抗鬱剤中毒で酔っ払った配管工のオッサンが主役らしいです。
かつての映画化大失敗はさて置き、現代的なハリウッドSF風の『スーパーマリオブラザーズ』映画があったとしたら、皆さんは観たいと思われるでしょうか?
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2012年のSFハリウッド映画『クロニクル』で脚本を務めたマックス・ランディスさんが書いた台本が在ったとしたら、読んでみたいと思われるでしょうか?
実は何もプロジェクトが始まっていないものの、ランディスさんが書いた436ページという大ボリュームの超長編脚本がはすでに出来上がっているのだそうです。題名は『Super Mario World』。以下でちょこっとだけご紹介したいと思います。
マックス・ランディスさんは、『ブルース・ブラザーズ』やマイケル・ジャクソンさんのMV『スリラー』などを手がけたジョン・ランディス監督のご子息とあって、やはり映画関係で才能を発揮している29歳・新進気鋭の方です。
その彼いわく、この脚本は映画ではないとおっしゃいます。
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これは436ページもありますが、映画じゃないんです。これはマニフェスト(声明書)なんです。これまでアメリカ合衆国では、436ページもの脚本で映画が作られたことは一度もないんですよ。
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『Super Mario World』の冒頭は80年代、ピーチというアダ名が付いている子供を含む何名かが森の中で遊んでいるシーンが登場し、そこにカミナリが彼らのいるツリーハウスを直撃してしまうのです。その影響で時間を飛び越える子供たち...そして、この小節はこう続きます。
寝室がどれほど気分が悪い場所だったか憶えてる? あれを6倍にして、キミのとこにはバスルームが付いていたんだよ。鏡の前に立ったマリオが、灰色の点滅する照明の中、自分の黄色い歯並びを見ていました。彼の歯ブラシにはカビが生えており、クモの巣まで張っている始末。
彼は鏡台を開き、そこには棚の中で満載になった抗鬱剤が見えました。彼は自分のために茶色い水をコップに注ぎ、とあるボトルからたくさんの錠剤を集めると、突然バスルームの窓の外に「子供が行方不明」と書かれたチラシが張り付いたのです(でも彼がそれを目にする前に、また風で飛ばされてしまいました)。ですがそれは、彼が錠剤を洗面台に落っことすほど彼を驚かせました。
それらを見つめていた彼は、(『ドクターマリオ』ではありませんが)色別に錠剤を綺麗に並べました。薬で作った新しいマス目を作り出した錠剤を見ていた彼は、それらをゆっくりと洗面台の排水口に押しやったのです。
彼はそこに水を流して、錠剤が消え行くのを観察していました。そして彼は不満そうに唸り、顔を上げて鏡を覗き込んだのですが、その顔は酷いものでした。
そしてマリオはプリンとハイネケンを手に持ち、彼の配管屋の上司に悲しげでやかましい叫び声を上げるのです。ついには完全に酔っ払ってしまい、パックンフラワーの居る魔法の現実世界へとよろめいて入り込んでしまうのだそうです。
という、任天堂的な夢の世界とは180度真逆にやさぐれた世界観が繰り広げられるのですが、これはまだまだ序章の始まりの部分に過ぎないとのこと。なのに全部で436ページも話が続くだなんて、いったいどんなダーク・ワールドが待っているのかサッパリ予想もつきませんね。
この脚本は、ランディスさんのウェブサイトからダウンロードが出来るようになっています。ご興味のある方は、ぜひとも一読してみてください。ちなみに米Kotakuのネイサン・グレイソン記者は、30ページほど読み進めて「これは何か他とは違うゾ!?」という確信を持ったようです。シュール過ぎる事この上ない脚本ですが、秋の夜長にぜひどうぞ。
オマケと言っちゃなんですが、ランディスさんが登場し、DCコミックスで『スーパーマン』が死んだ時の話を毒づきながらネタばらしする動画も、良し良ければ...。
画像:ロブ・シェリダン
Now This Would've Made For A Great Mario Movie[Kotaku]
(岡本玄介)
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