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第18章 現役麻雀プロがガチで天鳳位を目指すブログマガジン
2019-12-17 12:00110pt・プロローグ・第1章 お1人様でも安心・第2章 鶏が先か、卵が先か・第3章 アルバイト・第4章 デビュー・第5章 時間泥棒・第6章 都会のオアシス・第7章 待遇と出会いと・第8章 麻雀で食う・第9章 麻雀のプロ・第10章 洗脳・第11章 酷使・第12章 天狗の鼻が折れた時・第13章 惰性・第14章 逮捕・第15章 不起訴・第16章 後日談・第17章 新店そして卒業年末年始の繁忙期を最後の出勤にして15年にわたる麻雀荘スタッフ生活にピリオドを打った。退職後、やろうと思っていたことは具体的に3つあった。・有料ブログマガジンの開設・スカイプを使った麻雀の家庭教師・麻雀のセミナー当時の事を、いま振り返って考えれば――よくもそんなテキトーな構想で仕事を辞める気になったなと、我ながら少し呆れてしまう。別に勝算があったわけでも、自信があったわけでもなかったからだ。 -
第17章 新店そして卒業
2019-12-09 12:00110pt・プロローグ・第1章 お1人様でも安心・第2章 鶏が先か、卵が先か・第3章 アルバイト・第4章 デビュー・第5章 時間泥棒・第6章 都会のオアシス・第7章 待遇と出会いと・第8章 麻雀で食う・第9章 麻雀のプロ・第10章 洗脳・第11章 酷使・第12章 天狗の鼻が折れた時・第13章 惰性・第14章 逮捕・第15章 不起訴・第16章 後日談店を閉めることを聞きつけて譲渡を申し込みに来た人、その内何人かと会うことになった。某チェーン店の人、素性の知れない金持ちっぽい人この日会う人は、一時期お店によく来てくれた常連さんだった。木原くんがやってくれるなら俺が買うよ――出資者なんだから当たり前だけど、それまで会った人は向こうから条件を押し付けてくるタイプだった。今回は顔見知りということで会談も雰囲気が違う。僕は少し吹っ掛けるつもりだった。 -
第16章 後日談
2019-11-28 12:00550pt・プロローグ・第1章 お1人様でも安心・第2章 鶏が先か、卵が先か・第3章 アルバイト・第4章 デビュー・第5章 時間泥棒・第6章 都会のオアシス・第7章 待遇と出会いと・第8章 麻雀で食う・第9章 麻雀のプロ・第10章 洗脳・第11章 酷使・第12章 天狗の鼻が折れた時・第13章 惰性・第14章 逮捕・第15章 不起訴秋葉原M店、蒲田C店、そして渋谷Z店2011年4月25日20:00、この時間に強制捜査が入ったのは渋谷だけではなかった。営業しているエリアも全く違う、もちろん系列店でもないレートもルールも全然違う、オーナー同士顔見知りですらない。そんな3店が一斉捜査とは異例中の異例だ。おそらくかなり前からの計画だったのであろう。しかし、一体なぜ縁も所縁もない3つのお店が捜査対象となったのだろうか? 唯一の共通している点といえば、女性スタッフが -
第15章 不起訴
2019-11-24 17:00550pt・プロローグ・第1章 お1人様でも安心・第2章 鶏が先か、卵が先か・第3章 アルバイト・第4章 デビュー・第5章 時間泥棒・第6章 都会のオアシス・第7章 待遇と出会いと・第8章 麻雀で食う・第9章 麻雀のプロ・第10章 洗脳・第11章 酷使・第12章 天狗の鼻が折れた時・第13章 惰性・第14章 逮捕ボディチェックを終えて格子付きの部屋に案内されたのが5:30だった。先住民は寝ていたので、起こさないようそっと部屋の隅のほうで毛布にくるまることにした。疲れたな・・・でも腹が減りすぎて眠れない・・・そう思いながらぐずぐずしてたら6:00に起床のベルが鳴った。朝飯が格子越しに配給される。「ご飯」「みそ汁」「パンペン?」「漬物」 以上だ。困ったな・・・僕が漬物が食えない。ハンペンも苦手だ。ご飯だけで食べることもできない。こうなったらみそ汁でご飯を流し込むしかないのだが、このみそ汁がとんでもなく不 -
第14章 逮捕
2019-11-21 12:00550pt・プロローグ・第1章 お1人様でも安心・第2章 鶏が先か、卵が先か・第3章 アルバイト・第4章 デビュー・第5章 時間泥棒・第6章 都会のオアシス・第7章 待遇と出会いと・第8章 麻雀で食う・第9章 麻雀のプロ・第10章 洗脳・第11章 酷使・第12章 天狗の鼻が折れた時・第13章 惰性平日の昼下がり、珍しい時間帯に1組のセット客が入った。50代、40代、30代・・・・年齢層もバラバラな男3人、女1人の4人組だ。ただ全員スーツ姿だったのできっと会社の同僚なんだろうと予想した。(それにしても、就業中だろうに・・・・)うちはセット客にもドリンクを無料で提供していた。しかしそのセット客は最初のドリンクだけで一切頼もうとしなかったものだから――お飲み物いかがですか?こちらから何度か聞いてみた。おそらくフリー雀荘に来るのが慣れていないのだろう。それでも和気あいあいと麻雀を楽しんでいるようにみえた。セット客はお店が少し混みだした19:00~20:00頃に帰っていった。 -
