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民主主義は機能するのか・その2、金持ち・金融界の利益のための制度に陥っている
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民主主義は機能するのか・その2、金持ち・金融界の利益のための制度に陥っている

2014-04-02 06:47
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米国で今、民主主義が機能しているかの議論が盛んに行われているようである。国民全体のシステムではなく、富める者、金融界その利益を追求するシステムになってしまっているとの懸念である。下記はHas democracy had its day? by Mark MazowerProspectの主要点である。 

・約一世紀前、ウイルソン大統領は「世界を民主主義のために安全にする(“safe for democracy.”)」と言って第一次大戦に参加した。しかし民主主義が正確に何を意味するかには簡単な答えがない。自己管理型国家なのか、戦争屋のためのベイルなのか。スターリンは人民民主主義を言い、ナチは反議会主義的バージョンを持っていた。

・ギリシアのバージョンもある。

・米国の独立宣言や憲法に民主主義の言葉はない。植民地時代のアメリカでは民主主義にほとんど遭遇しない。

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民主主義は歴史上かつて一度たりとも国民全体の意見を反映するものであった事はない。
古代ローマのアゴラにおいて政治論の中心にいたのは有資格の市民だけであり、奴隷の発言は無視された。
英国におこった近代民主主義において、民主主義の実践者として王に対抗したのは貴族と地主、富裕な土地持ちの農民、商人だけであり、小作人や都市の下積み市民には代表を選ぶ権利すらなかった。
さらに、その英国に謀反を起こし、やがって独立を果たした北米大陸の植民地においても、投票権は国民全体ではなかった。
今のように、ほとんどの国民に投票権が認められたのは20世紀以降である。全国民に投票権を与えれもうまく機能するかどうかという問いに対する答えは歴史には見つからない。国民の大多数は、社会全体を見渡し、合理的な結論(たとえば原発は是か非か、軍備は必要か不要かなどの答え)を導くための知識もほとんど持っていない。そんな状態でどうして民主主義が働くと思うのか。不思議である。

No.1 129ヶ月前

貧困国からの脱皮は、低賃金を武器にした大量生産による国力アップであり、日本をはじめ中国が如実な実例として挙げられる。昨年から今年にかけて、ベトナム、カンボジア、スリランカ、ミャンマーなど南アジアの国々を観光しました。これらの国々も、自然、人情の豊かさを切り捨て、物質的な豊かさを志向し始めており、インド、北朝鮮なども加わり、今後、国力と民度がアップする国々は、数多くあります。日本は、これらの国々で生産したものがどんどん輸入され、今年になって大きく輸入の方が輸出より大きくなりました。いま日本でとられている政策は、規制業界、大企業に重点を置いた政策がとられ、金融緩和によって、量が拡大できない輸出業者のための為替政策によって、数量が増えなくとも利益が増えるシステムを確立しています。附帯効果として、株の意図的アップ政策による内部留保の資産増大化を図っています。一方、国民は、輸入物価は大幅に上がり、消費税はアップし、公共料金はアップし、年金は減額され、国民貧困化意図的政策にとって生活を厳しくされているのではないかと疑いたくなります。日本は内需を充実化しなければならないのであるが、今後発展が期待できない大企業を支援し、規制によって、意欲のある人が業界参入をできないようにしている強いもの強化政策を切り替えない限り、日本は、他国にどんどん追い抜かれていくしかないのではないか。収入が減るうえに、移民政策によってさらに貧困化が進めば国の将来が心配ではある。

No.2 129ヶ月前

N.チョムスキー教授:
「民主主義を広めようとする民衆と、なんとかそれを抑えようとするエリートのあいだに戦いが繰り広げられています。
企業の力の増大と最近の通商条約は、民主主義を抑えようとする狙いをもっています。
いわば公式見解といってよい理論がありましてね。それによると民主主義とは、ひとびとが役者ではなくて観客として参加するシステムであるというんですね。ひとびとは定期的に投票箱に一票を投じて、指導者層のなかから、自分たちの導き手を選出する権利をもっている。投票が終わると、ひとびとは自分の家へ帰ってめいめいの仕事に戻り、ものを消費し、テレビを観て料理を作り、ひとつとくに大切なこととして、人に迷惑をかけないようにする、そういった存在とみなされているわけです。これが、民主主義なのです。
それにひびが入るときの(権力のがわの)反応がおもしろいですね。実際、六〇年代には、世界中ほとんどいたるところ-ヨーロッパ、米国、日本など-で、大きな反体制運動が起こりました。そして社会民主党系のエリートたちは、この動静に不安を覚えました。三極委員会が生まれたのは、こういう情勢を背景としてのことだったのです。

-同じ問題に戻りますね。なぜ、反抗しないのです。

特権的知識人を例にとりましょう。そのひとが反体制派に加わると仮定してみてください。わたしたちの社会では、殺されることはないでしょうが、どうしてもなんらかの処罰はまぬがれません。そのひとは、非難を浴び、憎しみを買い、中傷されるでしょう。それに耐えられなければ、(反抗を)あきらめるほかありません。もし評判を気にするタイプなら、すっかりまいってしまうでしょう。わたしはだいじょうぶですよ。わたしは特権階級の一員ですから。しかし恵まれない労働者には高くつくでしょう。
それをまぬがれる唯一の方法は、組織を作ることです。だからこそ、この種の組織をつぶそうとしてあれほどの努力が傾注されてきたのです。ひとびとがなかなか反抗に立ち上がらない理由として、宣伝工作よりも根の深い理由は、ここにあります。」

