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「きちんとダラダラ」するリノベハウスできました(墨田区)|みんなの部屋
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「きちんとダラダラ」するリノベハウスできました(墨田区)|みんなの部屋

2018-05-31 11:00
    人気連載「みんなの部屋」vol.112。部屋づくりのアイデア、お気に入りの家具やアイテムなどの紹介を通して、リアルでさまざまな「暮らしの在り方」にフォーカスします。

    浅草駅から東武スカイツリーラインで数駅。

    下町情緒ただようレトロな街と東京スカイツリー、新旧のコントラストが印象的な街にある中古マンションを購入し、リノベーションして暮らしている女性のHさん。

    玄関を開けるとすぐ目に入るのは、自転車置き場でもある土間&収納力バツグンのシューズボックス、そして日あたりのいいリビングダイニング。

    実はこのシューズボックスは、ゆっくりこもれるロフト付きベッドルームにもなっているんです。

    女性らしいやさしい雰囲気のHさんの部屋は、予算内に、そして希望どおりにリノベーションする工夫とアイデアが詰まっていました。

    名前:M.Hさん
    職業:会社員
    場所:東京都墨田区
    面積:約51㎡ 間取り:ワンルーム(もともと2LDK)
    リノベーション費用:約800万円
    築年数:築30年

    お気に入りの場所

    おこもり感のあるロフト付きベッドルーム

    下段はベッドスペース、上段は読書ができるロフトになっているベッドルーム。

    日当たりのいいリビングダイニングと、ゆっくりこもれるスペースを両立&仕切るために、このかたちになっているのだとか。

    ベッドルームには大好きなマリメッコの新作ファブリックや、アパレルブランド「franche lippee(フランシュリッペ)」の絵が。

    「ベッドルームにはリビングから光が入るので、朝日とともに目覚められて気持ちいいんです。

    キャンプしている感覚になったり、カプセルホテルで寝ている気分を味わえたりも……」

    ロフトには旅行好きなHさんらしい、旅行本やコミックが並んでいます。

    「お気に入りの本を置いているロフトで、ゴロンと寝ころびながら本を読む時間はたまりませんね」

    ロフトにのぼるときは、はしごをかけて。

    海外のホテルみたいなトイレ

    「海外のホテルのような広いトイレにしたかったんです。

    海外旅行の際に泊まるホテルって、トイレとバスルームがつながっていて、空間が広くとられていますよね。それが開放的で、とても好きなので」

    この部屋に決めた理由

    駅ビルなど商業施設の運営会社で働くHさんが、この家を買ったのは2017年1月。30代でした。

    物件を買うのは人生でも大きな買いものです。不安はなかったのでしょうか?

    中古マンションをリノベーションする、という方法

    「社会人になってから、長らく賃貸でひとり暮らしをしてきました。

    北区、豊島区と住んで、次の更新でどこに住もうかなと部屋を探したんですけど、なかなか気に入ったところがなくて……」

    空間を分けすぎない仕切り

    「家賃はお給料の中で占める割合が高いのに、払い続けても自分のものにはならないですよね。だから、そろそろ家を買ってもいいかなって思いはじめたんです。

    ちょうどそのタイミングで“中古マンションを買ってリノベーションをする”という方法があることを知りました」

    妥協せず、気に入った部屋に住みたい!と物件購入を決めたHさんは、リノベーションまでお願いできる会社を探しはじめました。

    そして決めたのが、中古物件探しから資金計画、リノベーションの設計までトータルで提供するサービス「EcoDeco」。

    「二重家賃」って?

    「リノベーション工事期間中は、住む場所と二重で家賃がかかるなど、最初からデメリットまできちんと話してくれたのはEcoDecoさんだけ。その姿勢で、信頼できる会社だなと思えました。

    物件を買うのも、リノベーションするのも初めてで不安はありましたが、EcoDecoの担当者さんは銀行のローン手続きなど細かく教えてくれたので、安心して進めることができました」

    5、6軒見たなかで、日当たりのよさに惹かれたこの部屋に即決。

    「近くの学校に通っていたので、なじみのある地域でもあったんです。職場まで約1時間と、交通の便を考えてもここがいいなと思いました。

    設計は、EcoDecoの担当者さんから『歳の近い建築家とワイワイつくったほうがHさんは楽しくできると思う』と紹介されたG architects studioさんに。

    言葉どおり、一緒につくる感覚でリノベーションできて楽しかったです」

    コンセプトは「きちんとダラダラできる家」

    「ワンルームの賃貸物件で暮らしていたときは、寝るのも食べるのも同じ部屋。ダラダラしているのか、生活しているのかわからないのがイヤでした。

    とはいえ、リビングの日あたりのよさを最大限に活かしたかったので、部屋を細かく区切りたくないとも思っていました。

    それで建築家さんから提案されたのが、ロフト付きのベッドルーム。せっかくデザイナーさんにお願いしているのでおもしろいものにしたくて、ロフトのあるデザインで進めました」

