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正義を振りかざす「極端な人」から社会を守る|山口真一
コメ0 PLANETS Mail Magazine 36ヶ月前
今朝のメルマガは、PLANETSのインターネット番組「遅いインターネット会議」の登壇ゲストによる自著解説をお届けします。今回は、経済学者としてネット炎上分析に携わる山口真一さんをゲストにお迎えした「正義を振りかざす『極端な人』から社会を守る」(放送日:2020年10月27日)内で紹介された、『正義を振りかざす「...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その45(1,576字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 39ヶ月前
あらゆる情報の中で、最も重要なのが「生きるとは何か?」ということについての情報ではないだろうか。というのも、そもそも人間は「生きている」ことがほとんど全ての基本だからだ。生きているからこそ、さまざまなことができる。その逆に、死んでしまっては何もできない。我々が情報を必要とするのも、生きているから...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その44(1,645字)
コメ2 ハックルベリーに会いに行く 39ヶ月前
「死ぬほどの体験」というのは、人を確実に変える。目の曇りを取り除かせ、世の中の実相を見られるようになる。ぼくは、昔から「死ぬほどの体験をした人のドキュメンタリー」を見るのが好きだ。そういう人は、やはりどこか違う。例えば、小児癌患者のドキュメンタリーなどは特に印象に残っているのだが、そこでは子供が...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その43(1,769字)
コメ2 ハックルベリーに会いに行く 40ヶ月前
詭弁に惑わされず、洗脳から脱し、曇りのないフィルターを手に入れるためにはどうすればいいのか?ぼくの体験から言えば、これはなかなか難しいことなのだが、「死ぬほどの体験をすること」だ。死の際まで追い詰められることである。ぼくは、死の際まで追い詰められたことがあった。30歳くらいのときに離婚し、自殺未遂...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その42(1,664字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 40ヶ月前
人間社会は、我々が想像するよりももっとえぐい。そして強固な原理に則って運営されている。「人が人を間引く」というのも、そのえぐくて強固な原理の一つだ。そもそも、人間の攻撃性(他殺性)にはえぐいものがある。それは、戦争に端的に表れるが、戦争が起こっていない国、戦争がない社会でも、えぐい人殺しが日常茶...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その41(1,743字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 40ヶ月前
世の中には、敵を作らない人も多い。しかし、実はその人たちにも敵がいる。誰かというと、「敵を作る人」だ。敵を作らない人は、敵を作る人とも仲良くなろうとはしない。敵を作る人を憎み、これを排除しようとする。社会から抹殺しようとする。実は、「敵を作らない」というのは、一つの「戦い方」なのである。敵を社会...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その40(1,618字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 41ヶ月前
この連載では、「情報リテラシーの身につけ方」について考えてきた。その過程で、浮かび上がった基本となる考え方がある。それは、人間はそもそも失敗するようにできている、ということだ。これを前提として認識しておかないと、そもそも情報リテラシーは身につかないだろう。そして、世の中には「失敗を前提とする」と...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その39(2,009字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 41ヶ月前
人間は、間違う。これは他の動物にはないきわめて個性的な特徴だ。例えば、人間はぶつかる。物にもぶつかるが、人間同士もぶつかる。何にもぶつかったことがない人間は、この世に一人もいないのではないだろうか。それに対して、鳥はぶつからない。もちろん、ごく希にぶつかる鳥もいるが、それは高速で走る電車や車だっ...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その38(2,020字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 41ヶ月前
人には、そして人の人生には、必ず「敵」が存在する。その敵は、いつでもどこでも一定数現れ、一時的にはあなたを窮地に追い詰める。しかしながら、そこで窮地に追い詰められるからこそ、あなたは前進できる。そこで窮地に追い詰められるという経験を得ることによって、むしろ能力を開花させ、あるいは身につけ、存続の...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その37(1,679字)
コメ2 ハックルベリーに会いに行く 41ヶ月前
情報リテラシーを身につけるには、失敗を活かすようにしなければならない。そのためには、子供のようないい加減さが必要なのだが、それを担保してくれるのが「言い訳力」である。言い訳の上手い人ほど、子供のようないい加減さが保たれ、それによって失敗が可能になり、情報リテラシーを高いレベルで維持できるのだ。で...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その36(1,533字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 41ヶ月前
ぼくは、恥ずかしながら40歳くらいまで「言い訳をする」ということができなかった。真正直な人間で、嘘をつけなかった。しかし、自分の人生が上手くいかない理由を分析するうちに、やがて「他者に嘘をつかないからでは?」と思うようになった。実際、自分が知っている人生が上手くいっている人は、他者に平気で嘘をつい...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その35(1,529字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 42ヶ月前
