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  • 一問一答「あなたが、つい注意を持っていかれてしまうのはどんなことですか?」【生産性を高めるルール】

    2023-05-25 12:00  
    330pt
    あなたが、つい注意を持っていかれてしまうのはどんなことですか?

    今回は、人間関係が原因で退職することになったものの、残りの期間が怖くてしょうがないという方からの相談をもとに、注意力をコントロールして、仕事や勉強、運動や自分のやるべきことの生産性を高める方法を解説させてもらいます。

    「Q. あと1ヶ月半で会社を退職します。退職理由は人間関係によるものです。残り1ヶ月半で何かミスをしないだろうかとか、先輩たちに陰口を言われないだろうかと毎日が怖いです。もっと堂々としていたいのですが、何かアドバイスをいただけないでしょうか?」

    1ヶ月半ぐらいであれば普通に我慢できると思うので頑張ってもらいたいですが、おすすめとしては新しいことを何か始めてみてください。
    人間関係でもどんなことでも同じですが、人間の人生というものは何に注目するかで決まります。
    会社の人間関係で悩んで退職を決意したとなると、自分の注意力はほぼ全てが人間関係に向いています。そうなれば当然ですが人間関係が怖くなります。
    怖いからずっとそればかりを考えて何度も確認するようになってしまいます。

    一方で、自分が新しい習い事を始めて、それが毎日楽しくて仕方がないとなると、もっと楽しくて注意を向けることがあるので人間関係は気にならなくなります。
    退職までの1ヶ月半の間に仕事に関わることでも趣味でもどんなことでもいいので、何か自分だけの目標を作ってもらい、そちらに全力で取り組んでみて下さい。
    そうすれば、多少職場で何か言われたところで些細なことだと気にならなくなります。
    自分の退職日を目安にゴールを設定してもらい、そこに向かって何か新しいことにチャレンジしてみましょう。

    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

    集中力と注意力と生産性

    仕事でも勉強でも毎日の生産性を高めることが大事だと言われますが、そのための集中力や注意力というものは実は微妙に違います。
    例えば、お医者さんが手術をするときには集中力が必要になりますが、日常的に行う事務作業やそれほど集中力を必要としない作業にまで、常に集中力を発揮していると疲れてしまいます。

    科学的な集中力と注意力は、いくつかの異なる要素に基づいた異なる概念です。
    集中力は、一定の課題や活動に意識を集中させる能力を指します。
    集中力が高い人は、長時間にわたって注意を散漫にせず、特定の目標に向けて思考や行動を集中させることができます。
    集中力は、タスクの達成や問題の解決において重要な要素です。

    一方、注意力は、外部からの刺激に対して注意を向ける能力を指します。
    注意力が高い人は、周囲の情報や刺激に敏感であり、それらに適切に反応することができます。注意力は、情報の処理や環境の把握において重要な役割を果たします。

    ですから、集中力は内的なプロセスに焦点を当てており、特定の課題や目標に向けて思考と行動を統合する能力を示します。
    一方、注意力は外的な刺激に対する感受性と、それに対して適切に反応する能力を指します。

    これらの能力は相互に関連しており、高い集中力を持つ人は通常、注意力も高い傾向があります。
    ただし、注意力が高いからといって必ずしも集中力が高いわけではありません。
    集中力と注意力は、独自の特徴を持つ能力です。

    もちろん集中力を鍛えることも大事ですが、注意力をコントロールすることが生産性を高めることにつながるのではないかと最近の様々な研究で言われています。

    集中力は、注意を一点に向ける能力です。
    注意力は、自分が注意を向けたい一点に注意を向けて集中モードになることもあれば、逆に、今は注意を向けたくないところから注意を背けることもあります。

    例えば、仕事に行く前に奥さんと喧嘩したとして、そのことにずっと注意を向けていると仕事の生産性も上がるはずがありません。

    つまり、自分が注意を向けたいところに向けることができて、今は向けるべきではないところに注意を向けない力が注意力です。

    生産性を高めたいのであれば注意力のコントロールが重要になります。
    集中力という言葉を生まれ持った才能かのように使う人がいますが、実際にはそんなことはありません。
    注意をコントロールする力と切り替える力が重要です。
    そんな注意の切り替え方も含めて、注意力を高めるための10のルールを解説させてもらいます。

    注意力を高めるための10のルール

    研究者が論文の執筆の生産性を向上させるための方法についてまとめてくれた文献があります。
    論文を書く作業には緻密で面倒な作業と興味の湧く作業が混在しています。
    その注意を上手に切り替えることができなければ良い論文を書くことができません。

    普通に仕事をしている人も、普段の仕事の中には楽しい仕事もあれば面倒な仕事もあると思います。
    そこから注意力が必要なタスクに対しての生産性を高める方法を解説させてもらいます。

    注意力のコントロールとしては勉強にも家事にも子育てにも使えると思います。
    家事や子育てに忙しい人もいると思いますが、子供ややるべきことに対して注意を向けるときもあれば、リラックスして自分の楽しみに上手に切り替えることができなければ疲れてしまいます。
    毎日の注意を上手に切り替えて、生産性を高める方法として役に立つと思います。

    ルールその1:必ず確保できる時間で習慣化する
    大抵の人は、仕事でも家事でも毎日ある程度決まった時間に決まったタスクをこなしていると思います。
    習慣化する際には、毎日必ず確保できる時間帯を決めて、それを絶対に死守するというところから始める必要があります。

    人間の脳は習慣的な行動に支配されています。
    注意力のコントロールも習慣にコントロールされています。

    例えば、うつ病や気分障害になって、気分のアップダウンが激しくなってしまった人であればわかると思いますが、いつもダウンする時間は大体決まっていると思います。
    落ち込んでしまい仕事に手がつかなくなる時間帯が決まっています。

    人は自分も気づかないうちに注意力に対して習慣化を行ってしまいます。
    逆に言うと、それを脳に教え込めば注意力を上手にコントロールできます。

    そのためにはまず必ず確保できる時間帯を決めてください。
    例えば、仕事から帰ってきて新しいスキルを身に付けるための勉強をしたいのであれば、仕事から帰ってきて、どの時間帯にどれぐらいの時間であれば必ず確保できるかを考えます。

    30分であれば必ず確保できるのであればそれでも構いません。
    仕事から帰ってきてからの時間では疲れていて無理だと言うのであれば、朝起きてからの30分でも構いません。
    寝る前の30分でも構いません。

    必ず確保できる時間を決めて、そこで新しいスキルのための勉強をしたり読書をしたりとやることを決めてください。

    時間が多い少ないではなく、必ず毎日その時間を死守することによって、脳に教え込むことができるようになります。
    それが徐々に習慣化され、勝手に注意がそこに向くようになります。

    自分のモチベーションを上げて勉強しようと思わなくても、気合を入れて読書をしようと思わなくても、やりたいと思っている行動ができるようになります。

    副業を始めたりYouTubeやSNSの投稿でフォロワーを増やすのも同じです。
    まずは時間を決めて注意力を向ける癖をつける必要があります。
    それができないといつまでたってもツラいまま続けるしかなくなります。

    人は普段とは違うところに注意を向けるときに大きなエネルギーを必要とします。
    習慣化が苦手な人は、この注意を向ける時間帯がバラバラであることが多いです。
    気が向いたらやるのでは、いつも大きなエネルギーが必要になります。

    自分がやりたいと思っている作業に使う時間を決めてください。
    できれば毎日、最低でも週に4日は確保するところから始めてください。
    最初は短い時間でも構いません。
    2ヶ月ほど経ってくればかなり慣れてきます。そこから徐々に時間を増やしていくことも難しくはありません。

    ルールその2:集中できる環境をつくる
    人の注意力は環境に依存しています。

    行ったことがない場所や知らない土地に行くと、人はいろんなところに注意を向けて警戒します。
    慣れた場所や自宅ではぼんやりとしたりリラックスしたりします。
    人の注意力は環境に支配されています。

    とは言え、わかっているけれど難しいという人も多いと思います。
    環境を整えるためには以下の5つのポイントだけは留意してください。

    ①気が散る要因を排除する
    スマホや漫画など、人の注意力を引きつけまくるものが溢れています。
    その気が散る要因を必ず排除してください。
    Netflixが気になってしまうのであれば、リモコンを遠ざけて目に入らないようにしてください。

