-
ダービーフィズ初コンビ岩田で初タイトル/函館記念
2015-07-20 13:17<函館記念>◇19日=函館◇G3◇芝2000メートル◇3歳上◇出走16頭 岩田康誠騎手が騎乗した3番人気のダービーフィズ(牡5、小島太)がゴール前の競り合いを制し、重賞初タイトルを手にした。勝ちタイムは1分59秒1。頭差の2着には10番人気の伏兵ハギノハイブリッドが食い込んだ。3着は唯一の3歳馬ヤマカツエース。1番人気のエアソミュールは4着に敗れた。岩田騎手はサマージョッキーズシリーズでトップに立った。ダービーフィズ(手前)はハギノハイブリッドとの叩き合いに競り勝ち函館記念を制す 内から盛り返すライバルに肝を冷やしながらも、最後は力でねじ伏せた。中団につけたダービーフィズは直線で外に出して猛スパート。抜群の手応えでいった んは頭差ぐらい抜け出しかけたが、内のハギノハイブリッドに激しく抵抗された。だが、そこで負けないのが今夏、函館リーディングを独走中の岩田騎手。フ ワッとする馬を左ムチで鼓舞 -
井上敏樹、デビュー2年目重賞初挑戦/函館記念
2015-07-17 13:39函館記念(G3、芝2000メートル、19日)で、デビュー2年目の井上敏樹騎手(20=本間)がサイモントルナーレ(牡9、田中清)で重賞初騎乗を果たす。今夏の函館では先輩騎手にもまれながら、ここまで2勝。存在感を増している。調教を終え、関係者に感触を伝える井上騎手(撮影・村野早祐) またひとつステップを上がる。穴メーカーとして人気上昇中の井上は、函館記念で初の重賞騎乗依頼を受けた。松若、小崎、石川ら腕達者ぞろいと評判の競馬学校第30期の卒業生。「同期の中で重賞に乗ってなかったのは僕だけ。意識しないわけないですよ」。パートナーのサイモントルナーレには火、水と2日続けてまたがった。「9歳とは思えないくらい元気ですね。僕は初重賞ですが、馬は経験が豊富なので教えてもらいます」とチャンスに目を輝かせる。 昨年に続いて今年の夏も東西から実力派が集まる北海道を主戦場とする。「本間先生からは、乗る馬を自分で -
川田デウスウルトで全10場重賞制覇だ/函館記念
2015-07-16 14:03<函館記念:追い切り> 先週福島の七夕賞を勝って全10場重賞制覇にリーチをかけた川田将雅騎手(29)が、残る函館で一発ツモをもくろむ。函館記念(G3、芝2000メートル、19日)で騎乗するデウスウルト(せん7、平田)は15日、函館競馬場のウッドコースで追い切られ、万全をアピール。人気を裏切った新潟大賞典から巻き返す態勢を整え、絶好調コンビがラス前の函館を盛り上げる。デウスウルトは函館ウッドコースを単走で追い切り力強い動きを見せた 史上4人目の大記録は、リーチ一発で応えてみせる。川田は先週、グランデッツァで七夕賞を制し、全10場重賞制覇にリーチをかけた。そして偉業達成のチャンスはすぐに巡ってきた。騎乗するデウスウルトは、グランデッツァと同じ平田厩舎。2年ぶりの函館参戦となる鞍上は栗東で取材に応え「デウスウルトが重賞を勝てるようにしたいです。僕が勝ってもオマケみたいなものですから」と自分のこと -
オルフェーヴル夢の継承者 初産駒13頭高額落札
2015-07-15 13:40<セレクトセール2015> 日本最大の競走馬セリ、セレクトセール2日目(当歳部門)が14日、北海道苫小牧市のノーザンホースパークで行われた。今春生まれたばかりの3冠馬オルフェーヴル産駒は、トップバッターとして上場されたカリフォルニアネクターの15(牡)が8000万円(税抜き)で落札されるなど、平均落札価格が4000万円を超える大盛況。父が成し得なかった世界制覇の夢は子供たちに受け継がれる。11年、東京競馬場で皐月賞を制したオルフェーヴル 威勢のいい声が続けざまに飛ぶ。父を思い起こさせる栗毛馬は母馬に寄り添うように、金額が刻まれていく声を聞いていた。熱視線を浴びるオルフェーヴルの初年度産駒カリフォルニアネクターの15(牡)は、この日1番手で上場された。 4000万円から始まったセリは200万円ごとに値を上げ、瞬く間に8000万円へ。強気の価格設定にも負けない熱いバトル。落札した「ダノン」の冠 -
ダービー2、3着の里見治オーナー弟2頭で頂点取り
2015-07-14 14:47<セレクトセール2015> 「夏だ!! 競馬だ!!」は、13日に北海道苫小牧市のノーザンホースパークで開催されたセレクトセール2015に密着した。初日(1歳部門)の最高額はジョコンダ2の14(牡、父ディープインパクト)の2億3500万円(税抜)。落札した「サトノ」の里見治オーナー(セガサミーホールディングス代表取締役会長兼社長)は今年のダービーは2、3着で涙をのんだが、弟たちにダービーVの夢を託す。今日14日の当歳馬部門にはオルフェーヴル産駒が初登場する。2億3500万円で落札されたジョコンダ2の14 ダービー2、3着のリベンジはこの馬たちで果たす。サトノラーゼン、サトノクラウンで頂点まであと1歩に迫った里見氏が、弟たちを競り落とした。 特に執念を感じさせたのは、クラウンの半弟ジョコンダ2の14(牡、父ディープインパクト)。1億円から始まった最注目馬は次から次に声が掛かり、瞬く間に2億30 -
