• このエントリーをはてなブックマークに追加

記事 1件
  • 一問一答「あなたは、大切な人が今どんなことを考えていると思いますか?」【超観察力】

    2023-05-16 12:00  
    330pt
    あなたは、大切な人が今どんなことを考えていると思いますか?

    今回は、彼女に冷められているように感じるという方の相談をもとに、観察力を鍛えるための方法を解説させてもらいます。

    「Q. 彼女に冷められてるように感じるのですが、どうすればまた好きになってもらえますか? そもそもまた好きになってもらうことは可能でしょうか?」

    可能ですが、一旦距離を置くか、いつもと生活リズムが違うなとか服装や髪型が変わったとか、何かしらの変化をもたらせない限りは難しいと思います。
    マンネリというものは相手に対する観察や評価をやめたことにより起きるものです。
    気になるものや新しいものに対しては常に観察し続けて評価するものですが、この人はこういう人だと安心してしまうと、その人のことを見なくなってしまいます。
    そうなると、自分がどんなに努力しても評価してもらえないということになってしまいます。
    再評価のプロセスに入るためには、今までの自分とは変わったというわかりやすい変化を見せる必要があります。

    以上がDaiGo師匠からのアドバイスでした。

    観察力を身に付ける方法

    直接会った相手でもオンラインでも使える観察力を身に付ける方法があります。

    まず観察力といっても2種類あります。
    分析してじっくりと観察する力と瞬間的観察力です。
    相手をパッと見た瞬間に判断するのが瞬間的観察力です。

    この瞬間的観察力は本来、人が誰でも持っている力です。
    特に子供はその力が強く、ある研究では、子供は写真1枚からパッと見の印象だけで大統領に当選する人を見抜くことができたというものがあります。
    船の船長さんの顔が大統領候補になっていて、どちらの船に乗りたいかと聞かれたら当選する候補者の方を選んだそうです。

    人は本来およそ2秒ほどで相手のことを見抜くことができます。
    ところが、大人になってくると思い込みや立場によって、余計なことを考えすぎてしまいます。
    その結果観察力が落ちてしまいます。

    大学生を対象に行った研究でも、ある教師の授業を受けてもらいその有能さを判断してもらっています。
    その授業を1年間を通して受けてもらった場合と、その同じ授業を編集してたったの2分の動画にして、それを見てもらった場合で比べています。
    1年間と2分でほぼ評価は変わりませんでした。

    そんな観察力を人は使わなくなっています。
    ネット上で余計な情報をわざわざ探して惑わされたり、肩書や学歴、職歴などを見て、それによって判断が歪められています。

    ですから、普段から1日3分ほどでも構いませんので瞬間的な観察力を鍛えるトレーニングを行ってください。

    トレーニングとしては、近くにいる人を見て特徴を紙に書き出してみてください。
    もし今近くに誰か人がいるのであれば、その人の特徴について40秒間で10個以上書き出してみてください。
    40秒間だと手を止めたらあっという間に過ぎてしまいます。
    あまりあれこれと考えすぎると難しくなります。
    これは別に相手に見せるわけではないので、思いつくまま自由に書いてください。

    おそらく、これを実際にしてもらうと、悩みすぎて手が止まってしまう人やいろんなことを考えながらあまり手が進まない人がいます。
    1つ書き出すたびに相手のことを見ながら書いている人も多いと思いますが、このトレーニングを続けていると一瞬見ただけで10個ほど書き出すことができるようになります。
    ですから、慣れてきたら相手を一瞬見ただけで10個書き出すようにしてください。

    通勤通学の時に電車の中で他の人を見てやってみてもいいと思います。
    これを続けていただけると、自分が人のどんなところに注目しているかが見えてきます。

    人は傾向として相手を見るときに顔と手に注目しがちですが、自分がどこを見ていて、他の人がどこを見ているのかもなんとなくつかめてきます。
    そして、それに慣れてくると相手の仕草にも注目できるようになります。

    最初に会って挨拶したときに目を逸したとか、相手のまぶたが少し上がったなど、細かい仕草にも目が行くようになります。
    ちなみに、相手のまぶたが少し上がったというのは興味があるサインです。
    それによって、相手が自分に好感を持っていると気づけます。

    そして、このトレーニングは人に対してだけでなくビジネスでも役に立ちます。
    行ったことがない街に行ったり海外旅行に行ったりしたら、自分のビジネスに関係がありそうなお店や施設に行った時に最初にこれをしてみてください。
    オンライン上で競合他社についてこれをやってみてもいいと思います。

    大事なのはあれこれと考えすぎないことです。
    瞬間的にその特徴について書き出すようにしてください。

    これを続けた先では、相手やそのビジネスへのこだわりや思い入れは何なのかと思考を巡らせてください。
    その人のこだわりや思い入れが見てわかる部分に出ていないだろうかと考えることができるようになります。
    そこまでできるようになると、相手のことを見抜くこともできるようになります。