「子供のようないい加減さ」を持っていると、自分のことがなんだか他者のように思えてくる。もちろん、自意識が完全に消えるわけではないのだが、自分を冷静に見つめるもう一つの目というのが、自然と涵養されてくるのだ。予断だが、ローマのカエサルが書いた『ガリア戦記』は、文学史上にも名高い傑作で今でも多くの人...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その34(1,749字)
コメ2 ハックルベリーに会いに行く 42ヶ月前
人間は「失敗を前提とした生き物」だ。但し、失敗したままでは生きていけないので、「レジリエンスを前提とした生き物」でもある。人は、レジリエンスがないと生きていけない。また、レジリエンスの多寡によって、人生の質も大きく違ってくる。では、レジリエンスはどうやって身につけたらいいのか?それは、以下の3つの...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その33(1,542字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 42ヶ月前
人間は、誤る。むしろ、誤った方がいい。いや、誤らないとまずい。なぜなら、成長(進化)に誤りは不可欠だからだ。そして、成長しないと、人は死ぬ。死を避けるためには、誤るしかないのである。しかしながら、誤ったままでも、人は死ぬ。だいじなのは、「誤った後に正解へと戻ってくること」だ。この「誤った後に正解...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その32(1,753字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 42ヶ月前
「人間は本質的に間違う」これは、自分で言うのもなんだが恐ろしい発見である。ここまで連載を続けてきたのは、この結論に達するためだったのかもしれない。これを知ることこそ、情報リテラシーの本質とさえ言えるだろう。例えば、「差別は誤りだ」というのは、誰でも受け入れられる考え方だが、しかしそれゆえ、誤りだ...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その31(1,550字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 43ヶ月前
本質的に醜いものでも、表面的には美しいことが多い。だから、多くの人が本質の醜さに気づけないのだが、しかし本質的な醜さは、実は表面にも現れている。それは、「バランスの悪さ」という形で現れている。では、どのようにバランスが悪いかというと、「良すぎる」のだ。美しさが過剰なのである。どうしたって必要以上...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その30(1,819字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 43ヶ月前
本質的な「醜さ」というのは、実はその表層に現れる。というのも、まずそもそも、どんなものでも表層は基本的に美しいもので構成されているため、そこさえ磨けば、見た目の美しさだけは担保される。ところが、そうやって表層の美しさを取り繕うことで、逆に取り繕いきれないものが顕在化する。それは「バランスの美」だ...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その29(1,682字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 43ヶ月前
この連載は、「情報リテラシーの身につけ方」について論じているのだが、途中からいつの間にか「バブル期の名作CM論」になっていた。なぜそうなったかといえば、バブル期のCMは「掃き溜めに鶴」だからである。通常、バブル期というのは「人々の感性が狂っていた醜い時代」と評価されるし、中でもCMは「人々を騙してでも...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その28(1,744字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 43ヶ月前
情報リテラシーを身につけるには、余裕と挑戦心が必要である。まず、余裕を持たなければならない。余裕がない状態だと、なかなか挑戦心も持てないだろう。しかし、余裕を持ちすぎてもいけない。そこに胡座をかいてはいけない。挑戦心を失うと、とたんに夾雑物に取り囲まれ、真実を見抜く眼力を失う。そうして、情報リテ...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その27(1,321字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 44ヶ月前
「Hungry?」のCMでは、視聴者に不穏な空気を投げかけている。その「不穏」が、俯瞰視点の持つ「安心」と激しく交錯し、スパークする。その火花が、見る者に哲学的な思考を促すのだ。では、「Hungry?」における不穏な空気とは何か? これは、もはや説明するまでもないだろう。それは「空腹」である。人間にとって最も...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その26(1,520字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 44ヶ月前
『Hungry?』のCMには、哲学的思考に導くための3つの要素がある。1つは「題材」。2つは「視点」。3つは「構成(内容)」。このうち、題材は「原始人を扱うこと」が、視点は「俯瞰であること」が、見る人を哲学的思考に導くと説明してきた。そこで今回は、3の「構成」について見ていきたい。その前に、2の「視点」につい...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その25(1,695字)
コメ2 ハックルベリーに会いに行く 44ヶ月前
人は俯瞰で夢を見る。それは、不条理を受け入れる「箱庭効果」を期待してのことだ。世界を俯瞰で見ると、心が落ち着くのである。そして、心が落ち着くと人はものごとを哲学的にとらえられるようになる。ものごとの表層ではなく本質に目が行くようになる。その意味で、俯瞰の視点は人の心を落ち着かせ、哲学的思索に導く...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その24(2,347字)
コメ4 ハックルベリーに会いに行く 44ヶ月前
『Hungry?』のCMは、「俯瞰」という映像の見せ方が、見る者に「食べるとは何だろう?」という哲学的な疑問を抱かせる仕組みとなっている。これは「映画における俯瞰映像のラストシーン」とも似ている。人は、映画における俯瞰映像のラストシーンを見ると、ついその映画の主題について、哲学的な疑問を抱く。そして、そ...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その23(1,865字)