第13章 惰性
2019-11-05 12:00110pt・エピローグ・第1章 お1人様でも安心・第2章 鶏が先か、卵が先か・第3章 アルバイト・第4章 デビュー・第5章 時間泥棒・第6章 都会のオアシス・第7章 待遇と出会いと・第8章 麻雀で食う・第9章 麻雀のプロ・第10章 洗脳・第11章 酷使・第12章 天狗の鼻が折れた時人間関係や労働環境に対するストレスが多い職場A人間関係や労働環境に対するストレスが少ない職場B・給与20万の職場A・給与10万の職場B勤務時間は全く同じとしてどちらの職場を選ぶだろうか?この2択なら職場Aを選ぶ人が圧倒的に多いだろう。都内1人暮らしで給与10万円ぽっちでは、生活水準を相当下げることを強いられる。背に腹は代えられないというヤツだ。・給与50万の職場A・給与40万の職場Bこの2択なら職場Bを選ぶ人も多いはず。50万と40万では生活水準に大差がない。ならば――ということ。参照記事・満足度と期待値の話渋谷の新店に転 -
第12章 天狗の鼻が折れた時
2019-10-29 12:00110pt・エピローグ・第1章 お1人様でも安心・第2章 鶏が先か、卵が先か・第3章 アルバイト・第4章 デビュー・第5章 時間泥棒・第6章 都会のオアシス・第7章 待遇と出会いと・第8章 麻雀で食う・第9章 麻雀のプロ・第10章 洗脳・第11章 酷使新しい職場は東風戦だった。東風戦は後藤に連れて行ってもらって以来ちょくちょく遊びに行くことはあった。刺激的で超楽しいルールだった。だが東風戦のお店で働いてみようと思うほど、当時の僕は腕前に自信が無かったのだ。まずは段階を踏んで―― と思い、0.5から1.0のお店へ転職。3か月勤めて手応えはあったし、ディープな客層に対する耐性もついた。やれる、十分戦えるはず―― だった。遠藤「木原さん、従業員募集してますか?」遠藤(仮名)が入ってきたのはオープンしてから少し経ったころだった。以前より面識はあった。最初に働いていた雀荘で何度か打ったこともある。(なんだかショボイ麻雀を打つヤツだな・・・)そんなイメージだった。少なくても強いなんて全く思っていなかった。 -
第11章 酷使
2019-10-21 16:00110pt・エピローグ・第1章 お1人様でも安心・第2章 鶏が先か、卵が先か・第3章 アルバイト・第4章 デビュー・第5章 時間泥棒・第6章 都会のオアシス・第7章 待遇と出会いと・第8章 麻雀で食う・第9章 麻雀のプロ・第10章 洗脳店長「木原、明日から夜番に行ってくれ――」店長にそう告げられたのは月の半ば頃だった。別に夜番は苦ではない。むしろ来客で慌ただしい昼番よりもまったりとした夜番のほうが働きやすいまである。大嫌いな街宣(ティッシュ配り)もやらずに済む。ただ――店長「出勤時間の1時間前には店に来るように――」という謎のミッションを課せられた。(え、夜番のみんなはそうしてなかったような・・・・)しかし新入社員の僕は抗う術を知らずいわれるがまま1時間前に出勤することになった。夜番に来て違和感を覚えたのは卓回しだった。来客が多い昼は積極的にスタッフが卓に入り卓数を伸ばそうとする夜は卓割れしたお客さ -
第10章 洗脳
2019-10-16 14:30110pt・エピローグ・第1章 お1人様でも安心・第2章 鶏が先か、卵が先か・第3章 アルバイト・第4章 デビュー・第5章 時間泥棒・第6章 都会のオアシス・第7章 待遇と出会いと・第8章 麻雀で食う・第9章 麻雀のプロ第8章より続き大手チェーン店勤務初日店舗には僕を含め7人の新入社員が配属された。全部で8卓の店に男性スタッフが4人、女性スタッフが1人合わせて12名が店内をゾロゾロと徘徊する異様な光景だった。一通り店内業務を教わると、今度は街宣(テッシュ配り)だ。嫌だなぁ・・・ と思っていたら、店長に呼び止められ――店長「木原は卓に入ってくれ」それからは延々と卓に入りっぱなし。他の新人たちはサービスフードの作り方や買い出しなど別の業務を教わっていた。妙だな・・・ と思ったが、その謎はすぐに解けた。他の新人5人はフリー雀荘に行ったことが全く無かったのだ。唯一行ったことがある新人も、3年前に2~3回行っ -
第9章 麻雀のプロ
2019-10-06 13:20110pt・エピローグ・第1章 お1人様でも安心・第2章 鶏が先か、卵が先か・第3章 アルバイト・第4章 デビュー・第5章 時間泥棒・第6章 都会のオアシス・第7章 待遇と出会いと・第8章 麻雀で食う好きな麻雀に携わる仕事で食っていこう――そう決めたと同時に麻雀プロ団体の試験を受けることにした。運転免許証を取得するようなものだ。いつか何かの役に立つときが来るかもしれない。ふんわりとした動機だった。当時麻雀プロのことは全く知らなかった。月に約1回、麻雀の試合に出向いてはその都度会費を支払う。ただそれだけを繰り返した。とても有意義だとは思えない。麻雀プロになって1年を過ぎた頃にはもう既に退会を考えていた。麻雀に携わる仕事で食っていきたいそのために麻雀プロになったのに――
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