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記事 27件
  • Vol.629 結城浩/note10周年に寄せて/一日にできることはわずか/音読/catnoseさんのインタビュー/キャリアパス/

    2024-04-16 07:00  
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    Vol.629 結城浩/note10周年に寄せて/一日にできることはわずか/音読/catnoseさんのインタビュー/キャリアパス/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2024年4月16日 Vol.629
    はじめに
    おはようございます、結城浩です。
    * * *
    『群論への第一歩』の話。
    紀伊國屋書店 梅田本店さんにて結城浩『群論への第一歩』が「自然科学の週間ベストセラー第4位」となっていました。みなさん、ありがとうございます!
    ◆『群論への第一歩』が「自然科学の週間ベストセラー第4位」(店舗内写真)
    ※写真は編集部経由でいただきました。
    ◆『群論への第一歩』https://www.hyuki.com/group/
    * * *
    『天才たちの日課』の話。
    ある研究者&経営者さんに紹介された『天才たちの日課』という本を読みました。
    この本では、フランクリン、フロイト、ピカソ、スティーヴン・キング、ヘミングウェイ、シュルツ(スヌーピー作者)など、たくさんのクリエイティブな人々の日常が淡々と描かれています(全部で百数十人)。
    形式や長さはさまざまですが、概して短くまとめられていて気軽に読めます。また小難しい考察はほとんどなされず、どちらかというと有名人の日常を眺めている感じがしますね。
    几帳面な人もいれば、ずぼらな人もいる。健康にうるさい人もいれば、破滅的な人もいる。毎日の生活を眺めていると、驚くほどクリエイティブな人たちもまた人間なのだなあ……と思わされます。
    ただし、単なるのぞき趣味の本というわけではありません。自分の生活と引き比べることで思いがけない発見もいろいろありますね。
    ◆『天才たちの日課 〜 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々』https://amzn.to/3TQFClK
    * * *
    「キャロット通信」の話。
    こちらのWebコミックは、結城がここしばらく読んだものの中で最も(広い意味で)おもしろかったものの一つです。よろしければお読みください。
    もしもあなたが未読なら、内容やあらすじを検索したりせず、いきなり読み始めるのがオススメです。私はそうやって読み始め、数十ページを一気に読み通さずにはいられませんでした。そして、深く考えさせられました。第5回トーチ漫画賞大賞受賞作。
    ◆綿本おふとん『創作文芸サークル「キャロット通信」の崩壊』https://to-ti.in/story/carrot
    * * *
    それでは今週のメルマガも、どうぞごゆっくりお読みください。
    目次
    一日にできることはごくわずか - 心の健康
    note10周年に寄せて
    音読を通じて見出す新しい世界
    まとめ買いの謎 - ショート
    catnoseさんのインタビューを聞いて思ったこと
    現場の仕事か管理の仕事か - 結城浩の談話室
     
  • Vol.628 結城浩/コンテンツ作成のコツ/机のリセット/現代における学び/Meta Quest 3とApple Vision Pro/悩みごとへの対処法/

    2024-04-09 07:00  
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    Vol.628 結城浩/コンテンツ作成のコツ/机のリセット/現代における学び/Meta Quest 3とApple Vision Pro/悩みごとへの対処法/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2024年4月9日 Vol.628
    はじめに
    おはようございます、結城浩です。
    先週末は、耳の痛みと頭痛のためにお医者さんに掛かっていました。結論からいえば大したことはなく、薬をもらってことなきを得たんですが、おもしろい現象が起きました。週末、いつもよりも多めの睡眠をとったところ、睡眠時間が多かったためか体調がむしろいつもよりも良くなったのです(!)。
    おもわずMondに投稿されていた「もし1日の時間が1時間増えるとしたら何に使いますか?」という質問に「睡眠です」と回答してしまったほどです。
    ◆もし1日の時間が1時間増えるとしたら何に使いますか?https://mond.how/ja/topics/wlt9jeirld5hyrh
    いやあ、睡眠ってほんとに大事なんですね。
    * * *
    それでは今週のメルマガも、どうぞごゆっくりお読みください。
    目次
    コンテンツ作成のコツ - 結城浩の談話室
    こだわりがない - ショート
    Sevn(セブン) - ゲーム紹介
    机のリセット - 仕事の心がけ
    現代における学び - 学ぶときの心がけ
    Meta Quest 3とApple Vision Pro
    悩みごとへの対処法 - 心の健康
     