    ②集中できる場所をつくる/見つける
    注意力をコントロールしやすい場所は人によって違います。
    自分の部屋が適している人もいれば、カフェが適している人もいます。
    家族もいるリビングが適している人もいます。

    これは人によって違うので、自分が最も注意力をコントロールしやすい場所を探してください。
    DaiGo師匠の場合であれば、ホテルや旅館などに行って、自分の所有物がなければないほど注意力をコントロールできると気づきました。
    これは自分なりに試して見つけてください。

    ③通知をオフにする
    スマホの電源や通知をオフにしてください。
    通知をオフにしても見れるものがたくさんありますので、電源を切る方がいいと思います。

    おすすめは電源を切った上で袋に入れて見えないところにしまってください。
    それでもダメな場合は、緊急時だけは使うことができるこのようなアイテムを使ってみるのもいいと思います。

    タイムロッキングコンテナ 禁欲ボックス スマホ依存対策 ゲーム中毒

    ④後でやるメモ
    やるべきことに注意を向けているのに、その注意が切れる瞬間としては、スマホなど余計なものが気になってしまうこともありますが、他のやらなくてはならない仕事が気になったときがあります。
    急に他のタスクが気になって注意がそれてしまいます。

    緊急なタスクと感じても、緊急なことが重要ではないことの方が多いです。重要なことは緊急でないことの方が多いです。

    他のタスクを思い出しても、それに注意力を奪われないように、後でやるメモに書き出すようにしてください。
    メモに書き出しておくだけで注意力を奪われることがなくなります。

    人は短絡的な生き物です。
    すぐにやって結果が出るものや簡単に終わる仕事を優先してしまいます。
    見た目で成果を感じられる筋トレを3ヶ月続けることよりも、やってすぐに結果が出る机の片付けを優先してしまいます。
    人は目先の欲求に弱いです。

    短期的な欲求に支配されそうになったときには、後でやるメモに書き出してください。
    それができないと、人は永遠にどうでもいい仕事ばかりを続けて、本当に大事なことを先延ばしして、何も残らないということになります。

    ⑤「今集中してやらなければならない作業をしているので、終わってから声をかけてもいいですか?」
    職場などではこれを使うようにしてください。
    同僚や上司に質問されたり話しかけられて、やむを得ず中断しなくてはならないときもあると思います。

    そんな場合にはできるだけ早く作業に戻れるように、どうしても今は集中しなくてはならないことがあるので、終わったら声をかけさせてもらってもいいでしょうかとお願いしてください。

    自分のデスクの横にホワイトボードを用意して、そこに「今は全力で集中しているので、何か用件があればここに書いておいてください」と見えるようにしておくのも良い方法です。

    ルールその3:まず手をつけて、後で評価/修正する
    人は先延ばしするときには、手をつけるかどうかを考えると同時に評価をしています。
    それに手をつけようかと考えたときに、それを今やる必要があるかと考えます。
    どれぐらい時間がかかるだろうかといろいろ考えます。

    やる前から結果や評価を考えて先延ばししてしまうわけです。
    手をつけてダメだった場合の心配もします。
    これでは先延ばしばかりになります。

    評価や修正は後でやればいいことです。
    まずは手をつけてください。

    仕事でも運動でも論文の執筆でもどんなことでも同じです。
    あれこれと考えて最初から最高のものを作ろうとする人ほど、手をつけることなく先延ばししてしまいます。
    完璧なものどころか何もできなくなります。
    まずは取り組むことが大事です。

    しかも、手をつけたとしても、その作業を進めることと、それがうまくいっているかどうか?本当にそれをやるべきかどうか?ということを同時に考えると、注意力は分散しています。
    目の前の作業に注意力100%で向き合えばうまくいくのに、その作業に対する評価や価値に注意力が分散していてはうまくいくはずはありません。

    人にとって評価はとても難しい作業です。
    評価を同時に行おうとすると注意力は分散します。

    習慣化も完璧な習慣を作るよりも、まずは手をつける習慣が大切です。
    それをどれぐらい続けてどう発展させていくかは後から考えるべきです。
    習慣化できてから評価や修正を行えばいいだけです。

    ルールその4:トリガーを活用する
    何をするべきかタスクに注目する人がいても、そのタスクの前のトリガーに注目する人はあまりいません。
    ハビットチェーンの考え方に近いですが、「Aの行動をとったらその後にBを行い、BのあとにC…」とすると習慣を積み重ねていくことができます。

    日常の中に違和感を設置するのも良い方法です。
    例えば、「明日は朝起きてHIITをしよう」と決めたとします。
    夜寝る前に、自分のお気に入りのワインの空のボトルをなぜかリビングに置いておいたりします。

    普段とは違う日常があると、人の注意力は一気にそこに向けられます。
    それによって、昨日の夜に決意したことを思い出すことができます。

    人の注意力は一気に向けるところを決めて、そこから次のやるべきことに行動をつなげると、注意力の分散を防ぐことができます。
    そのために違和感があるものをいつもとは違う場所に置いてみてください。

    ルールその5:プリコミットメント
    やるべきことを習慣化して注意力のコントロールができるようになりたいのであれば、やるべきことをする前に、友人や家族にこれから始めると公言してください。

    一緒に取り組む仲間でLINEのグループを作って、そこで公言してもいいと思います。
    人は公言すると自分の発言に責任を感じるようになります。

    最初に必ず確保できる時間を死守することと組み合わせてください。
    必ず死守すると決めた時間が近づいてきたら、5分前に公言してそれから始めるという感じです。
    いつもとは違う時間に公言していたらダラダラしていたのがバレてしまいます。

    ここから先は後半の残り5つのルールを解説していきます。
    ぜひ続きもチェックしてみてください。
     
  • 一問一答「あなたが、 一緒に仕事をしたくない人はどんな人ですか?」【職場の人間学】

    2023-05-18 12:00  
    330pt
    あなたが、 一緒に仕事をしたくない人はどんな人ですか?

    今回は、彼氏の同僚が彼氏の悪い噂話を言ってくるという方の相談をもとに、職場で近寄るべき相手と距離を取るべき相手の見分け方について解説させてもらいます。

    「Q. 彼氏の同僚で悪い噂話を耳に入れてくる人がいます。大丈夫だと信じたいですが、彼氏のことが心配になってしまいます。こんな噂話をしてくる人の心理とはどのようなものなのでしょうか?」

    自分の近しい人の悪い話を入れてくる人がいると思いますが、そんな時は自分自身に問いかけてください。
    自分にとって大事なのは、わざわざ人の悪い話を入れてくるような人なのか、それとも自分にとって大事なその人なのか、どちらですか?

    例えば、その2人が崖の上にぶら下がっていて、どちらか1人の手を持って引き上げることはできるけど、どうしても別の1人は崖の下に落ちます。
    どちらの手を引き上げますか?

    気にする必要のないものを気にすることで、どんどん不幸になってしまう人が少なくありません。
    自分が彼氏の悪い話を入れてくる人との関係と自分の彼氏との関係のどちらが大事でしょうか。
    気にするだけばかばかしい話です。
    その悪い話を入れてくる人の心理がどうなのかなんて気にする必要もありません。

    僕は心理学が好きで人間の心について色々と勉強してきましたが、はっきり言って人間の心というものは読めなくても全く問題ないものです。
    統計的にこういう行動をとりやすいということがわかればビジネスでは有利にはなりますが、目の前の人の心なんて読めなくても全く構いません。
    それは、皆さんがそこまで理解しなくてはいけない人間関係はほとんどないからです。
    その彼氏の悪口を言ってくる人の心理がわかったところで、1円の得にもなりません。

    むしろ、人の悪い話なんて聞きたくないとはっきり言って、2度とそんな人が言ってくることがない状態にすることの方が重要で、その人のことを理解する必要は全くありません。
    必要のないことを気にするのはやめましょう。

    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

    人生は職場の人間関係で決まる

    仕事の生産性については様々な研究がありますが、僕たちが仕事をする上で何に気をつければもっとも生産性を上げることができるのか? という議論は昔から行われています。
    今回はその中でも最も重要になるであろう職場の人間関係についてです。

