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妻は声優で自作のヒロイン! 『バクマン。』を地で行く天才クリエイター永野護の人生。(1294文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 138ヶ月前
出落ちみたいな記事ですねー。たぶんすでにだれかが指摘しているんだろうと思うのですが、『ファイブスター物語』の永野護の人生が『バクマン。』そのものだという話です。ただそれだけなので、落ちはありません(笑)。まあたまにはこういう記事もいいでしょう。いつもこうだとダメかもしれませんが……。それにしても永...
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パワーインフレを止められるか? 岐路に立つ『HUNTER×HUNTER』の選択とは。(2152文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 138ヶ月前
『HUNTER×HUNTER』がいま、何度めかの物語の岐路に立っているように見えます。はたしてこのままスケールアップし、「パワーインフレ」を続けるのか。それとも別の手段で物語を進めていくのか。予断を許さない展開とはこのことです。しかし、連載はいつものように止まったまま。読者としては、このスローペースの連載に慣...
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漫画家で考える「慣れ」と「燃えつき」。どの程度のテンションが適切なのか見きわめよう。(2557文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 138ヶ月前
ぼくが大好きな『月刊少年マガジン』で『capeta』が盛り上がっています。盛り上がっているのですが、ぼく的に見ると完全に盛り上がりきってはいないかな、と。超一流の漫画家であるところの曽田さんに対してはどうしても過剰に注文してしまう一面があるわけですが、やっぱりもっと行ってほしいな、と。で、その理由につ...
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セックス&バイオレンス! はてしない暴力と陵辱の螺旋つづく『ウルフガイ』を読む。(2044文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 138ヶ月前
平井和正原作の漫画『ウルフガイ』全12巻がおもしろかったので、紹介記事を書いてみました。いやあ、何しろ原作は70年代の発表ですし、あまり現代に受けそうな物語ではないかもしれませんが、ぼくは好きですねえ、こういうお話。セックス&バイオレンス! 吹き荒れる暴力と陵辱の嵐! ある種なつかしいような、そうい...
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『咲』と『アイマス』の落差とは? プロ作家神話崩壊時代における無限増殖二次創作の宴。(2134文字)
コメ1 弱いなら弱いままで。 138ヶ月前
二次創作のお話です。二次創作という言葉には、どこか「一次創作に依存し、それより劣るもの」というニュアンスがあるように思えます。しかしいま二次創作の世界では、それにとどまらない現象が起きているように思われます。ある物語設定を共有しながら、あたかも「群体」であるかのごとく無限増殖する物語たちには、新...
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復讐の甘く苦い味。『HUNTER×HUNTER』が描く世界の残酷な真実を見る。(2688文字)
コメ1 弱いなら弱いままで。 138ヶ月前
『HUNTER×HUNTER』の番外編「クラピカ追憶編」の感想にかこつけて「人間の本質」について語っています。ちなみにここで引用しているペトロニウスさんの記事は、ぼくがペトロニウスさんと知りあうきっかけとなったものです。もう6年半も前のことになるんですね。時が経つのは早いなあ。光陰矢のごとし。いや、そのあいだ...
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天才作家が描く「日常系」。吉田秋生『群青』に別格の凄みを感じる。(1672文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 138ヶ月前
吉田秋生さんの『海街Diary(5) 群青』のレビューです。いやー、素晴らしかった。あたりまえの日常をただユーモラスに描き出しているだけのようでありながら、そこらの「日常系」が束になっても敵わないほど深い世界観を感じさせる作品となっております。いったい何が違うんだろうなあ。とにかくこういう作家がいてく...
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「萌え」は贅肉の産物? 永野護のファティマたちはなぜ「可愛くない」のか。(1503文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 138ヶ月前
小林立『咲』の初期の巻を読みました。大変美味しい百合でありました。じゅるじゅるじゅる(よだれの音)。これは二次創作を描いたり読んだりしたくなるというのはわかるなー。ていうか、ぼくも読みたい。読みたいぞ。何かこう、約20%はいるはずの女性読者に背を向けるような結論になっていますが、いいんだ。ぼくは非...