  • Vol.626 結城浩/すぐに書こう。忘れてしまう前に/関心と行動/式と値/価値観は多次元ベクトル

    2024-03-26 07:00  
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    Vol.626 結城浩/すぐに書こう。忘れてしまう前に/関心と行動/式と値/価値観は多次元ベクトル結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2024年3月26日 Vol.626
    はじめに
    おはようございます、結城浩です。
    春という季節のせいか、眠くてしかたがありません。
    ちゃんと眠っているのに、起きた後すでに眠いです……
    まさにこの「とてもねむい」Tシャツと同じ気持ち……
    ◆「とてもねむい」Tシャツ(画像)
    ◆「とてもねむい」Tシャツ(スズリ)https://suzuri.jp/hyuki0000/14030301/t-shirt/m/white
    * * *
    半額セールの話。
    『プログラマの数学 第2版』をはじめとするIT書籍の電子版が2024年4月1日まで50%オフになっていますのでご紹介します。よろしければどうぞ!
    ◆『プログラマの数学 第2版』Kindle版https://amzn.to/4csOCGq
    ◆『Java言語で学ぶデザインパターン入門 第3版』Kindle版https://amzn.to/3IRq9gs
    ◆『C言語プログラミングレッスン入門編 第3版』Kindle版https://amzn.to/3PCfUjT
    * * *
    Threadsの話。
    Meta社が運営しているSNSであるThreads(スレッズ)のアカウントを、MastodonをはじめとするFediverseからフォローできるようになったようです(ベータ版)。ただし、Threadsのユーザ側が「フェディバースでシェア」という設定を行う必要があります。
    ◆Threads has entered the fediverse - Engineering at Meta(Threads公式の記事)https://engineering.fb.com/2024/03/21/networking-traffic/threads-has-entered-the-fediverse/
    ◆Threadsがfediverseへの統合機能をベータ版として提供開始(gihyo.jpの記事)https://gihyo.jp/article/2024/03/threads-fediverse
    さっそく結城のThreadsアカウントも「フェディバースでシェア」の設定を行いました。結城のThreadsアカウントは @hyuki.social ですので、Threadsのサーバ名をつけて @hyuki.social@threads.net というIDでMastodonなどからフォローすることができます。
    ただ、現時点では結城はThreadsでの投稿とMastodonの投稿で大差がありませんので、わざわざMastodon側からThreadsにある結城のアカウントをフォローする意味があるかどうかは微妙です。Mastodon側からは結城のMastodonアカウントをフォローすればいいからです。
    ◆結城浩のThreads(@hyuki.social@threads.net)https://www.threads.net/@hyuki.social/
    ◆結城浩のMastodon(@hyuki@social.hyuki.net)https://social.hyuki.net/@hyuki
    今回のThreadsのFediverse対応がうれしいのは「Threadsにのみアカウントを持っているユーザを、Mastodonをメインに使っているユーザがフォローしたい」というケースでしょうね。
    それでは今週のメルマガも、どうぞごゆっくりお読みください。
    目次
    自分の関心はどんな行動に反映されるか - 結城浩の談話室
    式と値について(evalの意義)
    確定申告をめぐって
    すぐに書こう。あっというまに忘れてしまうから。 - 文章を書く心がけ
    価値観について - 心の健康
     
