私達のおしゃれとして、日常アイテムとして、常に欠かせないハイヒール。そんなハイヒールと足の健康の関係が最新の研究で明らかとなりました。
研究は英国「College of Podiatry」が英国の男女2000人と足専門医と足治療医60人を対象に行われました。そしてその結果、多くの女性が痛みを感じながらもハイヒールを履き続けていることが分かったのです。
女性はハイヒールを履いて、1時間6分48秒後に痛みを感じるとのこと。
特にクラブやバーなどのシチュエーションだと20パーセントの女性がヒールを履いてから10分後にはきつさや痛みを感じるそう。
しかもその痛みに耐えられず女性の1/4がフロアで裸足で踊るといい、1/3がそのまま裸足で家路に着くんだとか!
ヒールを履く女性の悩みについては、1位が半分以上の55パーセントで靴擦れ、2位は45パーセントで踵のひび割れ、3位はいぼ、4位はまめ、5位は巻き爪と水虫という結果になりました。また関節炎や足の匂いに悩んでいる人は10パーセントもいることが分かっています。
しかも半分以上の人が何かしら症状や悩みを抱えているにも関わらず、「おしゃれに見えるから」という理由で結局ヒールを履き続けているといいます。
同大学の足専門医であるMike O'Neill氏は、自身のサイズより小さなシューズに足をねじ入れることは、関節炎、疲労骨折などの長期的なダメージ、さらにはステロイド注射や手術が必要となる場合もある神経圧迫に陥ってしまうと警鐘を鳴らしています。
またヒールが高ければ高いほど姿勢が前屈みになるために、骨盤がズレたり、脊椎が圧迫されるなど足だけでなく全身の健康にも関わってきます。
同氏によると「ヒールは5センチ以上の場合は注意が必要。もしそれ以上の高さを履く場合は上げ底やウェッジタイプなど底がしっかりしているものを選ぶのが無難」だそうです。
美しく見せたいという気持ちが先行し、ついつい痛みを我慢してしまう経験、皆さんもあるのではないでしょうか? しかしやはり何と言っても大事なのは健康です。今後靴を購入する際は、デザインなど見た目だけにとらわれるのではなく、自分に合ったサイズや高さ、そして履き心地もきちんと視野に入れてみましょう。
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(文/ピーリング麻里子)