コメ2 ハックルベリーに会いに行く 45ヶ月前
ものごとを俯瞰で見ることには、二つの心理的効果がある。一つは、ものごとを「客観視」できること。もう一つは、「『ものごとを客観視できた』という実感を得て、そこから高揚感を得られること」だ。人は、ものごとを俯瞰できると高揚する。おそらく、その瞬間に脳内には麻薬物質が出ていて、実際的な快感に酔いしれて...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その22(2,170字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 45ヶ月前
情報リテラシーは「哲学的感度」を高めることで身につく。そして哲学的感度を高めるには、哲学的な素養を深めるコンテンツを見るのが有効だ。そうしたコンテンツの一つに、バブル期のテレビCMがある。中でもカップヌードルのCM『Hungry?』シリーズは、きわめて射程の広い哲学的投げかけを実現しており、哲学的感度を高...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その21(1,708字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 45ヶ月前
「Hungry?」のCMは、題材、視点、また構成の三つの要素によって、人に哲学的な問いを催させる。見た人に哲学的な疑問「食べるとはなんだろう?」を考えさせるのだ。このうち、まず一つ目の「題材」についてだが、これはシンプルに原始人、あるいは原始時代をテーマにしている――ということである。この題材が、人に哲学...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その20(1,823字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 45ヶ月前
日清カップヌードルのCM「Hungry?」シリーズは、見る者に「哲学的な問い」を投げかける。カップヌードルCM 原始人編「哲学的な問い」とは、「人はなぜ食べるのか?」というものだ。ここまで、その「価値」について重点的に見てきたが、ここからはその「投げかけ方」について注目したい。というのも、この問いはきわめ...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その19(1,950字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 45ヶ月前
日清カップヌードル「Hungry?」のCMは、見る人の無意識に訴えかけるCMだ。人に、無意識のうちに「哲学的な疑問」を投げかける。その哲学的な疑問とは、「食べるとは何だろう?」というものだ。あるいは、「人はなぜ食事をするのか?」というものだ。そもそも、人は本能的にでもものを食べるから、あらためて「食べると...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その18(1,973字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 46ヶ月前
カップヌードルの「Hungry?」CMシリーズは、見る者に知的好奇心を催させる。その知的好奇心をして、人々に「面白い」と思わせる。人は、知的好奇心を覚えたときに「面白い」と思う。ただ、その面白さは無自覚的なものだ。いっそ無意識的である。頭では理解できていないが、身体が反応するのだ。それは本能的なリアクシ...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その17(1,702字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 46ヶ月前
カップヌードルのCMは、一体どこが面白いのか?それを知ることは、「美しさの複雑性」を理解する上で大きな助けとなる。なぜなら、このCMは美しさが本質的に持つ「複雑かつシンプル」という要素を、とても深いレベルで有しているからだ。では、あらためて「カップヌードルのCMはどこが面白いのか?」について見てみたい...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その16(1,583字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 46ヶ月前
「美的感覚」は、一見シンプルなようで実は複雑である。なぜかというと、まずそもそも「単純なものは美しくない」ということがあるからだ。人は、複雑なものほど美しく感じる。ただ、だからといって「複雑であれば何でもいい」というわけではない。あまりに複雑すぎると、人の頭はパンクしてしまい、やはり美しいとは感...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その15(2,158字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 46ヶ月前
ちょうど情報リテラシーについて書き始めたタイミングで、アメリカ大統領選挙が行われた。そこで、トランプ現大統領がさんざん嘘を言い放った結果、それに踊らされる人が多数現れ、以前に比べてますます情報リテラシーの欠落している人が顕在化する格好となった。つまり、嘘やデマに流されやすい人が以前より目につくよ...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その14(1,525字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 47ヶ月前
情報リテラシーを身につける上で、最も必要なのはやはり「美的感覚」であろう。美的感覚があれば、情報の真贋を見抜ける。なぜなら、やはり真実は美しいし、偽物は醜いからだ。ところで、少し話がそれるが、今ぼくは個人的に家づくりをしている。その中で、家の部材をあれこれと見ているのだが、そこにはあまりにも「偽...
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情報リテラシーはどうやったら身につくのか?:その13(1,685字)
コメ0 ハックルベリーに会いに行く 48ヶ月前
情報リテラシーとは、ほとんど「審美眼」のことといっていい。なぜなら、正しい情報は必ず一定の美しさを備えているからだ。そのため、それを見極められれば、情報についての正誤の判断は簡単につくようになる。では、美しさとは何か?その究極の答えは「バランス」となるのだが、では具体的にどんなバランスがいいかと...