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タグ “「県外」阻むもの” を含む記事 8件

日米廻り舞台 検証フテンマ            第4部揺らぐ「県外」阻むもの vol.34「日本政府」(琉球新報提供)

日本政府 米ワシントンで21日にあった日米安全保障セミナー。日本の外務、防衛両省も参加する中、元米国務副長官リチャード・アーミテージ、元米国防次官補ジョセフ・ナイら知日派の代表格が登壇した。 セミナー後、日本や韓国の報道陣に囲まれたナイは、米軍普天間飛行場の辺野古移設に向けた県知事仲井真弘多の埋め立て承認と名護市長選の結果などに関して語った。 「もし県民が計画を受け入れ、移設がうまくいくののならいい。だが普天間問題で同盟を壊していいかといえば答えはノーだ」ナイは「普天間問題は同盟の副次的な問題だ」と表現した。一次的問題とは北朝鮮や中国への対応であり、米軍の日本駐留による安全保障を提供することで「大きな未来図」を描くことだと説明した。 米政府は仲井真の埋め立て承認で移設計画は「前進した」との公式見解を示しているが、かつて普天間問題を担当したナイは実現性に依存慎重な見方を示した。 アーミテージは4年前の同じセミナーで、足踏みする普天間問題に関してこう述べていた。「日本がどんな決断を下しても同盟関係は続く。米国はプランB(代替案)を持つべきだ」 この日は歴史認識問題に端を発した日本と韓国などととの関係悪化と日米関係への影響を取り上げて「同盟は問題を抱えている」と苦言を呈し、「日本の外交や政治家が米政府高官の言動を必死になって読み解いている。かつてない事態だ。」と報告した。 民主党政権時代、普天間の県外移設を検討することは「日米同盟の危機につながる」と日本側で盛んに喧伝されたが、両国の信頼関係に深刻な影響を与えようとするのは全くの別次元の問題であることを米の知日派重鎮らはよく理解しているようだ。 1月、名護市であったシンポジウムに日米関係が専門の米ジョージワシントン大教授マイク・モチヅキは、 

日米廻り舞台 検証フテンマ            第4部揺らぐ「県外」阻むもの vol.34「日本政府」(琉球新報提供)

日米廻り舞台 検証フテンマ            第4部揺らぐ「県外」阻むもの vol.33「無理解」(琉球新報提供)

無理解 鳩山政権による米軍普天間飛行場の移設先の再検討作業に対し、日本国内で「日米同盟の危機」「怒る米国」などと大体的に報じられていた2009年12月。猿田佐世(現「新外交イニシアティブ」事務局長)は、米ワシントンで米下院外交委員会のアジア太平洋環境小委員長エニ・ファレオマバエガと会っていた。 猿田は日本と米ニューヨーク州の弁護士の資格を取った後、09年から米大学で国際紛争解決について学んでいた。「沖縄問題を下院でぜひ取り上げてほしい」。猿田の求めに小委員長は大変関心があると伝えた上で、沖縄の人口について尋ねてきた。「2千人くらいか」 あぜんとしながら説明した猿田に対し、小委員長はさらに普天間の辺野古移設と絡めて言った。「では飛行場を一つ造ってあげることが、沖縄のためになるのではないか」 沖縄の住民が過重な基地負担を強いられ、負担軽減や普天間の県外・国外移設を求められていることなど、全く理解していなかった。 「米議会の担当委員長がその程度の認識しか持っていないことは誰もが問題だと思うだろう。だが情報がほとんど伝わっていないとすれば、やむを得ないかもしれない」 猿田は 

日米廻り舞台 検証フテンマ            第4部揺らぐ「県外」阻むもの vol.33「無理解」(琉球新報提供)

日米廻り舞台 検証フテンマ             第4部「県外」阻むもの vol.29「メディア」(琉球新報提供)