    仕事に対する満足度や給料などが仕事に対するやる気を作り出していると思われていますが、給料では一瞬やる気が出たとしてもモチベーションが続かないので生産性にはあまり役に立ちません。
    仕事に対する満足度をとても感じていたとしても、だからといってそれが仕事の生産性を上げてくれるかと言うとそれもどうやら怪しいという話もあります。

    それであれば何が生産性を左右するのかと言うと職場の人間関係なわけですが、無駄に人間関係が多ければいいということでもありません。
    皆さんも面倒な人間関係があったりすると思います。
    自分の仕事の生産性を考える上で、どんな人間関係を選びどんな付き合いをすればいいのかということを解説させてもらいます。

    多重的な人間関係が多いほど仕事のパフォーマンスは向上する!
    仕事では「多重的な人間関係」が多い人ほどパフォーマンスが向上するということが確認されています。

    ラトガース大学のビジネススクールが行った研究で、大手保険会社の301人のスタッフを対象に、仕事上で親しくしている10人の同僚と仕事以外でも付き合っている10人の同僚をリストアップしてもらっています。
    そこからどんな人間関係を持っている人が仕事上のパフォーマンスが高いのかということを調べようとしたものです。

    その結果、多重的な人間関係が多い人ほど仕事上のパフォーマンスが向上していたそうです。
    この多重的な人間関係というのは、職場で親しくしている同僚と職場以外で親しくしている友人が重なっている状態です。

    仕事上の関係は仕事だけ、プライベートな関係はプライベートだけと綺麗に分けている人がいると思います。
    仕事とプライベートを綺麗に分けるのは、仕事に対する生産性で考えると逆効果です。
    仕事で仲良くしている人とプライベートで仲良くしている人の重複が多ければ多いほど、その人の仕事の生産性は高くなっていたということです。

    このような関係性が確認された理由としては、多重的な人間関係が多い人ほど、「興奮」「誇り」などのポジティブな感情が仕事中にもプライベートでも増えるからだそうです。
    人間関係によってポジティブな感情が自然と増幅することにより、それが仕事上のパフォーマンスの向上に役立っているようです。

    仕事だけと割り切るのではなく、プライベートでも仲良くすることができる人がいて、自分の趣味やプライベートなことを共有できている人が職場でもいるとなると、単なる仕事だけの関係ではないので、何かあれば自分を支えてくれる存在だと感じることができます。
    それによって自分の仕事にも誇りを持てるようになり挑戦しやすい状態になります。
    だからこそ、仕事とプライベートの人間関係が重なっている多重的な人間関係は重要だということです。

    多重的な人間関係のデメリット
    ただし、多重的な人間関係にはデメリットもあります。
    多重的な人間関係が多い人ほど、「感情的な疲労レベル」も高くなるという傾向がありました。

    ストレスに弱い人や繊細な人は、仕事とプライベートの人間関係を綺麗に分けることが多いと思います。
    それによって余計な人間関係のストレスを抱えないようにしようとしているのかもしれませんが、全体的に見ると、多重的な人間関係による仕事の生産性向上のメリットは、それによって受けるストレスのコストを上回っていました。

    ですから、できる限り多重的な人間関係を作った方がいいです。
    仕事上で付き合っている人とはプライベートでもできる限り付き合った方がいいです。
    それによって多少増えてしまうストレスは、普段からのストレス解消を行うことでケアしてください。

    ストレス解消法についてはこの2冊を紹介しておきます。
    この2冊でストレス解消やリラックスできる習慣を身につけた上で、多重的な人間関係を作るようにしてください。

    超ストレス解消法 イライラが一瞬で消える100の科学的メソッド

    NATURE FIX 自然が最高の脳をつくる―最新科学でわかった創造性と幸福感の高め方
    ストレスから逃げると僕たちは挑戦もしないし新しいこともしなくなります。
    小さなストレスが、そのコストを上回るベネフィットを与えてくれる場合は自分から取りに行くようにしてください。

    仕事の満足度とパフォーマンス
    職場の人間関係だけでなく、自分自身の仕事に対する満足度も重要なのではないかと考えている人も多いと思います。
    多少人間関係が悪かったとしても給料や待遇がよかったら仕事の満足度も上がって、その結果パフォーマンスも上がるのではないかと考える人もいると思います。

    ところが、仕事の満足度とパフォーマンスには関係がないという研究も出ています。
    ライト州立大学の研究で、過去に行われた5つのメタアナリシスを再検討して仕事の満足度とパフォーマンスの関係について調べています。
    その際には、被験者の性格の違いが影響しないようにビッグファイブも調べて、その影響をコントロールしています。

    その結果、仕事の満足度と仕事のパフォーマンスには関係がなかったということです。
    仕事の満足度が高くなったとしても、それによってパフォーマンスが上がるわけではなかったということです。

    そして、仕事の満足度とパフォーマンスに対して最も大きな影響を与えていたのは、組織内自尊感情というものでした。
    個人の性格特性や自己評価の高さよりもそれを予測できるということです。

    この組織内自尊感情というのは簡単に言うと「自分が認められている」という感覚です。
    会社の中で自分の役割がちゃんとあり、自分らしく働くことができて周りから受け入れられていると感じられるかどうかです。
    この組織内自尊感情が高くなれば、それによって仕事の満足度も上がりますしパフォーマンスも上がっていきます。
    組織内自尊感情が重要なのであり、仕事の満足度だけをいくら上げてもパフォーマンスは上がらないということです。

    「組織内自尊感情」
    では、この組織内自尊感情とはどのようなものでしょうか。
    4つのポイントとして説明することができます。

    ポイント1 :組織の中で自分の役割がある
    まず自分が組織の中でちゃんと役割がある状態です。
    例えば、自分には得意な分野があり、それを任せてもらっているというように、自分の役割がちゃんと明確になっているかどうかです。

    これが明確になっていないというのは、自分が会社や部署の中で何を求められているのかがはっきりせず、なんとなく作業していて、手が空いたらよくわからないまま指示されてまた次の仕事というような状態になってしまうと、この組織内自尊感情が低くなってしまいます。

    このような職場に行ってしまうと、仕事のパフォーマンスは上がらず結果を出すこともできませんし、仕事に対する満足度もだんだん下がってしまう可能性があります。

    組織内自尊感情は従業員の内発的動機を高めるために重要だと昔から言われてきた指標です。
    皆さんも組織内自尊感情を感じられるような職場を選んだり、それを感じられる人間関係を作ることを意識してみてください。

    ポイント2 :組織の中で自分らしくいられる
    これは結構難しいことではありますが、2つ目のポイントとしては、組織の中で自分らしくいられるかどうかです。
    例えば、DaiGo師匠の場合であれば、今しているように知識を紹介したり何かを学ぶことは、好奇心の塊のようなタイプですから元々好きな人間でした。
    もしそんな師匠が会社員になるとしたら、その組織の中でもそれを保つことができるかどうかです。
    要するに、好奇心をもって色々なことにチャレンジさせてもらえたり、新しい知識を学んだり経験することができて、実際にそれを使って仕事をすることができるかどうかです。

    ポイント3 :組織で自分が受け入れられていると思える
    3つ目のポイントとしては、自分が組織の中で周りの人から受け入れられていると思えるかどうかです。
    僕もそうですが、人間には誰しもダメなところがあります。
    人間というものは不完全な生き物ですから、致命的なダメなところもあれば少しダメなところもあり、逆に、飛び抜けて良いところもあり、様々な面を誰でも持っています。
    そんな良い面も悪い面も含めて、組織の中で同僚達が自分を受け入れてくれているかどうかです。

    わかりやすく言うと、自分のネガティブな面やコンプレックスといったものを組織の中でオープンにしても、それを受け止めてくれるかどうかです。
    そんなことないと優しく言ってくれたり、それもそれでいいのではないかと肯定的に受け止めてくれるかということです。
    そんな職場であれば、組織内自尊感情が高まるわけです。

    逆に、自分の弱い面や悩んでいること、コンプレックスなどを職場の同僚やチームの仲間に言えない、言いづらいという感情がある場合には、組織内自尊感情は低いということになります。

    例えば、DaiGo師匠の場合であれば、昔から時間を守れないとか遅刻しまくるというネガティブな面がありますが、チームの仲間たちは、そのマイペースなところも受け入れています。
    その代わり、自分の得意なところでみんなに貢献したいと考えているわけです。

