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記事 3件
  • 【踊る<インド>哲学者の思考遊戯3】 こらえ性がなくなった?日本社会

    2013-02-28 10:00  
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    最近学校関係は入試の時期に入り、貧乏暇なしの非常勤の身の私にも少し時間的に余裕が出来たので、見逃していた映画をまとめて観ている。そうした中で、フランス映画の『少年と自転車』とイタリア映画の『人生、ここにあり!』を観た時、ふと昨今の体罰問題やワイドショーの犯罪報道のことが思い浮かんで暗い気持ちになってしまった。結論から言うと、どうも日本社会全体が「こらえ性」がなくなってきているのではないかという漠然とした不安感に襲われてしまったのだ。最近の日本は、全体的に自分の痛みにも他人の痛みにも、ぐっと我慢してそれを一旦飲み込んで咀嚼(そしゃく)し、それから応ずるという余裕というか耐える力、すなわち「こらえ性」がなくなってきているのではないだろうか。

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  • 【大山くまおの「ドラゴンズ談話室」(4)】同じタイミングで、2冊のドラゴンズ関連書籍が刊行

    2013-02-22 00:00  
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     1月25日に発売された拙著『中日ドラゴンズあるある』(TOブックス)ですが、想像以上の好評をいただき、なんと発売3日で3000部の大増刷がかかりました。初刷部数もかなり強気なものだったので、著者、版元ともども本当に驚いております。読者のみなさま、ありがとうございました!
     この本の「あとがき」に書いたのですが、僕は常々「ドラゴンズ関連の本が少ない!」と不満を抱いていました。それが『中日ドラゴンズあるある』を企画したきっかけの一つだったのです。落合博満元監督の『采配』(ダイヤモンド社)、森繁和元ヘッドコーチの『参謀』(講談社)はそれぞれ大ヒットを飛ばしましたが、ここ数年で両者以外の目立った本といえば、浅尾投手に関するムック本や、今中コーチが解説者時代に書いた新書『中日ドラゴンズ論』(ベストセラーズ)、山本昌投手の自叙伝『133キロ怪速球』(ベースボールマガジン社)、有力OBの木俣達彦による自叙伝『ザ・捕手』(中日新聞社)ぐらいでしょうか。もう一度言いますが、数年単位でこれだけなのです。巨人、阪神どころか、広島より少ないのはどうしたことでしょう。
     ところが意外なことが起こりました。これはまったく偶然だったのですが、『中日ドラゴンズあるある』とほぼ同じタイミングで、2冊のドラゴンズ関連書籍が刊行されたのです。ひとつは山本昌投手による自己啓発書『継続する心』(青志社)、もうひとつは落合前監督のコメントを集めて解説を加えた『落合語録』(トランスワールドジャパン)。『中日ドラゴンズあるある』と発売日が前後数日しか変わらない3冊が、東海地方の書店の一角でコーナーを作り、一緒に販売されている光景がよく見られたそうです。3冊並べば否応なく目立ちます。何気なく書店を訪れたお客さんも「お、ドラゴンズ(本)、頑張ってるな」と思って、手にとってくれたのではないでしょうか? Amazonのスポーツ関連書ランキングでも、3冊並んでベスト50に入っていた期間がありました。プロ野球で他にそんなチームはありません。これは個人的に非常に嬉しかったことです。
     『継続する心』は、現役30年目を迎えた山本昌が自身の経験に基づきながら強いメンタルを育む方法を語る1冊。素質には恵まれていたものの決して順風満帆のプロ生活の船出ではなく、むしろ何度もクビ寸前にまで追い込まれていた昌のモットーは、「努力して変わらない人生など、決してない」。本書のキーワードとなっている「続ける」「めげない」「変わる」「受け入れる」「腹をくくる」の5つを見るだけでも、昌がけっして腐らずに努力を続けて213の勝ち星を積み上げてきたことがよくわかります。この本は、ベストセラーとなった長谷部誠・著『心を整える。』の山本昌バージョンと言ってもいいでしょう。
     読んでいて胸打たれたエピソードはいくつもありますが、「指揮官の『一言』は重い」に登場したエピソードは特に胸に迫ります。2007年シーズン、2勝しか挙げることができずに引退のプレッシャーを背負って苦しんでいた昌に、かつての監督山田久志から励ましの手紙が届きました。その内容はというと、
     ≪前略 がんばれよ≫
     この一言だけだったというのです。余計な言葉を連ねずにシンプルに激励する。ジワッと伝わる大人同士のやりとりがいいですね。 

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  • 【傍聴記】「どうして裁判を起こしたのか」(池田氏) 上杉氏×池田氏の第1回口頭弁論〜読売『盗用』問題

    2013-02-01 02:02  
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     公益社団法人自由報道協会の代表理事で元ジャーナリストの上杉隆氏が、経済評論家の池田信夫氏と「株式会社アゴラ研究所」、「NHN Japan株式会社」に対して、名誉毀損として2200万円の損害賠償を求めている。上杉氏が作成し、メルマガや自著に掲載した「(2011年)3月23日現在、原発事故への各国政府の対応」が、読売新聞11年3月19日掲載の「自国民に退避を求めている主な国・地域」とほぼ一致することを池田氏が「盗用」と指摘している(例えば「読売の記事を盗用した上杉氏」12年10月12日付)。その第一回口頭弁論(志田原信三裁判長)が1月28日、東京地裁で開かれた。
     28日13時30分から東京地裁721法廷で開かれた口頭弁論では、原告・上杉氏は欠席。代理人の弁護士のみが顔を見せた。被告・池田氏とアゴラ研究所、NHN Japan側は、池田氏本人と代理人ら7人が出席した。13時30分からの法廷だっ

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