メディア 昨年10月下旬。東アジアの米軍戦略をテーマにした米ワシントンでのシンポジウムで、元米国務副次官補ラスト・デミングは米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設について「現行計画がそのまま進めば望ましいが、脱線した場合には何らかの軟着陸が必要になる」と語った。日米両政府が辺野古移設に固執する中、かつて移設問題に携わった元高官が計画変更への柔軟な対応を促した。会場には日本メディアの記者の姿も多くあった。 琉球新報は発言について「普天間移設問題 代替案検討すべき/元米国務副次官補が提言」との見出しで報じた。だが発言がそのほかのメディアで広く取り上げられることはなかった。 3週間後、同シンポも取材していた日本の通信社がワシントンからある記事を配信した。米戦略国際問題研究所の上級副所長マイケル・グリーンやデミングらが、ワシントンで自民党衆院議員らと意見交換し、その中で米側の出席者の一人が、辺野古移設ができなければ普天間が固定化するとの認識を伝えた-という内容だ。発言者は特定していない。 デミングは10月のシンポジウムで、「最悪の結果は、今後沖縄で起こる動きが日米同盟の危機を招くことだ。広範囲な計画、検討を地道に行うことが重要だ」と警鐘を鳴らし、普天間飛行場の固定化を避けるべきだとの認識も示していた。だが辺野古移設の代替案も検討すべきだというデミングの提言は日本国内で広く知られることはなく、辺野古以外の選択肢はないという「米専門家」の見解だけが日本国民向けに伝えられた。 2010年6月、民主党の鳩山政権が普天間の県外・国外移設を諦め、辺野古移設へ回帰した翌月のこと。日米関係に詳しい米ジョージ・ワシントン大教授のマイク・モチヅキは本紙との会見で、「日米関係を専門とする米国の友人は誰一人として(移設)合意が実行されると思っていない」と 

日米廻り舞台 検証フテンマ             第4部「県外」阻むもの vol.29「メディア」(琉球新報提供)

日米廻り舞台 検証フテンマ             第4部「県外」阻むもの vol.27「辺野古の呪縛」(琉球新報提供)

 辺野古の呪縛 民主党が政権交代を果たす2009年8月の衆院選から2カ月ほど前のある日。民主党政調会長の直嶋正行は党本部代表室にいた。米軍普天間飛行場の移設に関する党の方針を次期衆院選のマニフェスト(政権公約)にどう記すかを、代表の鳩山由紀夫に説明するためだ。後に民主党政権の外相となる幹事長岡田克也も同席している。麻生内閣の支持率が低迷し、07年参院選で第1党となった民主党の政権交代が現実味を帯びていた。 「政府間の取り決めというのは、やはり重たい」。直嶋は鳩山にこう言った。 普天間の名護市辺野古移設は自公政権が決めたものだが、政権交代を理由に手のひらを反すように日米合意への対応を変えるのは難しい、というのが直嶋の意見だった。直嶋はそうした考えを鳩山に伝え、言った。 「普天間移設についてはマニフェストに書きません」 民主党は岡田が代表を務めていた05年の衆院選マニフェストで、普天間移設に関して「在沖海兵隊基地の県外への機能分散をまず模索し、国外移転を目指す」と明記。さらに沖縄政策をまとめた08年の「沖縄ビジョン」にも同様の内容を盛り込んでいた。しかし09年マニフェストでは大きく後退し、「米軍再編の見直しで臨む」との文言にとどまった。 《ずいぶん弱腰になったな。だが沖縄ビジョンの内容が否定されたわけではない》 鳩山はそう考え、 

日米廻り舞台 検証フテンマ             第4部「県外」阻むもの vol.27「辺野古の呪縛」(琉球新報提供)
友紀夫・享・大二郎・孟が構想する      「東アジア共同体」

一般財団法人東アジア共同体研究所(http://www.eaci.or.jp)の公式ニコニコチャンネルです。 当チャンネルにおきましては、東アジア共同体への夢を将来につなぎ、少しでも世界と日本の在り様をあるべき姿に近づけるための行動の一つとして、様々な方と対談を行い、そして当チャンネル会員限定の生放送を配信させていただきます。

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一般財団法人東アジア共同体研究所

友愛の理念に基づく世界平和の実現を究極の目的とする。その目的を達成する手段として、東アジア共同体を構想し、その促進のために必要な外交、安全保障、経済、文化、学術、環境などをあらゆる分野における諸国・諸地域間の協働の方策の研究と環境条件の整備を行う。

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