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  • かわら版 8号 2013.03.13

    2013-03-13 22:00  
    262pt
    ベネズエラのウゴ・チャベス大統領が亡くなりました。1999年に大統領に選出されたチャベスは、誰でも平等に参加できる民主主義を追求し、教育や医療サービスを無料にし、貧困を半減しました。また豊富な石油をキューバや南米の近隣諸国に安価で供給し、中南米諸国の連帯を強めました。飾らぬ人柄は民衆の間で絶大な人気を得ましたが、強烈なカリスマと指導力は、中南米で新自由主義をおしすすめようとする欧米諸国にとっては大きな脅威でした。特にベネズエラ産の石油に対する従来の外国石油利権の取り分を減らし、ロイヤリティを倍増したことは、甘い汁をすってきた国内の富裕層や外国企業、欧米の権益の反発を生み、2002年には米国が後押ししたとみられるクーデターにより失脚寸前に追い込まれました。道半ば、やり残したことが山積みだったのでしょう。最後に残したことばは「死にたくない。死なせないでくれ」だったと伝えられています。ですが、過去のインタビューで敬愛する革命家シモン・ボリバルの言葉をひいてこうも語っていました。「いつの日か私は去るが、数百万人になって戻ってくる」。