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2014年3月の記事 6件

ゲーム的リアリズム;漫画における絵画表現とゲーム

こんにちは、大井昌和です。 昨日はペン入れ中にテンションがあがらず、突発的にやった会員限定放送に意外にもお集まりいただきありがとうございました。 おかげさまで順調にペン入れができ、その後のネームもしっかり完成することもできました! さて今回は「ゲーム的リアリズム;漫画における絵画表現」というものについて語って行きたいと思います。 これは自分の中にかなり昔からある考えではあったものの、共通認識ではないとおもっていたものでした。が、スタッフさんに絵の仕上げの指示をする中で意外に伝わったことに、自分自身少し驚いたことに端を発しております。 よく言われるお上手な絵を表す言葉に「デッサンがあっている」という言葉があります。昨今は一般の人でも聞いたことがあるでしょう。 ここで言う「デッサン」とは何を示しているのでしょうか? それは「形の正確性」を表しています。 例えば「現実的リアリズム」 例えば「製図的正確性」です。 ではこの文章を書いている漫画家大井昌和の絵は、この二つが当てはまるでしょうか? 答えは、「当てはまらない」です。 しかしながら自分の絵は、商品として成り立つレベルだと考えています。 それはどういうことでしょうか?  

企画を作ろうというときの「フレーム」という考え方

こんにちは、大井昌和です。 最近は某先生に紹介していただいた、某出版社さんとの打ち合わせをしたりしていて、いろいろ考えることができて、いそがしたのしい日々あります。 そんな生活でなかなか入力ができない中、気になっていることは、カゲロウデイズの物語感、PS4の圧勝で起こるゲームの停滞、「光る絵」という概念の研ぎ澄まし、額縁の値段って高いなあ、です。 そんな中で新しい企画をまた作ろうとしている最中なのですが、そこで自分がよく使う「フレーム」という考え方を語りたいなー、と思います。 「フレーム」というのはwiki先生によるところの、車両の車体骨格・構造、的な意味で使ってます。額縁ではないです。 自分の同人誌「マンガ企業論」でマンガ製作の過程を企画段階からネーム、作画まで一気に開陳しました。その中の企画制作の段階で書いた拙著「おくさん」は企画説明のときに「32歳主婦を主人公にした「よつばと」」という風に書きました。この「よつばと」という部分が「フレーム」です。 つまり、演出の構造を「フレーム」と言っているわけです。 だがしかし。 この「フレーム」の使い方を間違って理解すると、駄企画が生まれてしまうときがあります。 どういうことでしょうか。 「「おくさん」は32歳の主婦を主人公にした「よつばと」だ」という企画。 この文章を記号論理学的に考えれば、「おくさん」という単語をA,「32歳の主婦を主人公」というのをB,「よつばと」をCとします。そうすると上述の文章は、 A=B×C と表すことができます。この数式は、数学的に考えれば、A(おくさん)というものは、C(よつばと)が存在していれば、 B=A/C としてB(32歳の主婦が主人公)が求められるということになります。 実はここに落とし穴があります。  

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大井昌和とスタジオひまわり

大井昌和:現在原作含め連載7本の漫画家。代表作おくさん、ちいちゃんのおしながき。 スタジオひまわり:大井昌和創設の漫画製作事務所。

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