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《研究員コラム》「放射能汚染水処理の実態」(高野孟)
2015-01-27 17:30
東京電力の広瀬直己社長が23日、福島第1原発構内のタンクに保管している高濃度の放射能汚染水の浄化について、14年度内に全量を処理するという目標達成を断念すると表明した。安倍晋三首相が13年9月、東京五輪招致のためのプレゼンテーションで世界に向かって「福島第1原発事故はアンダー・コントロール」と宣言したが、実際にはその当時、汚染水は何らコントロールされておらず、「嘘つき!」という批判が内外で噴出した。そのため、後追いで安倍が東電に「早く何とかしろ」と強く指示したものの、トラブルが相次いで作業が遅れていた。広瀬社長は「約束が果たせずに申し訳ない。何とか5月末までに」と言ったが、実際にはそれも何の目途も立っておらず、希望的観測にすぎない。このままでは、「安倍は世界を欺いて五輪を東京に持ってきた」と言われかねない大ピンチに陥りつつある。
問題はいくつもあって、第1に、福島第1原発の構内
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