会場は目白にある「自由学園 明日館」。実はこの建物、「落水荘」や「帝国ホテル」などを設計したフランク・ロイド・ライト氏による設計。ライト特有の高さを抑え、横に広がる建築で重要文化財の一つ。
会場の中は小学校の教室のように構成。小さな机と椅子が並び、前には黒板をイメージしたスクリーン。まるで「子供の頃」を思い出すような会場です。
イケア・ジャパン代表のミカエル氏。
日本で好調に業績を伸ばしているイケア・ジャパン。今年度は700億円を超える見込みだそうで、来年の春には都内初のストアを「立川」に、秋には「仙台」に開業予定。現在6店舗あるイケアストアを2020年までには14店舗にまで広げる計画を発表。さらに「低価格」がイケアのDNAと語ったミカエル氏は、昨年度に引き続き、今年も300品以上の値下げを実施するとのこと。
そして、イケアが2014年のテーマとして発表したのが「子供と一緒の暮らし(Living with Children)」。
イケアが行ったアンケートによると「71%の親がもっと子供と過ごす時間を作りたい」と答え、「73%の子供たちがテレビを見るより両親と遊びたい」と回答。しかし、大人だけでなく、子供だって学校や宿題などで忙しい毎日。平日は特にすれ違いの生活になってしまいます。そこで、イケアは「家で一緒に過ごす」時間を大切にしようと提案。
外に遊びに行けなくても、料理、洗濯、掃除などの家事、ソファに並んでテレビを見ることだって、親と「一緒に過ごす時間」は子供にとっては嬉しいはず。イケアはそんな「子供と一緒の暮らし」をサポートしたいと考えているようです。
ステップがあるだけで、子供も一緒に料理のお手伝いができます。
ダイニングテーブルの横に子供用テーブルをくっつけ、大人の作業をお手伝い。
カラフルなソファも子供の想像力で海賊船風に飾り付け。いつものリビングも子供と一緒に楽しめる「特別な空間に」というコンセプトのルームセットを展示していました。
また、これまで取り扱いが少なかった8~12歳をターゲットにした新商品をルームセットを使ってプレゼン。これまでの「子供向け」という一括りではなく、性別を分けた商品展開もしていくようです。
設定はマイケルジャクソンが好きな12歳の男の子。ロフトベッドをうまく使っています。
こちらは、ジュエリーデザイナーになりたい12歳の女の子をモデルにした部屋。全てイケアの商品で構成されています。詳細は2014年版のカタログをご覧になってみてください。
イケアのカタログも年々パワーアップしており、先日の記事「2014年度版イケアのカタログとアプリがスゴイ、ARと3D機能で「家具の配置シミュレーション」」ではのカタログに搭載されたAR機能の使い方が詳しく解説されています。
IKEA福岡新宮では大規模な太陽光発電や地中熱利用システムを導入したりと、環境にやさしいストアへの取り組みにも積極的。2020年までには全国のストアを再生可能エネルギーでまかなうことを目指しているようです。
子供のことを「世界で一番大切な人々」と位置づけ、子供の立場で商品開発を続けるイケア。子供たちの未来を見据え、サスティナブルな企業を目指しているイケアに今後も注目です。
[IKEA]