棒

    2019-08-11 13:15  
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    ・エピローグ・第1章 お1人様でも安心・第2章 鶏が先か、卵が先か・第3章 アルバイト・第4章 デビュー麻雀は時間泥棒だ。1回プレイすると半荘なら30~40分当然1回だけじゃ物足りなさすぎるから何度も何度もプレイする。麻雀にはまってしまった人は、人生において他の大事な何かをするための時間を削ってまで没頭する。「麻雀なんて覚えなきゃよかったよー」フリー雀荘の常連客の中には、自虐気味にボヤく人も少なくはない。「麻雀を覚えたせいで人生が狂った」ただ、本気でこう思っている人は自分自身の事を何もわかっていない愚か者だと思う。僕は大学を2年の時に進級留年、4年の時に卒業留年した。麻雀のせい?間接的な原因はそうかもしれない。しかし直接的な原因は全然違う。 
  • 第4章 デビュー

    2019-07-27 14:00  
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    ・エピローグ・第1章 お1人様でも安心・第2章 鶏が先か、卵が先か・第3章 アルバイト場代の安い雀荘を知ったのは大学に入ってしばらくしてからのこと。初めてラスを引いた時の支払いが、驚くほど安かったのが印象的だった。これならなんとかなりそうだ――しかし僕の大学生活はかなり忙しかったのだ。週4回深夜までのアルバイト。毎週木曜日は23:00から金曜の1限まで、高校時代の友人と徹夜麻雀をやることが決められていた。金曜の1限は体育だったのだが、若かったせいか徹夜明けに流す汗は思いのほか気持ちが良かったのをよく覚えている。中型2輪免許取得と中古バイクを購入。30万くらいの貯金ができたところでアルバイトは辞めることにした。ようやく時間が確保できた。安い場代のフリー雀荘は既に近所にも発見済みだった。さあ、いよいよ待ちに待ったフリー雀荘通いの始まりだ―― 
  • 第3章 アルバイト

    2019-07-21 12:00  
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    ・エピローグ・第1章 お1人様でも安心・第2章 鶏が先か、卵が先か大学進学と同時に1人暮らしが始まった。念願だったフリー雀荘に通える環境を手に入れたのだが不安材料があった。予備校の時はホテル代、交通費以外に10泊で10万貰っていた。大変ありがたく全部使わせてもらったのを覚えている。ほぼ麻雀で・・・受験の時はホテル代、交通費とは別に4泊で4万貰っていた。大変ありがたく全部使わせてもらったのを覚えている。ほぼ麻雀で・・・フリー雀荘に通うためにはお金が必要だ。予備校時代、東京受験時、その事をわが身をもって知っていたのだ。1人暮らしの際提示された仕送りの額は家賃、光熱費、電話代込みで1か月10万だった。 え――くそう、誰が仕送りの相場を入れ知恵しやがったのか??もっと貰えるのではないかと期待していた僕のあては完全に外れてしまった。使えるお金は1か月食費込みで5万くらいか・・・これでは1日大敗しただけで生活を維持することができなくなってしまう。そう思った僕はさっそくアルバイトを始めることにした。週4日、時給は600円、17時から26時までの居酒屋勤務だ。学生時代のアルバイトは無意味なのか 
  • 第2章 鶏が先か、卵が先か

    2019-07-14 12:00  
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    ・エピローグ・第1章 お1人様でも安心第2章 鶏が先か、卵が先か北海道では「電車」の事を「汽車」という汽車というのは本来、蒸気機関車のことを指していうのだが僕の時代でも蒸気機関車はもう走っていなかった。なのになぜか「汽車」という。北海道で「電車」といえば路面電車のことだ。僕の地元から札幌までは「汽車」で片道約3時間運賃は片道7000円弱、金の無い学生に簡単に出せる範囲を超えている。したがってフリー雀荘はしばらく封印せざるを得なかったこの頃までは仲間内でバカ言いながら打つ麻雀のほうが楽しかったということもある。大学受験のために上京した。受験日は2月12日と2月14日、前泊するので3泊4日の日程だった。 
  • 第1章 お1人様でも安心

    2019-07-05 13:30  
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    第1章 お1人様でも安心僕が住んでいた地元はフリー雀荘が無かった。対戦相手はもっぱら友人、知らない人と麻雀を打つ機会は皆無だったのだ。お1人様でも安心看板を見てゴクリと唾を飲み込んだ。そう、あれは予備校の冬期講習で札幌に来ていた時のことだ。フリー雀荘の存在は知っていたし興味も有りまくりだった。「大三元」薄暗い地下にそのお店はあった。ちょっと怖い気もするが断然好奇心のほうが勝っていた。思い切ってドアを開けると真っ先に目に入ったのは、エイトラインというゲーム機をバンバン叩く人だった。次に目に入ったのは3人掛けのソファーを独占しいびきこそなかったが、かなりだらしのない格好で熟睡している人。(まだ15:00なんだけどな・・・)奥の方に目をやるとようやく目当ての景色が拝めた。店内は4卓、その内1卓だけが稼働しており、それ以外の人はゲーム機、ソファーに1人ずつ。そして新聞を読んでいた人が1人。 
  • 僕が雀荘を辞めたわけ

    2019-06-30 12:00  
    燕雀の志10最後は去年の8月の頭だったか。それ以来オンレート雀荘のゲストには入っていない。Mリーガーの選考には過去の雀荘勤務経験は無関係。だからMリーガーを目指して雀荘勤めを辞めたというのは少し違う。正確にいえば5年前、雀荘メンバーを辞めた時に今後は雀荘勤務以外の仕事で生計を立てていこうと思ったのだ。ゲストと称して雀荘勤務を再開したのは単純に収入の問題。当時は実入りが少なく、先行き不安だったのでこちらからお願いしたのだ。本当は収入の目処が立ったところで辞めれば良かったのだが雀荘は慢性的に人手不足、僕がシフトに入れば社員の誰かが休むことができる。それが喜ばれたんだよね。辞めにくかったというよりも、役に立っているのが少し嬉しかったのかもしれない。そんなわけでゲストのほうも続けていたのです。初めてフリー雀荘に足を踏み入れてから約30年フリー雀荘で勤務するようになってから約15年僕にとってフリー雀