A;事実関係
米議会下院は18日の本会議で、環太平洋経済連携協定(TPP)妥結の前提となる大統領貿易促進権限(TPA)法案を賛成多数で再可決した。可決のメドが立たない関連法案から切り離し、単独の法案として改めて採決した。今夏のTPP合意を後押しするため、すみやかに上院に送り早期成立を目指す(日経)
B:TPA法案では賛成―共和党プラスオバマ対反対―民主党という異例のねじれ現象が生じている。
どうしてこの図式が生じたか。
その解明には、オバマ大統領の成立を誰が支持したか、選挙資金のルーツを見れば相当程度理解が進む。
オバマ大統領への選挙資金
農業 2.1(百万ドル単位)
通信・電気 20.7
建設 4.2
防衛 1.1
エネルギー 2.4
金融・保険・不動産 2
コメント
コメントを書くオバマ大統領は、米国民というより多国籍企業に託されて選ばれた大統領であり、多国籍企業の世界戦略に与せざるをえない立場にあるといえる。
企業間の国内の競争を阻害する要因を排除する段階から、国際社会における国家間、企業間の阻害要因を排除する段階に進んだのが、今回のTPP貿易協定といえる。国家間において企業同士が合意した内容は、国家の関与を超えるということであり、国内法規がなんら役に立たないことになる。すさまじい企業競争が展開することになり、壮絶であり、企業の勝敗は、存続できるかできないかの戦いであり、負けた側の企業に勤める労働者は、みじめなものになる。一切国の助けは得られないのです。競争の副産物として出てくる環境問題は、消費者にとっても深刻である。明確な医療的判断が出ない健康被害に対して無防備であり、国家の関与がなくては、健康被害から逃れられないからである。
企業論理が、人間尊厳の論理を超えることになり,異質な人間社会が出てくることになるが、理論的には成り立っても、感情を無視できない人間にとって、究極的に成り立つことは不可能と考えたい。
アベノミックス、TPP、原発再稼働、集団的自衛権の意味することは日本と日本人を米国(軍産複合体、イスラエルロビー、ウオール街)の完全支配に委ねるということです。その結果、まともな雇用が無くなるばかりでなく、国家そのものが崩壊し、列島全体が放射能に汚染され、円が紙くずになり、経済全体が麻痺するリスクを抱え込むことになるのです。その証拠に安倍政権はこれら政策が日本国民にもたらす具体的ご利益が何なのか示すことが出来ません。安倍政権とその宣伝を受け持つ大メデイアが声高に叫ぶのは中国脅威だけです。中国がまるで悪魔であるかのごとき報道ぶりです。政府とマスコミが押し進める政策は大多数の国民に多大な負担を強いることだから中国脅威を唱えるしかないのです。
今、必要なのはレジーム・チェンジです。新たな田中角栄の出現が切に望まれます。