  • Vol.620 結城浩/Twitter,Bluesky,Mastodonを集約/情報処理の分量に注意して心を守る/得意・不得意と好き・嫌い/

    2024-02-13 07:00  
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    Vol.620 結城浩/Twitter,Bluesky,Mastodonを集約/情報処理の分量に注意して心を守る/得意・不得意と好き・嫌い/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2024年2月13日 Vol.620
    はじめに
    おはようございます、結城浩です。
    * * *
    『群論への第一歩』《サイン本無料プレゼント》の話。
    結城浩の最新刊『群論への第一歩』の《サイン本》をプレゼントします!
    応募〆切は2024年2月13日、つまりこのメルマガが配信されている今日です。
    ぜひご応募ください!
    必須ではありませんが、この機会に結城あてに応援メッセージを応募に合わせてお送りくださるとたいへんうれしいです。
    なお、今回は出版社によるサイン本販売は予定されていません。
    ◆結城浩の最新刊『群論への第一歩』《サイン本無料プレゼント》(〆切は2024年2月13日)https://snap.hyuki.net/20240205102002/
    * * *
    半額セールの話。
    2024年2月15日まで『数学ガール』他多数が半額セールになっています!
    この機会をどうぞご利用ください。
    ◆「数学ガール」半額セール書籍一覧(2024年2月15日まで)https://mm.hyuki.net/n/n95c4c57ed1a6
    技術用語から発想を学ぶ『再発見の発想法』や、公立はこだて未来大学での講演集『数学ガールの誕生』も半額になっていますので、よろしければどうぞ。
    ◆『再発見の発想法』https://amzn.to/487j45u
    ◆『数学ガールの誕生』https://amzn.to/497xkN5
    * * *
    自由にアカウントが作れるようになったBlueskyの話。
    Blueskyが招待制を終了して、自由にサインアップできるようになりました。これまでは招待コードを入手した人だけが参加できる状態でしたが、誰でも自由に参加できるようになったのです。アナウンスされてから非常に多くの人がBlueskyに参加し始めているようです。
    結城は2023年の春に参加して以来、ずっとBlueskyで遊んできましたし、結城メルマガでも何回か紹介してきました。Blueskyに参加していると、ときどき招待コードがゲットできるので、それをSNSを通じてせっせと配布してきました。調べてみるとこれまでに約100個以上の招待コードを配布してきたようです。
    招待制が終了したことで、Blueskyの雰囲気も変化していくのかもしれませんけれど、少なくとも結城のタイムラインはそれほど大きな変化はありません。その理由の一つは「フィード」を活用して自分の読みたい投稿のみを読んでいるからかもしれません。
    結城はふだんTwitter(現X)、Bluesky、Mastodon、そしてThreadsを巡回しながら好きなことを書き、好きなものを読んでいます。どのSNSにも一長一短あって「このSNSが文句なくベスト」というものはありません。その意味では知的生産ツールと同じといえそうです。「このツールが文句なくベスト」とはなかなかいえませんから。
    結城は「何か一つ、ベストのSNSを探し求める」というよりは、「それぞれのSNSの特性を味わって楽しむ」というパターンが好きみたいですね。もっというなら、SNSを通じて「自分自身を知る」ことに興味があるのかもしれません。
    それぞれのSNSに対して「こうなったらいいのに」と思う気持ちはありますけれど、そこにこだわるよりも「ああ、自分はそういう点を大切に思っているんだなあ」と発見するのが好きなのですね。
    結城が参加しているSNSはこちらに列挙しています。
    ◆結城浩のSNSアカウントhttps://mm.hyuki.net/n/nad7b15b20102
    ところで、SNSが多くなってくると自分の発言を検索するのも難しくなります。
    「あの話題はどこのSNSに投稿したんだっけ?」という状態になるのですね。
    最近の結城は、IFTTTを使ってTwitterとBlueskyとMastodonの発言をGoogle SpreadSheetに自動的に集約しています。
    2023年末の結城メルマガVol.612で「年末のデータ大掃除」と称してTwitterの投稿をまとめる話を書きましたが、それをさらに拡大したことになります。
    ◆年末のデータ大掃除 - Evernoteに書きためたメモをどう片付けるか(結城メルマガVol.612)https://link.hyuki.net/mm612
    ◆Twitterの投稿がGoogle SpreadSheetに保存された様子
    IFTTTを使ってTwitterとBlueskyとMastodonの発言をGoogle SpreadSheetに自動的に集約する話題は、後ほど詳しくお話しします。
    * * *
    それでは今週のメルマガも、どうぞごゆっくりお読みください。
    目次
    「得意/不得意」と「好き/嫌い」を分けて考える - 結城浩の談話室
    自分が行っている情報処理の分量に注意しよう - 心の健康
    Twitter, Bluesky, Mastodonの投稿をGoogle SpreadSheetに集約
    「得意/不得意」と「好き/嫌い」を分けて考える - 結城浩の談話室
