A-1 .nytimes.日本、17年ぶりに利上げJapan Raises Interest Rates for First Time in 17 Years
インフレ率の上昇と賃金の上昇は、中央銀行によるそのような積極的な刺激策がなくても、この国の経済が成長できることを示唆。
日本の中央銀行は火曜日、2007年以来初めて金利を引き上げ、金利をゼロ以上に引き上げ、長らく成長に苦戦してきた経済を刺激する積極的な取り組みの一章を終えた。
2016年、日本銀行は借り入れコストをゼロ以下にするという異例の措置を講じ、貸し借りを再開し、停滞する日本経済を刺激しようとした。マイナス金利(一部の欧州諸国の中央銀行も適用している)は、預金者がお金を払って銀行にお金を預けることを意味し、代わりにお金を使うインセンティブとなる。
しかし、日本経済は最近、力強い成長の兆しを見せ始めている(注?)。インフレ率は長年低水準
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日本の製造業は回復基調にある。内部留保が十分であり、投資を積極的に行い経営が好循環に推移していくと見ている。
問題は上海だけでも6000社あるという日本企業がどのようになるかである。中国企業同士の競争の中で生き残ることは至難なことである。中国経済は下降気味であり、価格競争が激しくなり採算が取れなくなっていくのでしょう。採算が取れなくなれば日本国内で得た利益を投入しなければならないことになるが、日本国内は人手不足があり必然的に賃上げが不可欠であり、中国内企業が負担になる事が見えている。
今回の日銀の政策変更は、海外投資の採算性が問われ、国別投資の変更に直結するのでしょう。旧来の経営にしがみついている企業は淘汰されていき成長経済の軌道に乗れる企業のみが生き残れるのではないか。
> 賃金は物価上昇をカバーするのに十分な水準に上昇しているが(?)、企業利益を減少させるほどではないとの結論に達したと述べた。
元記事に「(?)」はなかった。即ち、疑っているのは孫崎さんである。そりゃそうだろう。庶民のエンゲル係数は上がりっ放しだからだ。元記事でも物価高に溜息つくような街の声を紹介しているのだ。そこでは「でも、お給料もボーナスも十分上ったから大丈夫(笑」などと答えてはいない。DSメディアのNYTは、ここでも真実を伝えるわけにはいかないのである。
天然資源のない日本が真に経済再興するには、ドーピングの如き金融的手法などに頼らず、実質ある新たな産業を創り出す他ないと思われる。
X:「ウクライナ人はこの戦争に負けつつある」━係るニュース記事-
polsatnews 18.03.2024
「準備が必要」-ラジムンド・アンジェイチャク将軍、戦争の脅威について語る
https://www.polsatnews.pl/wiadomosc/2024-03-18/gen-rajmund-andrzejczak-w-gosciu-wydarzen-ogladaj-od-1920/
我々は準備をする必要がある―戦争の脅威について、ラジムンド・アンジェイチャク将軍はこう語った。元ポーランド軍参謀総長は、「ゲスト・オブ・イベント」の中で、我々には2、3年の準備期間があると述べた。将軍はまた、キエフの困難な状況を指摘した―「ウクライナ人はこの戦争に負けつつある」と同氏は指摘した。
「先ず安心させて説明する必要がある一方で、やるべきことは沢山ある」―戦争をするつもりなのかとの質問に、アンジェイチャクは準備をする必要があると答えた。
「それが2年後なのか、3年後なのか、5年後なのかは、我々次第だ。我々の使命は、脅威を消し去ることだ。まだ時間はあるが、やるべきことは沢山ある」と付け加えた。ボグダン・ライマノフスキは、ロシアが2026年以降にNATO加盟国を攻撃する可能性があることを示すドイツの情報機関のデータを挙げ、準備に2、3年はかけられるのかと質問した。「そう思う」と将軍は答えた。
アンジェイチャク将軍はまた、ポーランドの防衛戦略の条項が「大半が時代遅れ」であることも指摘した。
将軍はまた、ロシアの大統領選挙についてもコメントした。「プーチンにとっては、例えば、新たな大量動員など、多くのことがやり易くなるだろう。これは、ウクライナにとってもポーランドにとっても好ましいことではない」とアンジェイチャク将軍は指摘する。
■ウクライナの問題―「劇的な状況」
