ジョン ダワーは、米国の歴史学者。マサチューセッツ工科大教授。米国における日本占領研究の第一人者。『敗北を抱きしめて』は、終戦直後の日本にスポットを当てる。この作品はピュリツァー賞、更に全米図書賞を受賞した。如何に高い評価を得たかが判る。。

・勝者達は、言葉、文化面で、敗者の社会に入れず、既存の統治機構を通して「間接的」に統治する他に選択の余地がなかった。マッカーサー元帥による「政府の上の政府」は命令の実行を日本の官僚機構に依存。そのため二重の官僚機構。

・(占領軍の)アメリカ人が去った後には日本の官僚組織が存続したが、それは戦争中よりも強力にさえなっていた。

・占領について「米国人達は“非軍事化及び民主化”という、樹木の根と枝の関係に似た改革プログラムを日本に押しつけた。それは独善的で、全く空想的な、あらゆる意味で傲慢な理想主義の、めったにない実例というべきものであった。