    誰でもネガティブな面もあればポジティブな面もあります。
    それらを含めて、職場の中でみんなに受け入れられているかどうかです。

    ポイント4 :安心できる場所である
    仕事をする上では不安がつきものです。
    毎日新しいチャレンジをしたり時には失敗したり色々なことがあるわけですが、どんな時でもサポーティブな関係があるかどうかということが重要です。
    挑戦する時も、成功する時も失敗する時も、周りの仲間が助けてくれるかどうかです。

    何も挑戦しないことを安心できる環境だと勘違いしてしまう人がいます。
    新しい事をしない、大きなミスにつながる可能性があることはしない、リスクを取らない、それを安心だと捉えてしまう人がいますが、それは安心ではなく単なる逃避に過ぎず逃げているだけです。

    そうではなく、本当に仕事で安心できる場所というのは、助けてくれる人が近くにいる環境です。
    自分が失敗した時には助けてくれるし、自分が挑戦しようとする時にも誰かがサポートしてくれる、どんな時も1人ではなくチームで戦える職場かどうかです。

    人間関係を作る時にどんなことに気をつければ良い人間関係を作ることができるのでしょうか。
    それと同時に、悪い人に騙されたり面倒な人間関係を抱えないことも重要です。
    そのために役に立つ本も紹介しておきます。

    人間関係を考える上で絶対に読んでもらいたいのがまずこちらです。
    与えることが大事だと言われても、ただただ無償の愛を提供してしまうと、あっという間にヴァンパイアのような人たちが皆さんに群がって皆さんのリソースを奪っていきます。

    人間は生きる時間も労力も限りがあります。
    その限られたリソースをどのように使って人間関係を見極めればいいのかということを教えてくれる本です。

    GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 (単行本)
    悪いヤツほどなぜ出世するのかということがわかれば必要な対策をすることもできます。
    もちろん、皆さん自身が悪いヤツらが使っている戦略を応用して出世するということもできます。
    社内政治の中で生き残るために役に立つのがこちらの本です。

    悪いヤツほど出世する
    そして、ブラック職場の見分け方も理解しておいてください。
    ブラック職場で身を滅ぼさないために読んでおいてほしいのがこちらの本です。

    ブラック職場があなたを殺す

    生産性を上げる同僚の選び方
    誰とでも仲良くするというのは確かに素晴らしいことです。
    本当に誰もがいい人なのであればそのみんなと仲良くすることもできます。
    残念ながら、世の中には皆さんにとって良くない人もいます。

    ヨーク大学などが行った研究で、15年間にわたり社会保障行政のデータを用いて330の様々な職業に就いている数百万人の労働者とその同僚の賃金記録をチェックしています。

    その結果、皆さんの同僚の平均的なパフォーマンスが10%上昇すると、皆さんの賃金は1%近く上昇するという傾向が確認されました。
    皆さんの仕事のパフォーマンスが上がらなくても、同僚のパフォーマンスが上がれば皆さん自身のパフォーマンスも上がります。それによって賃金の上昇につながり、それがどれぐらい上がるのかと言うと1%ほどだということです。

    ただし、その効果はその同僚がいなくなると消えてしまいました。
    優秀な同僚がいれば皆さんのパフォーマンスも上がりますが、それはその同僚が転職したり辞めると消えてしまうということです。

    これは優秀な同僚からのプレッシャーや良い影響を受けることが原因なのではないかと言われています。
    ですから、同僚を選ぶことができるのであれば、すぐに諦めたり責任感がなかったりサボり癖がある人は避けてください。
    優秀な同僚と付き合わなければ、良くも悪くも皆さんの生産性にも影響があります。
    それは結果的に皆さんの給料にもつながることです。

    ここから先は、職場で絶対に付き合ってはいけない人やチームで仕事をする際に生産性を高める方法などについて解説していきます。
    ぜひ続きもチェックしてみてください。
     
  • 一問一答「あなたにとって、仕事がデキる人とはどんな人ですか?」【超仕事術】

    2022-11-19 12:00  
    330pt
    あなたにとって、仕事がデキる人とはどんな人ですか?

    今回は、仕事における美学についての質問をもとに、本当に結果と成果につながる仕事術について解説させてもらいます。

    Q. たいした仕事をしなくても声が大きい人が評価される企業のなかで、良い仕事をしながらいずれ評価されると考えてアピールをしない美学を持つ人もいますが、そんな美学は意味ないでしょうか?

    意味ないと思います。
    これについては、とても参考になる本があるのでこちらを読んでみてください。

    悪いヤツほど出世する
    この本を読むとよくわかりますが、組織内で上に上がる人は声がでかいだけの人です。
    アピールをしなければ、人は評価されることはありません。
    人間が仕事で評価されるために必要なものは2つあり、それは「成果」と「アピール」です。
    どちらか片方が欠けるだけでも上手くいきません。

    いい仕事をして評価されたいと思うのであれば、自分で起業した方がいいです。
    自分で起業すれば、仕事の内容が数字として評価されます。
    基本的には、組織の上の人たちは、社員の成果なんていちいち気にしていません。

    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

    今回は、科学的にも実証されていてDaiGo師匠も実践的に効果を実感している、最低限の効率で最大限の成果を出すための仕事術について解説させてもらいます。

    ハーバードビジネススクールで教鞭をとるロバート・ポーゼン氏が自身の研究と先行研究から、仕事の生産性を向上させるポイントを6つにまとめてくれています。
    DaiGo師匠の経験も踏まえながら紹介させてもらいます。

    生産性のためのおすすめ
    こちらは、仕事が速い人がどれだけルールをシンプルにしているのかということがよくわかる素晴らしい本です。

    SIMPLE RULES 「仕事が速い人」はここまでシンプルに考える (単行本)

    こちらは、一点に集中して物事をサクサクと終わらせて行くにはどうすればいいのかということが学べる本です。

    SINGLE TASK 一点集中術――「シングルタスクの原則」ですべての成果が最大になる

    こちらは、仕事の成果を決めているのはごく一部分だけであり、そこを極めることこそが生産性のためには重要だということを教えてくれる本です。

    エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする

    ポイント1 :比較優位の判断

    自分よりも仕事を遥かに上手にこなす人はいくらでもいます。
    ですが、作業できる時間には限界がありますので、どうしても手が回らないタスクが生まれます。
    自分が得意としているジャンルでリソースを同僚や上司に提供すれば、自分が活躍できる場が生まれます。

    例えば 、皆さんが一緒に仕事をしている同僚が、どんな仕事でも上手にこなすことができる優秀な人だったとします。
    プレゼンをさせても戦略を立てさせても、アイデアを出させても営業をさせても、何をさせても素晴らしい能力を発揮できる人だったとします。
    ですが、そんな優秀な人でも時間には限界があるので全ての仕事をこなすことはできません。

    どんなに優秀な人でも、得意ではないことは他の人に任せて、自分にとって一番得意なことにだけ専念できるようにすることで、最大限の成果を出すことができるようになります。

    多くの人は、周りの人に対して自分よりも優れた能力ばかりに注目してしまいます。
    優秀な人がいるのであれば、その人がより能力を発揮することができるように、自分が比較的得意なことでサポートしてあげれば、相手は空いた時間でより成果を出すことができるようになります。
    これによって自分が活躍する場が生まれます。

    ですから、自分の中で比較的得意なことで相手の時間を作ってあげることができるかどうかです。

    ところが、多くの人が比較優位を理解していません。
    自分の仕事が求められているのか?
    その仕事をするのに一番適している人は誰か?
    ということを考えてしまいます。

    自分よりもその仕事が得意な人はいると思います。
    だからといって、その人がひとりでこなせば良いというわけでも、それだけで最大限の成果を出すことができるわけではありません。
    自分がそこに入って、比較的得意なことでサポートすることができて、結果的に成果を大きくすることができるのであれば、それによって win-win の関係が生まれます。

    この比較優位の考えを持つと、皆さんはいろんな人と仕事ができるようになります。
    皆さんのスキルをもっと広い分野で活かすことができるようになります。

    他人よりも圧倒的に優れた能力がなければ仕事ができないわけではありません。
    絶対優位ではなく、比較優位で十分です。

    ポイント2 :成果にフォーカスする

    仕事でも勉強でも時間の長さが重要なわけではありません。
    結果や成果が大事なのは当然ですが、向上心があって上昇志向が強い人ほど、仕事に長い時間を費やす傾向があります。
    重要なのは成果を出すことなのに、工夫することよりも時間を増やすことをしてしまいます。

