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田中ユタカ入魂の最新作、美少女エッチ漫画の王道を往く『初愛』を貫く肯定の信念。(1314文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 141ヶ月前
田中ユタカ『初愛』、『初愛2』を読み終えた。これはちょっともう、素晴らしいね。『愛人』、『ミミア姫』を経た田中ユタカ、貫禄の「美少女エッチ漫画」である。 田中はもともと胸焼けがするほど甘ったるい「ラブラブエッチ漫画」の描き手だった。作者自ら「同じようなもの」と呼ぶまさに変わりばえしないラブストー...
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地上5センチメートルの寓話『草原の椅子』に魅了される。
コメ0 弱いなら弱いままで。 142ヶ月前
映画『草原の椅子』を観て来ました。原作は宮本輝。主演は佐藤浩市。まあ、大人向きの映画ですね。ぼくもこういう映画を見に行くようになったか、と思うとなかなか感慨深いものがある。 帰りにはちょっとお高い寿司屋で寿司など頬張ってきたのですが、こういうことやっているとほんとに大人みたいだという気がする。...
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巨匠、貫禄の傑作。リチャード・マシスン『奇術師の密室』を読む。(2016文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 142ヶ月前
あの事件をありていにいうなら、どうなるか。受難劇かと訊かれたら、多少は、と答えるしかない。奇談? もちろんだ。恐怖劇? 惜しい。愛憎劇? そりゃもう。ブラックコメディ? それは見方しだいだろう。まあ、そういったもののごちゃまぜだ。 一九八〇年七月十七日の午後に、あの屋敷で起こったことについては...
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夢を追いかけるか、今を楽しむか。あずにゃん問題(笑)を考えつつ『けいおん!』を追う。(2171文字)
コメ2 弱いなら弱いままで。 144ヶ月前
なんとなく日常系を再チェックしてみる気になって、まずは最高峰からだ!とばかりに『けいおん!』を見なおしてみたのですが、これがおもしろい。いまさらながらにハマって見ていたりします。いやー、いいアニメだね(3年遅いかもしれない)。で、まあ、『けいおん!』といえばあずにゃん問題(笑)でしょう、ということ...
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どうしようもないことをどうにかする方法はあるか。『銀の匙』が問いかけるリアルな問題。(1430文字)
コメ1 弱いなら弱いままで。 144ヶ月前
『銀の匙』、おもしろいですねー。小学館史上最速のスピードで初版100万部を突破し、アニメ化も決定して、絶好調なのですが、本編がすごい展開になっています。はたしてこれはどろに落ち着かせるのか? ぼくなどは現実的な解決策を何も思いつかないのですが、どうするんだろうなあ。荒川さんだからきっと後味の悪くない...
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シロウトは真似するべからず。文法すら無視する栗本薫の「華麗なる悪文」に賛嘆する。(2198文字)
コメ1 弱いなら弱いままで。 144ヶ月前
栗本薫さんの『真夜中の天使』を取り上げてそのとんでもない文体を味わっている記事です。いまさらネットでこの作品を取り上げるひとも少ないでしょうが、いやー、名作なんですよね。この作品を電子書籍で読めるようになったことはまことに慶賀すべきというべきでしょう。あとは『トワイライト・サーガ』と『終わりのな...
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嘆きと呪いの彼方へ。『capeta』に理不尽な格差世界を生き抜くスピリットを教わる。(2142文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 144ヶ月前
曽田正人『capeta』が最終回を迎えると聞いて書いてみた記事です。うーん、F1編はやらないんですかねー。てっきり勝平太がF1チャンピオンになるまで続けるのかと思っていましたが。まあ、現実に日本人はF1では一回も勝てていないから、その世界を描いてしまうとあまりにファンタジーじみてしまうと判断したのかなあ。な...
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第一回団鬼六賞大賞受賞! 狂乱の官能小説『花祀り』を読む。(1869文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 145ヶ月前
第一回団鬼六賞の大賞を受賞した花房観音『花祀り』の書評です。いやー、ぼくはこの手の小説、好きですね。こういう、なまめく人間の情念の世界、エロスとタナトスが交錯する生々しい肉欲の物語が好きなんですよ。一方でオタク的な観念の世界も好きではあるんですが、時としてもっと豊穣なものにふれたくなることもある...
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2012年のクリスマスを前に。その白き聖なる夜、ぼくが信じてみたいと思う夢について。(2362文字)
コメ8 弱いなら弱いままで。 145ヶ月前
ドワンゴのクリスマス特集に依頼されて書いた文章です。最初は定番の非モテネタから始まりますが――。うん、甘い。甘ったるいですね。いやあ、良くも悪くもこういう記事こそ海燕さんの真骨頂です。だれが何といおうと、ぼくはこの種の文章が好きなのさ。笑いたければ笑うがいい。ぼくは書きつづけるから。ま、少なくとも...
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物語はメタ視点を生み出す。無限分岐する世界で正しく選択する力を育むもの。(1696文字)
コメ1 弱いなら弱いままで。 145ヶ月前
『映画篇』は直木賞作家金城一紀の傑作連作短編小説です。そのなかではひたすらに気高い「物語の力」が称揚されています。物語は「クソみたいな現実」を生きるぼくたちを、そこから逃してくれるのだと、そう語られているのです。それでは、物語はひとをどのように変えるのか? 物語は具体的にはどんな視点を与えるのか...
