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いま、山口揚平『なぜゴッホは貧乏で、ピカソは金持ちだったのか?』を読んでいるのですが、これが非常におもしろい。素晴らしい本です。
ところで、ぼくはしょっちゅうあちこちの本や映画を取り上げて「おもしろいおもしろい」といっているから、読者のなかには「こいつ、ただそういえばアクセスが集まると思っているだけなんじゃね?」と考えておられる方もいらっしゃるかもしれませんが、いつも掛け値なしの本音でいっています。
おもしろいものや素晴らしいものが世の中にあふれていてぼくは大変幸せです。さらなる余談になりますが、うちの母はいつも「人生がつまらない。何もおもしろいことがない」といっているひとで、こういうひとは可哀想だと思いますね。ぼくの人生のおもしろさを少し分けてあげたいくらいです。
何の話だっけ? そう、山口揚平さんの本の話。この本はゴッホとピカソの話ではなく、お金の話をしているのですが、それがぼくとしては一々、腑に落ちる。
たとえば、いまは「信用(クレジット)」がお金を生み出す時代であることを説明した一文を引用します(横着して、この本の一部が転載されているダイヤモンド社の記事から引用するので、本文とは細部が異なっているかもしれません。その記事はこちら。http://diamond.jp/articles/-/33061)。
これは決して、松本さんならではの再現不能な話ではない。一般の人にとっても信用の土台があり、それを外部化-----つまり客観的に示して、他者に認めてもらえれば「個人がお金を発行する」ことが可能であることを意味している。可能というよりも、すでにお金という形で、各人の信用が評価される時代に入っているのだ。また松本さんは、毎営業日、欠かさずブログを書き連ね、すでに10年近くになろうとしている。ソフトマネーを促進するのは、情報通信の発展である。有形・無形の信用が、情報通信の発展で計測でき、インターネットを通じて流通できるようになることで客観化され「お金」や「信用」として流通する動きが加速されるだろう。
資本ではない。信用(クレジット)が主体の社会、それが新しい社会システム、信用主義社会である。
松本さんとはマネックスグループのCEOである松本大さんを指しているのですが、それはこの際、関係ない。重要なのは「有形・無形の信用が、情報通信の発展で計測でき、インターネットを通じて流通できるようになることで客観化され「お金」や「信用」として流通する動きが加速されるだろう」というところ。
つまり、これからの時代はネットで情報を発信することで信用を高めていくことができ、ひいてはそれをお金に換えることができるかもしれないということです。山口さんは「たとえば、以下のようなものは立派な信用(またはお金)の源泉である」といって、ずらずらと項目を並べています。
・書いているブログの読者の量と質・本を出していることと、そのアマゾンのレビュー・グーグルのページランク・ヤフーオークションなどの他者からの評価の蓄積・ツイッターのフォロワー数やフェイスブックの「いいね!」数・ツイッター・フォロワー数の多い人からのフォロー・レーティングの高い人との関係の濃さ・フェイスブック共通の友人数・学歴、職歴・年収、税金・容姿、外見・ブログのページランク・使用可能な言語数・言葉づかい・家族と出自・クレジットカードの履歴・住所・IQの高さ・賞歴・ウィキペディア・年齢
そんなもの金になるわけないよと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。これはじっさいにブロマガを続けることで「信用」を稼ぎ、それをお金に換えているぼくとしては実によく納得できることです。
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コメント
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確かに一時期あまり記事が面白くなくて、会員をやめようと思ったことがありました。
でも、最近は記事の更新ペースも質も良いです。
それと、信用がお金になるというのは岡田斗司夫の「評価経済社会」みたいな話ですよね。