タイは、ホテル内のラグジュアリースパから町中にある気軽なマッサージ店まで、数もバラエティも豊富なスパ王国。また伝統医療としてスパを取り入れている病院もあります。タイのバンコクから200kmの郊外にある国立アバイブーベ病院もそんな1つ。内科や外科もそろう総合病院ですが、治療の一部にマッサージを取り入れています。
ここでは一般の人もタイ古式マッサージを受けることができます、施術前には、マッサージを受けてよいかどうか血圧をチェック。タイ古式マッサージは、血流を調整する施術を伴うからです。
身体の一部をしばらく圧迫して、解放するとじんわりと血液が流れるのを感じて、ほかほかして来ます。1時間ほどもみほぐしてもらって、1000円もかからないのには驚き。
また、この病院はハーブ研究所があって、薬局には、石けんやシャンプー、ローションなどハーブを使ったケア商品がいろいろ充実しているのも特徴。特に、ピーリング効果があって、美白にもなるマンゴスチン石けんは有名。
そのほかにもキウィや米ぬか、ターメリック、ノニなど、石けんは種類が豊富で自然派のものばかり。価格は150円ぐらいからあります。私は、泡立ちが細かで弱酸性で髪にいいアロエシャンプーもお気に入り。
ラグジュアリースパもステキですが、こんな身体によさそうなマッサージがあるのもタイの魅力。このほかにも滞在型で食事やヨガも含めて体質改善するスパなど、タイのスパは奥が深い。スパ体験だけで旅の目的の1つになる国です。
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[Chao Phya Abhaibhubejhr Hospital Foundation]
(文/小野アムスデン道子)
小野アムスデン道子ロンリープラネット日本語版編集Mgrを経て、価値ある旅の楽しみ方を伝えるトラベル・ジャーナリストに。海外での数多くの経験から、食・文化・アート・ファッションまで日々の暮らしに変化をもたらすヒントを得る。現在は、旅に加えてライフスタイルについての執筆・編集・翻訳も。編集『NYモダンアートを巡る旅ガイド』、翻訳『NY流 シーナのブラックドレスで365日』(共にメディアファクトリー刊)など。