将棋の棋士や囲碁の棋士は最も厳しい人生を送っている人々と思う。

 勝負ある。勝つ人と負ける人がいる。頭脳のゲームだ。いろいろ言いたいことがあっても、負けは負けだ。負ければ自分が劣っていることを突き付けられる。

 彼らがどのように考え生きているかを知るのに、彼らの著作を読む。手元に将棋の羽生善治氏著『決断力』。があるので見てみたい。

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 以前私は、才能は一瞬のひらめきだと思っていた。

 しかし今は、10年とか20年、30年と同じ姿勢で、同じ情熱を傾けられることが才能だと思っている。直感でどういう手が浮かぶとか、ある手をぱっと切り捨てることができるかとか確かに、個人の能力に差はある。しかし、そういう事より、継続できる情熱を持てる人の方が、長い目でみると伸びるのだ。

 奨励会の若い人達を見ていると、一つの場面でパッと