    時間さえ使えば成果は上がっていくという思い込みによって、もっと働かなくてはならないと勘違いしてしまいます。

    仕事をしていると不安を感じることはあります。
    この不安を感じた時に必要なのは工夫することです。
    ところが、この不安を感じると、仕事でも勉強でも長い時間を費やさなければならないと勘違いします。
    長い労働時間はストレスにより創造性を失わせ、結果生産性が下がっていきます。
    長い時間を費やしたのだから、自分がしていることには価値があるに違いないと思い込んでしまいます。

    時間ではなく成果で判断するために成果を記録してください。
    時間は、減らすことを目的に記録してください。

    ポイント3 :まず考えましょう

    仕事では、とにかく手をつける人よりも、まずは考える人が成果を出します。

    すぐやる人が成功すると言われたように、多くのビジネスマンはどんな仕事でもとりあえず手をつけようとします。
    これはとにかく手をつけないと、自分の仕事が前に進まないという思い込みです。
    手近な簡単な仕事に手をつけて、とりあえず達成感を感じようとしているだけです。

    「とりあえず会って打ち合わせしましょう」
    これは最悪です。
    何が成果になるのかを考えずに行動するのは無意味です。
    人間が情報を素早く処理するためには、あらかじめ頭の中でその目的を考えておくことが必要です。

    「なぜそれをする必要があるのか?」
    「その行動によってどんな成果を得たいのか?」
    人は目的を意識していないと、情報処理が遅くなってしまいます。
    読書する場合でも同じです。
    本を読む前に、「この本から自分が何を学びたいのか?」ということを考え、それを明確に自分に言い聞かせてからでないと、その本から学ぶことは少なくなってしまいます。
    自分にとっての疑問点だけでも明確にしておかないと、本を読むスピードも遅くなるし、何も頭の中に残らなくなります。

    もちろん、考えるだけで行動しないのはただの先延ばしです。
    間違わないでもらいたいですが、行動を最適化するためにまずは考える時間が必要だということです。
    仕事においては、思考なき行動はリターンを得られません。
    何に注目すれば利益を得られるのかということを考え、より少ない行動で最大限の成果を出すのが仕事です。

    ここから先は、残りの3つについて解説していきます。
    ぜひ続きもチェックしてみてください。
     
  • 一問一答「あなたは、どうすればもっと仕事や勉強の生産性を高めることができると思いますか?」【超生産的心理学】

    2022-09-17 12:00  
    330pt
    あなたは、どうすればもっと仕事や勉強の生産性を高めることができると思いますか?

    今回は、自分の可能性を諦めそうになっている女性からの相談をもとに、皆さんの日々の生産性を高めるための心理学について解説させてもらいます。
    Q. 30代女性ですが、幼い頃から母親に否定され続けて、ようやく親元を離れることができて何かに挑戦したいと思っているのですが、どうしても、もう30代だしと考えたり自分に対して母親と同じ言葉を投げかけてしまい挑戦することができません。どうすればいいでしょうか?  

    何かを始めるのに遅いということはないということが科学的に証明されています。
    人間が何歳で成功しやすいのかという事を調べた研究があり、スポーツ選手や数学者のような特に若い人にとって有利になるような分野を除いては、人間というものは何歳で成功するのかはわからないということです。

    同じ業界でも、20歳で成功する人もいれば30歳で成功する人もいて60歳で成功する人もいます。
    ただ、ここには共通点がひとつだけあります。
    それはずっと同じ生産性を保つということです。一定の生産性を保つことができているからチャンスが舞い降りてきた時にそれを掴み取ることができます。
    この一定の生産性を保つことができない人は、そのチャンスが舞い降りてきても生産性が低くてそれを掴むことができないということが起きてしまいます。

    ですから、大事なのは自分がいつ成功するのかということを考えるのではなく、生産性を保つことができればどこかで可能性が広がるということを理解しておくことです。
    結局、続けるということが重要なポイントですから、30歳を過ぎてからだと遅いというのは無意識のうちに努力しない理由を作っているだけですから、その点を考え直していただけると良いと思います。

    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

    仕事や勉強の質はどこで差がつくのか?

    仕事や勉強では、集中することで効率が上がるのは当たり前のことです。
    ですが、それだけでは世の中の仕事ができる人とできない人、勉強ができる人とできない人の違いを明らかにすることはできないと思います。

    例えば、とても仕事がデキる他の人の10倍稼いでいる人がいたとして、他の人の10倍働いているとか、10倍効率がいい動き方をしているということはないと思います。
    つまり、仕事の量の違いではなく質の違いで差が付いているわけです。

    その仕事の質の違いは、本当に仕事をしている間だけの違いなのでしょうか?
    あるいは、仕事のスキルの違いだけなのでしょうか?

    このような視点で考えてみると、どうやら仕事ができる人は、仕事をしている時間以外の部分でもある特徴的なことをしているようです。

    生産性ためのおすすめ
    こちらは、仕事が速い人がどれだけルールをシンプルにしているのかということがよくわかる素晴らしい本です。

    SIMPLE RULES 「仕事が速い人」はここまでシンプルに考える (単行本)

    こちらは、一点に集中して物事をサクサクと終わらせて行くにはどうすればいいのかということが学べる本です。

    SINGLE TASK 一点集中術――「シングルタスクの原則」ですべての成果が最大になる

    仕事の成果を決めているのはごく一部分だけであり、そこを極めることこそが生産性のためには重要だということを教えてくれる本です。

    エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする

    カミングアウトと生産性

    人はどうやらカミングアウトすることによって生産性が上がるようです。
    自分の趣味や嗜好、言いづらいことをカミングアウトすることによって生産性が上がるということです。

    自分の素のキャラを出して交渉した人とキャラを偽って交渉した人を比べると、自分の素のキャラを出した人の方が交渉結果が良くなるという話を紹介したことがあると思います。
    この理由としては、自分を偽ったり本当の自分を隠そうとすると、そのために余計な脳のリソースが使われてしまい、本来必要な交渉に対して自分の能力を使うことができなくなるからでした。

    つまり、何かを隠すということはパフォーマンスを考える上で足かせになります。
    それであれば、足かせにならないように、全てをオープンにしてカミングアウトしてしまえばいいのではないかという研究はいろいろとあります。

    そんな中で、自分の弱みや好きな下ネタをカミングアウトすることによって生産性が上がるという研究があります。

    2019年にライス大学は65件の先行研究から、カミングアウトと生産性についてのメタ分析を行なってくれています。
    この研究でのカミングアウトの内容としては、
    「自分のメンタルの弱さ」
    「体の障害やコンプレックス」
    「性的な嗜好」
    「自分の好きな下ネタのタイプ」

    このような内容についてのカミングアウトの効果について調べています。

    内面的なカミングアウト
    その結果、まず、メンタルの問題や性的嗜好のように、外見的に確認できないような内容についてカミングアウトした場合、仕事の満足度が高くなり、仕事へのモチベーションも向上し、仕事中の不安感も減ったということが確認されています。

    つまり、自分の内側に秘めている性的な嗜好や周りには見えないメンタルの問題など、外見で判断できないコンプレックスをカミングアウトすると、それだけで仕事の満足度が上がったり仕事へのコミットメントも高くなって、不安感も減るので生産性が高くなるということです。

    外見的なカミングアウト
    それでは、薄毛をカミングアウトしたりといった、外見的にわかる特徴についてのカミングアウトをした場合はどうなるのでしょうか?

