「R2-KT」という、R2-D2と同じ形状で色はピンクのアストロメク・ドロイドをご存知でしょうか? このR2-KTは、余命わずかの少女を励まし、見守るために作られたドロイドなんです。
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そこで今回はio9が取り上げた、悲しいけれど前向きになれるR2-KTの誕生秘話をご紹介します。
R2-D2と並ぶR2-KT
2004年、『スター・ウォーズ』のファンコミュニティー「501st Legion」の創設者であるアルビン・ジョンソンさん夫婦は、娘のケイティちゃんが繰り返し転倒することに気がつきました。病院へ行くと、ケイティちゃんの脳には腫瘍ができており、すでに手術すらできない状態。余命数ヶ月と診断されてしまったのです。
診断が下されてすぐに、501st Legionのメンバーは少しでも小さなケイティちゃんの助けになれないかと集まりました。そして、アルビンさんのアイデアに従い、ケイティちゃんを見守るR2ユニットを作ることにしたそうです。
そして、R2ビルダー・クラブがジョンソンさんの願いを叶えるために、ケイティちゃんの好きなピンク色のデザインを採用したR2の製作に着手します。
しかし、ケイティちゃんは完成したドロイドを見ることができないかもしれないというくらい衰弱していました。そこで、別のアストロメク製作者であるアンディ・シュワルツさんが、持っていたR2をピンク色に塗装してケイティちゃんのもとへ送ります。
R2が到着すると、ケイティちゃんは大喜び。両手でドロイドを抱きしめました。その日から、このピンクのアストロメク・ドロイドはケイティちゃんをずっと見守り続けました。そして2005年8月9日、ケイティちゃんは永遠の眠りにつきます。
ケイティちゃんとピンクのドロイド
ケイティちゃんを見守ったピンクのドロイドの存在は、その後501st Legionのチャリティー活動へつながっていきます。
2006年、R2ビルダー・クラブが作ったアストロメク・ドロイドがついに完成し、ジョンソンさんの手に渡りました。そして、彼はこのドロイドを持って、様々なチャリティーイベントへ顔を出し、病気の子供たちを励ます活動を行います。
この活動に共感したハズブロが限定版のアクションフィギュアを製作。さらには『クローン・ウォーズ』のデイブ・フィローニ監督がこのドロイドの存在を知り、ジェダイ・ナイトのアイラ・セキュラの所有物として、「QT-KT」の名前でテレビに登場させました。
『クローン・ウォーズ』に登場
また、Geeks Speakとアルビン・ジョンソンさんによると、R2-KTは『フォースの覚醒』にも出演予定とのこと。
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ルーカスフィルムのメアリー・フランクリンが、私にルーカスフィルム社長のキャスリーン・ケネディに売り込んでみないか? と言ってきたんだ。そして、この「ピンク色の希望の親善大使」の話を聞いたルーカスフィルムから、ロンドンにKTを運んでくれというリクエストがあった。今年初めのことだったかな。それから簡単な修理を施して、6ヶ月の撮影の旅に出たんだよ。
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ジョンソンさんのメールには「どのタイミングで出演するかはわからないけれど、確実に登場する」というコメントがあったようです。
ケイティちゃんのために作られ、今も多くの人々に希望と勇気を与え続けている「R2-KT」。『フォースの覚醒』を鑑賞の際には、このドロイドの姿も是非探してみてください。
ソース:Geeks Speak、R2-KT Official Page via io9
(中川真知子)
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