「非常に、非常に劇的」―ウクライナの最前線の状況を将軍はこう表現した。「戦争に奇跡はない。最高司令官の地位が変わっても、戦略的状況を変えることはできない。シルスキー将軍もザルジニー将軍と同じジレンマを抱えている。彼は部隊を引き揚げ、前線を整えなければならないことが判明した。ザルジニーが抱えていた問題は全て残ったままだ」とアンジェイチャクは指摘した。
同氏は、部隊の完成、動員、装備の供給における課題を挙げた。アンジェイチャクはまた、既に被った損失の重大性を強調した。「1000万人以上が行方不明になっている。損失は数十万人ではなく、数百万人に上ると私は見ている。この国には資源もなく、戦う人もいない」と付け加えた。
ライマノフスキはまた、ウクライナが3月末までに対空ミサイルを使い果たすという報道についても質問した。「これは、より効果的な攻撃を受け、より多くの死傷者を出し、より多くの国家インフラの要素が破壊されることを意味する。ウクライナ人はこの戦争に負けつつある」と同将軍は指摘した。
■弾薬生産に関する問題
ジャーナリストはまた、EUの弾薬生産プログラムの資金分配についても質問した。ポーランドは5億ユーロのプールから200万ユーロを受け取った。
「それは実際に何百万という弾薬が持てる可能性があることにはならない。問題は、問題が解決しないということだ。国内の弾薬生産戦略を完全に変えなければ、時間には勝てない。我々は より多くの弾薬を、より早く、多様な工場で生産する必要があり、そのためには厳しい政治的決断と大変な努力が必要だ」とアンジェイチャクは語った。
「現在、我々は東部国境に近い場所に工場を配置している...そこでは、我々の生産能力を拡張する必要がある。それは見栄えがよくないし、罪のない者が石を投げよ、という聖書の喩えを使いたいとしても、身をかがめる者は誰もいないと思う。ポーランドの兵器産業に関して言えば、(私の記憶では)15年前に戻るが、そこには革命的な変化はなかった」とアンジェイチャクは強調する。
「私は、ルブスキエ県のシレジア、ニーダーシレジアに新しい工場を建設することに賛成だ。ポーランドだけでなく米国の工場も建設し、ポーランドやバルト諸国、欧州の部隊のために、戦車用の120ミリ弾薬や大砲用の155ミリ弾薬を生産するべきだ」と彼は付け加えた。
■ポーランドは核兵器を持つべきか?
ライマノフスキはまた、ポーランドは核兵器を保有する国のグループに入るべきかと尋ねた。「私の考えでは、絶対にイエスだ。そうすれば、ポーランドは全く別の部類に仲間入りをすることになる」とアンジェイチャクは語った。
ジャーナリストは、核弾頭を持つことでロシアを抑止できるかと尋ねた。「彼らは恐れると思う」とラジムンド・アンジェイチャクは指摘した。
日銀の政策はFRB,ECBと連携して遂行されます。いずれも、物価の安定を表看板にしてますが、米帝の未曽有のバイオレンスにかかる資金需要に応じるのが最大の任務なのです。
米帝のバイオレンスの最大の目標が武力によるロシア征伐ですが、その補助手段として対露経済封鎖を敢行しました。ところがそれが空振りに終わり、逆作用を招き、ドル離れが加速し始めてます。それに加え、米帝の財政行き詰まりは目を覆うほどになっています。ECB、日銀はその矛盾解決に協力を余儀なくされていることでしょう。
プーチン・ロシアはウクライナ戦争を膠着状態にし米帝らの経済封鎖に対する反撃に手を加え始めたのです。現在150か国がロシアとの貿易を歓迎してます。当然、ロシアはドルに代わる決済通貨を発明するでしょう。それが本格化し、中国まで巻き込めれば、ドルは大暴落するでしょう。
日銀の総裁が以上のようなリスクを知っていない訳はないのです。でも知らな振りをして何事もないそぶりをしてマイナス金利政策を返上するみたいなことを吐露しているのです。何だか空しく響きます。
日本経済に関して雑感的に思うところをいくつか書いてみたい。
①インフレ率。これはウクライナやガザ地区での戦争により、資源価格・輸入コストが上昇、西側による無駄無益な経済制裁、サプライチェーンの目詰まり等を要因としているため、これら要因が落ち着けば安定するだろう。従って、賃金上昇は弥縫策に過ぎない。だから、賃金上昇から、インフレ、経済活性化、経済成長の好循環にはならないと考えている。
②賃金。連合、芳野氏は胸を張っているのかもしれない。
「連合の春闘賃上げ率33年ぶり5%超え、「ステージ転換」と会長」
https://jp.reuters.com/markets/japan/funds/2HET6W6BNZLPHG6TDHWGYCA4QQ-2024-03-15/
だが、日本の労働組合の組織率は16%で労働者の5人に1人も組織していない上に、6割が大企業だ。