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どうすれば真の自信を持てるのか。『3月のライオン』が描く「自分の大きさ」を知る方法。(2287文字)
コメ1 弱いなら弱いままで。 138ヶ月前
羽海野チカ『3月のライオン』の最新刊が発売されました。すでに雑誌ですべて読んでいますが、あらためて単行本で読んでみました。いい! いままでの展開にまさるとも劣らぬスリリングだったりハートウォーミングだったりする展開が続く第8巻です。今回は第9巻に収録されるはずのエピソードから気になる台詞を取り出して...
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物語はメタ視点を生み出す。無限分岐する世界で正しく選択する力を育むもの。(1696文字)
コメ1 弱いなら弱いままで。 138ヶ月前
『映画篇』は直木賞作家金城一紀の傑作連作短編小説です。そのなかではひたすらに気高い「物語の力」が称揚されています。物語は「クソみたいな現実」を生きるぼくたちを、そこから逃してくれるのだと、そう語られているのです。それでは、物語はひとをどのように変えるのか? 物語は具体的にはどんな視点を与えるのか...
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あなたなら処刑しますか? 『自殺島』が突きつける極限状況での「死刑」の倫理。(1822文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 138ヶ月前
森恒二はきわめてシリアスでヘヴィな問題提起をしてくる作家です。その作風は前作『ホーリーランド』では洗練を欠き、揶揄されたりもしましたが、しかし真剣な作家であることは間違いないでしょう。軽々しく読み、語ることができるような作家ではありません。今回、ぼくは死刑の問題を絡めてその作品を語ってみようと思...
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『HUNTER×HUNTER』のゴンはなぜ病んだか。レバレッジで成長する代償は深刻。(2233文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 138ヶ月前
人生の各段階でやるべきことをやっておかないと後で辛くなるよー、という、あたりまえといえばあたりまえの話です。でも、ぼくはそのあたりまえのことが最近になるまでわからず、試練から逃げまくっていました。おかげで人生は大変なことになってしまいましたが、それもいまはいい思い出、でもないか。とにかく苦労はす...
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どうすれば人生は充実してくるのか。『ベイビーステップ』でリア充になる秘訣を探る。(2222文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 138ヶ月前
『ベイビーステップ』おもしろいよ『ベイビーステップ』。というわけで、漫画を読んでリア充になる秘訣を探ろうという無謀な記事です。でもまあ、ほんとうに漫画から学ぶことができたなら、それをリアルに役立てることは不可能ではないと思うのですよ。結局はそのひと次第であるわけですが。それにしてもぼくも「リア充...
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「JコミFANディング」が凄すぎる! 2時間で45万円集める圧巻の集金力の秘密とは。(2096文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 138ヶ月前
漫画家の赤松健さんの企画、「JコミFANディング」へのお金の集まり方が凄すぎるので記事にしてみました。これはなんというか、ほんとうにすごいとしかいいようがない。絶版になった本の原稿でここまでお金が集まりますか? その秘密は赤松さんによる巧みな魅力の掘り起こしにもあるわけですが、赤松さん本人の記事に拠...
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相手を地獄に落とすことこそ友情のあかし。名作ゴルフ漫画『青空しょって』を思い出す。(2069文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 137ヶ月前
ゴルフ漫画の名作『青空しょって』の、あるエピソードの紹介です。いやー、ぼくはこの漫画が好きでねえ。いまとなってはそれほど知名度も高くなく、また名作として憶えているひとも少ないかもしれない漫画ですが、それでもこれは素晴らしい作品だと思う。とにかくぼくは大好きでたまらないので、ぜひぜひ読んでもらいた...
