歴史には必ず「IF」の局面が出る。

 「あの時こうであれば」という局面である。

「日米開戦でもそういう局面はある。

 近衛内閣が崩壊し、東条内閣ができて、東条は日米開戦にむけ、突っ走る。

 ここで{IF}を考えてみたい。

・東久邇宮は日米開戦に強く反対していた。

・その旨を東条陸相にもはっきりと述べている、

・近衛内閣崩壊の時、最有力だったのは、東久邇宮であった、

・もし、東久邇宮が首相になっていれば少なくとも数か月は戦争に入っていない、

・この間に欧州では戦線が劇的に変わっていく。ドイツがソ連と戦い、敗走していく。

 主戦論の多くは「勝ち馬に乗れ、ドイツに乗れ」であった。ドイツはいそうという事態になれば、一気に軍部の空気が変わる。

 ・ではなぜ、東久迩でなく東条が首相になったか。その責任は昭和天皇と、木戸内相にある。

その部分を『日米開戦の正体』から引