グランデッツァ復活重賞3年4カ月ぶり/七夕賞
2015-07-13 13:59<七夕賞>◇12日=福島◇G3◇芝2000メートル◇3歳上◇出走16頭 2番人気のグランデッツァ(牡6、平田)がスピードを存分に発揮して、好位から抜け出した。勝ちタイム1分58秒2は七夕賞レコード。川田将雅騎手(29)は福島重賞は初勝利で、JRA全10競馬場重賞制覇まで函館を残すのみとなった。2着はステラウインド。3着に単勝最低人気のマデイラが入り、3連単は100万円超えの波乱となった。直線抜け出したグランデッツァが2着ステラウインド(右)を抑え七夕賞を制した 4角の手応えが他馬とは違った。スタートを決め、好位につけたグランデッツァは、リズム良く流れに乗った。残り1ハロンで逃げ粘るトウケイヘイローをかわすと、危なげなく後続の差し脚を封じた。勝ちタイムの1分58秒2は、昨年のメイショウナルトをコンマ5秒上回る七夕賞レコード。武器であるスピードをフルに生かした勝利に、川田騎手は「僕が乗せていた -
アドルナメンテ須貝黄金ローテ/新馬戦
2015-07-10 13:33<新馬戦情報> 偉大なる先輩に続く-。常勝、須貝厩舎の期待馬アドルナメンテ(牝、父ワークフォース)が12日函館5Rの2歳新馬戦(芝1800メートル)で初陣を迎える。出世レースとして知られる条件で、厩舎の先輩ゴールドシップ(牡6)をはじめ、過去にG1馬を多数輩出してきた。厩舎の“黄金”ローテを歩む逸材が、いよいよベールを脱ぐ。8日、アドルナメンテ(右)は芝コースでアドマイヤエイカンと併せて追い切られた 逸材アドルナメンテが、偉大な先輩の背中を追う航海をスタートさせる。450キロと小柄な馬体とはいえ、漂う気品高さはすでに大物を感じさせる。厩舎の先輩ゴールドシップが進んだ航路にかじを取り、大海原に力強くこぎ出していく。北村助手は「クラシックに乗せていきたい」と確かな手応えを伝えた。 “黄金”ローテが進むべき道を照らしている。同厩舎は函館芝1800メートルの新馬戦にゴールドシップのほか、ローブティ -
音無厩舎、今週はミルコで2週連続重賞Vだ/七夕賞
2015-07-09 13:37<七夕賞:追い切り> サマー2000シリーズ第1戦の七夕賞(G3、芝2000メートル、12日=福島)に向けて8日、目黒記念2着のレコンダイト(牡5、音無)が朝一番の栗東坂路で追い切られた。同レースに出走する僚馬クランモンタナと併せ、ラストまでしっかりした動き。先週は福島初登場のルメール騎手で音無厩舎のアンビシャスがラジオNIKKEI賞を勝利。今週も福島初参戦のM・デムーロ騎手が、厩舎を2週連続重賞制覇に導く。クランモンタナ(左)と坂路で併せたM・デムーロ騎手が騎乗するレコンダイト 梅雨空の坂路で、エネルギッシュな2頭が駆け上がる。M・デムーロ騎手騎乗のレコンダイトと、同じレースに出走するクランモンタナ(古馬オープン)だ。星空柄のジャンパーに身を包んだ鞍上が手綱を押すと、2頭がぴったり並んだ。ラストで右ステッキが入ると、不良馬場をものともせず、力強い脚取りを披露。僚馬には首差遅れたものの、4 -
福永「ダービー狙える」シルバーステート/新馬戦
2015-07-08 14:24<新馬戦情報>
さあ「ダービー馬候補」の登場だ。逸材シルバーステート(牡、藤原英、父ディープインパクト)が11日中京5Rの新馬戦(芝1600メートル)でベールを脱ぐ。福永祐一騎手(38)は「ダービーを狙える」と絶賛。先週2日には馬なりでCウッド6ハロン83秒3-11秒7と抜群の切れ味を披露した。藤原英厩舎からの早期デビューは例が少ないが、10年ダービー馬エイシンフラッシュは同じ7月に初陣を迎えている。7月2日、Cウッドで抜群の切れ味を見せたシルバーステート
はるかなる世代の頂点へ、シルバーステートが第1歩を踏み出す。黒光りする青鹿毛の馬体、小顔の額には白い星。見た目にもスター性が漂っている。長所を聞かれた田代助手は「速く走れるところやな」と笑う。「気性も問題ないし、力を出せる状態にあると思う」。文句なしの逸材だ。
福永騎手が将来性を保証する。先月18日の追い切り騎乗後には「ダービーを -
グランデスバル最終追いはプール調教/七夕賞
2015-07-07 15:24<夏だ!!競馬だ!!>
「夏だ!! 競馬だ!!」第2弾は、季節感たっぷりにプールの話題をお届けします。今週行われる伝統のハンデ戦、七夕賞(G3、芝2000メートル、12日=福島)に挑むグランデスバル(牡7、星野)のプール活用法を参考に、トレセン内のプールの仕組みと競走馬のプール調教について教えます。直線プールで泳ぐグランデスバル
美浦トレセン北馬場のすぐ脇に「競走馬スイミングプール」と書かれた建物がある。グランデスバルにとっての、“最終追い切り”の場所にもなっている。
地方で勝ち上がり、転厩先の星野厩舎が苦労を重ねてたどり着いた調教法。コースでの追い切りをせず、プールで仕上げるようになったのは昨年3月の常総Sからだが、準オープンで2、2、1着と好走し、オープン入りと結果を残した。
「賢い馬だよ。気性が悪いんじゃない、個性が強いのかな」。500万から重賞戦線まで育った個性派。
星野
2 / 3