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  • 一問一答「記憶に残っているプレゼントは?」【プレゼントの心理学】

    2021-06-15 12:00  
    330pt
    あなたが今までに一番強く記憶に残っているプレゼントはどんなものですか?

    大切な人にもらった思い出のプレゼントが記憶に残っているという人もいれば、逆に、大切な人に対してプレゼントを選ぶときにあれこれと迷ったり、一生懸命考えて喜んでもらえる方法を考えたことが記憶に残っているという人もいると思います。
    もちろんこれはモノだけでなく、相手を褒めたり感謝を伝えたりというような言葉のプレゼントも含まれます。
    そんなプレゼントについて、今回は女性の可愛いわがままと可愛くないわがままの違いについての質問をもとに、プレゼントにまつわる心理学についてまとめてみたいと思います。

    Q. 「女性の可愛いわがままと可愛くないわがままの違いは何でしょうか?」

    男性が可愛いと思う女性のわがままは、自分の強みで貢献することができる場合です。
    逆に、可愛くないわがままは自分の強みで貢献することができないか、現実的に実現できないわがままです。
    例えば、男性が IT がとても得意だとしてパソコンで自分には難しいことをお願いしてくるという場合には、自分の得意なことで頼られているわけなので、しょうがないなと言いながらもわがままを聞いてあげることができます。
    自分にとっては自分の専門分野なのでそれほど労力がかかることではないけれど、相手は喜んでくれるわけです。
    このような場合には可愛いわがままになります。
    逆に、可愛くないわがままは自分にとってむしろ手間がかかることです。
    例えば、書類仕事が嫌いな僕に彼女がいたとして、その彼女が事務作業を頼んできたとしたら、自分の苦手なことで頼まれているわけなのでやはりとても嫌な気分になります。

    自分の強みで貢献できるわがままは可愛いと思われて、自分の強みで貢献できないわがまま、むしろ、弱みにアプローチしてくるようなわがまま、あるいは、実現不可能な高額なプレゼントを要求してくるようなわがままは、可愛くないわがままになるのではないでしょうか。

    DaiGo師匠の答えは以上のような内容でした。

    ちなみに、相手を褒めるということで相手に対する気持ちを伝えることもあると思いますが、この褒めるという心理学的な効果については以前の一問一答でもまとめていますので、こちらもぜひ参考にしてみてください。


    科学的根拠に基づいた知識の実験、実践コミュニティ!〜メントレラボ〜
    一問一答「褒める効果」〜キックボクシングレッスンレポート〜


    相手を褒めることも重要ですが、褒められた側がその言葉をちゃんと受け止めることも重要です。
    人を褒める時には褒める側も色々考えたり悩んだりした上でしている場合も結構あります。
    それを受け止めることができないというのは、褒め言葉はプレゼントですからプレゼントを気に入らないからと捨ててしまうようなものです。
    プレゼントをもらってそれが自分にとって必要のないものであっても、家族にあげたり使い道はいくらでもあるはずです。
    お土産や贈り物をもらう時と同じで、それが仮に自分にとってそんなに嬉しくないことであっても、その場では喜んで受け止めるということが褒め言葉の扱い方です。

    プレゼントを人間関係にうまく使う方法

    まずはプレゼントが人間関係に与える効果とちょっとした使い方のコツについて紹介しておきます。

    大きなプレゼントよりも頻度が重要

    ザイアンスの法則というものがあります。
    人間の好意を抱く感情はその情報や人にどれぐらいの頻度で触れているかによって変わってくるという、いわゆる単純接触効果です。

    例えば、タレントや芸能人が魅力的に見える理由もここから見えてきます。
    タレントをまとっている心理学的要素としては2つあり、ひとつはいわゆる権威効果です。テレビに出ているからスゴイという感覚で、もうひとつはテレビや雑誌で見かけている、触れている頻度多いから好意が生まれるというものです。これがザイアンスの法則です。

    好かれたい人に挨拶をしたりとか、言葉をかわしたり、体に触れられるならその頻度を増やすことで関係は近づきます。
    上司に気に入られたいのであれば、ちょっとした贈り物や気遣いを回数多くする。これにより相手からの好意を引き出すことが出来ます。
    大きなプレゼントを1回するより、ちょっとした細かいプレゼントや気遣いの言葉を回数多くする方が相手の心に刺さります。

