ジョン ダワーは、米国の歴史学者。マサチューセッツ工科大教授。米国における日本占領研究の第一人者。『敗北を抱きしめて』は、終戦直後の日本にスポットを当てる。この作品はピュリツァー賞、更に全米図書賞を受賞した。如何に高い評価を得たかが判る。。
・勝者達は、言葉、文化面で、敗者の社会に入れず、既存の統治機構を通して「間接的」に統治する他に選択の余地がなかった。マッカーサー元帥による「政府の上の政府」は命令の実行を日本の官僚機構に依存。そのため二重の官僚機構。
・(占領軍の)アメリカ人が去った後には日本の官僚組織が存続したが、それは戦争中よりも強力にさえなっていた。
・占領について「米国人達は“非軍事化及び民主化”という、樹木の根と枝の関係に似た改革プログラムを日本に押しつけた。それは独善的で、全く空想的な、あらゆる意味で傲慢な理想主義の、めったにない実例というべきものであった。
コメント
コメントを書くジョン・ダワー氏の分析は非の打ちどころがありません。じゃーどうすればよい?答えは非常に難しいのです。
日本の過去に於いて民衆が立ち上がって政治に異議申し立てたものの例はあまり多くありません。北陸で猛威を振るった一向宗の一揆と島原のキリシタンくらいですか。農工商は刀に従順でした。維新だって幕府が藩閥に代わったくらいで、庶民は政治的にはやはり従順でした。太平洋戦争でひどい敗戦を蒙ったが、庶民は占領軍を文句なく受け入れ、ひれ伏しているのです。最近起こったイラク戦争後のイラク国民とは大違いです。
官僚制民主主義だろうが、天皇制民主主義だろうが、矛盾撞着しているが、日本人の平均には何ら違和感はないのです。維新後、岩倉具視が廃仏稀釈を断行したが、二年くらいでぽしゃってしまっているのです。曖昧で矛盾に満ちて居る状況こそが日本人の政治では無いでしょうか。
今、日本人にとって大事なのは、米国に戦争させないこと、それが出来ないなら、その戦争に巻き込まれないこと、このことをあらゆる資源を使って推進することではないでしょうか。
護憲派が「平和憲法を守れ」「9条を守れ」と唱える考え方と軌を一にする思考パターン。
日本を解体すべき危険なファシズム国家と位置付けるノーマン理論を引き継いでいる。『戦後70年の長きにわたって平和と民主主義の理念を守り続けたことを日本は誇るべきでしょう。一部の人たちがこの誇りを軽視し歴史認識を変えようとしている。」
憲法9条を、「南無阿弥陀仏」と唱えるよう唱えていれば、日本だけは平和が維持できるというように、教条主義的かつ精神論的憲法9条擁護論を繰り返す。天皇を批判し、日米同盟の強化も危険と論ずる。
日本の野党でさえ、このような論理展開をする政党はいない。中国の軍事的脅威には日本のソフトパワーで解決せよとも言っている。典型的な日本悪玉論といえる。
目前日本安全保障上の脅威が差し迫っているのに、具体的対処方法を提示せず、「憲法を守れ」とか意味不明の「ソフトパワーで解決せよ」とか言っている。無責任極まりない論理という論理のない中国と韓国の代弁者に過ぎないのでしょう。
日米安保条約並びに在日米軍、在日米艦隊の存在そして米国の傘の下にかごされていることを全く無視している一方通行の論理展開は、野党だけでなく、多くの一般国民の関心を全くひきつけない。蝉が騒がしく泣くようなもので、現実的具体的対処に乏しいのはいかんともしがたい。
>>2
孫崎さんは前に米国の核の傘などはないと、具体的な
論考をされた。
あなたの悪い癖だが、自分の考えたい事柄と異なる
ことには無言でスルーしてしまう。
そして、しれっと米国の傘をありがたがる。
まず、孫崎さん、米国の核の傘などないというあなたの
主張は間違っていると反論してから、核の傘のありがたさを
書き込んでみてどうだろう。
わたしにも同様なことがあったが、わたしにはお前のコメントなど
読んでいないし、読む義理もないと、けんもほろろだった。
でも、孫崎さんのコメントは読む義理はあるでしょう。
>>2
中国には他国を武力で侵略して支配下に置くという原理は無い。米国、日本だけが他国を侵略して支配下に置く原理を今も保有しているのです。
考えても見て下さい。大日本帝国がアジアを武力で侵略して多くの人々を殺したことについて日本の支配層は真摯に懺悔してない。米国だってベトナム戦争、朝鮮戦争、イラク戦争を勝手に仕掛けて多くの人民を殺したのに一切懺悔していないのです。米国はそのことについて他国から非難的言辞を浴びせられても、何食わぬ顔をして、それがレアリテイだ、現実だと言って憚らないのですよ。
