米国人にとって2001年同時多発テロ事件は悪夢である。
テロには過剰に反応する。
1:米国国民の反応
まず一般国民への影響を見てみたい。
ABC/ワシントン・ポスト世論調査(ABC News/Washington Post Poll. Nov. 16-19. N=1,004 adults nationwide. Margin of error ア 3.5.)
問:米国はパリ攻撃に対する軍事的反撃に参加すべきか
すべきー73%、すべきでないー23%
問:ISに対する空爆を支持するか
支持―73%、 反対―23%
問:地上軍の派遣
支持―60% 反対―37%
2:大統領候補の反応と影響
これを背景に、共和党においては、強硬発言を行う候補者に支持が集まっている。
まず一時後退気味であったトランプの支持が上昇、
11/16
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>>4
>言外に、外交の専門家である孫崎さんの気持ちをくみ取るべきではないか。
「言うべきこと」も同時にご発信させるのであれば問題はないと思います。
ではお聞きしますが。
孫崎先生が、南シナ海問題一つとってみたところで、
「一言も触れない理由」とは一体なんなのですか。
これだけ政府が中国脅威論を政治利用し、マスコミも暴走し右傾化して
いる状況で、「察して図るべし」で済まさせる問題だとも思えない。
あなたはそのことを疑問に思わないのですか。
不都合な議論を意図的に避けようとしていると思われても仕方がないと
思いますがどうでしょうか。
空からのミサイルや爆弾のみによる攻撃は当然対象地域の
一般市民の犠牲が大きい。
かといって地上軍の派兵は当然自国兵士の犠牲が大きい。
はかりにかけて欧米の選択は前者を採っているわけです。
欧米市民はアラブの一般市民の犠牲には無関心ですが
自国兵士の棺が続々と帰国すればそうはいきません。
欧米にとって戦争とは公共事業にすぎないからです。
市民もその考えに毒されている。
逆説的に言えばあといくつかのパリが必要かもしれません。
地上軍の派兵がなければ絶対無理。
的確なご指摘かと思います。
欧米が空爆を多用し、地上軍を派遣したがらない理由が、
まさにそれです。
本人達が火をつけておきながら、身勝手な理由です。
私も少々意地が悪いとは自分でも思いますが・・。
現実に基づく議論がなく、理念や理想のみで極論に走ることは
危険であり、そのような誤解を招きかねない情報についても、
誤解されないための努力が必要かと思います。
私は「脱原発」を支持しておりますが、「仮の話」です。
もし仮に、東電や政府の言っていることが正しく、原発に頼らない
場合の電力不足が「真実」であったとします。
原発を廃止したが為にブラックアウトが発生し、大都市が停電
して麻痺し、大規模な事故が起こって多大な犠牲者が出ました。
脱原発を叫んでいた方々は、正直に原発の必要性を認めますか。
それとも、不都合な議論を避けて逃げますか。
イデオロギーが先行する議論が危険なのは、そういった理由です。
>>5
別の問題で、しかも、孫崎さんが取り上げていないことを、あなたはどう思うなどと聞かれても、戸惑ってしまいます。ただ、米国から見れば、既得権であり、中国からみれば米国がアジアに乗り込むな、アジアのことは、アジアの国が決めるといいたいでしょう。日本の問題というより、外交的に、米国と中国の両国で決めることと、見ておられるのかもしれません。
私の考え方を聞かれれば、米国と中国の対立するシーレイン問題である「南シナ海」に、日本が、関与するのは、得策ではないとみています。
>>8
申し訳ございません。
質問の振り方が唐突過ぎました。
南シナ海はどちらでも良かったのですが、上記(No.7)の投稿で
指摘した通り、
>現実に基づく議論がなく、理念や理想のみで極論に走ることは
>危険であり、そのような誤解を招きかねない情報についても、
>誤解されないための努力が必要かと思います。
・・・
>イデオロギーが先行する議論が危険なのは、そういった理由です
といった主張を最終的にはしたかったのですが、
上手く表現できませんでした。
「イスラム国を空爆する」といっても、イスラム国の兵士だけが砂漠の真ん中にいる訳ではない。
市街地に、一般市民と混じって住んでいるのだから、空爆をしたら一般市民が犠牲になるのだ。
肝心のイスラム国兵士たちは、いち早く察知して避難しているだろう。