    プレゼントで主導権を握る

    初対面の際には特に有効ですが、相手にあなたから何かをプレゼントしてみてください。
    凝ったものである必要はなく、例えば仕事の関係なら、栄養ドリンクや缶コーヒーで構いません。
    大切なのはあなたがプレゼント先制攻撃をかけることです。
    プレゼントを受け取った相手は、返報性の原理により、あなたに何かお返しをしなければという気持ちになります。
    すると、相手はあなたに無意識にひいきするようになり、ビジネスや人間関係を有利に進めることが出来ます。
    ちょっとおしゃれなお菓子の詰め合わせを買っておいて、ばらしていくつか持っておくのがおすすめです。

    気の利いた一言を添える

    現代ほど多くの人が文章を書く時代はありません。
    なぜなら、あなたは今、識字率がトップクラスの日本にいる上に、今まさに手に持っているスマホで1日何時間も、文章を読み、LINEやSNSで文章を書きまくっているわけですから。
    そんな中、いくらプレゼント送ったところで、相手が喜んでくれたり自分の気持ちが伝わらなければ意味がありません。

    そのためには、くどくどと長い文章を書くよりも簡潔で短いけれど気の利いた一言を添える必要があります。
    心理学的に、人は自分で選んだものに対しての価値を高め自分で思いついたアイデアをひいきする傾向があります。ですから、相手の想像を掻き立てるような文章を書く必要があります。
    そのためには、あえて情報を欠如させて相手に想像力を使わせることが重要です。

    とはいえ、ちょっと一言を添えようかなと思ったけれど、何を書いたらいいのかわからなくなったことはありませんか?
    気の利いたことを書こうとするけど、結局何も思いつかず「本日はありがとうございました。またよろしくお願い致します。」と、スマホに出てくる予測変換に従って、ありきたりな文章を書いてしまうということが多いはずです。

    こんな時に役に立つのが、人を動かす心理トリガーのひとつ「興味」です。
    当然ですが、ヒトは「興味」にしたがって行動します。
    文章に興味がある内容が書かれていれば必ずその文章は最後までよく読みます。ですから、文章というのは、相手が興味を持ちそうなことを書けば読んでもらえるわけです。

    では、誰もが100%興味をもつ内容というのは何だと思いますか?
    これは簡単です。誰もが100%興味をもつこととは「自分のこと」です。
    人はだれでも、自分のことに興味があります。一見そうは見えなくとも、自分に興味が無い人間などいないでしょう。

    相手の興味があるものは何なのかを知ればもう迷うことはありません。
    これは簡単なことですが、実行する人が少ないものです。例えば、最近一緒に仕事をした同僚や上司・部下、クライアントのことをあなたはどれだけ知っていますか?
    名前や部署や会社名は知っているけど、その人の趣味や、家族、生い立ちや性格など、相手が興味があることをどのくらい知っているでしょうか?
    おそらく、プライベートな話は、ほとんど知らないという人が多いはずです。
    これからは、名前と会社・部署だけでなく、相手の興味があることも一緒にスマホの電話帳に登録しておくといいでしょう。

    LINE でプレゼントの効果

    人は誰かからプレゼントをもらうと、お返しをしないといけないという気持ちになるものです。これを返報性の原理と言いますが、これを LINE スタンプに置き換えるとすると、スタンプをプレゼントすることで、その効果を得ることもできます。
    ここで期待できるお返しとは、メッセージやスタンプのやりとりが続くことです。

    そして、その回数が増えれば増えるほど、親近感を覚えるという単純接触効果が働きます。その良い循環を作り出すことができれば、確実に相手との距離を縮めることができます。
    数百円の投資で返報性の原理と単純接触効果が働く、LINE スタンプのプレゼントは、コスパのいい作戦なのかもしれません。

    ミスらない【プレゼント選び】の心理学

    プレゼント選びではいつも迷うのではないでしょうか。
    実は、プレゼント選びでは結構多くの人がミスっています。プレゼントを贈る時には僕たちは特定のバイアスにかかっていますので、僕たちがいいと思うプレゼントと相手が欲しいと思っているプレゼントにはかなりのギャップが生じています。

    例えば、男性であれば好きな女の子にプレゼントをもらえるのであれば、何をもらっても嬉しいと思うこともあると思いますが、付き合う直前や付き合ってまだ間もない頃のプレゼントや、友達へのプレゼントというものは結構スベりやすいものです。
    では正しいプレゼント選びとはどのようなものでしょうか。