    2024年2月10日(土)の「結城浩の談話室」では、数学者のアドバイスを受けつつ個人的に数理的な研究活動を行っている40歳の男性と二人でおしゃべりしました。これまでの成果をどのような形でまとめていくか、本はどのように書いていくかという話題で情報交換しました。
    メインのお仕事としてフリーランスのエンジニアをなさっているこの方は、大学受験のころは数学は苦手だったそうですが、35歳ころに数学を深掘りしていきたいという気持ちを持ったとのこと。
    書くことを巡って楽しくお話しすることができました。これまでの成果をうまくまとめられるようがんばってください!
    ◆結城浩の談話室https://chatroom.hyuki.net/
    * * *
    さて、ここからは結城の話です。
    私の個人的な知り合いでも、またネットを通じて送られてくる読者さんからのお便りを見ても、高校時代までは数学が不得意だったけれど、大学に進んでから数学が得意になった方は少なからずいらっしゃいます。
    数学の試験ではぜんぜん点数が取れず、また授業内容もさっぱりピンと来ないので「自分には数学は向かないんだなあ」と高校生のときには思っていたけれど、最終的に数学者や物理学者になった方もいらっしゃいます。そのような実例を見ると、高校時代に「自分は数学が不得意」と判断してしまうのは良くないんだろうなと感じます。
    数学の本質的なところで「高校数学」と「大学数学」には違いがない、という考え方はあります。確かにどちらも同じ数学です。でも、その教え方(教えられ方)や厳密さの度合いに違いがあるのもまた確かなことです。だからこそ、上で述べたように「高校時代は不得意だったけれど、大学になってから得意になった」という方がいるのです。
    もちろん、逆のパターンもまたあります。高校時代までは数学の授業はすぐに理解できたし、試験でも高得点をたたき出すことができて「自分は数学が得意」だと考えていた人が、大学に入ってから数学についていけなくなったパターンのことです。こちらは、高校の経験だけで「自分は数学が得意」と判断してしまうのは早計だった場合といえます。
    思うにそれは「いま見ているものがすべてである」という過度の一般化なのでしょうね。これは典型的な誤謬の一つです。
    「自分は数学の授業が理解できない。だから自分は数学というものすべてが不得意である」と考えることは過度の一般化です。そして「自分は数学の授業が理解できる。だから自分は数学というものすべてが得意である」と考えることもまた、過度の一般化です。
    考えてみるとそれは、数学に限った話ではないと気付きます。
    学校で走るのが遅かったから自分は身体を動かすのが不得意だと思っていたけど、大人になってダンスを学んでからめきめき上達した人。
    学校で作文が書けなかったから自分は文章を書くのが不得意だと思っていたけど、大人になって小説を書き始めた人。
    何を隠そうこの私も、高校時代まではずっと国語の試験がいちばん低い点数でした。ですから私は「自分は国語が不得意だ」と思い続けてきました。そんな私ですが、現在文章を書くことで生計を立てています。それどころか『数学文章作法』という文章の書き方の本まで出しました。つまり私もまた「国語の試験が不得意」であることを「国語というものすべてが不得意」と過度に一般化していたのです。
    以上のことを踏まえて思うのは「得意/不得意」と「好き/嫌い」を分けて考えることの大切さです。
    私は国語の試験は不得意でしたけれど、学校の授業を離れて「本を読むこと」や「文章を書くこと」自体は好きでした。つまりそれは「不得意だけど好き」という状況ですね。「好き」という気持ちがあるからこそ、本を読み続け、文章を書き続け、やがてそれが自分の職業になったのです。私は毎日好きな執筆活動ができているので、いまや国語が得意か不得意かなんて気にもしなくなりました。
    もし私が、国語の試験で点数が取れないことが原因で本を読まなくなったり、文章を書かなくなったりしたら、いまごろ好きな活動で生活なんてできていないでしょう。私が「得意/不得意」と「好き/嫌い」を分けて考えるのが大切だというのはそういう意味です。自分の一生に関わることなので「いま見ているものがすべてである」という過度の一般化は本当に大きな誤謬といえるでしょう。
    ですから私はことあるごとに「いま、自分が見ている自分の姿がすべてではないよ」と伝えようと心がけています。また、大人になってから新たな活動を始めようという人や、新たな学びに向かおうとする人に心からのエールを送りたいと思います。「新しい自分の発見」へとつながる可能性が高いからです。
    2024年になり、早くも2月中旬になりました。春に向けてあなたも、自分の「不得意」に縛られることなく「好き」を追ってみませんか。お互いに頑張りましょう!
    * * *
    関連するかもしれない読み物へリンクします。
    ◆就活に向けて「自分の得意なもの」を判断したいが、どうしたらいいかわからない(仕事の心がけ)https://mm.hyuki.net/n/n358bb2c1d4e3
    ◆生きている意味と自分に与える猶予(日々の日記)https://mm.hyuki.net/n/ne6cf9b2103eb
    ◆いま、あなたが考えているあなたの姿がすべてではないよhttps://www.hyuki.com/dig/nos
    * * *
    「結城浩の談話室」は「ビデオをオフにした状態でZoomを使い、二人で自由におしゃべりするネット企画」です。あなたの決意、あなたの悩み、あなたの思い、あなたの夢をお聞かせください。もちろん、特にテーマのない雑談でも構いませんよ。
    2024年3月の申し込みは、今週か来週に開始すると思います。関心がある場合は、以下の無料ニュースレター「談話室通信」にご登録ください。申し込み開始の連絡が届くようになります。
    ◆談話室通信https://chatroom.substack.com/about
     