    現代人の身の回りには情報が溢れています。
    情報過多の時代の1番の問題は「知っている」ことが容易になったため、知っているだけでやらない人が多いことです。
    すべての知識は使わなければ意味がありません。
    情報を取り入れて、それに惑わされて行動しないのであれば、それも意味はありません。
    情報に惑わされることなく観察力を養ってください。

    不安は観察力を高めてくれる

    落ち込んでいる時には確かに行動力は落ちますが観察力が普段よりも高くなります。
    落ち込んだ時にはくよくよと細かい部分がやたらと気になったりすると思いますが、こんな時はその方向を変えるようにしてください。
    普段であれば気にならないような細かいことが気になるようになるわけですから、観察力や分析力が高まっているわけです。
    自分を批判しているような人に対してその分析能力を向けるのではなく、自分がそのネガティブな状況から抜け出すための解決策の方向に向けるようにしてください。

    不安の感情のメリットを理解することによって、自分の心にある不安があるからこそうまくいくと考えることができるようになります。
    人は不安を感じるからこそ準備もできるし対処ができるようになるものです。不安というものは準備をする人のための最高のモチベーションです。
    不安を感じない人は必ず失敗します。

    2013年のハーバード大学の論文によると、不安な時に自分をリラックスさせようと思い一生懸命色々なことをする人がいますが、それは車で例えるならばアクセルを踏んでいるのにブレーキを一生懸命踏んでいるのと同じで全く無意味です。

    だからこそ大事なのが不安に対する解釈です。
    不安というものは自分が前向きになっている証拠であって、不安を感じているということは、今自分は大事なことに挑戦するために本気になっているのだと考えてください。
    本気になっているから不安を感じているわけです。本気になれないことで、人は不安を感じるはずはありません。

    実際に、この研究では、不安というものはやる気になっている証拠だということを説明された被験者たちは、人前で行うスピーチの出来が良くなったということが確認されています。
    不安を受け入れた場合の方が上手に喋ることができるようになったということです。
    感情に対する解釈によって、その感情から得られるメリットもデメリットも変わるわけです。

    不安を感じやすい人は優柔不断なイメージがあるかもしれませんが、実際には、不安な人の方が決断力が上がるという研究もあります。

    不安傾向の強い人ほどリスクを避ける傾向が強くなります。これはチャレンジをしないということではなく、リスクを避けるための準備に時間をかけているということです。

    結果的に、取る必要のないリスクを避けて、準備は調査を重ねた上で絶対に取った方がいいリスクだけを見つけてそれを取ることができるわけです。
    計算し尽くされたリスクだけを取ることができるということです。

    今あるものもいつかなくなってしまうかもしれないと思っているからこそ、常に次の手を考えて動くことができます。
    先のことを常に考えているから成長することができるし、先々他の人より大きな利益を得ることができるわけです。
    不安を感じない人は、準備をすることができないのでむしろ不幸です。

    不安な人ほど本番に強いという研究もあります。
    不安の感情は集中力や周りに対する警戒心、観察力を高めてくれる機能がありますので、客観的に物事を見たり気づきを与えてくれる効果があります。

    さらに、不安を感じやすい人ほどその場の空気を読むことができるということもわかっています。
    他人の感情を読み取る能力も高いので、身近な人に裏切られるというような可能性も非常に少ないです。

    不安を感じやすい人の方が気にしすぎる傾向が強いということでもありますが、逆に言うと、不安を感じにくいやたらと外向的な人は、身近な人に裏切られたりしても最後まで気づかなかったりします。

    そういう意味では、経営者としては不安を感じやすい人の方が向いているとも言えます。不安を感じやすい人の方が予期せぬ事態にも柔軟に対応することができます。
    不安の芽が出る前に日頃から準備をしていれば、いざ、小さな変化が起きて不安を感じた時には対処することができるからです。
    その結果、本番やいざという時に強くなるわけです。

    不安を感じやすい人のメリットは、そうでない人よりも準備や練習をしっかり行い、予想も事前に立てるから判断能力も高くなります。

    ですから、不安の感情に対して見て見ぬふりをするのではなく、不安を受け入れて、その不安をコントロールして力に変えて、練習を重ねたり事前準備をすることが大切です。
    それにより、実際に本番やいざという時に強くなります。

    実際に、不安を感じやすい人の方が楽観的な人よりも面接や試験で良い結果を出すということもわかっています。
    不安だから面接にうまくいかないと考える人もいるかもしれませんが、実際には逆です。
    不安な人の方が、面接においても相手のことをちゃんと見て観察しているので、上手くいく可能性が高いわけです。

    不安を感じやすい人ほど、 IQ テストなど様々な認知スコアが高いです。
    特に、不安症の人は言語を操る能力が高いので、不安を感じやすい人の方が頭がいいということもわかっています。不安は知性が高い証拠です。