    贈る側ともらう側の違い

    シカゴ大学の研究で、ほとんどの人がプレゼント選びにミスっていて、それがなぜ起きるのかということを調べてくれています。
    実験内容を簡単に説明すると、357人の参加者を集めて全員に2種類のプレゼントを見てもらいました。

    相手の名前入りのマグカップ
    人間工学に基づいたエルゴノミクスデザインのマグカップ

    相手の名前が入ったプレゼントと機能的なプレゼントを見せて、まずは自分であればどちらのマグカップが欲しいかということを考えてもらいました。そして、プレゼントをする時にはどちらを選ぶかということも考えてもらいました。
    つまり、プレゼントをもらう場合とあげる場合でどのような違いが出るのかということを調べたわけです。

    僕たちはプレゼントをあげる時にあることを重視しすぎているということが分かっています。それは短期的なインパクトです。
    プレゼントをもらって開けた時に、自分の名前が入っていたらその瞬間はとても喜ぶと思います。このような短期的なインパクトをプレゼントをあげる時には重視しがちです。ところが、プレゼントをもらう場合になると長期的な満足感が高いプレゼントを選ぶ傾向があります。プレゼントをもらう側になると、その瞬間のインパクトよりも長く使える機能的なものを欲しいと思うわけです。

    相手のリアクションを重視してしまう

    つまり、プレゼントを贈る側は、相手がリアクションを取りやすいプレゼントを選ぶバイアスがはたらきます。そのプレゼントを贈ることで相手が驚いてくれるとか喜んでくれるということを想像し、プレゼントを選びます。
    その結果、長期的には歓迎されなかったり、気持ちは嬉しいけれど・・・という微妙な状況になってしまうわけです。

    僕たちは相手に何かをプレゼントする時にはリアクションを求めているわけです。
    裏を返すと、自分が何かプレゼントをもらった時には、少し大げさなぐらいにリアクションを取ってあげた方がその相手は喜んでくれます。
    逆にプレゼントを贈る時には、その瞬間のリアクションよりも長く使えるものや実用的なもの、あるいは、相手が欲しいと言っていたものをプレゼントした方が喜んでもらえます。
    プレゼントをもらった時は、少し大げさなぐらいにリアクションをとる
    プレゼントを選ぶ時は、その瞬間のリアクションよりも実用的なものか相手が欲しいものを選ぶ

    この研究ではオンラインでの大規模な調査も行われていて、今までもらったプレゼントの中で最も嬉しかったプレゼントは何なのかというアンケートも行なっています。
    もらった側が最も嬉しかったプレゼントは、本、または、現金だったそうです。プレゼントに色々と悩むよりも、 Amazon ギフトカードを送った方が相手は喜んでくれるかもしれないというなんともシュールな結果でした。

    ミスらない選び方とは

    このようなバイアスを避けてプレゼント選びでミスらないようにするにはどうすればいいのでしょうか。
    そのためには、相手が自分の目の前でプレゼントを開けるのではなく、そのまま持って帰るとしたら自分は何をプレゼントするかと考えてください。
    1人になった時に開けて喜ばないプレゼントは微妙だということです。

    不幸になるプレゼントの使い方

    Dラボのマネースクリプトのシリーズでありましたが、友人や家族との距離を縮める方法として、プレゼントを贈るという考え方は危険です。

    仲良くなろうとか関係を良くしようと思った時に、すぐにプレゼントを贈ろうとする人がいると思います。
    商品券やお金をあげようとする人もいますが、人間関係というものはお金で買うことができるものではありません。
    相手と友達になれるかどうかということが何で決まるのかという研究を見てみると、相手と共に過ごした時間の長さで決まるということが分かっています。
    会話の量であったりプレゼントの量では決まりません。
    一緒にどれくらいの時間を過ごしたかということで決まります。

    師匠も友達にワインをプレゼントしたりすることがあります。
    ですが、ワインの場合には一緒に飲んだりするので、そのプレゼントが時間の共有に結びつくということがあり、それで一緒に楽しむことができるものをプレゼントするようにしています。

    プレゼントはそれ自体が関係を深めたりするものではなく、きっかけにはなるかもしれませんが、共に過ごす時間こそが関係を深めるものです。
    共に時を過ごすことにプラスにならないものをプレゼントしても、関係に対しては何のプラスもありません。

    あげると嫌な気分になってしまうプレゼントとは?!