    周りの人から見てここがコンプレックスなのだろうと、外見的にわかる特徴についてのカミングアウトをした場合には、なぜか同じような効果はありませんでした。

    自分の弱みを打ち明ける人は強い人
    ですから、周りの人が知らないであろう自分の内側の問題やコンプレックスに関しては、それをカミングアウトすることで自分の生産性を高めることができるということです。
    自分の内側に秘めた性的な嗜好やメンタルの問題のように、言いづらい自分の弱みやコンプレックスをカミングアウトしたり相談すると、自分の弱みを打ち明ける人は強い人だと思われます。

    そして、弱みをオープンにできる強い人は信頼できる人だと思われます。
    その結果、自分の内側の弱みのようなものが周りにバレてしまう不安感も減って、仕事に対する不安感もなく気持ちよく働くことができて、仕事での周りからのサポートも得ることができますので、効率よく仕事を進めていくことができるようになります。

    カミングアウトのデメリットは?
    さらに、この研究では、そんな自分の性的な嗜好やメンタルの問題について、カミングアウトした場合のデメリットについても調べてくれています。
    いきなりそんなことをカミングアウトすると、嫌がられるのではないかと考える人も多いと思います。

    ところが、カミングアウトによる悪影響はほぼ確認されなかったそうです。

    僕たちが思っているよりも、僕たちの周りの人は、心の内側の問題に対するカミングアウトに寛容なようです。
    理解して助けてくれる人が結構多いということです。

    ですから、悪影響はほとんど無く、どちらかと言うとメリットがかなり大きいので、積極的にカミングアウトしていくのがいいのではないかと考えられる研究でした。

    もちろん、周りの人がドン引きしてしまうレベルの性的な嗜好をいきなりカミングアウトすると、さすがにそれは悪影響が出てしまうかもしれません。
    ですが、そんな性的な嗜好があったとしても仕事には関係ないはずですし、余程周りの人がドン引きするようなレベルでなければ積極的にカミングアウトするべきだと思います。

    これは、このようなことをカミングアウトしても、それを受け入れてくれるような人と働くべきだと考えることもできます。
    本当の自分を出しても、それを受け入れてサポートしてくれる人たちと働くことが、僕たちのモチベーションを左右しているということかもしれません。

    趣味と生産性

    仕事ばかりではなく趣味を楽しむことも重要だとよく言われますが、一体どんな趣味を持てば仕事の生産性が上がるのでしょうか?

    仕事や勉強の生産性を高めてくれる趣味の選び方があります。

    結論としては、仕事や勉強の生産性を考えるのであれば、
    「仕事とかけ離れた趣味」
    を選ぶようにしてください。

    仕事とかけ離れた趣味を持っているほど、仕事に対する生産性が高くなるという研究があります。

    シェフィールド大学の研究で、129人の様々な趣味に打ち込んでいる男女を集めて調べています。
    彼らの趣味はかなり幅広く、例えば、ロッククライミングやお笑いなど、体をかなり使う趣味から文化的な趣味まで色々と集められています。
    彼らがどれくらい趣味に時間を費やしていて、どれくらい真剣に取り組んでいるのかということや技術的なレベル、そして、仕事に対する自己効力感や実際の仕事のパフォーマンスなどについてチェックしています。
    つまり、仕事と趣味の生産性やパフォーマンスについて調べたわけです。

    趣味が仕事のパフォーマンスを向上させる!
    全てのデータを分析してみたところ、普段よりも趣味に多くの時間を使った時には、仕事のパフォーマンスが増加するということが確認されています。
    つまり、趣味に対して使う時間と真剣に取り組む度合いが増えれば、仕事に対するパフォーマンスや自己効力感が向上していたということです。

    ですから、仕事が忙しい時には、趣味に費やす時間や労力を減らして乗り切ろうとする人が多いと思いますが、この点から考えるとどうやら逆効果のようです。

    仕事が忙しくなりそうな時には、その忙しい時間の合間を縫ってでも趣味の時間を増やすようにしてください。
    趣味の時間を増やさなければ、仕事のパフォーマンスも上がらなくなる可能性が高くなります。
    趣味に本気で取り組むことができない人は、仕事にも本気で取り組むことができなくなるので、ただただ時間を無駄にしてしまうことにもなるかもしれません。

    全ての趣味が仕事のパフォーマンスを上げるわけではない!
    とはいえ、皆さんの周りにも、趣味ではかなりすごいレベルの人なのに、なぜか仕事になるとパッとしない人はいませんか?
    このような違いが出る理由は一体何なのでしょうか?

    ここには注意点があります。
    全ての趣味が皆さんの仕事の効率を高めてくれるわけではありません。
    趣味の選び方によって、仕事の効率にも違いが出るということです。

    趣味の選び方その1 :仕事とかけ離れた趣味
    まず、第一の条件として、趣味の内容が仕事とかけ離れたものでなければ、仕事の生産性が向上することはありません。
    仕事と近い内容の趣味だった場合には、その趣味にいくら時間を使っても仕事のパフォーマンスは上がりません。

    仕事と趣味がかけ離れている場合には、それぞれで使う脳のリソースが異なってきます。
    例えば、普段頭を使う仕事をしている人であれば、あまり頭を使わず体を動かすスポーツなどを趣味にした方がいいということです。
    そうすると、趣味を楽しんでいる時に、仕事で普段使っている脳のリソースを使わなくて済みます。

    仕事とプライベートのメリハリが重要だと言われたりしますが、仕事と趣味の内容が近いと、そのメリハリを作ることが難しくなります。
    例えば、動画を編集する仕事をしている人が、YouTube を見ることが趣味になると、どちらをしているときにも脳は同じような部分が活性化しています。
    そうなると、仕事の間も趣味を楽しんでいる間も、脳の同じようなリソースがどんどん消費されていくようになります。

    趣味の選び方その2 :仕事と近い場合には気楽に楽しむ
    とはいえ、趣味が仕事に近い場合には、趣味をやめるべきだということではなく、この研究では、その場合には趣味はかなり気楽に行うようにした方がいいということも教えてくれています。
    仕事のパフォーマンスを上げたいのであれば、仕事に近い趣味はかなり気楽に行うようにしてください。

    例えば、本を書くことが仕事の作家さんが、趣味が読書だというのであれば、本を読む時には、その本から有益な情報を学ぼうと考えたり、自分の書いている作品の参考にしようとするのではなく、余計なことを考えずただ読書を楽しんだ方がいいです。

    どのように仕事に使えるかということを一切考えることなく、楽しむことをしないと、趣味をいくら楽しんでも仕事のパフォーマンスに良い影響はありません。

    よく仕事が趣味だという人がいますが、これもあまり良くありません。
    仕事とプライベートを切り離すことができていないので、これが一番良くないと思われます。

    この研究では、仕事と趣味の内容が近くて、その両方に真剣に取り組んでいる人についても調べてくれています。
    このような場合、趣味に取り組めば取り組むほど仕事のパフォーマンスは低下していたそうです。
    仕事と趣味が同じ脳のリソースを消費しているからです。

    趣味は仕事で疲れた脳のリソースをリフレッシュする働きがあります。
    それによって仕事でのパフォーマンスが上がります。

    仕事とかけ離れた趣味を!
    例えば、有名な研究者で仕事としても偉業を成し遂げているのに、演劇でも能力が高く賞を受賞しているような天才たちがいます。
    これも仕事と趣味がかけ離れているからです。

    このかけ離れているかどうかということを考える際には、一方のことに取り組んでいる時に、もう一方のことをやりたい欲求が出てくるかどうかで考えてください。
    一般的に考えてジャンルは近いけれど、一方のことをしているのにもう一方のことを求めるのであれば、それはかけ離れたことだと言えます。

    皆さんは、これから趣味を持つのであればできるだけ仕事とかけ離れたことにしてください。
    そうでない場合には、できるだけ気軽に趣味を楽しむようにしてください。

    ここから先は、さらに意外な仕事の生産性を高める方法について紹介していきます。
    仕事や勉強を効率よく進めてパフォーマンスを高めていきたい方は、続きもチェックしてみてください。
     
  • 一問一答「あなたは生産性を高めるためにどんなことを心がけてますか?」【ワークブースター】

    2022-03-17 12:00  
    330pt
    あなたは、仕事や勉強の生産性を高めるためにどんなことを心がけてますか?