米国を誰もシバケナイから増長しているのです。状況は徐々に変わっては来てますが、まだ不十分。そういう好戦国と同盟を結び中国とロシアと北朝鮮に対峙している日本。そんな国にアジアでは特に大義は無い。今に韓国も日本から離れて行くことは必定です。
米国当局は勉強不足だから、アジア人の気質が分かってない。靖国にお祈りをし、旭日旗で攻め寄せることがアジアで何を意味するか、歴史音痴の米国防シンクタンクのハドソン研究所も何も分かってない。従って、その無知に基づき、米国の防衛当局は日米軍事同盟が功を奏すると計算しているみたいだが、大きな見当違いですぞ。
中国の軍事的脅威を声高に叫ぶのは中國と戦争がやりたくて仕方ないから言いだすハドソン研究所の決まり文句なんです。近代戦争が何故起こるのか?資本が利益を確保するために起こるのです。その前は、王家の私的財産を増やすために起こったのです。その程度の原理は、CHANGEさん、分かって下さいよ。少しは学があるみたいなので猶更のこと惜しいな。
>>4
追加:核の傘の加護?無い方が安全保障に寄与する。モンゴリアを見なさい。核もミサイルも無い。ベトナムを見なさい。米基地もミサイルも無い。それでも、実に安全だ。シンガポール、マレーシャを見なさい。平和そのもの。あなたは倒錯しています。
米基地を日本が追い出せば、経済制裁を受けて食べていけないから核の傘の加護とか言いだすのでしょう。違いますか。確かに米国は恫喝するでしょう。実相はそういうことですよ。米国が日本の国土提供を求め、米基地の受け入れを日本に強制するのは中國を脅す、いや戦争するためですよ。中国が隙を見せたら、日本の基地から一斉に爆撃機が発進し、中国を爆撃するためですよ。米国とはそういう国ですぞ。
そういう侵略的国家は今はただ一つ米国だけです。イギリス、ドイツ、フランス、ポルトガル、スペインといった国々は好戦性をとっくの昔に返上してます。日本も返上した筈だが、安倍政権になって昔の大日本帝国みたいになろうとしているのです。憲法改正ということは米国に次いで日本が好戦的な国家として登場するということです。
それをはっきり認めましょうや。「中国を私は支配したい」と。そう言えば、日本人は一部の人以外は「それは駄目だ」と言うに違いないのです。だから、脅威とか言って曖昧に暈かす。それは卑怯というもの。中国が脅威とか曖昧な言葉は慎んでくださいな。
>>3
孫崎さんの存在しないという具体的論考知らないが、朝日が核の傘について報道しているので次の通りコメントします。これはほんの一例です。
①2013.7.30
米国は、NATO加盟の欧州諸国や日本、韓国などの同盟国に加えられた攻撃については、米国への攻撃と同様にみなし報復するとの保障を与えている。
②2018.12.19
中曽根政権が米国のレーガン政権に対し日本が依存する米国の核抑止力が揺らぐことがないように働きかけた外交文書が公開された。
③2018.10.19
日本は今回も核兵器禁止条約に言及しなかった。米国の「核の傘」に頼る日本政府の姿勢を示した。
孫崎さん、何をもって存在しないといっているのかわからないが、朝日などが報道する内容で、米軍基地はともかくとして、日本を母港とする米軍艦船など保有しているとみるのが現実的でしょう。
>>5
イギリス、ドイツ、フランス、ポルトガル、スペインの国々が
好戦性を放棄しているとのことですが、そんなことは決してありません。
南欧2カ国はともかくとして、ドイツも微妙ですが英仏は列強時代の
本性は全く変えていません。
ソ連崩壊につけ込んでのベオグラード空爆、そしてマリ爆撃、ウクライナへの
干渉、デモ隊への資金バラマキ、結果としてのクーデター、
まあ、ゴロツキ国家の本質はそのままです。
>>8
確かに厳密に言えばなしさんのおっしゃる通りです。ただ、私が言いたかったのは、大英帝国時のシテイーの大金持ちと王家が企む金儲けのための戦争、ドイツについては、ナチスがウオール街の資金的バックを得てロシアに攻める戦争、そういうものからは遠ざかっているということなんです。ところが、安倍政権は靖国と旭日旗で自衛隊を再建しようと試みている。そこには英独とのコントラストが私の目にちらつくのですね。日米合同軍が星条旗に旭日旗を翩翻と掲げた時アジアの人々はどう見るのだろうか、自由と民主主義を掲げる解放軍と見るだろうか、みたいなことを考えて居るんです。