  • Vol.614 結城浩/本を書き上げるたった一つの方法/エゴサーチ/心の健康/書くときの深さ優先・幅優先/二十年以上続けてきたネット企画を閉じる/

    2024-01-02 07:00  
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    Vol.614 結城浩/本を書き上げるたった一つの方法/エゴサーチ/心の健康/書くときの深さ優先・幅優先/二十年以上続けてきたネット企画を閉じる/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2024年1月2日 Vol.614
    はじめに
    あけましておめでとうございます。
    本年もどうぞよろしくお願いいたします。
    実は、先週の結城メルマガVol.613を出してから、あれが2023年最後の配信だということに気付きました。「良いお年を」と言いそびれて年を越してしまいましたね!
    ということで、2023年末に書いた本の振り返りは以下の「メール日記」にまとめました。
    ◆2023年末に寄せて - 結城浩のメール日記https://diary.hyuki.net/p/2023
    * * *
    新年のセール情報です。
    2024年1月11日(木)まで、『Java言語で学ぶデザインパターン入門 第3版』をはじめとする結城のプログラミング関連書籍の半額セールを行っています。よろしければどうぞ!
    ◆『Java言語で学ぶデザインパターン入門 第3版』https://amzn.to/3NMX9ZU
    * * *
    カレンダーの話。
    年末に壁掛けのカレンダーを買おうと思いました。書店を訪れた際に「カレンダーフェア」をやっていたので、ちらちら眺めてみたところ、書き込みができるくらいの壁掛けカレンダーでは、ほとんどに六曜が書かれていることに気付きました。六曜というのは、大安や友引といった項目のことです。
    私は六曜がないカレンダーを使うので、結局いままで使っていたものと同じカレンダーをネットで購入しました。こちらです。ほどよい大きさで書き込みができて日曜はじまりです(他の選択肢もあります)。
    ◆ビジネス壁掛けカレンダー(アマゾン)https://amzn.to/41XwOOZ
    以前はこちらの「ちびむすカレンダー」を愛用していました。無料でPDFがダウンロードできるので、印刷の手間をいとわなければたいへん便利です。シンプルで書き込みもできますし、六曜あり/なしが選べて、日曜/月曜はじまりも選べます。
    ◆ちびむすカレンダーhttps://happylilac.net/calendar-newsim-a4y-2024.html
    * * *
    それでは今週のメルマガも、どうぞごゆっくりお読みください。
    目次
    本を書き上げるたった一つの方法とは - 本を書く心がけ
    どうやって写真をエゴサーチしているのか
    悩みごとに対処する具体的方法 - 心の健康
    深さ優先で書くか、幅優先で書くか - 文章を書く心がけ
    二十年以上続けてきたネット企画を閉じるにあたって
    本を書き上げるたった一つの方法とは - 本を書く心がけ
    今年は、ある大きな本を書く仕事に取り組む一年にしようと思っています。
    その本については、もう何年も前から少しずつ準備をしてきましたが「そうだ。2024年はこの本を書く年にしよう!」と決め、作業に取り掛かっています。
    そして2024年の元旦にふと、こんな言葉が心に浮かびました。それは「本を書き上げるたった一つの方法とは何か」に対する答えとなっています。心に浮かんだ言葉はこれです。
     本を書き上げるたった一つの方法とは「書き始め、書き続け、書き終えること」です。
    これは、当たり前です。
    いくら準備をしても、書き始めなかったら、本を書き上げることはできません。
    いくら書き始めても、書き続けなかったら、本を書き上げることはできません。
    いくら書き続けても、書き終えなかったら、本を書き上げることはできません。
    Evernoteを整理していると、たくさんの「いつか書きたい本のメモ」が見つかります。数百個という数のメモです。でも、そんなメモがいくらあっても(何百個、何千個あっても)、どこかでその本を書き始めなかったらメモはメモで終わりです。
    書き始め、書き続け、書き終える。
    そうすることでのみ、一冊の本を書き上げられる。
    そのことを心に留めて、今年も祈りつつ、感謝しつつ、仕事に取り組んでいきたいと思います。
    ぜひ、応援してください!
     
