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記事 19件
  • 明日のライティング術:第13回(2,002字)

    2019-01-31 06:00  
    110pt
    仮説というのは、いくつかの事実を組み合わせて作る「積み木」のようなものだ。もろくても構わないが、これまでにないような「新しい形」が構築できていなければ価値がない。
    そして、その形は意外であればあるほど価値が高まるだろう。また、「形としての納得感」も必要だ。先ほど「もろくても構わない」と述べたが、一定の安定感は必要だし、何より「鑑賞に耐えうる美しさ」は備えていなければならない。
    そもそも仮説は、ある種の美しさがないと成立しない。その美しさとは「アハ感」の持つ会館ともつながる。見るものを納得させる説得力である。それがあれば、仮説として成立するし、価値も高まる。
    ところで、ぼくは長年「男と女の立場の違い」というものについて考えてきた。特に、「現代の女性上位」について考えていた。
    それを考えるようになったのには、一つのきっかけがある。それは、ぼくが若い頃(80年代)に、モテない男性が「アッシー」や

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  • [Q&A]嵐が活動を休止することについてどう思うか?(1,674字)

    2019-01-30 06:00  
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    [質問]
    1月25日のブロマガ「子供が生まれてから毎日死ぬことを考えている」を読みました。
    私としては岩崎さんを生き方・考え方の羅針盤のように捉えて活用していますので、死なれてしまうと困ります。なので生きていて欲しいです。
    それから、生まれたお子さんにとって自分は必要ないと書かれていましたが、その点に驚きました。というのも、子供からの承認を求める母親のことをたびたび批判していたので、子供にとって必要とされるかどうかはまったく気にされていない、と思っていましたので。
    そのことと今回のブロマガの内容とはどう繋がるのでしょうか。
    [回答]
    よく考えてみれば、ぼくは子供に必要とされているかどうかは、あまり気にしていませんでした。しかし、「ぼくが妻にとって必要ない人間」というのは大きな問題です。
    なぜなら、妻はいつでも子供を連れて出て行くことができます。ぼくを子供に会わせないようにしようと思えば、そ

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  • これからどう生きたらいいのか?:第55回(1,941字)

    2019-01-29 06:00  
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    これからの時代をどう生きたらいいのか、どう生きていくのか?
    これまで、教育、仕事、結婚、お金と、四つのカテゴリーにわたって見てきた。最後が人間関係である。
    ところで、人間関係の話をする前に、ここで現在人類に起きている最も大きな変化について触れてみたい。
    今、人類に起きている最も大きな変化は「食生活の変化」だ。それは、稲類から離れるという変化である。
    人間は、初めは狩猟採集生活をしていた。ホモ・サピエンスが40万年前に生まれた後、約39万年間、つまりほとんどの期間は狩猟採集生活をして過ごした。
    その後、1万年くらい前から稲作が始まった。日本でいえば、ほんの2000年ほど前に稲作が始まった。つまり、稲作の歴史はとても浅いのだ。ほんの数千年の歴史しかないのである。
    しかし、その数千年の歴史しかない稲作が、我々人類のあり方を一変させた。何を変えたかというと、まず人々の寿命を変えた。
    狩猟採集生活が

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  • 人形遊びに癒やされる(1,688字)

    2019-01-28 06:00  
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    1
    おかげさまで、先週に比べると少し気分が持ち直してきた。死のうと考えてはいるけれど、一方で死にたくないという気持ちもあるので、死の淵でどうすれば死なないで済むかというのを考えていた。
    それで思いついたのは、「心を癒やす」ということだ。そして心を癒やす方法の一つに「箱庭療法」というのがある。
    箱庭療法について、詳しくはネットで調べてほしいのだが、人間は人形や模型で遊んでいると心が癒やされる。あるいは、人形や模型は人類にとって最も本質的な遊びである。
    有史以来、人はずっと人形や模型で遊んできた。古代の遺跡からも、人形はたくさん見つかっている。ロジェ・カイヨワの「遊びと人間」という本にも、人形が最も本質的な遊びとして紹介されている。
    そして「物語を作る」というのも、人形遊びの一種だ。キャラクターたちを創造し、それを人形のように演じさせる。
    ぼくは実際、これまで死にそうになったときに小説を書いて癒や

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  • 子供が生まれてから毎日死ぬことを考えている(1,745字)

    2019-01-25 06:00  
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    あらかじめお断りしておくと、これは誰が悪いということではなく、完全にぼくの頭がおかしいということだ。ぼくは子供が生まれてから、毎日死のうと思っている。死ぬ場所を探している。
    理由は明白で、子供が生まれてみると、ぼくが生きる場所はどこにもないというのを突きつけられるからだ。
    ぼくの子供の竹は、ぼくがいなくても生きていける。しかし、妻がいなくては生きてはいけない。つまり、妻はこの世界に必要な人間であり、ぼくは必要のない人間である。
    その事実を、毎日突きつけられる。それがつらすぎて、死んだ方がいいと思う。死にたいと思う。しかし「死にたくない」という気持ちもあるから、死ぬこともできないというのが現状だ。
    そもそも、人間というのはこの世に必要ない。特に男は必要ない。
    しかも、ぼくのような他人に迷惑をかけるおじさんは必要ない。死んでも誰も困らない。というか、ネットを中心に多くの人が喜ぶ。
    普通に生きて

