岡田斗司夫プレミアムブロマガ「【悩みのるつぼ】20代社員の勤務態度が目に余る」

岡田斗司夫プレミアムブロマガ　2019/04/06

おはよう！　岡田斗司夫です。

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今日は、朝日新聞掲載の『悩みのるつぼ』からです。
3月30日に掲載された相談文と岡田斗司夫の回答、あわせてお楽しみ下さい。

＜相談文＞

　30代女性です。
　会社で事務の仕事をしています。
　自分以外はみな20代の女性ばかりです。彼女たちの勤務態度が目に余るほどだらしなく、私の仕事量まで増えることに悩んでいます。
　私用の長電話をするわ、営業の男性に長々とくだらない雑談をふっかけるわ。そのせいで、仕事がどんどん後回しになっています。
　茶髪の巻き髪にキャバ嬢のような派手なネイルを施し、服装も遊びに来ているのか、仕事に来ているのかわからないほどです。
　上司に進言したところ、「厳しく言うと今どきの子たちはすぐ辞めちゃうから」とにべもありません。
　先日、彼女らの消化しきれなかった仕事があまりにも多く、しわ寄せが自分に来ました。本人たちに「これはあなたがたの仕事ではないのですか」と言ったところ、次の日から、昼休憩の際に、仲間から外されるという小学生のような報復を受けました。
　こんな不愉快な思いをしてまで、今の会社にいるメリットは何かあるのだろうか。さっさと見切りを付けて転職した方が良いのではないかとついつい考え込んでしまいます。
　くだらないことではありますが、何かアドバイスをいただければ幸いです。

＜回答文＞

　あなたの会社には二種類の社員がいるようです。おっさん社員とネコ社員です。
　ネコは働かず、むしろ仕事の邪魔をする。おっさんはかわいいネコが大好きなので、それでもニコニコと上機嫌です。
　昭和の高度成長時代には、どこの会社にも「猛烈サラリーマン」と「職場の花」がいました。女性社員は「職場の花」と呼ばれ、仕事は単純作業やお茶くみばかり。数年以内に結婚して「寿退社」しました。会社は、｢猛烈サラリーマン｣の中から結婚相手を見つけるための場所です。
　「猛烈サラリーマン」にとって、「職場の花」は癒やしであり、同時にお嫁さん配給システムでした。
　この「猛烈サラリーマン」の成れの果てが「若い女性を叱れないおっさん社員」です。「職場の花」の成れの果てが「働いたら損すると思っているネコ社員」です。
　そんな今の職場で、ガマンしててもしょうがないですよ。ネコを雇うようなおバカな会社には期待を持てません。
　可能なら、あなたの言うとおり転職をオススメします。
　とは言え、あなたはまだ転職していませんし、今の会社を辞めてから転職先を探すのは危険です。「転職先を探しつつも、現状を改造する」というあたりで、どうでしょう？
　まず確認です。すべての男性がおっさん社員ではありませんよね？これは「あなたが女性でありながらもネコ社員でない」のと、同じです。
　よく観察してください。今の職場にも、ネコ社員に手を焼いている「オトナ社員」がいるはずです。同様に「周囲に合わせてネコかぶってるけど、本当はまともに仕事をしたい女性社員」もいるはずです。ネコ社員を雇うような古い管理職に不満を募らせている幹部もいるはずです。
　そういう同志を見つけ出し、一緒に相談し励まし合いつつ、評価を得られる仕事を心がけて下さい。
　このままだと、あなた自身が「ネコやおっさんなど、ダメ社員たちの欠点を探し出して吠えたてるだけ」のイヌ社員になり果ててしまいます。それを避けるためにも、今は気になってしかたないダメ女性社員を視界から外し、隠れたマトモな仲間を探しましょう。あなたにとって、今の職場よりは居心地が良くなると思います。
　また、そういう姿勢や経験があれば、転職した時に自信に繋がるでしょう。「正しいプライドの使い方」は、きっと今よりあなたを楽に、幸せにしてくれると思います。

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