  • Vol.613 結城浩/新刊『群論への第一歩』/2023年購入して良かったもの三選/一人で仕事をする/読者のニーズ調査/心の健康/

    2023-12-26 16:21  
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    Vol.613 結城浩/新刊『群論への第一歩』/2023年購入して良かったもの三選/一人で仕事をする/読者のニーズ調査/心の健康/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2023年12月26日 Vol.613
    はじめに
    こんにちは、結城浩です。
    今年のクリスマスイブは、特ににぎやかな場所は避けて過ごしました。ちょうど日曜日だったので、午前中は礼拝に参加し、夜は家族と一緒にチキンを楽しみました。少しチキンを買い過ぎてしまい、結局二晩連続で食べることになりましたよ。
    * * *
    新刊は『群論への第一歩』です!
    2024年2月に、結城の新しい本『群論への第一歩』が発売になります!
    今回は「数学ガール」シリーズではありません。数学の「群論」の入門書です。
    本書は代数学の一分野である「群論」の基本を学ぶ本ですけれど、それだけではありません。「数学の学び方」や「数学書の読み方」についても学べるというメタなアプローチになっています。
    多くの数学書は定義と定理と証明がずっと続く厳格なイメージがあります。もちろんそれが悪いわけではありませんが、まだ慣れていない人や、独学している人にはとっつきにくいのも事実です。
    そこで本書では、いたるところに「ちょっと一言」のコーナーを散りばめています。この「ちょっと一言」によって、読者がよく抱く疑問に答え、大切な補足情報を伝えます。また、数学的な事実だけではなくその「お気持ち」や「たとえばどんなふうに理解すればいいか」についても書いています。
    ですから本書は、群論に興味がある高校生・大学生はもちろんのこと、大学数学を学び直ししたいと思っている社会人の方や、独学で数学を学びはじめる人にとっても良い「とっかかり」になるはずです。
    刊行は2024年2月ですが、ぜひご予約ください。
    ◆結城浩『群論への第一歩』(アマゾン)https://amzn.to/47ivyql
    以下の公式ページもチェックしてくださいね。
    ◆結城浩『群論への第一歩』(公式ページ)https://www.hyuki.com/group/
    応援よろしくお願いします!
    * * *
    それでは今週のメルマガも、どうぞごゆっくりお読みください。
    目次
    2023年購入して良かったもの三選(ホワイトボード、外部ディスプレイ、パソコンスタンド)
    一人で仕事をするか否か - 結城浩の談話室
    睡眠時間
    読者のニーズを調査しますか? - 本を書く心がけ
    自分ですべてを対処しなければならないわけじゃない - 心の健康
     
  • Vol.610 結城浩/フリーランスの働き方/本にメモを書きますか?/幸福論/小学生の読書感想文/

    2023-12-05 07:00  
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    Vol.610 結城浩/フリーランスの働き方/本にメモを書きますか?/幸福論/小学生の読書感想文/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2023年12月5日 Vol.610
    はじめに
    こんにちは、結城浩です。
    12月になりましたね。
    結城は現在、来年刊行予定の数学入門書を書いています。
    今週は初校ゲラに修正を入れて編集部に戻す〆切があるので大忙しです!
    今回の結城メルマガは「本に書き込みをするか」「トラブル解消がトラブルになる場合」「フリーランスの働き方」それに「小学生の読書感想文」などの話題があります。
    短めの話題が多いので、やや個数が多くなっています。どうぞごゆっくりお読みください。
    目次
    フリーランスの働き方 - 仕事の心がけ
    本にメモを書き込みますか? - 学ぶときの心がけ
    アランの『幸福論』 - ショート
    『学ぶための対話』を読んで抱いた疑問 - 学ぶときの心がけ
    承認欲求緩和とトラブル解消をめぐって - 心の健康
    小学生の読書感想文 - 教えるときの心がけ
    子育てと学校の関係について思うこと - 結城浩の談話室
     