No.3 129ヶ月前

確かに言われてみれば、民主主義などというものはこの世には存在せず、いつの時代も強いものが弱いものを搾取してきたというのは本当のように思います。所詮、世界は弱肉強食の世界であり、どんなに形を変えようとそのルールは常に変わらないという気はします。時代が変わるときは今までの強者が滅びるときで、今までの強者の論理が通らなくなったときです。恐竜だと気温や酸素の低下、日本の戦国大名の胎動の前にはそれまでの秩序を焼き尽くす応仁の乱がありました。腐敗と停滞があったのです。
確かに現代の強者はお金持ちです。それもとびきりのお金持ちです。資本の力にひれ伏さないものは食えない世の中、でもなんとなく閉塞感というか停滞感が世界全体を覆っていっている気がします。グローバリゼーションといえばかっこいいですか、世界をモノトーンな色に染めるだけの退屈な世界です。「一つの意思が死ぬ、その回りにあるものがすべて死に絶える。後に残るものは数字で数えられるものだけだ。」と書いたのは村上春樹だったと記憶していますが、そんなモノトーンから抜け出す術を人々は探し始めるはずです。生き延びねば。

No.4 129ヶ月前

動物の世界は、強者、弱者が必ず出てきます。強者が弱者を保護しなければ、理論的には強者だけの世界になる。強者だけの世界が存在できるかといえば、より以上の強者だけが存在することになり、そのままでは、終局的には、種が滅びてしまう。どんな動物にも種保存の知恵が働いています。
人間の世界も、論理的には、強者が富を集中させれば、多くの餓えた人々が出てくるわけであるが、限界を超えれば、大群衆が富める者を殺戮する行為に走るでしょう。したがって、多くの大衆を生かさず殺さず多くの不満が出ない一番効率的な政治体制を作る必要があり、大衆に迎合するような形で大衆をなだめる形をとるといえます。今回の、一万円のバラマキ
などは典型的な例である。それで嬉しがるとしたら、一番効率的な政策が機能しているといえます。

No.5 129ヶ月前

確かに弱肉強食や自然淘汰だけが生物の原理ではないですね。共生といえば聞こえはいいけれど、お互いがなければお互いが存在し得ないそんな関係もよく見受けられます。生物同士でも、体の中も、そして細胞の中でさえも。それは生物が結局は大きな生命体の一部であることを教えているのかもしれません。そしてチョムスキーのいう組織。昔からゲームで遊ぶなとかそういう発言をしていて、本気かいな?と思っていましたが、上の引用を読んでいると本気なのかもと思います。組織、作れますか?腕の見せ所ですよ。

No.6 129ヶ月前

私は学者じゃないから整然と言えないけど、権力=暴力だと思っています。その暴力にお金がついてくる。或いはお金が自分いふさわしい暴力を求めるという状態に過去も今もあると思います。更に悪いことに、そのお金が金貸しの信用創造程度に収まっていたらまだ良いいのですが、権力つまり政府=暴力が輪転機でもってお金を印刷するようになって、全ての機関、概念、思想、科学までを買収してしまっています。米国や日本やヨーロッパ諸国やロシア、中国までその状態は同じではないかと推測しています。

米国を例にとると、リーマンショックの後始末の仕方を見てると良く分かります。ウオール街に元凶があったのですが、結局、ウオール街の言いなりです。米国とそれに追随する諸国はウオール街の支配下にあります。ウオール街の支配者にとってMOBやPROLEは飼われた羊の集団みたいなものでしょう。米政府までも支配しているわけですから。

日本はもっとひどい。原発操業から粉飾でもって創造される資金が政府を支配下におき、大学の科学精神までも恣意的に歪曲させる力を発揮しました。そして今、ものすごい腕力で原発操業を取り戻そうとしています。日本のMOBやPROLEも完全に買収されてしまっています。

それでも米国は日本に比べてまだ健全です。ジョセフ・ステイグリッツとかが本を書き話題になるし、過去には、公然とイスラエル・ロビー批判を展開する学者がいて、そういった本を堂々と出版する出版社があったりしている訳です。日本は今から腐りきった大学を立て直さなければいけないし、権力のプロパガンダ機関になりきったマスコミに猛省を促さなければならないし、それから官僚の公僕化をも図らねばなりません。やらねばならないことが多すぎて、従って、願わくば、一旦自然崩壊してということになるわけです。今はとにかく自然崩壊した後の再生の理念を作る時期だと思うのです。さもなければ、1945年の”敗北を抱きしめた”ことの繰り返しになると思うのです。

No.7 129ヶ月前

>>7
フレデイ タン氏の国籍はどちら?

No.8 129ヶ月前

>>8
国籍は勿論日本です。フレデイは代々木ハイツで英語を教えてくれた米軍人の奥さんがつけてくれました。タンは私が独身で赴任したシンガポールでとても親切にしてくれた中国系シンガポール人の姓ですが、使わさせていただいてます。

No.9 129ヶ月前
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