    建築家との打ち合わせを数ヶ月重ね、リノベーション工事がスタートしたのは2017年夏。

    予定より2ヶ月ほど長く工事期間がかかり、秋に完成しました。

    「希望をフルで入れると予算オーバーになってしまうので、最終段階であきらめたり、代案で工夫したりするんですが、一般的にそれは『つらい期間』と言われています。

    でも私の場合、建築家さんがアイデア豊富だったこともあって、それが逆に楽しかったんです。

    例えば、もともとキッチンのパントリーにつけようと思っていた引き戸を、予算の関係でテキスタイルに」

    残念なところ:床暖房にすればよかった

    どうしてもここは残したい! という希望はキープしつつ、変えられるところは工夫した住まいは、大満足の部屋になったそうです。

    「ただ1点だけ、床暖房にしておけばよかったなと思っています。冬は足が冷えてしまって……」

    お気に入りのアイテム

    物産展で買った、かわいい民芸品たち

    キッチンカウンターには、なぜか年々気になってきたという民芸品がちょこんと。

    震災の復興イベントで購入したグレーの赤べこ「グレベコ」やだるまなど、少しずつ買い集めているそう。

    場所を動かせるイヤホンジャックの照明



    玄関、ベッドルーム、リビングの3カ所に設置されていた、謎の黒丸の差込口。

    実はこれ、イヤフォンジャックなんです。

    ここにポータブルタイプのライトを差し込むと、ほんのりあたたかみのある明かりで、キャンドルの火を持ち歩いているかのよう。

    タオルウォーマー

    「海外のホテルにあって、いいなと思っていました。

    夜おふろに入ったときのタオルを掛けておけば、朝に顔をふいたときもあたたかくて気持ちいいんです!

    タオルが生乾きにならないのも、うれしいポイントですね」

    朝食が楽しみになる、BALMUDA(バルミューダ)のトースター

    「朝ごはんを食べるときは、BALMUDAでパンをリベイクしています。グレーの色合いもお気に入りです」

    暮らしのアイデア

    収納はあえてたくさんつくらない

    収納がたくさんある家があまり好きではないというHさん。ウォークインクローゼット、キッチンのパントリー、玄関のシューズボックスのみに荷物を入れています。

    「つくり付け収納だと『とりあえず入れておけばいいや』ってなるのがイヤで。

    あと私は背が低いので、収納が上にあると使いにくいのもあって、収納をやたらにつくらないようにしました。

    玄関のシューズボックスは、靴以外にももう少しうまく使いたいですね。いろいろ考え中です」

    掃除をらくにするデザイン

    直線的なデザインの部屋、水アカがたまりにくそうな水まわりは、掃除がしやすそうです。これもHさんならではのこだわり。

    「洗面所の蛇口が下についていると水がたまって掃除が大変なので、壁から出るタイプにしました。

    キッチンのシンクも、水がたまらないように工夫してもらっています。

    部屋はまっすぐに構成し、すみっこにホコリがたまりにくく、掃除がしやすいようにしました。

    つくり付け棚をつくらなかったのも、上にホコリがたまりやすいから、というのもあります」

    自分でできることは自分でして、リノベ費用を安く

    「キッチンや水まわりの機器は、建築家さんと相談してどれにするか決めたら、自分で直接注文したりしました。それに、リビングの水色の配管は、私と建築家さんで塗ったり。

    発注や工事をDIYにするだけで、費用を抑えることができますよ」

    これからの暮らし

    「賃貸のときはなかなか人を呼べなかったけど、これからは招きたいですね」と、にこやかに話すHさん。

    取材時は、この部屋で暮らしはじめてまだ4ヶ月というタイミングだったので「収納も、キッチンまわりも、この家をどう使っていくはこれから考えます」とおっしゃっていました。これからが楽しみ。

    購入した物件との付き合い方は、ライフイベントによって変えなければいけないタイミングもあります。Hさんはどうお考えなのでしょうか。

    「海外で働きたくなったらどうしよう、結婚したらどうなる? と私も考えたんですが、『家を買ってもどうにかなる』『この先自分の事情が変わったら、その時に考えればいい』と思えたんです。

    心配して躊躇するより、やりたいことを優先したほうが、もったいなくないと思いました。お金的にも、時間的にも」

    まずは一歩踏み出して、それからどうするか考える。変化を楽しむことは、暮らしを楽しむことに通じているのかもしれません。

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    Photographed by Daisuke Ishizaka

    RSSブログ情報:https://www.roomie.jp/2018/05/424308/
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