  • Vol.608 結城浩/忍耐力・集中力を高める/WebサイトのメンテナンスとVPS/有意義な時間にこだわりすぎるのも良し悪し/

    2023-11-21 07:00  
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    Vol.608 結城浩/忍耐力・集中力を高める/WebサイトのメンテナンスとVPS/有意義な時間にこだわりすぎるのも良し悪し/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2023年11月21日 Vol.608
    はじめに
    こんにちは、結城浩です。
    もう11月も後半に入ろうとしていますね。今年もあと一ヶ月と少し。早いものです。
    最近は気温の変化が大きくて、朝方は暖房が必要なほど寒く、昼間は冷房が必要なほど(室内は)暑くなります。
    * * *
    先日、谷川俊太郎さんのエッセイ集『ひとり暮らし』を読みました。
    久しぶりに行った書店で紹介されていたので店頭で購入した文庫本です。お風呂で読む「お風呂読書」として少しずつ読みました。
    しみじみと味わい深いエッセイ集ですね。若い頃にはたぶんおもしろいとは思えなかった種類の内容だと思います。
    でも、来し方行く末を思ういまの年齢で読むと、なかなか味わい深いものがあります。
    書名の通り、谷川俊太郎さんは現在ひとり暮らしをなさっているようです(息子さんご家族が近所に住んでいるようですが)。
    詩人の谷川俊太郎さんといえば、スヌーピーやチャーリーブラウンの「ピーナッツシリーズ」の翻訳で有名ですね。私は絵本『ことばあそびうた』が好きです。「さるさらう」などは部分的に暗証してたりします。ああ、それから『マザーグース』の翻訳や、言葉の世界を教科書という形で描いた『にほんご』という本もなつかしく思い出します。
    でも、谷川さんのエッセイをまとめて読んだのは今回が初めてだったでしょうか。詩人なので当然のことかもしれませんが、ところどころにハッとする言葉が現れるのがとても素敵です。その意味ではもしかすると、若い頃に読んでもおもしろいと思ったかもしれませんね。
    ◆谷川俊太郎『ひとり暮らし』(新潮文庫)https://amzn.to/3QzAlic
    ◆絵本『ことばあそびうた』https://amzn.to/3SVk3Sa
    ◆『にほんご』https://amzn.to/3R7Kovk
    * * *
    今回の結城メルマガでは「忍耐力・集中力」の話、たくさん作ったWebサイトを整理する話、「有意義な時間」にこだわりすぎる話などをお届けします。読み返してみると「自分を知る」という共通のテーマが見え隠れしているようです。
    それでは、今週の結城メルマガも、どうぞごゆっくりお読みください。
    目次
    最後まで粘り強く続ける忍耐力・集中力を高めるにはどうしたらいいですか - 仕事の心がけ
    WebサイトのメンテナンスでVPSをどうしようか悩む
    結城浩の談話室から
    有意義な時間にこだわりすぎるのも良し悪し - 心の健康
     