https://www.jil.go.jp/kokunai/blt/backnumber/2023/03/k_02.html
体力のある大企業は賃上げに踏み切れても、圧倒的多数の中小零細で働く人々に賃上げはほど遠いだろう。
そもそも、重要なことは賃上げより消費である。給料が上がっても、預貯金に廻るだけでは意味はない。私は、庶民感覚として消費拡大はないと思う。
③利上げ。経済学の教科書的には利上げは国債の暴落要因とか償還リスクに直結する。
https://www.jsda.or.jp/jikan/qa/013.html
よく知られてることだが、日本は政府債務残高大国である。ランキングではレバノンに次ぐ世界第二位。
「世界の政府債務残高対GDP比 国別ランキング・推移」
https://www.globalnote.jp/post-12146.html
財政再建不要論者からは、よく「レバノンは外貨建てで、起債しているからデフォルトの危険は高いが、日本は自国通貨、円建てだから問題ない」というハナシを聞く。
そして、こういう論者は、政府の負債は、日本企業等の資産だからバランスシートを想定するなら、全く問題なし、むしろ無から有(資産)を創るから、良いことだ、みたいなことを言っている。
しかし、そもそも、日本国のバランスシートに民間の資産を加えて考えるやり方は、国際標準なのかどうか、私は知らない。単なる架空の皮算用のハナシではないか?と思ってしまう。
また、国債頼みの財政運営でも国の将来的な課税権とバランスしていれば、問題なし、みたいなハナシも聞く。だが、日本は急速に人口減少していくなかで、将来的な納税者の急速な減少を考慮しているのだろうか?
また、自国通貨建ての起債だから心配ない、というが、為替の影響は無いわけがない。また、外国人の投機だって当然ある。
外国や外国人との関係を断ちきった自国完結的経済モデルなどあり得ないのに、政府負債は国内企業の資産だ、みたいな架空のバランスシート議論を展開して財政再建を先送りする勢力は、果たして正しいのか?
そもそも、日本経済の国際的評価は低レベルだ。
「国際格付け会社は、日本経済が2024年に0.6%成長すると予想している。」
https://www.globaltimes.cn/page/202403/1309107.shtml
低成長、人口減少、政府負債の大過ぎる日本の円では、取り引きしない、決済は人民元でしかしない、なんてある日、外国との貿易で言われたらどうなるのだろうか?
孫崎先生の示した本文にも「連邦準備理事会の目標金利は依然として約5ポイント高く、欧州中央銀行の目標金利は4ポイント高い。」多少金利を上げただけでは、円高是正は微々たるものだろう。おカネは金利の高い方に向かうのだから。
そもそも利上げをすれば、庶民生活を直撃する。住宅ローン金利等だ。最近、9割方が変動金利の住宅ローンを利用しているという記事を読んだ。返済金額が上がることは避けられない。
また、最近の株高はやはり景気とはなんの関係もないという指摘。Global Timesの「日本が「失われた30年」から完全に抜け出すにはまだ時間が必要:リチャード・クー氏」より。
https://www.globaltimes.cn/page/202402/1307728.shtml
------- 以下引用 -------
日本は金利を非常に低く抑えてきたが、新型コロナウイルス感染症のパンデミック後に世界はインフレを経験したことだ。他の国々はインフレを抑制するために金利を引き上げました。日銀は金利を上げなかったので、円は急激に下落した。外国から見ると、日本の資産は突然非常に安くなりました。そのため、株式市場を中心に巨額の資金が日本に流入した。だからこそ株式市場は非常に好調なのです。しかし、日本自体はあまり変わっていません。お金の流入は、ある意味日本を良く見せるだけです。
----------引用終わり-----------
私は円安は国富の棄損だから、是正されるべきだと考えている。しかし、その最大の円安原因はドル高だろう。ドルはペトロダラーとか、基軸通貨性を良いことに、好き放題に金融政策が出来る。結局、基軸通貨ドルが崩壊し、ドルとの兼ね合いで円安になる関係性を打破することが大事ではないか?
また、私は今回の日銀の政策は、よい方向には向かわないと懸念している。理由は縷々上記に書いた通り。
>>7
いつも愛読してます。
孫崎さん 西側以外、非米国の見解も知りたいです。
>>1
日銀の政策変更は海外投資の採算性と直接関係ありません。
前者はマクロの問題、後者はミクロの問題です。
マクロとミクロはそれぞれ別のロジックが支配しているのです。