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記事 27件
  • 愛すべきチカーノ 第二回 ヤクザ修行1

    2013-03-21 20:00  
    220pt
    愛すべきチカーノ
    アメリカ刑務所の修羅場経験から得た男としての生き方
    第二回 ヤクザ修行1
     渡世入りして三年間、親分のもと「部屋住み修行」を経験することになったKEI。親分の身の回りの世話から事務所の電話番など様々な雑務に追われる日々を送った。
    「朝昼晩と全員分の飯を作って掃除して、車にワックス、それで年中丸坊主。これを毎日しなきゃいけない。同時に入った十三人も一年したら残ったのは三人だよ。
     遠くからきた人間は逃げ帰れるけど、自分はすぐ次の次の駅からだからね、事務所が近すぎて逃げる場所がなかった(笑)」
     KEIの修行時代は、いまよりも厳しい時代であった。電話の呼び出し音が三回なるまでに取らないと先輩から壮絶なヤキを入れられる。現在はコードレスや携帯が主流だが、当時はもちろんそうではない。トイレに行こうが鳴りはじめたら出なくてはならない。KEIは用をたすときも黒電話を持っていった。言い訳なんてできないと悟ったからだ。
    「はじめてヤキを入れられたのは初日。電話がなるから出てみたら〈わしじゃ〉や〈おれだけど〉だよ。こっちは入ってすぐだし聞いたことない声だから誰だかもちろんわからない。だからどちらさまでしょうか?ってなる。そうしたら〈この野郎、おれの声がわかんねーのか!〉って。今日入ったばかりなんでなんていうと〈何、小僧!口答えしやがって!〉だよ。なにもいえずに黙っていたら〈今度はシカトか、この野郎!すぐ事務所行くから正座して待ってろ!〉なんていうから、これはしょうがないと分かりました、って応えたら〈開き直ってんのか!〉ってなにをいってもあげ足とられる。正直に待っていたら本当にその人がきて袋叩きだよ」
     
  • 新連載 男の生き方男の流儀(平治・有事編)

    2013-03-19 20:00  
    新連載
    男の生き方男の流儀(平治・有事編)
    大日本エイ政塾代表 川口エイ大
    はじめに  この度連載を始めるにあたり、多くの御尽力を戴いたことにこの場を借りて深甚なる敬意と満腔の謝意を申し上げる。私はこの執筆の後、群馬県のM刑務所に移送され1年3ヶ月という生涯で一番短い小便刑を4回目の満期で務め上げた。なお本稿は2011年12月に書かれたものである。また本稿は事実を基にしたフィクションの部分を多く含むため、実在する人物、名称、団体とは異なる場合があることをお断りしておく。
    親友から贈られた書

    同じく贈られた書

    -男としての生き方に日々邁進するすべての諸兄と,私の心友達に捧げる-
     私の部屋には額入りの次の言葉が飾ってある。

    「男の修行」
     苦しいこともあるだろう
      云いたいこともあるだろう
     不満なこともあるだろう
      腹の立つこともあるだろう
     泣きたいこともあるだろう
      これら
  • ヤクザの凶悪犯罪事件簿

    2013-03-18 20:00  
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    カタギに牙を剥いたおぞましき三つの悪夢
    ヤクザの凶悪犯罪事件簿
    暴力を糧とする以上、ヤクザ社会では必ず抗争事件が起きる。新しい法律が作られ、どれだけ取り締まりが厳しくなっても、毎年、たくさんの血が流されているのだ。とくに最近ではテロ化がすすみ、これまでならあり得ない場所で殺害事件が起こるようになった。
     
  • 【新コーナー】教えて! 湘子姐さん! 作家・天藤湘子さんに相談してみよう

    2013-03-15 20:20  
    新コーナー
    教えて! 湘子姐さん!
    作家・天藤湘子さんに相談してみよう
     壮絶人生を送ってきた湘子姐さんは、実はいたって女子らしいフツーな日々を送っている。崖っぷちでも諦めない、けど、どっか力が抜けている湘子姐さんに悩みを相談してみませんか?
     相談は専用フォームからどしどしお寄せください!
    『教えて!湘子姐さん!』投稿フォーム
    質問その一
    母とうまくいきません(20代・OL)
     母は、高校を卒業して少しお茶やお花を習っただけですぐに今の父と結婚しました。バイトを含めて生まれて一度も働いたことがなく、したがって職場でイヤな思いをしたことはありません。母の父や兄たち、夫である私の父も到って穏やかな人で、生まれてから一度も怒鳴られたことはないんじゃないかと思います。
     私は昨年、第一希望でなかった会社に就職し、残業やお局さまのイヤミ、おっさんたちのセクハラに毎日耐えています。仕事については、ま
  • 【司法ウォッチ】 石川知裕衆議院議員の国会に出した質問主意書の「中味」