  • Vol.607 結城浩/どんなソフトウェアで仕事しているか/デザイナーさんとの打ち合わせ/不安という名のアラート/

    2023-11-14 07:00  
    220pt
    Vol.607 結城浩/どんなソフトウェアで仕事しているか/デザイナーさんとの打ち合わせ/不安という名のアラート/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2023年11月14日 Vol.607
    はじめに
    こんにちは、結城浩です。
    何だか急に冷え込みましたねえ……気が付いてみれば11月も中旬なので当たり前ですけれど、それでも。
    先日まで冷房をつけていたのに、急に暖房に切り換えたみたいな印象です。こういうときには体調管理に注意しないといけませんね。気温の変化は意外に身体に影響があるものですから。
    * * *
    談話室の申し込みは今日が〆切です、という話。
    結城はビデオをオフにしたZoomを利用して、一対一でおしゃべりするネット企画「結城浩の談話室」を毎週土曜日に実施しています。これまでに20人以上の方々とさまざまな会話を楽しみました。
    現在は12月分の申し込みを受け付けしているところです(2023年の実施予定は今回で終わりです)。
    〆切は2023年11月14日(火)つまり、このメルマガVol.607の配信日である「今日」になっていますので、どうぞお忘れなく。
    詳しくは以下の公式ページから「申し込みフォーム」へのリンクをたどってください。
    いっしょにおしゃべりしましょう!
    ◆結城浩の談話室https://chatroom.hyuki.net/
    * * *
    講演会の感想文を読みながら、ふと思ったことの話。
    2023年10月6日、結城は玉川聖学院さんで講演を行いました。その話はすでに以前お伝えしましたね。
    ところで先日、そのときの生徒さんたちが書いてくれた感想文を、玉川聖学院の先生が結城あてに送ってくださいました。結城はもちろん非常に楽しく読ませていただきましたよ。感謝なことです。
    中学1年生から高校3年生まで、といえばたいへん多感な年代です。学習や進路や人間関係などさまざまな思いや悩みを抱きつつ日々を過ごしているでしょう。そんな彼女たちに、ほんの少しでも励ましになるメッセージや信仰について伝えられたら、という思いで行った講演でした。
    生徒さんからの感想文には、素直で率直な感想がたくさん書かれていました。十代の方々からの丁寧なお手紙を読みながら、私はたいへん幸せな気持ちになりました。私の方が、たくさんの励ましをいただいたように思います。ありがたいことですね。
    当日の講演会と講演後の交流会で、結城はたくさんの質問を受けました。それぞれの質問にはその場で出来る限り答えましたけれど、それからひと月以上過ぎた現在でも、私はそのときの対話を繰り返し思い出します。問いと答え。対話には不思議な力があります。
    対話を振り返りながら、私は別のことを思い始めました。
    私たちは、人生の中でいろんなところを通過します。
    いうまでもありませんけれど、人生は決して平坦な道のりではありません。学校で、会社で、組織や仲間や家族のあいだで、さまざまな出来事があります。自分の力ではどうにもならない課題や悩みにぶつかることもあります。歳を重ねるごとに「ほんとうにいろんなことが起きるものだなあ」と思わざるをえません。
    しかしながら「いろんなことが起きる」というのはネガティブな気持ちを引き起こすだけではありません。というのは、ぶつかった当時は「越えられない」と思っていた障害を何とか越えたり、回避したり、あるいは思いがけず雲散霧消したりという経験もまたたくさん積むことになるからです。「いろんなことが起きる」けれど、それは決してネガティブな結果になるとは限らないのです。
    それと同時に思うこともあります。それは、子供のときの悩みが、たとえ大人にとっては、他愛もない悩みに見えたとしても、その当事者にとっては決して「他愛もない悩み」などではない、ということ。他者からどれほど小さな悩みに見えたとしても本人にとってはこの上なく大きな悩みに感じられるものなのです。
    子供だろうが、大人だろうが関係ありません。
    いま直面している課題こそ、人生最大の課題なのです。
    なぜなら、それがどのように解決するものなのか、未来を見通すことができない人間にはまったくわからないからです。
    そして、「自分は一人ではない」と気がつくのがとても大切だということもわかります。自分は一人ではない。同じ課題に直面している人が必ず居る。自分には見えないかもしれないけれど、世の中には必ず居るし、いつの時代でも必ず居る。そんな思いは、たとえ悩みのまっただなかにあっても、自分の孤独感を大いに軽減してくれるように思います。
    神さまへの信仰を持っている人は、神さまがともにおられることを思い起こすかもしれません。特に信仰を持っていない人は、自分と共に歩んでくれる友人や知人や家族などを思い浮かべるかもしれません。
    あなたはいかがですか。いまどんなところを通っておられるでしょうか。
    ◆玉川聖学院さんで講演を行いました。 - 結城浩のメール日記https://diary.hyuki.net/p/20231008
    * * *
    今回の結城メルマガでは、ふだん私がどんなソフトウェアを使っているかを棚卸し的にご紹介します。また心の健康のコーナーでは「不安」が襲ってきたときの心の持ちように関して考えます。
    それでは、今週の結城メルマガも、どうぞごゆっくりお読みください。
    目次
    どんなソフトウェアで仕事しているか - 仕事の心がけ
    デザイナーさんとの打ち合わせで気付いたこと - 本を書く心がけ
    不安という名のアラート - 心の健康
     
  • Vol.606 結城浩/自力で解けない問題を解く意義/自作アプリのシンプル化/上手な質問/他人をほめることができない理由/

    2023-11-07 07:00  
    220pt
    Vol.606 結城浩/自力で解けない問題を解く意義/自作アプリのシンプル化/上手な質問/他人をほめることができない理由/結城浩の「コミュニケーションの心がけ」2023年11月7日 Vol.606
    はじめに
    こんにちは、結城浩です。
    談話室の申し込みの話。
    結城はビデオをオフにしたZoomを利用して、一対一でおしゃべりするネット企画「結城浩の談話室」を毎週土曜日に実施しています。これまでに20人以上の方々とさまざまな会話を楽しみました。
    2023年11月分はすでに予約が埋まっており、現在は12月分の申し込みを受け付けしているところです。
    〆切は2023年11月14日(火)ですが、申し込みが多い場合にはそれ以前に打ち切る場合もありますので、お早めにどうぞ。
    詳しくは以下の公式ページから「申し込みフォーム」へのリンクをたどってください。
    ◆結城浩の談話室https://chatroom.hyuki.net/
    * * *
    今回の結城メルマガでは「自分では絶対に解法が思いつけないような問題を解く意味」や「上手に質問をするときの心構え」など、学ぶときの心がけを紹介します。また、結城が自作アプリを楽しむときに心がけている「シンプル化」のこと、また、心の健康のコーナーでは「他人をほめることができない」についてあれこれ考えます。
    それでは、今週の結城メルマガも、どうぞごゆっくりお読みください。
    目次
    解法が絶対に思いつけないような問題を解かされる理由 - 学ぶときの心がけ
    自作アプリを長期的に使い続けるためには「シンプル化」が大切
    上手な質問のコツとコミュニケーション - 学ぶときの心がけ
    他人をほめることができない理由 - 心の健康