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大崎の超危機察知!水口・浅見の發を巡る攻防! The All Star League 2018 第5節観戦記
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大崎の超危機察知!水口・浅見の發を巡る攻防! The All Star League 2018 第5節観戦記

2018-02-27 13:28
    2/21(水)11:00よりニコニコ生放送およびFRESH!の「麻雀スリアロチャンネル」にて放送された、The All Star League 2018 第5節の様子をお届けします。
    レポートは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。
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    【1回戦:大崎の人間観察力による超絶危機察知】

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    平たい展開で迎えた南2局、12000で十分突き抜けられる点数状況であるため、オヤの竹内が絶好の3面張マンガンをダマテンに構えた。

    この打4pに目を光らせたのが大崎。
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    大崎は、このピンフをダマテンに構える。
    接戦であり、ツモウラ1で十分トップを決めるアガリになるため、リーチにいきたくなるところだが、大崎はダマテンを選択したのであった。
    この理由が非常に興味深かった。

    大崎「雰囲気みたいなものなんですが、竹内さんの4pが、切り方ですごく嫌だなあと感じました。で、そのとき水巻さんを見たら、水巻さんの目線が少しその4pに止まっていて、『ああ、やっぱりそうですよね、嫌ですよね』と」

    ちなみに大崎、前巡に竹内が少考してドラ表示牌の5mを切った時点で「嫌だなあ」と思い、現物の8sを残していたのだそう。
    さらに大崎は続けた。

    大崎「(竹内打5m時の少考理由がくっつきの選択かとも思ったが、)手出し5mの後に4pが出てくるのだから単純なくっつきではなさそうだし、好形か高打点の可能性が高いなと思い、様子見のダマテンにしました」

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    すると、同じく竹内を意識していた水巻が、竹内に併せて打4pとする。
    大崎がこれを捉え、打点は1000点ながら、竹内の超勝負手を鋭くかわした。
    このかわし手はすごい。
    何がすごいのかといえば、「感覚で」危機を察知し、その危機を「論理で」具現化した点である。
    感覚と理を見事に融合させたこの危機回避には、見事と言う他ない。

    すると、何事もなかったかのように次局に移った大崎。
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    オヤ番で選択を迎えた。
    4mを打てば目一杯になるが、3pと2s各1枚ずつしか受け入れが増えないこともあり、ドラそばの4mを残して3pを切った。
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    10巡目にアンパイの中もツモ切り。
    この巡目までくると、ドラそばの4mを先切りしたくなるところだが、目一杯いくべき手牌ではMAXを見るのが大崎流。
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    すると、愛内からリーチがかかるも、残した4mに5mをくっつけて3m6mリーチで追いかけ、見事にドラを一発ツモ。
    ウラドラも3枚乗り4000-8000でトップを決めた。
    さきほど、あれだけ守備を意識していた打ち手が、今度は目一杯に構えて倍満である。
    思うに、この倍満をアガるプレイヤーの多くは先ほどのピンフもリーチだ。

    「前局のピンフダマテン+今局の4mからメンツを作った倍満」

    この組み合わせが、大崎が紡ぐバランスの黄金比である。

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    オーラスにはラス目の愛内が大逆転に向けてこの小四喜テンパイを果たすも、水巻がかわして終局し、大崎がトップをもぎ取った。

    【2回戦:足木の足に宿る大仏パワー】

    戦前のインタビュー時、足木が靴下を見せた。
    そこには・・・・
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    ゴーーーーン

    なんだか鐘の音が聞こえてきそうな大仏様がいらした。
    足木「仏様の力をお借りしようと思いまして」
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    そんな足木が、開局に好配牌から6000オール。
    こ、これは・・・・

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    ゴーーーーン

    実況瑞原まで、「私も大仏靴下買おうかな(♡ω♡)」と目をハートにする始末。
    しかし、その後は持ち前のきっちりした守備と、アガりやすいところで待つ鋭いかわし手で、見事に自身の力で局を消化していった足木。
    アガりやすい待ち取りの象徴がオーラス。
    足木はダブ南をポンして2s5sテンパイを組んだのだが・・・
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    解説席で、私と綱川が思わず笑ってしまうほどアガれそうな2s5sである。
    ぜひ河をもう1度よく見てほしい。
    こんなにアガれそうな2s5sがあるかね!?
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    これを当然のように即ツモした足木。大仏様のご加護を受けながらそつなくトップを取り切り、ここのところ低迷していたチームを3位にまで押し上げた。
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    【3回戦:水口vs浅見、水面下の攻防!そして、麻雀は人を成長させる】

