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記事 5件
  • 川柳のらりくらり 第675回 選・柳家喬太郎 お題「定期」

    2017-09-21 05:00  
     我々芸人なんてぇものは、世間様にまことに申し訳なく、怠惰で不規則な商売で。朝遅くにのそのそ起き出して、寄席に行ったり行かなかったり、仕事が夜なら夕方頃に家を出て、終わればへらへら夜中まで飲んでるてんで、真面目に働けっ!とお叱りを受けそうではありますが、その分収入は不安定な訳で、ですから御勘弁くださいな。
     ただねぇ、たまさか朝早い仕事の時に、通勤電車に乗ったりすると、すし詰めで出勤されている皆さんに、素直に頭が下がる思いです。あたしも昔は勤め人で、定期を持つ生活してましたから、大変さはわかるつもりです。
     たまにはのらりくらり、息抜いて下さいな。
     
  • 川柳のらりくらり 第674回 選・柳家喬太郎 お題「代表」

    2017-09-14 05:00  
     しょしゅー。
     初秋ですね。初秋。秋が始まりましたね。
     春夏秋冬、落語にはいろんなネタがありまして。例えば春なら『長屋の花見』『愛宕山』『花見の仇討』、夏だと『青菜』『船徳』『たがや』、冬なら『芝浜』『うどんや』『文七元結』、他にもいろいろ、たくさんあります。
     そしてこの季節、秋を代表する噺といえば『目黒の秋刀魚』! なんといっても秋はダントツ、この噺ですねぇ。他に秋の噺というと……えっと……『秋刀魚火事』……『秋刀魚芝居』……秋刀魚ばっかだな。
     そうなんです。秋の落語って、実はあんまりないんですよねぇ。 
  • 川柳のらりくらり 第673回 選・柳家喬太郎 お題「濃いめ」

    2017-09-07 05:00  
     二楽さん、とうとう五十代になりましたな。
    「おかげさまで。喬太郎兄(あに)さんは今年……」
     秋の終わりに五十四になりますわ。
    「お互い体には気をつけませんとね」
     二楽ちゃんダイエット大成功したからなぁ。
    「揚げ物とか炭水化物とか、我慢してますよ。濃いめの味つけの物とかね」
     俺はつい食っちゃうな。激辛の塩鮭、濃いめの味噌汁。焼酎のお湯割りもハイボールも。
    「兄さんは落語も濃いめだよね」
     いやいや、俺は、あっさりした芸がお好みのお客様の前で濃いめの芸を、濃いのが好きなお客様の前で薄味の落語を喋る傾向にある。
    「……それ駄目じゃん」 
  • 川柳のらりくらり 第672回 選・柳家喬太郎 お題「調子」

    2017-08-31 05:00  
     さてさて、いよいよ九月でありますが、いかがですか皆さん、調子はいいですか?
     今年の夏はねぇ、暑いかと思うと途中何日か変に涼しかったり、やたらと雨が続いたり、妙ちきりんな夏でしたねぇ。体の調子を整えるのも一苦労って方も少なくなかったでしょう。
     あたしは七月下席から八月中席まで、三興行連続で、寄席に出演させて頂きました。寄席中心の夏でしたね。噺家にとって、毎日喋る場があるってのは有難い事で、調子崩したりしてられませんや。と言っても、毎日が本調子って訳にもいかず、なんとか乗り切ったってのが、実のところですがね。
     では今週も、調子に乗っていきましょう!
     
  • 川柳のらりくらり 第671回 選・柳家喬太郎 お題「ラップ」

    2017-08-23 05:00  
     落語会への出演を頼まれた時、主催の方に時々言われるのが、
    「すみません、めくり持って来てください」
     そう、高座の端に下がっている、演者の名前が書かれた長い紙、あれです。みんながみんなじゃないけれど、多くの噺家は、自分のめくりを持っています。畳んで持っていくと折り目がついちゃうんで、筒に入れて持参します。本当はね、太目の筒がいいんだと思います。あんまり細く巻くとシワになっちゃうんでね。ただ、かさばるんですよねぇ。軽いのはいいけど、かさばるのは困ります。でね、オイラはラップの芯を使ってます。軽くて硬くてかさばらなくて、便利なんですよねぇ。