みなさんは、社会人になった頃の気持ちを覚えていますか? 私自身が銀ホスデビューをしたころを思い返すと、先輩やママの存在に、常に緊張していました。部下や後輩は、いつでも上司や先輩に緊張しているもの。でも、必要以上にプレッシャーを与えてしまうと、部下が最高のパフォーマンスができないという場合もあるのです。
今回は、部下を萎縮させてしまう「プレッシャー上司」についてご紹介します。
■部下を萎縮させるNG上司
部下は、上司が思っている以上に、上司の言葉や態度に敏感です。
クラブのママの中にも、その日の機嫌が態度に出ている人がいます。出勤した際「おはようございます!」と挨拶をしても、ママからは暗い顔で「あぁ......おはよ」と返ってくる。すると、ママにとっては部下といえるホステスは「昨日、ママのお席で何か問題でも起こしちゃったかな」と不安になるのです。次に着くママのお席では、ママの態度がプレッシャーとなり、萎縮していつもの力を出せない......という女性は少なくありません。
ママは、営業成績がよくなかったのかもしれませんし、プライベートが上手くいっていなかったのかもしれません。どちらにしろ、ママという上司の存在がプレッシャーになって、お客様の前で最高のパフォーマンスができなかったのは間違いありません。
上司の機嫌が悪かろうと、どんな状況でも最高の仕事をしなければいけないのですが、それが難しい状況を上司が作ってしまうというのは考えもの。
■上司は存在そのものがプレッシャー
10年、20年と会社にいると忘れてしまいがちですが、上司は存在そのものがプレッシャーなのです。
「上司の前で失敗したら、次から仕事を任せてもらえないかも」などと、部下は上司の存在にプレッシャーを感じます。上司がそこにいるだけでプレッシャーを感じてしまうのに、もし上司の顔からイライラが出ていたり、ため息の数が多くなったら、部下はどう感じるでしょうか。
上司の感情のアップダウンが表に出てしまうと、部下にマイナスのプレッシャーを与え、部下の能力を削いでしまうこともあり得るのです。
■プレッシャー上司にならないためには?
では、どうすれば、プレッシャー上司にならないのならないでいられるのか。それは「上司の存在そのものがプレッシャー。感情のアップダウンは余計なプレッシャー」と自覚することです。
その意識があれば、感情が表に出そうになったときも、「部下に悪影響」と自制できます。日頃から平常心を心がけ、気持ちのアップダウンを表に出さないのが吉、と心得て。
どうせプレッシャーを与えるなら 、部下のパフォーマンスに対して良い影響を与えたいものです。部下が力を出し切れないような「プレッシャー上司」になっていないか、この機会に、省みてはいかがでしょうか?
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(文/岡田愛香)
岡田愛香大学院卒業後、銀座のクラブホステスになるという異色の経歴の持ち主。「銀ホスライター」として、老舗クラブで磨いたコミュニケーション術&営業テクニックを、悩める働く女性たちに向けて紹介。恋愛・結婚・出産など女性にとって身近な問題を研究し「今よりちょっとだけ人生を豊かにする方法」を提案しています。