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天才作家が描く「日常系」。吉田秋生『群青』に別格の凄みを感じる。(1672文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 145ヶ月前
吉田秋生さんの『海街Diary(5) 群青』のレビューです。いやー、素晴らしかった。あたりまえの日常をただユーモラスに描き出しているだけのようでありながら、そこらの「日常系」が束になっても敵わないほど深い世界観を感じさせる作品となっております。いったい何が違うんだろうなあ。とにかくこういう作家がいてく...
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セックス&バイオレンス! はてしない暴力と陵辱の螺旋つづく『ウルフガイ』を読む。(2044文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 145ヶ月前
平井和正原作の漫画『ウルフガイ』全12巻がおもしろかったので、紹介記事を書いてみました。いやあ、何しろ原作は70年代の発表ですし、あまり現代に受けそうな物語ではないかもしれませんが、ぼくは好きですねえ、こういうお話。セックス&バイオレンス! 吹き荒れる暴力と陵辱の嵐! ある種なつかしいような、そうい...
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漫画家で考える「慣れ」と「燃えつき」。どの程度のテンションが適切なのか見きわめよう。(2557文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 145ヶ月前
ぼくが大好きな『月刊少年マガジン』で『capeta』が盛り上がっています。盛り上がっているのですが、ぼく的に見ると完全に盛り上がりきってはいないかな、と。超一流の漫画家であるところの曽田さんに対してはどうしても過剰に注文してしまう一面があるわけですが、やっぱりもっと行ってほしいな、と。で、その理由につ...
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俺の妹がこんなに健気なわけがない? 山本周五郎の時代小説に究極の妹萌えを発見した。(2349文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 145ヶ月前
大好きな作家であるところの山本周五郎の珠玉の妹萌え小説(?)『あんちゃん』について語っています。ここだけの話、山本周五郎の作品には、ふつうにラブコメとして読んで楽しめるものが少なくなく、特に「わたくしです物語」などは、「お前、わかっていてやっているだろ」といいたくなるような秀抜なラブコメとして読...
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無限の平行世界を描き尽くす! 『紫色のクオリア』漫画版が素晴らしい出来。(1048文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 145ヶ月前
漫画版『紫色のクオリア』の紹介です。数年前に上梓され、一部で熱狂的に支持されるにいたった作品のコミカライズであるわけですが、いや、これが素晴らしい出来なのですよ、旦那。ライトノベルを漫画化した作品には、成功したものも、そうでないものもあるわけですが、これは大成功に属するでしょう。原作の一ファンと...
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嫉妬は成長を阻害する。『GIANT KILLING』に学ぶ自分を高める競争のしかた。(2340文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 145ヶ月前
だれかと競争する時、勝利するためにはふたつの方法が考えられます。ひとつは自分を高めること、もうひとつは相手を貶めること。このふたつのやり方のうち、どちらが正しいやり方なのかはいうまでもありません。そして、正しい道から足を踏み外してしまった人間は決して前へ進んでいくことはできません。その歪みは最終...
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祝アニメ化! 『恋愛ラボ』に見る脱ハーレムラブコメの豊かな可能性。(2118文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 145ヶ月前
『恋愛ラボ』はぼくがいまいちばん続きを楽しみに待っている漫画のひとつです。うう、ヤンがどうやってマキとくっつくのか、気になって夜も眠れん! このたびアニメ化されるそうで、とにかく楽しみでなりませんが、でも、この作品、構造的に問題含みだよなーなどと感じないこともない。そこで「脱ハーレムラブコメ」作...
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才能とは何なのか。『ベイビーステップ』を読んでその本質を考える。(2069文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 146ヶ月前
天才論ふたたび、です。ぼくはこの世に才能の差というものがないとは考えません。あきらかに生まれつきの才能の差はあって、それはときに絶対的なものですらあるようにも思えます。しかし、それにしても才能とか天才という言葉はあまりに安易に使われすぎていないか。どこか幻想なり錯覚が含まれているのではないか。そ...
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【有料記事】『詩羽のいる街』は山本弘のインナースペース。(2744文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 147ヶ月前
山本弘『詩羽のいる街』のレビューです。ぼくは長編に限るなら山本さんのほぼ全作品を読んでいる山本弘ファンなのですけれど、そのあくの強さには時々辟易させられます(お前がいうなって話かもしれませんが)。かれの思想はきわめて善良ではありますが、やっぱり一面的だと思うんですよね。そういう違和感について書い...
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【有料記事】バビロニアの女神の名を与えられた天才作家タニス・リー。(2061文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 148ヶ月前
タニス・リーはぼくが最も好きな作家のひとりです。ひたすらに美しくまた邪悪な世界を描くその技量は無二のもので、まさに「天才」という称号がふさわしい作家といえるでしょう。『悪魔の薔薇』は彼女の短篇集なのですが、いやあ、レベルが高い。それぞれに異様な作品ばかりで、読み耽るほどにその悪夢的な世界に耽溺さ...
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【有料記事】日本初の疫学小説『エピデミック』は読みごたえ十分の力作。(1465文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 148ヶ月前
これも以前書いた記事ですね。『エピデミック』。ぼくが大好きな小説のひとつです。川端裕人さんというひとは、新作を書くたびに毎回、新しい学問をテーマに選び、それについて深く勉強してエンターテインメントに仕立てあげるというなかなかとんでもないことをしている方で、ジャーナリストとしても知られています。読...