その結果、子どもや老人を抱えた市民ばかりが犠牲になってしまう。そして身内や友人を殺害された善良な市民が反欧米感情を抱くから、新たなイスラム過激派ができるのだ。
欧米が空爆をすればするほど、イスラム過激派は強く、大きくなっていくだろう。
腹立ち紛れの仕返しなどで、問題が解決しないのは当たり前だ。
欧米の首脳には、報復の連鎖を断ち切り、和解を模索する勇気はないのだろうか。
確かキリスト教には、「右の頰を打たれたら左の頰を出せ」という教えがあったはずだが。
パリ同時多発テロについて米国人のポール・クレイグ・ロバーツ氏が11月20日付で評論を発表しています。かなり踏み込んだものになっており私にはとても説得性があります。
彼によれば21世紀に発生した主要なテロにはCIAが関与しており米国の世界政策が変わらないかぎり今後もテロは起こるというものです。米国の政策とは自国も含め政治のリベラル化を阻止しファシズム化を達成するための手段としてテロを使うということなんです。日本でも終戦直後松川事件や三鷹事件が起こり右傾化していった歴史がありますので米国人ポール・ロバーツのこの視点は捨てきれないと私は思います。
彼の評論(標題:ワシントンは偽旗戦術を更に進化させた)を私なりに翻訳し、要点を次に記します。
続く
>>11
続き
1.今年初めに起きたチャーリー・ヘブド事件では二つのテロが同時に起こったが、その二つの事件に関連性は無かった。今回のパリ襲撃事件では複数のテロに関連性を持たせ次から次に起こるテロにそれぞれ予め用意しておいた「語り」をメデイアに伝達しそれをそのままメデイアは公衆に伝えた。
2.次から次に起こるテロにドラマ性を持たせた。ベルギーまで犯人を追跡するといったアクションを折り込み、一挙にイスラム国爆撃に発展し同時に航空母艦の中東派遣を実行しNATO軍の中東進軍を匂わす手っ取り早さである。続々と繰り出される報に接し公衆は目まぐるしく変化する事象に翻弄されパリ襲撃そのものを忘れてしまう。
3.事件が起こる前にCIA幹部が何をしたか?フランス情報部が事件発生三日前に行った会議で何を話したか?偽パスポートを手掛かりにして犯人の特定を急ぐ愚は一体どうして?テロ対策訓練実施日に何故襲撃が起こったか?フランス警察の犯人追跡システムがその日にサイバー攻撃に遭い手も足も出せなかった無能は何故起こったか?野蛮なイスラム国がサイバー攻撃する能力は一体あるのか?それら基本的な疑問に西側のメデイアは答えを出そうとしないのだ。西側のメデイアは政府の宣伝機関と成り下がっていることを自ら証明している。
>>12
続き
4.パリ襲撃の理解にはイスラム国とは何か?を知る必要がある。イスラム国はCIAの創作だ。もっと具体的に言えば、CIAの現業部門の裏組織なのだ。その行動は暴力そのもの。リビアのカダフィーを惨殺し、今アサド追放に余念がない。西側のメデイアはイスラム国を野蛮な狂人国家として描く。であるが、ロシアの民間機を撃ち落とし、レバノンやトルコで爆破行為を犯し、パリ同時多発テロを起こした。何故かイスラエルだけは攻撃しない。
5.パリ襲撃はイスラム国に何ら利益を齎さない。ヨーロッパの国境閉鎖を招来し、避難民が避難できなくなった。しかもフランスから爆撃を喰らう。NATO軍の侵略を許さざるを得なくなった。イスラム国は損害ばかり。
続き
>>13
続き
6.パリ襲撃は誰の利益になるのか?答えは簡単。ヨーロッパと米国の支配層が利益を得る。最近の中東からの避難民の増加でヨーロッパや米国で民主勢力が力を得て来始めて居る。支配層の立場が揺るがされ始めた。パリ襲撃後、案の定、支配層は異口同音に「パリ襲撃で全てを変えた」を唱えだし、流れを変えようとしている。米国ではドナルド・トランプとバーニー・サンダースが話題をさらっていたが、パリ襲撃後、ニュースにならなくなり、力を失っている。
7.パリ襲撃の大きな成果は西側支配層とワシントンの執拗なアサド降しへの道を作ったことだ。更にフランス、ドイツ、英国の民主勢力(フランスの国民戦線、ドイツのペギダ、英国の独立党)が権力を掌握する脅威をすっかり取り除いた。米国も助かった。今後大統領選でトランプとサンダースが主導権を握れば、支配層は力を失うところだった。パリ襲撃はこれから本格化するアサドの引きづり下ろしに大いに貢献することになる。
8.ローマ人の質問「CUI BONO」(誰の利益の為に?)への回答は上記で明らか。最後に一言、西側のメデイアには上記はタブーなのだ。