北島秀一・山路力也・山本剛志 共同責任編集
【目次】
□クロスレビュー「必食の一杯」
『2015年 今年の20杯』
【山路力也の10杯】
【山本剛志の10杯】
□告知スケジュール
■編集後記
■巻頭コラム
「年末のご挨拶」山本剛志
2015年最後のラーマガになりました。この1年も、ここ数年と同様にあっという間に過ぎていきました。今年は673杯のラーメンを食べました。杯数を減らしても遠征が多く、31都道府県で食べられたのはいい経験でした。
トレンドで言えば、「鶏白湯」を提供する店が全国的に増えた印象です。都内では、「家系ラーメン」を名乗るチェーン店が増殖しました。とはいえ「どこかで食べたような味」では、開店景気を上回るのは難しいのではないかと思います。私が住む小岩でも、今年前半には大手チェーンによる出店や、異業種から進出した店が開店しましたが、どちらも閉店。半年で閉めた店を看板とメニューだけ変えた大手ラーメングループの店も3か月で閉店しました。ラーメンブームに便乗しようという気持ちでは、店は続かないという現実を感じました。
今年は札幌と福岡のラーメンショーも訪問しましたが、ここ数年、ラーメンイベントの勢いを感じます。一方で、出店する店や味がマンネリ化する危険性もあり、安易に企画されたイベントでは成功しないのではないかと危惧しています。ひところ全国に増殖し、一気にバブルが弾けてしまったラーメン集合施設の二の舞は避けなければなりません。イベントでも店が美味しいラーメンを提供する今は、どれだけ集客できるか、運営側の責任が大きくなっています。
2016年も、美味しいラーメンはたくさん提供される事と思います。私はそれを紹介する事はもちろんの事、ラーメンという不思議な食文化を学問という側面からも考え、皆がラーメンを語る機会に繋げられればと思っています。皆さまも、よいお年をお迎えくださいませ。
□クロスレビュー「必食の一杯」
一杯のラーメンを三人が食べて語る。北島、山路、山本の三人が、今最も注目しているラーメン店の同じ一杯をクロスレビュー。それぞれの経験、それぞれの舌、それぞれの視点から浮かび上がる立体的なラーメンの姿。今回は今月30日末広町にオープンした、志奈そば田なかsecondの「至高の「塩」かけそば〜房総の恵み〜」を山路と山本が食べて、語ります。
「至高の「塩」かけそば〜房総の恵み〜」1,000円