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台獣物語22(2,238字)
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台獣物語22(2,238字)

2016-06-18 06:00
    22

     体育館を出たぼくらは、裏門から学校の外へと出た。すると、そこには白塗りのセダンが停まっていて、ぼくたちが来ると、中から運転手の人が降りてきて後部座席のドアを開けてくれた。
     ぼくとエミ子は、おずおずとそこに乗り込んだ。学は、前に回って助手席に座った。
     そうして、車は出発した。聞くと、その山神という人は、カジノホテルのオーナーの一人ということだった。

     米子市の西隣に、境港市がある。ここは、台獣が現れて以降、米子とはまた違った形で発展していた。
     台獣出現以来、観光都市として発展した米子に対し、獣道から離れている境港は、それに少し後れを取るような格好となった。そうして、地価などは安いままで推移していた。そこに目をつけた外国の投資家たちが、ここにカジノホテルの建設を計画したのだ。
     境港も、台獣到来以降、経済は壊滅的な状況にあった。そのため、これを立て直したいと考えていた市政がこの計
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