    2013-03-14 20:00  
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    「明日、アンタ死刑だから」はやっぱりナシ
    石川知裕衆議院議員の国会に出した質問主意書の「中味」
    荒川令(刑務所ウォッチャー)
     3月21日の死刑執行直後、石川知裕衆院議員は、慣例になっている「死刑執行は当日の朝に本人に通知」という制度の見直しなどについて質問主意書を提出しました。これに対して、政府は3月5日付けで「変更予定ナシ」とする法務省作成の答弁書を閣議決定したと発表されました。
     まあこれは難しいでしょうね。事前に告知すると、本人が自殺したりするのはもちろん、担当刑務官がハライタで休んじゃったりするんだそうです。
     ただ、「毎朝毎朝ごはんの後、刑務官の足音が聞こえて来て、それが自分の房の前で止まると死刑」ってのも心臓に相当悪いですね。これが冤罪だったら、どうするんでしょう。
     
  • 【ヤクザのイロハ】 盾として生きる! マニュアルにみる親分のボディガード心得とは?

    2013-03-13 20:00  
    【ヤクザのイロハ】盾として生きる!
    マニュアルにみる親分のボディガード心得とは?
     ヤクザのイロハは、本来、親分や先輩たちの背中をみながら自分で学びとるものだった。が、やはりいまの若い世代にはそれなりのマニュアルが不可欠なようで、北関東の某組織は、長い時間をかけてボディガートの心得を明文化している。もちろん、これは特A級の部外秘で、雑誌などの取材でも取り上げようとしても、なかなかオーケーが出ない。なにしろ、ヤクザ、それもボディガードの心得だけに、日常生活の至るところに非合法がつきまとうため、記事にされるとそれを証拠に逮捕されかねないからだという。
     実際、警察には雑誌のヤクザ記事を専門に解析する部隊が作られている。
    「実話誌などはかなりヤクザに気を遣い、やばいことは絶対に書かないようにしているが、やはり記者も人間で、ときおり、ちらりと本音が出る。そうした記述を解析し、それをもとに裏をとって
  • 『関東二十日会』の現状

    2013-03-12 20:00  
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    『関東二十日会』の現状
    関東博徒組織にもたらす様々な効果
     関東の博徒団体で構成する「関東二十日会」は、互いに縄張りを守り、抗争の早期解決を目的としてつくられ、これまで抗争・トラブルの調停機関として数々の成果を挙げてきた。だが、平和共存が定着し、抗争が激減している昨今、その機能はもはや過去のものと見る向きもある。各団体が平和外交を進めてきた結果として、当事者同士の話し合いのチャンネルが張り巡らされているからだ。しかし、実際に関東二十日会が機能していないのかといえば、答えは「ノー」である。関東二十日会の現状とは――。
     
  • 【暴追・暴排】「準暴力団」指定も予算獲得の方弁ですね

    2013-03-11 20:00  
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    暴追・暴排
    「準暴力団」指定も予算獲得の方弁ですね
    吉原美姫
     警察庁は3月7日、暴走族OBが中心の「関東連合」(03年に解散届けを警視庁に提出)や中国残留邦人の二世などで構成される「怒羅権」の二つの「半グレ集団」を「準暴力団」として、情報収集と取り締まり強化を全国の警察に通達しました。ただし、法律でなくあくまでも「通達」であり、暴対法の指定まではいかないもようです。
     
  • 府中刑務所・シャブ差し入れ事件のあおり? 夜中にウン○流して取り調べられた無期囚

    2013-03-11 20:00  
    220pt
    刑務所ニュース
    府中刑務所・シャブ差し入れ事件のあおり?
    夜中にウン○流して取り調べられた無期囚
    荒川令(刑務所ウォッチャー)
     2013年3月、府中刑務所の看守が収容者のパシリとなってシャブを差し入れていた件。これは明らかに刑務所側が悪いです。似たようなケースが過去に何度も何度も問題になっているのに、学習してないのです。
     
  • ウラ社会の裏を知る 「破門状」「絶縁状」のいま

    2013-03-08 20:00  
    ウラ社会の裏を知る
    合理化される追放処分
    「破門状」「絶縁状」のいま
     法の外側に生きるヤクザたちは、独自の掟を持っている。その掟を破った場合、課せられる制裁もまた独自である。そのなかで最も重いのが、ヤクザの根幹である親分子分の疑似血縁関係を解消する“破門”や“絶縁”処分だ。これはいわば業界からの追放で、驚嘆にいえば、ヤクザとしての死を意味すると言っていい。
     破門は一時的、絶縁は永久的な追放処分だが、破門状は通常、すべてが黒い文字で印刷されているか、一部、朱肉で書かれているかによって、黒字破門と赤字破門の二種類に分類される。赤字の破門は絶縁と同じく、ヤクザへの復帰は不可能だと解釈される。本来、破門に赤字も黒字もなかったのだが、時代とともに破門や絶縁の理由が多様化していった。そのため処分の程度を細分化する必要が生まれ、破門と絶縁の中間的な処分が考え出されたのではないか。
    【簡略化される処分