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[浦和レッズマガジン7月号掲載]
Jリーグ1stステージ第13節終了現在で、浦和は首位を堅持。1試合消化が少ない中で他チームを引き離し、盤石の態勢を築き上げ、昨季からのベースアップ、レベルアップを確実に感じさせる。それはチーム全体の底上げに加え、選手個々のスキルアップも影響している。2015年型・浦和レッズは、今まさに成長の途上にある。
■盤石の守備陣が語るチーム全体の機能性
ほぼ固定化されている中盤、バックラインの陣容の貢献度も計り知れない。今季からボランチでの起用が多くなった柏木陽介のプレーは試合を重ねる毎に凄みを増している。卓越したボールコントロールで相手プレッシャーをかわし、針を通すようなパスで味方をアシストする。キャプテン・阿部勇樹が実行する後方でのビルドアップ能力と守備時のカバーリングは昨季までも確実に機能していたが、今季はそれに加えて柏木の中盤でのスキルフルな舵取りが効力を発揮している。
そして、現在のチームを支えている最大の要因はGK西川周作、DF槙野、森脇、那須大亮で構成される守備陣だろう。西川は数々のビッグセーブでピンチを防ぎ、レーザービームのようなフィードで攻撃起点となる。そしてバックラインの3人は強固な守備で相手を止め続けている。特筆すべきは槙野、森脇の両ストッパーが実践するハードディフェンスだ。これまでのふたりの特長は主に攻撃面で生かされていたが、今季は間違いなく本来の職務であるディフェンス面で光り輝いている。槙野、森脇が相手攻撃陣に仕掛けるチャージは迫力満点だ。そこにはACLの戦いの中で揶揄された球際の弱さなど微塵も感じられない。当然選手たちは周囲の風評を耳に入れているはずで、そのレッテルを払拭するために奮起し、プレーで一発回答をしている。頼もしい限りだ。
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