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  • 明日のライティング術:第12回(1,563字)

    2019-01-24 06:00  
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    クイズの出題パターンの三つ目は、「概念の組み立て(分解)」である。
    例えば、「牛、鬼、カタツムリの三つに共通するものは何?」というクイズが出たとする。すると、この三つの特徴を思い浮かべ、その共通項を探さなければならない。
    このとき、回答者にはとても高度な思考が要求される。それは「概念の分解」だ。
    この問題を解くとき、まずは三つの動物の特徴を思い浮かべなければならない。それをしてからでないと、共通するものは見つけられない。
    そこで、例えば「牛の特徴」から考えてみる。「牛の特徴」とは、牛という存在を構成する概念的な要素のことだ。別のいい方をすると、牛という概念を分解したもののことである。簡単いうと、それを聞くと牛を思い浮かべるもの、のことだ。
    つまり、「概念を分解する」というのは、連想ゲームを逆にするようなものだ。「連想ゲーム」とは、複数の特徴によって組み立てられたものを推理するゲームだが、「

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  • [Q&A]コミュニケーション能力を磨くにはどうすればいいか?(1,574字)

    2019-01-23 06:00  
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    [質問]
    仕事やプライベートをより豊かに、充実させるために圧倒的なコミュニケーション能力を磨きたいと考えてます。
    2、3年で圧倒的にこの分野のスキルを伸ばしたいのですが、オススメの方法はありますか?
    [回答]
    コミュニケーション能力を磨くためには、これはなんでもそうですが、その能力のある人の側に四六時中いて、常に観察するのがいいのではないかと思います。
    ぼくは、放送作家時代に秋元さんや吉野さんのなるべく側にいるようにして、その一挙手一投足をつぶさに観察していました。それ以外でも、コミュニケーション能力の高い人がいたらとにかく観察して、それを咀嚼しつつ、自分でも真似をするようにしていたのです。
    そうしたところ、いわゆるコミュニケーション能力は格段の進歩を遂げました。しかし、コミュニケーション能力が一定のレベルに達するまでには10年以上かかっているので、これはやっぱりなかなか大変なことだとは思

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  • これからどう生きたらいいのか?:第54回(2,180字)

    2019-01-22 06:00  
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    仮想通貨の新しいところは、「中央集権制」ではないところだ。
    これまでのお金は、政府発行のものにしろクレジットカードにしろ、あらゆるものが中央集権制だった。どこか一つの機関が責任を持ってそのお金の信用を保証していた。
    例えばGAFAが提供する経済システムも、まだ中央集権制だ。その「中央」が、これまでの国家や政府から私の企業に移ったに過ぎない。
    しかし仮想通貨は、これとはコンセプトが違う。完全な分権制で、利用者がお互いの信用を保証し合うのである。
    これは、政治でいえば「直接民主制」のようなものだ。取引の際に、関係者全員に確かめ、問題がなければ成立する。そういう、これまでのお金では絶対にありえなかった仕組みが、インターネットの登場と進歩によって初めて可能になったのだ。
    そう考えると、この仮想通貨の登場は単なる「新しいお金」という以上の意味を持っている。それは、新しい政治体制の成立をも、理論上は可

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  • お金をかけずにたった三ヶ月で知的生産性を爆発的に飛躍させる方法:その8(2,166字)

    2019-01-21 06:00  
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    五つ目の情報革命は「電波の発明」である。特に、ラジオとテレビの発明は、人間社会のありようを大きく変えた。
    どう変えたかというと、情報を、これまでよりはるかに遠く、はるかに短時間に送れるようになったのだ。
    これまでの「印刷物」という「紙に書いた字」の情報伝達手段では、どうしても物理的な限界があった。物理的な限界とは大きく三つ、時間の限界、距離の限界、量の限界である。
    例えば本というのは、書いてから読者の手元に届くまでにどうしても時間がかかった。新聞もそうだ。それは瞬時に届かなかった。そこにどうしても「時間の壁」が立ちはだかった。
    そして時間の壁と同時に、距離の壁も存在した。印刷物は人の手で運ばれるため、遠ければ遠いほど時間がかかったのだ。もちろん、遠すぎて運べないところもあった。
    さらに、量の壁もあった。手紙も本も、情報が多ければ多いほど、それを書き記した紙は物理的に大きく、重くなる。そのた

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  • お金をかけずにたった三ヶ月で知的生産性を爆発的に飛躍させる方法:その7(2,135字)

    2019-01-18 06:00  
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    字の発明によって衰えた人間の能力とは「記憶力」である。
    字ができる以前、人は記憶を頭の外に残しておくことができなかった。だから、必要なことは全部覚えておく必要があった。
    しかし字ができたことによって、記憶を外部保存できるようになった。だから、記憶する必要が少なくなり、その能力が落ちたのである。これまでのように全てを覚えておく必要がなくなったため、そこに脳のリソースを割かなくなったのだ。
    では、それによって人間自体は退化したのか?
    記憶力が低下したことで、何か問題は起きたのか?
    そこで起きたことは、実は逆であった。人は、記憶に脳のリソースを割かなくなった分、発想力やひらめきに脳のリソースを割けるようになり、そちらの能力が上がったのだ。そうして、さらにさまざまなものが発明され、文明はより一層進歩したのである。エジプト文明やメソポタミア文明が花開いた根底には、そんな字の発明というものがあった。

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