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平成26年度予算、しっかりとチェックをしていく
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平成26年度予算、しっかりとチェックをしていく

2014-03-24 16:18

    鈴木克昌代表代行・幹事長 定例記者会見(2014年3月20日)


    3月20日、平成26年度予算が可決・成立した参議院本会議終了後、鈴木克昌代表代行・幹事長が定例の記者会見を行いました。
    会見要旨は以下の通りです。


    20140320鈴木幹事長定例会見


    【 冒頭挨拶 】

    ご案内のように、平成26年度予算が先ほど成立をしたということである。96兆円という過去最大級の予算が、史上3番目の早さで成立をしたということで、計算をすれば衆議院と参議院の予算委員会審議時間を足して、96兆円を割ると1時間当たりどれだけの予算を審議したのかということになると思う。

    なかなか国民の皆さんにはご理解いただけない部分があるのではないかと思う。何が言いたいのかというと、やはり、審議時間が十分ではなかったと思っている。
    とりわけ今回の予算は非常に意味のある予算である。4月から消費税が増税をされるということもある。このことについては、言うまでもないけれども、物価が上がる中で、工賃や賃金が上がらず消費税だけが上がっていく。その他の税負担も上がっていくということだから、まさに国民にしてみれば、痛みを伴う時期に入るということである。

    その時に成立をし、株も大幅に値を下げているということである。政府が、総理が言うように、本当にこの大型予算が景気回復につながっていくということであるならば、逆に国民の期待感から株が上がってもいいのではないかと思うが、今日の段階では全く逆の状況になっているということは、予算に対する国民の冷めた目線、そういったものを感じる。

    ただ、我党としては、これで予算が成立したから終わりということではまったくない。これからしっかりとチェックをし、そして引き続き、実際に消費税が転嫁をされていくのか、予算が被災地の復興に役に立つのか、そういったことを一つ一つ注目をしながら、党を挙げて国民の皆さんの期待に応えていかなければいけないと思っている。

    それはそれとしても、今日が、予算があがったという一つの区切りになると思うので、今後の国会については、例えば教育基本法の問題や、国民投票法の問題等々課題がたくさんある。
    重要な問題が山積していると言ってもいいのではないかと思うが、とりわけその中で問題なのが、集団的自衛権の見直しということではないかと思っている。

    これは、現在の流れでいくと、与党は閣議決定をして、従来の考え方を変えていくということを目論んでいるようだが、前々から私どもが申し上げているように、これは本当に重大な、国の形を変える、そして戦後の流れを変える大きな問題である。

    したがって、一内閣の決定でこの憲法解釈を変更していいというものでは決してないと思う。本当にこの集団的自衛権、30数年政府が集団的自衛権は持っているけれども行使できないと言ってきた、この説明を変えるということであるならば、やはり憲法から変えていかなければならないと思っている。

    いずれにしても、(委員会等)政府は答弁で、閣議決定で見直しが出来ると言っているし、安保法制懇でこれは問題だとは言われていないと答弁をしているので、そのへんのところは、この後半国会、最大の争点の一つになるのではないかと思っている。
    それ以外にも、TPPの問題等、本当に課題は沢山あるので、十分注視をしながら我々はやっていくつもりである。

    今回の予算を一言でいうならば、役人による役人の為の予算と言っても過言でないと思う。
    それは、いわゆる、いつか来た道と言われるけれども、政官業の癒着が白んでいるうちにまた戻っているとか、脱官僚とか脱しがらみとかそういうものが全く従来のままで来ているということである。

    繰り返しになるけれども、いずれにしても成立してしまった予算であるので、後は徹底的なチェックを我党挙げてやっていく、その中で国民の皆さんの期待に応えていく、これが今の予算が成立した現状況での私どもの考え方であると、このように申し上げておきたいと思う。

    【 質疑要旨 】

    • 野党連携について
    • 集団的自衛権に関する議論について
    • 国民投票法改正案への対応について
    • 石原環境大臣の委員会遅刻への対応について

    野党連携について

    Q. 今国会、予算が異例の早さで通過したけれども、野党の連携自体がなかなかうまくいかなくて、政府側に与党ペースを許したのではないかという声もあるが、この辺をどう受け止められるか。(読売新聞)
    A. 正直言って、全くその指摘については忸怩たるものがある。
    もちろん巨大与党に野党が対決をしていくということは、やはり連携をしていくしかない。ところが残念ながら、そういう形が出来ないままで来てしまった。その最大の原因は、やはり野党が野党としての連携が出来ないということ、もう少し端的に申し上げると、もちろん政策はそれぞれ違う訳だから、全部一緒になれということではないけれども、ある時は与党で、ある時は野党であると、一貫していない。したがって、連携のしようがないという状況が一部見られた。

