18日衆議院議員会館で、森田実氏司会で、天木直人、浅井基文と私の元外務省員3名の対談が行われた。
拙稿の機会なので、私より、浅井基文氏に尖閣問題で、日中の間でどの様になっているかの質問を行った。
1;まず私の質問内容です。(文言等はそのままでない。なおここでは実際の発言より事実を詳しく書いてあります。
****************************
・政府、外務省は棚上げ合意は、中国が一方的で述べたことで、日本側が合意したことは無いという立場をとっている。
・しかし、本件で、浅井基文氏、そして栗山元外務次官は存在したという発言をされてきている。
2012年9月10日付AERAは「浅井基文・元中国課長は「『棚上げ』は省としての共通理解でした」
2012年10月7日付産経新聞(ウエブ版)は「栗山尚一元駐米大使インタビュー(1972年当時条約課長)」で「(72年の
コメント
コメントを書く先の大戦の東京裁判有効性云々が大きく取り上げられ、靖国参拝が積極的平和主義になっている。日中平和友好条約が尖閣棚上げによって成立したしたにも関わらず、無視を貫いている。棚上げなどなかったというのである。この真偽性は、今回の捕鯨問題で日本という国の国際社会での態度がどのようなものであるかを明確に物語っている。4月3日国際裁判で南極海の調査捕鯨が敗訴となり、8月21日に国際捕鯨委員会でイギリス、アメリカを含む15か国が来北太平洋での調査捕鯨の即時停止を提案した。日本の調査捕鯨の先延ばし決議案が採決されたのに、拘束力がないので、調査内容を修正し続けるといっている。国際社会が何と言おうと、「我が道を行く」、国際社会の異端児の面目躍如たるものがある。
沖縄返還の密約では、米国が文書を公開しているのに、日本側は「密約はなかった」と言い張っています。都合が悪くなったら、公文書さえ破棄してしまう外務省です。暗黙の了解など、「なかった」と言い張るのは当然でしょう。でも、こんなことを繰り返していたら、どこの国からも信用をなくしてしまうと思います。
尖閣と東欧(ユーゴ、ウクライナ、その他)の二つには妙に共通するものがあります。
尖閣には棚上げ合意があったのに野田元首相が無かったと主張し国有化するに至りました。東欧についてはNATOとゴルバチョフ間でドイツ統一時NATOは東に向けて侵略しないとの合意があったにもかかわらず、ビル・クリントンはそんなものはなかったとしてユーゴに手を出し、ウクライナでオレンジ革命を起こしました。彼の妻ヒラリーは今回改めてウクライナに手を出しロシアと抜き差しならぬ事態を引き起こしています。
ビル・クリントンのこの強弁と野田元首相の強弁は発想が同じです。無法者の主張です。中国では「前の大戦で日本を敗北させたが、反省をしない。もう一度敗北をさせなければならない」との世論が固まっています。米英とロシアは既に戦争状態にあります。日本は中国と準戦争状態にあると言えるでしょう。
これからは、中東・ウクライナ情勢とドルの世界での信任状態の成り行き次第で日本は中国と戦争状態に入る可能性が大です。まだ時間はあります。日本国民はアジア地区での戦争を回避すべく頑張るしかありません。これ以上の国益は無いのですから。
『棚上げ』とは、「議論をしない」という意味であろう。議論しなければ、問題には何らの影響は発生しない。日中国交回復交渉時の尖閣諸島は、日本によって実行支配されていた。従って、『棚上げ』の結果、日中国交回復によっても日本の実効支配には変化は起こらず、現在に至っている。中国の現時点の主張は、領土権について「新たに」議論したいと呼びかけているに過ぎず、日本が実効支配の事実を基に議論無用と言っている以上、日中国交回復交渉時に『棚上げ』があったか、無かったかの疑問は、尖閣諸島がいずれの国に帰属するか議論する上においては無意味であろう。その結論は武力闘争によるしかない。日本は領土として実行しているので現状維持を望んでおり、戦争を必要としていないのは言うまでもなく、一方、中国はそれを取得するためには武力によるしかなく、従って戦争を必要としているのは自明であろう。しかし、中国政府は国民の支持を得るためにその様な意向を表示しているのであり、実勢に侵略を実行するかどうかは疑問である。
>>1
1.「この真偽性は、今回の捕鯨問題で日本という国の国際社会での態度がどの様なものであるかを明確に物語っている」との事ですが、捕鯨問題を尖閣問題と同列に扱うのは如何なものか。私は日本政府の「生物(鯨)資源の持続的利用の為の管理の一環として調査捕鯨を行う」との主張は例え副次的に得られた鯨肉を商業的に流通するにしても正しいと思う。本来IWCは鯨資源の有効利用の為の管理が目的であり、自然保護派の一方的な主張による多数意見をもって正当な行為を抹殺しようとする態度は頂けない。日本の国際社会に於ける態度がすべて悪いとの前提でこの様な問題を領土・歴史的問題と比較し利用すべきではないと思う。
2.但し、尖閣問題の話は勿論別で、日本政府の態度は全く一方的、好戦的で妥協の余地がなく、相手国の主張や歴史的事実(ポツダム宣言、棚上合意等)を全く無視し孫崎氏の(紛争を認める事による平和解決への道を開く)真っ当な意見を封殺し国民に一方的な意見を押付け世論の対立感情を煽る行為は間違いと思います。
>>5
正しいとか正しくないの観点で物事を考えているのではなく、自分の主張はどんどん述べて同調者を増やすべく努力することを否定するのではありません。議論を戦わした後は、多数決で決まったことに従うというルールに従わないと、話し合いの場が話し合いの場にならない。日本は日本の考え方でやるというのは、話し合いをしている他国に対して失礼なことであるだけでなく、日本が信頼されなくなってしまう。例えば、10人いて10人のルールを決めても、一人考え方が違うから従わないとしたら、10人の仲間から外れることになってしまう。どんな国でも、皆の決めたことに従わなければ、仲間から疎外されるのは普通なことである。
>>4
「中国政府は国民の支持を得るためにその様な意向を表示しているのであり、実際に侵略を実行するかどうかは疑問である」とはかなり楽観的な見方ですね。「中国の現時点の主張は、領土権について「新たに」議論したいと呼びかけているに過ぎず」と言う事は無いと思いますがね。太古より(since ancient times)釣魚島が中国領で第二次大戦後ポツダム宣言により中国の主権に戻った、つまり既に中国領なのだとの立場は変わらないと思いますよ。かなり長い目で今後も執拗に領有権を主張し続けるでしょうし、日本側が石原さんの様に挑発すればする程相手も乗ってきますからね、容易ではないでしょうね。
>>6
捕鯨の様な環境や生物資源保護の問題は(領土等政治問題とは違い)純粋に科学的な観点から冷静に話し合うべきであり、一方的な環境保護派の多数意見のみで強引に押付けるのはどうかと思う。多数決に従うのは一般論として当然ですが、今回の場合でも全員が賛成したわけでもなく、アイスランド等の捕鯨国や北米原住民等もいる訳で、少数ではあっても正当な主張はし続けるべきと思う。勿論法的拘束力がないからと日本の考え方だけで強引に「我が道を行く」と言う態度は嫌われるでしょうが、大国のエゴと言う程のものでもないと思います。