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2013年2月の記事 3件

【大山くまおの「ドラゴンズ談話室」(4)】同じタイミングで、2冊のドラゴンズ関連書籍が刊行

 1月25日に発売された拙著『中日ドラゴンズあるある』(TOブックス)ですが、想像以上の好評をいただき、なんと発売3日で3000部の大増刷がかかりました。初刷部数もかなり強気なものだったので、著者、版元ともども本当に驚いております。読者のみなさま、ありがとうございました!  この本の「あとがき」に書いたのですが、僕は常々「ドラゴンズ関連の本が少ない!」と不満を抱いていました。それが『中日ドラゴンズあるある』を企画したきっかけの一つだったのです。落合博満元監督の『采配』(ダイヤモンド社)、森繁和元ヘッドコーチの『参謀』(講談社)はそれぞれ大ヒットを飛ばしましたが、ここ数年で両者以外の目立った本といえば、浅尾投手に関するムック本や、今中コーチが解説者時代に書いた新書『中日ドラゴンズ論』(ベストセラーズ)、山本昌投手の自叙伝『133キロ怪速球』(ベースボールマガジン社)、有力OBの木俣達彦による自叙伝『ザ・捕手』(中日新聞社)ぐらいでしょうか。もう一度言いますが、数年単位でこれだけなのです。巨人、阪神どころか、広島より少ないのはどうしたことでしょう。  ところが意外なことが起こりました。これはまったく偶然だったのですが、『中日ドラゴンズあるある』とほぼ同じタイミングで、2冊のドラゴンズ関連書籍が刊行されたのです。ひとつは山本昌投手による自己啓発書『継続する心』(青志社)、もうひとつは落合前監督のコメントを集めて解説を加えた『落合語録』(トランスワールドジャパン)。『中日ドラゴンズあるある』と発売日が前後数日しか変わらない3冊が、東海地方の書店の一角でコーナーを作り、一緒に販売されている光景がよく見られたそうです。3冊並べば否応なく目立ちます。何気なく書店を訪れたお客さんも「お、ドラゴンズ(本)、頑張ってるな」と思って、手にとってくれたのではないでしょうか? Amazonのスポーツ関連書ランキングでも、3冊並んでベスト50に入っていた期間がありました。プロ野球で他にそんなチームはありません。これは個人的に非常に嬉しかったことです。  『継続する心』は、現役30年目を迎えた山本昌が自身の経験に基づきながら強いメンタルを育む方法を語る1冊。素質には恵まれていたものの決して順風満帆のプロ生活の船出ではなく、むしろ何度もクビ寸前にまで追い込まれていた昌のモットーは、「努力して変わらない人生など、決してない」。本書のキーワードとなっている「続ける」「めげない」「変わる」「受け入れる」「腹をくくる」の5つを見るだけでも、昌がけっして腐らずに努力を続けて213の勝ち星を積み上げてきたことがよくわかります。この本は、ベストセラーとなった長谷部誠・著『心を整える。』の山本昌バージョンと言ってもいいでしょう。  読んでいて胸打たれたエピソードはいくつもありますが、「指揮官の『一言』は重い」に登場したエピソードは特に胸に迫ります。2007年シーズン、2勝しか挙げることができずに引退のプレッシャーを背負って苦しんでいた昌に、かつての監督山田久志から励ましの手紙が届きました。その内容はというと、  ≪前略 がんばれよ≫  この一言だけだったというのです。余計な言葉を連ねずにシンプルに激励する。ジワッと伝わる大人同士のやりとりがいいですね。 

渋井哲也の「生きづらさオンライン」

子ども・若者の生きづらさ・自殺・自傷・ネット心中・家出などをメインに取材してきたフリーライター渋井哲也のメールマガジンです。インタビューや事件取材、裁判傍聴を通じて、生きづらさの背景を探ります。テーマは主に子ども・若者たちの生きづらさですが、大人たちの「子ども・若者時代」も関連するものは取り上げて行きます。歌舞伎町やキャバクラの話もしていくつもりです。*ブロマガでは、相談や質問を受け付けています。宛先はメールで。hampen1017@gmail.com 回答はQ&Aなどで答えていきますが、プライバシーの問題や個別性が高いと判断できるときには個別にメールを差し上げます。

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渋井哲也

フリーライター。1969年10月、栃木県生まれ。1998年8月、長野日報社退社。以後フリーに。若者の生きづらさ、自殺、自傷行為、援助交際、家出、少年犯罪、ネットコミュニケーション、ネット犯罪などを取材しています。2011年3月11日の東日本大震災、それに伴う東京電力・福島第一原発の事故も取材している。

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