    今回は、生産性を上げる食材についての質問をもとに、仕事でも勉強でも使える皆さんの生産性を加速させるための方法についてまとめてみたいと思います。

    Q. 生産性が上がるおすすめの食材はありますか?
    これは難しいところですが、血糖値が大きく上がらないものの方がいいとは思います。
    血糖値が急激に上がるとやはり眠くなったりもしますので、僕の場合は、生産性を上げるためにはコーヒーとテアニンを使ってはいます。
    コーヒーと濃いめのお茶の組み合わせが結構生産性を上げてくれます。

    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

    仕事の生産性は伝染する

    仕事の生産性というのは伝染します。これはハーバード大学が約2,000人のオフィスワーカーを対象に行なった実験によりわかっています。
    自分と違うタイプの「仕事の出来る人」の隣りにいると、本人も特に認識することなく自分の作業効率も上がり処理スピードも向上するということです。

    この実験では、IT系やテクノロジー系の2,000人のオフィスワーカーを選んで、2年間の被験者の働きぶりを調査しました。
    この調査では、オフィスのどこにデスクがあるのか?隣にどんな人がいるのか?を含め、仕事上のポジションの変化や仕事に対する熱心さ・モチベーション、更には、ひとつのタスクをこなすのに使った時間や、その際に人の助けを借りたかどうかや、顧客満足度まで幅広く調査されています。
    (IT系やテクノロジー系を対象としたのは統計を取りやすいからだと考えられます)

    オフィスでの配置や誰の隣りにいたのかということが、仕事でのパフォーマンスにどの程度影響したのかを調べたわけです。
    その結果として、仕事の能力・生産性の10%は隣りにいる人で決まっているということがわかりました。

    この論文では、オフィスワーカーを3つのタイプに分類しています。
    オフィスワーカーの分類3タイプ
    ①生産型ワーカー
    たくさんの仕事をこなす人です。質よりも量をこなしていくタイプで、全体の25%程度がこのタイプでした。
    ②品質型ワーカー
    クオリティを重視する人です。クオリティの向上に時間を費やし、その分仕事量は多くなく、たくさんの仕事をこなすというよりは質を高めたりブラッシュアップするタイプで、全体の25%がこのタイプです。
    ③アベレージワーカー
    生産性も平均的、質も平均的といういたって普通の人で、50%がこのタイプでした。

    どのタイプの人の隣で仕事をすると良いのか?
    この3つのタイプに分けて、オフィスの中でどのような配置で座って仕事をしているのかを調べたところ、誰の隣ではたらくと良いのかということがわかりました。
    ①生産型ワーカーと②品質型ワーカーが隣に座って仕事をすると、生産性は17%向上し、作業効率も17%向上しました。

    つまり、ガンガン仕事をこなしていくタイプの人と、コツコツと積み上げていくタイプの人が隣りに座って仕事をすると組織としても生産性は飛躍的に上がるということです。
    ちなみに、平均的な人の③アベレージワーカーが①生産型ワーカーや②品質型ワーカーの隣りに座っても10%程度の効果がありました。

    しかも、この効果は座席を変えるとすぐに効果が現れました。
    ということは、席が決まっていない会社であれば、早く仕事を終わらせたいという日は仕事の出来る人の隣に座るとその瞬間から自分の生産性も上がり仕事も早く終わるようになるということです。

    ただし、同じタイプの人同士が隣りに座ったら生産性の向上は見込めません。
    自分と違うタイプの仕事をこなす人の隣に座ることをおすすめします。

    仕事の出来ないネガティブな人の隣に座るとどうなるのか?これだけで圧倒的に生産性が下がります。このようなネガティブな影響も受けますので気をつけて下さい。

    人間の仕事ぶりは隣にどんな人が座るかに影響を受けるわけです。
    DaiGo師匠のように一人で仕事をしている人は猫と一緒にいると良いです。猫がそばにいるだけで人間の生産性は33%も向上するということがわかっています。

    働く時間を減らせばもっと成果が出る!

    働く時間を減らせば減らすほど人間はもっと成果を出すことができます。
    必死で毎日長い時間働いている人ほどうまくいかないのは、皆さんもなんとなくわかることだと思います。

    受験生でも、毎日必死に勉強しないといけない、そうすることでしか受験に合格することはないと強迫観念にとらわれて頑張っている人もいると思います。
    それではうまくいかなくなってしまいます。

    ベストな休憩は?
    ウィーン医科大学の研究で、休憩を取った場合と取らなかった場合で、どのくらいパフォーマンスが変わって、どんな休憩の取り方がベストなのかということを調べてくれています。

    研究チームによると、当然ですが、休憩をとると労働時間や作業時間はそのぶん減ります。
    ところが、一般的な仕事や勉強についての成果はプラス5%になっていました。
    そして、そのクオリティはプラス8%にもなっていました。

    休憩はやはりかなり大事なようです。
    休憩を取らないで頑張り続けるのは、むしろ時間を無駄に使って成果もクオリティも下げてしまうことです。
    仕事でも勉強でも休憩は必ず取るべきだというのが科学的な常識です。

    休憩には、この成果やクオリティを上げてくれる以上のメリットもあります。

    この研究では、仕事終わりの疲労感も減少しています。
    休憩による疲労度の減少効果としては、その休憩をとった直後にしか得られないものだと考える人が結構います。
    休憩を取ったら、その直後の集中力が上がったりやる気が出るだけだと考える人がいますが、休憩を取った場合の方が、休憩を取らずに同じ作業量をこなした場合に比べて、仕事や勉強が終わった後の疲れ方が全く違います。
    休憩を取らないと、それにより疲れが溜まりやすくなってしまい、結果的に毎日のやる気を奪ってしまいます。
    自分の主観的な疲労度を軽減する効果もあるわけです。

    そして、これも当然ですが、休憩を取ることによって学習効果も高くなります。
    人間の脳は休憩をしている時に学習したことを記憶に定着させますので、休憩を取らずに頑張るというのは学習効果を下げてしまうだけです。
    適切な休憩をとることで記憶力も高くなりますし、休憩している間に人間の無意識が解決方法を探してくれて問題解決能力も高くなります。

    さらに、肩こりや腰痛のような全体的な不快感を感じることも少なくなります。
    現代病と言われるような疲れも軽減してくれるわけです。
    不安感も軽減されると言われていますので、休憩を取らない理由はないと言えます。

    この研究では、10分程度の短い休憩を挟みながら長時間の講義を受けてもらう実験を行いました。
    その際に、あいだに挟む休憩を3種類に分けています。
    軽い運動を行ってもらう休憩と体に対してリラックス効果があると言われている瞑想を行ってもらう休憩、そして、座ったままの休憩の3種類です。
    休憩をしないグループも合わせて、それぞれにどんな効果の違いが現れるのか調べています。

    軽い運動の休憩がベスト!
    その結果、まず当然ですが、どんな休憩方法であっても休憩を取らない場合に比べて活力や認知機能が高くなり疲労感が減るという効果は確認されました。
    どんな休憩方法であっても休憩を取らないよりはメリットがあります。

    そんな中でも、最も活力がアップしたのは軽い運動を行う休憩でした。
    ストレッチや軽い運動を行う休憩が最も活力が高くなり、認知機能も高くなって頭の回転が速くなっていました。
    さらに疲労感も減少していたそうです。

    その他の休憩も疲労感の軽減に対しての効果はありました。
    瞑想を行う休憩の方がただぼんやりと休憩するよりも疲労感の軽減効果は高くなっていましたが、それだけでなく活力や認知機能まで高くなる休憩の方法は軽い運動を行う休憩だけでした。

    特に頭の回転の効果は重要なポイントだと思います。
    仕事でも勉強でも僕たちが休憩を取るときというのは、なんとなく頭がぼんやりして集中できなくなったり、目の前の問題に煮詰まっている時だと思います。
    脳をリフレッシュさせるために休憩を取るのだと思いますので、そのための休憩の方法としては、リラックスを考えたり、ただぼんやりするというよりも軽く体を動かした方がいいということです。

    受験生や頭脳労働をされている方は、休憩時間には軽い運動をするのがいいのではないでしょうか。

    最高の休憩とは?!
    休憩の効果を最大限に得るためにはそんなに激しい運動をする必要もないようです。
    研究チームによると、6分から10分程度のストレッチや軽いジョギングがベストだそうです。
    簡単なストレッチや軽い縄跳びぐらいでいいそうです。

    そういう意味では、仕事や勉強をする時にはそばに縄跳びを置いておいてもいいですしジャンピングジャックをしてもいいと思います。
    ジョギングのようにその場で軽くジャンプをするだけでもいいと思います。
    これだけでもかなりの回復効果を得ることができるそうですので、ぜひ皆さんも試してみてください。

    仕事を加速するワークブースター

    もっと仕事に集中して働けるようになりたいとか、仕事で成果を出せるようになりたいと考える方は多いと思います。
    ただ、実際に仕事で成果を上げるためには、どこから手をつければいいのかがわからない方も結構いるのではないでしょうか。

