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小飼弾の論弾 #88「高プロみたいなクソ法律をちゃんとディスるのは僕らの義務」
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小飼弾の論弾 #88「高プロみたいなクソ法律をちゃんとディスるのは僕らの義務」

2018-10-26 07:00

    「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
    2018年7月2日(月)配信の「小飼弾の論弾」の前半をお届けします。

    次回のニコ生配信「小飼弾の論弾」は、2018年11月6日(火)20:00から書評特集です。

    お楽しみに!

    2018/07/02配信のハイライト(その1)

    • サッカーの「世界で1番人類にアピールするルール」
    • 「インターナショナルくそくらえ」時代の条約
    • 自滅するアメリカと間抜けなTPP
    • 高プロと「竹中平蔵の望む日本」
    • 「増えるほどシカトしやすくなる株主」と大株主化する日銀
    • Hagexさん事件と「逆恨みする人をなくすことはできない」
    • 不運な人を見下すアメリカの「インセル革命」

    サッカーの「世界で1番人類にアピールするルール」

    山路:まずは、サッカーのワールドカップなんですけども。恥ずかしながら、私告白すると、サッカーのワールドカップは全然見てないと言うか、よくサッカー自体がよくわかってなくて、今日もどことやるんだっけ? 日本は? くらいのレベルの人間だったりするので(笑)。

    小飼:フランスよりも強いベルギーだそうです。

    山路:ベルギー? そんなに強いんですか?

    小飼:FIFAランキング3位。

    山路:世界で3番目に強いと今みなされているベルギー。

    小飼:そう、ドイツ、ブラジル、ベルギーだって、すみません。

    山路:だけど、すごくサッカーに疎い人間からすると、世界でこんなにサッカーが人気だというのが不思議というか、一説によるとワールドカップ、サッカーのワールドカップって、世界のどんなイベントよりもその人気があるって。

    小飼:一説じゃなくて、圧勝でしょうね。野球なんて、アメリカと一部日本とかのホントに、ローカルでマイナーなスポーツですけども。

    山路:なんでここまで人気があるんですかね?

    小飼:その答えが「ルール」なんですよね。僕もサッカーファンではないけれども、サッカーのルールに関するファンではあるな。

    山路:へえ。サッカーのルールってある意味めちゃめちゃシンプル。

    小飼:めちゃめちゃシンプルで、人間の1番強い武器を封じてるわけじゃないですか。

    山路:手を封じてる。ゴールキーパーしか手が使っちゃいけないですもんね。

    小飼:使っちゃいけない。しかもゴールキーパーも手を使って何してもいいというわけではないと。じつは何していい、何しちゃいけない、こうした場合というのは、こういうファウルをとりますっていうのは細かくいじってるんですよ、サッカーって。

    山路:その時代に応じて?

    小飼:たとえばどんな時にオフサイドトラップが成立するのかっていうのは、かなり変わってて、かなりかけにくくなってます。大まかな傾向として。それはなんでかって言ったら、ゴールしにくくなるから。オフサイドトラップを完全に認めちゃったら。

    山路:点が取りにくくなって、あんまり面白くなくなっちゃう。

    小飼:そうそう、面白くなくなくなっちゃう。だから基本の部分、手を使っちゃダメよというのは、こういったことは変えないけれども、それをどう判定するのかっていうのはけっこう変えているんです。だから大昔はレッドカードとかイエローカードとかもなかったでしょう?

    山路:最近だとアディショナルタイムとかもあと何分と表示されますが、昔って確かあとどれくらい残っているのかみたいなのって出ませんでしたよね。

    小飼:そうなんですよ。だから野蛮人が一所懸命ルールを守る所が面白い。ルールを守った結果がポーランド戦の最後のあのつまんない間延びした10分間ということになってるんですけども。

    山路:日本もポーランドもお互い攻めずに、グダグダになっているという。

    小飼:あれがルールの力なんですよ。ルールがあるがゆえに、こうすれば勝てるという条件が変わり、それが変わるが故に、勝つために懸命になる。だからあれに文句を言っている人は、試合内容ではなくて、ルールに文句を言うべきなんですよ。こんなクソルールだからダメだと。それを言えば、聞き入れられるのがサッカーですからね、わりと。
     けっこうやってみては、やっぱこれつまんないから、これやーめたっていうのをかなりやってますよ。たとえばジュニアのほうでは、スローインと言って、これもキーパー以外が手を使うというシーンなんですけども、それをキックインにしたことがあるんですけども、これは採用されませんでした。

    山路:そんなけっこうでかい変化もやってるんですね。

    小飼:そう、なんでそうやって細かいことをやっているかって言ったら、面白いゲームにしようと。

    山路:観客のため?

    小飼:参加者のためでもある。だから全員、関係者が皆楽しむために、絶対いじれないところはいじらないけれども、それ以外のところっていうのは、じつに細かく直しているんですよ。プレイヤーのほうもじつに細かく追っているし、見ているほうもじつに細かく追ってるわけですよ。

    山路:そうか、弾さんがそのルールにそのファンというのは、結局そういうルールを変えていこうという姿勢も含めてのファンということですね。

    小飼:そういうことです。

    山路:じゃあこういう国際間でのルールの、ある意味1つのワールドカップのあり方、サッカーのワールドカップのあり方というのは、国際間のあり方の見本にもなっているという。

    小飼:そうです。だからルールというものがスポーツを面白くもし、つまんなくもするわけですよ。サッカーが世界で1番人気があるスポーツであるということは、これはとりもなおさず、世界で1番人類にアピールするルールを持っているからだと。それが人類の最強の武器を封じているっていうのはとても面白いと思いませんか。

     
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