NHK Eテレで放送中の教育番組を発展させた展覧会「デザインあ展」が、いま話題です。
「デザインあ」は、「デザインの面白さ」を伝えつつ、子どもたちの「デザイン的な視点と感性」を育むことを目的とした番組。番組の総合指導をグラフィックデザイナーの佐藤卓さん、映像監修をインターフェースデザイナーの中村勇吾さん、そして、音楽をコーネリアスが担当しています。
その番組の面白さを発展させたのが今回の展覧会。たとえば、番組の人気コーナー「解散」では、身近なものを徹底的に小さなパーツに分解させるのですが、今回の展示にある「お寿司の解散」では、ひとつのお寿司にお米が何粒くらい入っているのか、「学校の解散」では、教室を構成するのは何かがひと目でわかる構成。当たり前に見えるものをあえてバラバラにして見直す、という作業はオトナにも発見があります。
おそらく一番インパクトのある展示「ちょうどいい」には、直径50センチほどのお寿司から豆粒のようなお寿司まで、大きさの違うお寿司がずらりと並んでいます。この両極端なサイズを見ることで「ちょうどいい」の概念が分かってくる。
「デザイン」って言葉を聞くと構えがちですが、身近なところに当たり前にあるもの。遊びの感覚でそれを体感できるのがいいなあと思います。子ども向けの展覧会、と片付けてしまうのはちょっともったいないかも。
「ちょうどいい」佐藤卓デザイン事務所
ギャラリー2 全景 撮影:吉村昌也
夜8時まで開館(入場は19時半まで)しているので、会社帰りに立ち寄れるのも魅力。土日は混雑して入場制限される場合もあるようなので、平日の夜に行くのがおすすめです。私が行ったのも平日の19時ごろでしたが、ゆっくり鑑賞できましたよ。
体験型の展示がたくさんあるので、グループで行っても盛り上がるし、デートも楽しそう。映像を参考にしながら、いろいろな形のものを風呂敷で包んだり、折り紙に挑戦したり、の体験コーナーは、その日はデート客と思われるカップルで賑わっていました。
関連イベントもいくつかあるようですが、先日ご紹介した「ペチャクチャナイト PechaKucha Night」とのコラボ企画「PechaKucha×デザインあ展」も発見! クリエイターたちのプレゼンを聞くのも楽しそうです。
デザインあ展[公式サイト]
6月2日(日)まで
会場:21_21 DESIGN SIGHT(東京ミッドタウン・ガーデン内)
開館時間:11:00~20:00(入場は19:30まで)
休館日:火曜日(4月30日は開館)
(文/ミヤモトヒロミ)
ミヤモトヒロミ | ブログ
ライター・エディター。女性誌、女性向けWebメディアで映画やアート、カルチャー関連の記事を執筆。カフェグローブでは2007年よりブログ連載「ムービーハンター」で大人の女性のココロにささる映画評を手がける。