    それが簡単にできる方法と、根本的に仕事の成果につながる能力ついて解説させてもらいます。
    仕事で成果を出すためには、どこに力を注げばいいのかがわかると思います。

    上司との関係で在宅勤務の効率は変わる!
    在宅勤務やリモートもますます増えていると思いますが、在宅勤務はほぼ全ての人にメリットがあります。
    できるならば在宅勤務ができる会社を選んだ方がいいですが、在宅勤務で生産性が上がる人もいれば、あまり変わらない人もいます。

    結論としては、職場での人間関係が面倒だったり上司が嫌な人の場合は在宅勤務を選んでください。
    イリノイ大学などが行った研究で、様々な組織の323人の従業員と143人の上司から得たデータを分析して、従業員と上司の関係と在宅勤務の効果について調べています。

    仕事に対する向き合い方は色々とあると思います。
    タスクベースの仕事であってもコンテクストベースの仕事であっても、どちらにしても在宅勤務は効果があったそうです。
    タスクを完了させることが重要になる仕事であっても、チームワークが重要になる仕事であっても、どちらの場合でも在宅勤務によりパフォーマンスは向上したということです。

    100%在宅勤務でなくてもいいので、どちらかと言うと在宅勤務がメインで時々会社に出社するぐらいの方が、個人の仕事を終わらせることだけでなく社内のやりとりも効率的になるのではないかということです。
    つまり、在宅勤務は職場での人間関係が苦手な人が良い人間関係をつくるために非常に良い制度だと考えられます。

    ただし例外がありました。
    上司との良好な関係を築いている社員に関しては、在宅勤務を選んでもそうでなくても仕事のパフォーマンスにはさほど変化はありませんでした。

    ですから、在宅勤務のメリットとしては、上司との関係が少なくとも良好とは言えない人はパフォーマンスが上がりますが、上司との関係が良好な人は在宅勤務でもあまり変わらないということです。
    どちらにしてもマイナスはないので全般的には在宅勤務のメリットはあるようです。

    特に、上の人との人間関係が苦手だというような人は、在宅勤務が選べる仕事を選ぶことによって、上司との関係がうまくいかないことによって不当に評価を下げられたりするリスクが減ります。
    職場での人間関係が面倒になることもあると思います。
    そういう意味では、いざという時に在宅勤務によって改善する余地を残せる会社の方がいいのかもしれません。

    ゲームで職場のチームワークが向上する!
    チームワークを高めたいのであればゲームをするべきだという研究があります。
    テレビゲームと生産性について調べたブリガムヤング大学の研究では、全員初対面の352人の男女を集めてランダムにチームを作ってソーシャルゲームを行ってもらう実験を行なっています。
    他のチームとそのゲームのスコアを競ってもらいました。このゲームは簡単に言うとテキストベースの情報をもとに行う謎解きゲームのようなものです。

    そのゲームを行う前にチームを3つに分けています。
    チームワークが必要なテレビゲームを行ったグループ
    そのゲームで良いスコアを取るためのディスカッションを行ったグループ
    座学で静かにゲームについて学んだグループ

    その結果、チームワークが必要なテレビゲームを事前に行っていたグループが最もスコアが高くなっていました。
    高いスコアを取るためのディスカッションをしたりゲームについて学ぶよりも、関係がないテレビゲームで遊んだチームの方がスコアが高かったわけです。

    仕事をする場合でもこれは同じです。
    どうやってチームワークを高めるか話し合ったり、仕事で結果を出すための方法について学んだりする事もあると思います。
    ですが、この研究から見ると、チームワークが必要になるゲームがそのための練習になるのではないかと考えられます。

    チームワークというものは仕事の中で育まれると思われがちですが、実際には仕事の外で鍛えることもできるのではないかということを教えてくれる研究です。
    これは初対面の参加者で確認された研究ですので、顔見知りのチームでどのような効果が出るのかはわからないとも考えられますが、初対面の人のチームワークが少しゲームをするだけで高まるのであれば、顔見知りの人も定期的に一緒にゲームをしてみるのも良いのではないでしょうか。

    そんなチームワークが必要になるゲームとしては、定番ではありますがこれらがおすすめではあります。

    エーペックスレジェンズ チャンピオンエディション【同梱特典】

    Dead by Daylight 公式日本版 -Switch 【CEROレーティング「Z」】

    テレビゲームが苦手だという方はボードゲームでもいいと思います。
    チームワークやコミュニケーションを育むという点ではこちらのボードゲームが役に立つと思います。

    ホビージャパン コードネーム 日本語版 (2-8人用 15分 14才以上向け) ボードゲーム

    いずれにしてもゲームは意外と人間のコミュニケーションを起動するのに役に立つようです。

    仕事でチームワークを育むと言っても、仕事ではなかなかすぐに結果が出ないということがあります。
    仕事ではそれなりの時間が必要になりますが、ゲームであれば短時間でチームで結束して成果が実感できます。
    それがチームワークが必要になるゲームのメリットなのだと思います。

    スクリーンタイムは2時間まで!
    テレビゲームの話をしましたが、もちろんこれも使いすぎは良くありません。
    スクリーンタイムは2時間までという研究もあります。
    いわゆるデジタルガジェットに触れながら仕事をする人が多いと思いますが、このようなモニターを見すぎるのはよくないとよく言われます。
    ゲームでもスマホでも同じですが、このデジタルガジェットの使用は、適量を守ればむしろ幸福度は上がるかもしれません。

    オックスフォード大学の研究で、15歳前後の男女12万人を対象に全員の幸福度をチェックした上で、ゲームやテレビ、パソコンやスマホなどのデジタルガジェットの使用頻度についてチェックしています。
    スマホや SNS の使用については、使えば使うほど幸福度が下がるということがよく言われてきましたが、むしろ適量を守れば使わない人よりも幸福度が上がっていたということです。

    ですから、先ほどのようなチームワークが必要なゲームを行う場合であっても、この適量を守るようにしてください。
    この研究で示されている適量は最大でも以下の通りです。
    ゲーム :1日1時間40分まで
    スマホ :1日1時間57分まで
    テレビや映画 :1日3時間41分まで
    ネットや SNS :1日4時間17分まで
    これがリミットで、超えると幸福度が下がります。
    もちろん、これは全てに最大の時間まで使っていたら1日があっという間に終わってしまいますので、個別に最大の時間まで許容できるということではありません。
    例えば、ゲームを1時間したのであればスマホは1時間までにしておこうとか、映画を2時間見るからスマホは1時間までにしておこうというように調整してください。

    これは使えば使うほど幸福度が上がるという意味ではありません。
    幸せに生きることができている人は自然とスマホの利用時間は2時間以内ぐらいになると考えておいた方がいいと思います。

    クイズとリーダーボード
    リーダーボードというのは、ゲームの中でスコアやランキングが確認できる一覧表のようなもののことです。
    スウィンバーン工科大学の研究で、394人の学生を対象にスマホ学習用アプリを開発して実験を行なっています。
    この学習用アプリは、授業で学んだ内容をテストするために定期的にクイズが出されてそれに答えるアプリです。
    アプリのデータベースには、学生のアプリの使用回数やクイズに対する反応速度、正解するまでに間違った施行回数などが確認できるようになっています。
    クイズに正解するごとに一定のポイントが貯まるとバッチが貰えて、その成果がリーダーボードで確認できるようになります。

    学期の期間中このアプリを使って勉強をしてもらったところ、クイズ機能とリーダーボード機能の付いているこのアプリを使った学生は、アプリを使用しなかった学生に比べて、平均で7.0%も高い成績を達成していたということです。
    学生の記憶の定着率も向上して、前の学期と比べて12%ほど改善していました。

    新しいアプリを使ったことによってやる気になっただけという可能性もありますが、シンプルなゲーム性を持たせることで学習効率を上げるというのは結構効果がある方法なのかもしれません。
    ゲーム感覚で学びながら自分の進捗がわかるようになるというのは、ゲーミフィケーションとしても僕たちの生産性を高めるためには役に立つようです。

    仕事でも勉強でも使える生産性を上げる方法はまだまだあります。
    続きは今回のおすすめの動画で詳しく解説していますので、そちらもチェックしてみてください。