    しかし、そこを今から後半国会ではきちんと、野党同士話し合いをする中で固まってぶつかっていかなければ、今の状況を打破することは出来ない。これは皆それぞれの野党分かっていることだから、そこのところをもう一度、私も幹事長会談等通じて、しっかりと皆さんに訴えながら、何故それが出来ないかということを深く掘り下げていきたいと思っている。

    野党連携の大義がないと言われるけれども、与党に対して野党が連携することによって、次の選挙で政権交代が可能なのだという姿勢を国民の皆さんに見せる、これが私は最大の大義だと思っている。

    したがって、一つ一つの政策はもちろん大事ではあるけれども、それよりももっと大きなポイントは、小異を捨てて大同に就くという展開にならない限り、後半国会においてもまた与党ペースという流れを変えることは出来ないのではないかと思っている。
    後半は何とか、ご指摘のことのないように頑張っていきたいと思っている。

    集団的自衛権に関する議論について

    Q. 集団的自衛権に関する発言で、政府は閣議決定をして従来の考え方を変えていくことを目論んでいるようだけれどもという話があった。手続きとして総理は閣議決定をして、固まったものをきちんと皆さんと議論したいという姿勢かと思うが、立法府、国会の場でちゃんと議論をする場を設けろというところもあるかと思うが、手順として閣議決定する前にもっと国会で与野党含めて議論していく必要があると幹事長お考えなのかお聞かせいただきたい。(NHK)
    A. これは自民党の中ですら、やはり閣議決定の前に徹底的な議論をするべきだ、時間をかけるべきだ、慎重にやるべきだという声が出ている状況だから、当然閣議決定の前に総理の考え方を出して、そして与野党間でしっかりとこの問題を議論していく、そういう場を作ることの方が私は遥かに大事な問題で、閣議決定は当然そういった議論の後でなされるべきだと思っている。

    国民投票法改正案への対応について

    Q. 国民投票法改正案について、生活の党としてはどのように対応するのか、自公案に乗るのか否かお聞かせいただきたい。(読売新聞)
    A. 今日も、全党集まっての勉強会というのがあった。これは自民党からの呼びかけで、一応各党揃って勉強会をしたのだが、その中で何とか来週の火曜日くらいまでに各党の考え方を示してもらいたいということがあった。

    我党としては、前にも申し上げているように、加憲ということを言ってきている。これは、憲法9条は変えないということを前提に、ただ現状に相応しくない部分、憲法に欠落をしている、例えば環境権であるとか、そういった問題をきちんと書くべきだという考え方を持っている。
    小沢代表もいわゆる国連の下で国際貢献をしていくというのもやぶさかでないということを言っているので、加憲を言う我党としては、国民投票を頭からだめだという訳にはいかない。

    したがって、今日の勉強会で私が発言をしたのは、共同提案に乗ることはやぶさかではないけれども、ただし、例えば18歳への引き下げに対する担保、それから憲法以外の重要な問題を投票法にかけるということの担保、そういった担保が最低でも附帯決議で示されるということを前提に我々は共同提案にのるということも考えていくという発言をした。

    けれども、まだ火曜日まで時間はあるので、来週もまた我党としては議論を重ねたいと思っているが、私が今日発言した最大の理由は、加憲を言っている我党としてはこの投票法改正案について、基本的に反対をするということは出来ないことを表明したということである。

    石原環境大臣の委員会遅刻への対応について

    Q. 石原環境大臣の委員会遅刻の問題で、先ほど民主党の大畠幹事長も追及していく必要があるのではないかという発言があったようだが、今回委員会に10分遅刻をしたということについて、党として何かしら追及していくお考えがあるかどうかお聞かせいただきたい。(NHK)
    A. 遅刻をするなというのはもう大前提だから、コメントにも値しないということではないか。内閣としても官房長官が厳に慎むべきだと、遅刻は絶対許さないということを言っているので、そこに尽きると思う。
    ただ、やはり何らかの形で、今回の問題についての事実関係を含めて、そのけじめをつける必要はあるのではないかと思っている。
    ただし、それも他党の動きを見ながら我党としては考えていきたい。積極的に我党がその中心になってこの問題にあたるということは考えていない。
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