ハーバード大教授のジョセフ・ナイ元国防次官補はこれまで日本の安全保障政策に深くかかわってきた。コータッツィは1980年-1984年に駐日大使と古い人物であるが、日本関係の著作が多い。
A事実関係:
1:ナイ発言
河野談話見直しは「日本に傷」 ナイ米大教授が指摘(10月31日朝日新聞)
米国の知日派で知られるハーバード大教授のジョセフ・ナイ元国防次官補は30日、東京都内であったシンポジウムで、慰安婦問題をめぐる河野談話の見直し論について、「河野談話の細部を蒸し返すのは、日本を傷つけることになる。中国や韓国、他の国が日本をたたく手段を与えてしまう」と述べ、懸念を示した。
ナイ氏は、「(慰安婦をめぐり)日本が80年前の過去を振り返るのは大きな間違いだ」と述べ、核やミサイル開発を進める北朝鮮に対応するためにも、韓国との関係を重視すべきだとの認識を示した。
2:アーミテージ発
コメント
コメントを書く地形的に見ると、韓国が米国との同盟関係から逸脱することがあれば、米国にとってというより、日本にとって極めて重大な事態になる。この根本的に重要な韓国と従軍慰安婦など過去の問題に区切りを打たず、堀くり返し、蒸し返して、日韓関係にプラス要因が出てくるとは思えない。日本が強く出れば韓国が引っ込むのであれば、分からないこともないが、絶対引き下がることはない。こんな問題がとげになって、日韓の外交関係が停滞すると、中韓が接近し、米国の利益に反するようになる。許容範囲を超えれば、何らかの圧力がかかり、安倍政権退場につながっていくのでしょう。米国に寄り添いながら、戦後レジームから抜け出したい気持ちはわからないでもないが、米国は高度に戦略的な国であり、見え見えの子供の考えるような次元の愚策としか言えない。米国を相手にするには、民意が大切であるが、権力を持つと、万能者の気持ちになってしまうのでしょう。
> 日本のメディアがプシーキャット“pussy cats,”であること
メディアばかりか日本人全体の思考回路に芯が無くなり どんどん女々しくなっている。
日本がこんな問題にいつまでもかかずらって、最優先課題が等閑にされるのも已む無しでしょう。
しかし、「世の中の有益な仕事の半分は有害な仕事との闘い」ということで、孫崎さんにはご発信し続けて頂くしかありません。
ナイ教授、アーミテジ、コータチの発言はとても正しいと思うのですが、私には若干の違和感があります。
一つは、ナイ教授らは西側の支配層に属する論客で西側の利益を代表する発言を行うのは当然としても、彼らが日本の右傾を批判するのであれば、何故、キエフで仕掛けたネオナチによるクーデターを批判しないのか分からないのです。
次に、西側と彼らは中国を米国みたいに選挙をする国にしたいと努力しているわけですが、選挙をしている日本と同じく選挙をしている韓国が固い同盟を結んで中国に選挙をするように圧力を加えることを望んで日本の軍事力強化を要求しているわけですが、その日本がファシズムに戻るのは非常に困る。でも、彼らが望む戦争を日本が行うには、靖国を持ち出さざるを得ないし、皇軍の伝統を引き継がざるを得ないのです。だとすれば、世界は日本の戦争を受け入れてくれない。ウクライナのネオナチは西側のメデイアが徹底して隠したから人々は知らない。しかし、安倍さんは自分の右傾化を世界に喧伝した。西側にとっては皮肉な現象です。更に言えば、1945年8月、皇軍が敗北したことで日本は対外戦争が出来なくなっている。これは憲法上の問題ではなく日本国の成り立ちの問題です。マッカーサーはそれをよく見ていた。ジョセフ・ナイやアーミテジはその辺の事情を理解してないと私は思います。
ジョセフ・ナイ氏の発言は対北朝鮮(中国も含むか)を睨んだ日米韓の連携を強化したいアメリカの東アジア戦略に対する(安倍政権体質の)脅威への懸念表明と言えるが、元駐日英国大使Hugh Cortazzi氏の論評は現在の安倍政権の問題点を鋭く指摘し、日本政界の現状(野党分裂、過激右派政党の増殖等)とマスコミによる民主主義への脅威に対する深刻な警鐘と捉えるべきである。
安倍首相の「戦争犯罪者は“殉教者”」発言や(高市早苗総務相の)ヒトラー称賛本に対する熱烈な推薦文等は中国、韓国のみならず、第二次大戦の(英米を含む)全対戦国を再び敵に回す行為である。日本の政権責任者はCortazzi氏の「不誠実なおべっかい者より率直な友人の方が良い」との発言を心して聞くべきである。
小渕や松島その他大臣の政治と金にまつわる「事件」や、タイミングを計った様な日銀の大胆金融緩和による株価上昇等で目くらましをかましているが、首相を初めとする政権中枢やその取り巻きの発言や行為こそが問題なのである。最近の国会予算委審議に於ける安倍首相の冷静さを欠いた野党への反論など見るに堪えない。高市大臣など自らの米国滞在中「1988年から米国議会立法調査官として議員を補佐」と説明、しかし実際は「下院議員個人事務所の無給の手伝いの1人」だった等と言う経歴詐称の疑いもある。もう総辞職ものである。野党が頼りないが、自民党もうろうろしてないで自ら安倍政権の退陣を求める位の気概が無ければ日本の未来は良くならないだろう。
この一連の風向きの変化が何を意味しているのか?それは何をきっかけに起こったことで、それは日本にとってよいことなのか?その全体像が全く分かりません。分からないけれど分からないなり、腹を決めてどんなことが起こっても動じないように軸を定めなければ行けません。もう少し言うと、そのことはなぜか微妙に全くの関係のない事柄の判断ともリンクしていて(日本の景気はよくなのか、諦めるべきなのかなど)、別に考えろといわれてもできません。なぜかできません。異論もあるでしょうね。もちろん。
「不誠実なおべっかい者より率直な友人の方が良い」というのも解釈は微妙です。どっちか一つ選べといっても選べないからです。不誠実とも思わないし、率直かどうかも疑問があります。でもなるべく正直者の声を聞こうと努力はしています。状況はどうであれ、自分のやることはひとつです。与えられた責務に全力で取り組むことです。それ以外のことは今はあまり考えるべきではないと思います。とりあえず約束は守るべきかと。
ナイやアーミテージなどのいかがわしい人物の引用は
どんなものでしょうかねえ。
かれらですらこういっているぞということなのでしょうが。
でも、かれらは日本の右派、右翼を元気づける発言の方が
これまでずっと多い人たちです。
その種の発言をこれからだって続けますよ。
あまりいい人選ではないような。
フレディ タンさん、連中がウクライナのネオナチ批判など
しないのは日が東から上るほど当たり前ではありませんか。
一味ですから。
孫崎さんが紹介した話の方がかれらのリアリズム重視の立場
による、意に反する世をしのぶ仮の姿です。
でないのなら、もっとはるかに早い段階でこのコメントがあって
しかるべきでした。
>>8
なるほど、良く分かりました。ありがとうございます。
集団的自衛権の解釈改憲や特定秘密法やTPPなど、安倍政権はジャパンハンドラーたちの要求に次々と応じる一方で、いわばその代償として右翼的傾向を彼らに容認されてきた。しかしジャパンハンドラーのナイやアーミテージにとっても安倍政権は右に偏りすぎて許容範囲を越えているということなのでしょう。英国のコータッツイ氏の場合は「率直な友人」の指摘として受けとっていいように思う。