    貰ったら喜びそうな気はしますが、実際には貰ったら嫌な気分になってしまうプレゼントがあります。
    2020年にカリフォルニア大学などの研究チームが405人の男女を集めて、最近もらったプレゼントについていろいろとアンケートを取りました。
    そのプレゼントをもらったことによってどのような感情を抱いたかということやプレゼントをくれた相手に対してどのような印象を持ったのかというようなことをチェックしたところ、それにより意外な事実が判明しています。

    ×「お金の節約になるプレゼント」

    お金の節約になるプレゼントは一番よくありません。
    例えば、ギフトカードやクーポン券、会員権など、それをもらうことによってお金を節約することができるプレゼントをもらうと喜びそうな気がすると思います。
    ところが、実際にそれをもらった人たちの感情を調べてみたところ、それを受け取った人は羞恥心や恥ずかしさ、その他のネガティブな感情をより大きく経験するようになっていたということが確認されています。

    つまり、ギフトカードや商品券などのお金の節約になりそうなプレゼントをあげてしまうと、それを貰った相手は自分のことを下に見られたと無意識に思ってしまうということです。
    しかも、お金に困っている人ほどギフトカードや商品券などのお金に近いものをもらうと自分が下に見られているというネガティブな感情が大きくなっていたということです。

    〇「時間の節約になるプレゼント」

    時間の節約になるプレゼントであれば相手がネガティブな感情を感じることなく喜んでくれたということが分かっています。
    今までしていたことが楽になったり時間の節約になるプレゼントであれば、もらった人は良いイメージを持ちやすくなるということですので、皆さんも誰かにプレゼントをあげる時には相手に欲しいものを率直に尋ねるか、相手の時間の節約になる便利グッズなどをあげるようにして頂けると印象も良くなり人間関係も良くなると思います。

    プレゼントで幸福度が上がる

    お金の使い方はとても大切で、使い方を知っていなければお金がいくらあっても幸せにはなれません。
    収入や貯蓄や資産というものはそれほど人間の幸福度とは比例するものではありません。
    ですから、貯蓄や収入がたくさんあっても先ほど紹介したとおり一定の額を超えると幸福度は上がりません。
    ただし、あるところにお金を使うと幸福度が上がるということもあります。
    それは利他的な出費です。

    他人のためにお金を使うプレゼントや慈善事業や寄付など、その金額が増えれば増えるほど人間は幸せになっていきます。
    そういう意味では、お金を稼ぐだけでは幸せになることができないわけですが、他人のために使う額が増えれば増えるほど幸せになることができるというのが現代の心理学で言われている理論です。
    そう考えると、やはり無い袖は振れませんので自分が稼がないと他人のために使うこともできませんし、プレゼントをすることも寄付をすることもできません。

    みんなと一緒にご飯を食べる時に奢ってあげるとか誰かのためにプレゼントを買うなどの他人のための出費というものは幸福度と相関していたということが分かっています。
    ですから、奥さんや子供のためにはいろいろなものを買ったりプレゼントしているけれど、自分のためにはたいしてお金を使うこともなく服もいつもユニクロで構わないというような人がいますが、これは科学的にはとても幸せになる方法だと言えます。

    他にもボーナスをもらった会社員を対象にした調査もあり、それを見てみると、ボーナスを他人のために使った社員は、それから6週間から8週間の間幸福度が高くなっていたということが確認されています。
    しかも、ここで注目するべきポイントは、そのボーナスの額よりも使い方の方が重要だったということです。
    例えば、100万円のボーナスをもらって奥さんに2万円のプレゼントをしたという人と10万円しかボーナスは貰えなかったけれど5万円のプレゼントを奥さんにしたという人を比べた場合、奥さんのために5万円のプレゼントをした人の方が100万円のボーナスをもらった人よりも幸せになっていたということです。

    このような幸せになるお金の使い方のためにはこちらの本がおすすめです。

    「幸せをお金で買う」5つの授業 (中経出版)

    ここから先は、プレゼントからわかる絶対に付き合ってはいけない相手の見抜き方や、もちろん人間関係にも使えますが、男性が女性にプレゼントをあげる時にどんなものを選んでどんなタイミングで渡せばいいのかということまで解説していきます。
    知りたい方は続きをどうぞ。