    知性が高い人は、言語能力が高く未来のことをちゃんと考えます。
    頭がいいからこそ先のことをちゃんと考えるわけです。
    先に起こるかもしれない不安を頭の中で色々と考え、その不安を1つずつどんな不安なのか言葉で表現できます。

    それにより、他の人よりも潜在的な危険に気づく可能性が明らかに高くなります。
    気づくことができるからこそ対処しようとします。
    それにより、不安に追い詰められているように見えるかもしれませんが、実際には、未来のことをちゃんと考えて起こりうる不安を具体的に言葉で表現し、しかるべき対処をしているので、実際には失敗しにくくなります。
    悪い未来のイメージもはっきりと描くことができるからこそ、実際には成功する可能性が高いです。

    不安は使い方次第です。
    皆さんは正しい不安の使い方を理解することができたと思いますので、これから先、不安やネガティブな感情に襲われそうになった時には、その感情をどう使えばうまくいくのかということを考えるようにしてください。

    今まではその使い方を知らなかっただけです。包丁も使い方を間違うと危険なものになってしまいますが、正しい使い方を知れば素敵な料理が出来上がるはずです。

    「健全な神経質」
    神経症的傾向が高くメンタルが弱い人は不安を抱えやすいです。
    この不安の感じやすさと、物事をコツコツと成し遂げる誠実性が合わさると、なんと、体内の老化レベルや炎症レベルが低くなるということが分かっています。

    不安を感じやすく常に体が警戒しているので、トラブルを未然に防いでくれたり、ストレス反応を和らげることができます。

    つまり、不安を抱えていることがストレスなのではなく、不安を感じることによって、大きなストレスを未然に防いでいるということです。

    ですから、人生として長期的にみるとストレスレベルが非常に低いです。
    老化もしづらく病気も抱えにくくなり、結果的に幸せな人生を送れる可能性が高くなります。

    不安を感じやすい人は、将来大きな失敗につながる芽に気づき早い段階で処理できます。不安を感じやすいからこそ、その芽が大きく育つまで放置することができないわけです。

    ところが、不安を感じにくい楽観的な人は、大きな大木になるまで気付けないわけです。
    どう考えても、ちいさな芽のうちに気づける方が幸せなはずです。

    不安な気持ちを使って、将来の落とし穴や失敗を未然に防ぎそれに対処していくという「健全な神経質」という考え方を持って、頭の中に起きたネガティブな感情は、その使い方を考えてください。

    無理にポジティブになろうとする必要なんて全くありません。
    不安を感じやすくてもそのままで結構です。全ては使い方次第です。
    自分のありのままの性格を使って、人生を成功に導くようにしていただけたらと思います。

    「認知的エンリッチメント」
    認知的エンリッチメントは、観察力を高めるためのトレーニング方法の1つです。
    日常生活で認知的に刺激的な活動を行うことで、認知能力を強化することができます。

    例えば、新しい言葉を学んだり新しい文化を学んだり、いつもとは違う種類の音楽を聴くことなどが挙げられます。
    複雑なパズルを解くゲームや新しいスポーツを始めるなども効果的です。

    脳の神経回路を活性化することによって、脳の可塑性を促進し、認知機能を改善することができます。
    認知的エンリッチメントは、年齢や認知障害を問わず誰でも取り組むことができることです。

    認知的エンリッチメントは、認知症の予防や治療にも有効であることが示されています。また、ストレスやうつ病の緩和にも効果的であることも言われています。

    日常生活で認知的に刺激的な活動が大切で、これには継続的な取り組みが必要です。

    読書で観察力を高める方法

    普段の読書で観察力を高める方法もあります。

    いきなり1ページ目から読み始めるのではなく、まずその本の著者のプロフィールを確認してみてください。
    ここでもあまり余計なことは考えず、その人の性格を想像してみてください。

    著者のプロフィールも軽く目を通す程度で構いません。あるいは、顔写真だけでもいいと思います。
    ネットに溢れているような情報ではなく、自分のパッと見の印象を大切に想像してみてください。

    その上で本を読み進めると、その著者と会話をしているかのように読書を楽しむことができるようになります。
    読書は著者との会話です。
    だから楽しく読み進めることができますし、読んだ内容が記憶に残りやすくなります。

    最初に簡単なプロフィールから著者の性格を推定して、これから読み進めていくことによって、人に対する観察力も高まります。
    読み進める途中や読み終わった後には、本の内容から考えて自分の推定が合っているだろうかと確認します。

    読み終わった後にその人のホームページを見たり経歴をチェックしてみてください。
    自分の観察力や推定した結果が正しかったのかを確認します。
    自分が経歴やプロフィールの中でどんなことに惑わされやすいかも気付けるようになります。

    ここから先は、DaiGo師匠も実践してきた観察力の高め方やコミュニケーションを深めるための方法について解説していきます。
    ぜひ続きもチェックしてみてください。