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    南3局、中をポンした水口が、2sをチーして切り番。
    点数状況を考えると、大きく構えたいところである。
    最高打点の大三元を残しながらイーシャンテンに構えるなら打北になる。
    ところが北がドラときては、切り出すわけにはいかない。
    ここで北→白の順にしては、仮に白が重なったところで三元役が強烈に匂い立ってしまうからだ。
    では、ロスが少なくドラも三元役も追える9s辺りも打牌候補か。
    しかし、水口の選んだ1打は、非常に現実主義の打白。
    三元役を完全に消す1打であった。
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    そして、次巡に4sを引くと、間髪入れずに打北。
    白→北の順で、しかも並べて切ることで、發を少しでも出やすくしようという作戦である。

    ここで、發を掴んだのはトップ目の浅見。
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    白→北と並んだ水口の河に目を落とす。
    果たして、發がトイツでその手順を踏んでくるだろうか。
    三元役を残さないものだろうか。
    自身の手もイーシャンテンで、アガリが取れるかもしれない。
    浅見の決断は、打8pからのオリ。
    水口がこの点数状況で仕掛けるからには、打点はマンガンベースになっているはず。
    それならば、赤5sか残る唯一の役牌・發しかない。
    余裕を持った点数状況と水口の切り順に甘えることなく、見事な守備意識で發を押さえると、水口にテンパイさせることもなく、全員ノーテンで凌ぎ切った。
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    この守備を含む普段通りにバランスの良い攻守で、浅見がトップを堅守した。

    たった1回の麻雀が人を成長させることがあるとも言われるが、この半荘の後、私たちは奇しくもその現場を目撃する。
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    1つのトップが、1つのラスが、人生を変えることもある。
    たとえそれが30cmある身長差であっても、トップとラスにそれを覆すほどの価値がある。
    それが、オールスターリーグだ!

    【4回戦:18000×2回!基成、ついに予選でトップ陥落】

    基成「ぼく、去年からオールスターリーグの予選放送卓でトップしか取ってないんですよね」
    自信満々に語る基成が、今回も僅差の3着目からスジにかかったカン8mで自信のリーチでトップを狙う。
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    しかし、今局の主役は仲林。
    基成のリーチに、仲林が見事な押し引きを見せていった。
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    まずリーチ一発目。
    オヤでこの形ならベタオリはない。あとは切り順の問題である。
    何から切るか。
    仲林と同チームの村上は、どうせ切ることになるためドラの白から切って広く受けると言う。
    確かに、前に出るならそれがマジョリティだろう。
    一方の仲林は、この4mをツモ切った。
    基成の2m→5mという切り順から1m4mは薄く、また、5mも3枚見えでリーチ宣言牌にもなっていないため、4mが通りやすいというわけである。
    では、ドラをテンパイまで引っ張るのかというと、それも違う。
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    仲林は、次巡にこの形からドラを打ち出した。
    すなわち、一発目だけ通りやすい4mを切っておくというのが仲林の選択だったことになる。
    思うに、ドラの役牌を切る場合、この「一発目だけ避ける」というのが案外重要。
    ドラの役牌と一発はかみ合わせが良いからだ。
    チートイツなどのドラ単騎、またはシャンポン待ち、そのどちらにしても一発がつくことで打点が上がる。
    そのため、この一発回避はそれなりに高価なのだ。
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    そして、3sを引いて追いかけると、基成が一発で5pを掴んでウラ1の18000。
    結果論だが、一発目にドラを打っていると、ツモ4sのところで打2sになるため、3sを逃してこのアガリを拾えていない。
    3sが入ったのはたまたまだが、一発目だけ避けるという仲林の優れたバランス感覚がもたらしたハネマンといえるだろう。

    その後、南場では基成が今半荘2回目の18000を矢島に献上し、箱下に突入。
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    1本場で矢島の放銃により仲林がトップに浮上し、基成がラスで今節終了となった。

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    ついにオールスターリーグの放送卓でトップ陥落した基成、苦しい表情を浮かべた。

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    それもそのはず。
    基成の「シンデレラwith B」は、今節170もの大量失点でトータルがマイナスに転落してしまったのである。
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    これには、シンデレラ中山も意気消沈。
    逆に、1回戦ラスから3連勝を決めたのが王者「おじまご」の愛内。
    これは、早くも決勝に青信号か!?

    次節、1回目の途中敗退下位4チームが決定する。

    第6節は、2/28(水)11:00よりニコニコ生放送およびFRESH!の「麻雀スリアロチャンネル」にて放送予定!

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