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それは狂気と深淵の物語。丈山雄為の問題作「解体ザナフ」に心震えろ。(2051文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 137ヶ月前
「解体ザナフ」は今月号の『月刊アフタヌーン』に掲載された短編漫画です。わずか数十ページの内容でありながら、その物語には強く心を揺さぶるものがあります。実は作者とちょっとした知りあいなので、ステマを兼ねて記事を書いてみました。身びいき抜きで凄い漫画だと思います。未読の方にはぜひご一読をお奨めします...
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愛と欺瞞と恩讐と希望と。完結した『GUNSLINGER GIRL』を一気読みする。(1961文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 137ヶ月前
相田裕『GUNSLINGER GIRL』を一気読みしました。正確には再読なのですが、いいかげんな読み方しかしていなかったので初読に等しい再読だと思います。いや、良かった。素晴らしかった。ぼくは初めの辺りには違和感を禁じえなかったのですが、中盤でいっきに表現力が深みを増し、作者の伝えたいものが正しく伝わるようにな...
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人形と人形使いのゲーム。相田裕、栗本薫、永野護らが描こうとしているものは何なのか。(1734文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 137ヶ月前
相田裕『GUNSLINGER GIRL』と栗本薫の『真夜中の天使』、永野護『ファイブスター物語』という、一見何の関係もなさそうな作品について語った論考です。そこには「つくるもの」と「つくられるもの」、つまり創造者と被造物の関係の逆転というテーマがひそんでいるのだと語っています。いやー、しかし、『真夜中の天使』は...
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岡野雄一『ペコロスの母に会いに行く』は涙なしでは読めない家族漫画の傑作だ。(1458文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 137ヶ月前
東京の紀伊国屋でふと出逢ってぼくの感性の琴線にふれた『ペコロスの母に会いに行く』の書評記事です。いや、この漫画はいいから皆も読むといいよ! ただ「泣ける漫画」として紹介するにはあまりに趣深い作品ではあるものの、でも「必ず泣ける!」みたいに宣伝するのがいちばんわかりやすいんだろうな、とも思ったりし...
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嘆きと呪いの彼方へ。『capeta』に理不尽な格差世界を生き抜くスピリットを教わる。(2142文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 137ヶ月前
曽田正人『capeta』が最終回を迎えると聞いて書いてみた記事です。うーん、F1編はやらないんですかねー。てっきり勝平太がF1チャンピオンになるまで続けるのかと思っていましたが。まあ、現実に日本人はF1では一回も勝てていないから、その世界を描いてしまうとあまりにファンタジーじみてしまうと判断したのかなあ。な...
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十九世紀中央アジアへのタイムトラベル。森薫『乙嫁語り』最新刊が相変わらず素晴らしい。(1297文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 137ヶ月前
『乙嫁語り』の最新刊が出ました。読みました。素晴らしい! いやー、もうこのシリーズについては素晴らしいというくらいしかいいたいことがなくなりましたね。『エマ』も良かったけれど、これはもうそれを上回る出来。あとはペーパー版の発売と同時に電子書籍版が入手できるようになればいうことなしなんだけれど、そ...
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新作のたびに生まれ変わる不死鳥型コンテンツ。『攻殻機動隊』はいつまで続いてゆくのか?(2030文字)
コメ1 弱いなら弱いままで。 137ヶ月前
『攻殻機動隊』の新作が発表されたということで、記事を書いてみました。押井監督や神山監督による『攻殻』が素晴らしい出来だっただけに、プレッシャーは大きいでしょうが、がんばってもらいたいものです。冲方さんが脚本を務めているので、たぶん良い出来になるのではないでしょうか。いままでにない、まったく新しい...
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『ジョジョ』、『刃牙』、『バガボンド』。漫画は「最強」の幻想をどう処理してきたのか。(2046文字)
コメ2 弱いなら弱いままで。 137ヶ月前
このテーマは以前にも書いたことがありますね。「最強」とは何か、という話です。ほんとうはここに連載中の『十 忍法魔界転生』を付け加えて語りたいところなのだけれど、まだ序盤の上、単行本にもなっていないので泣く泣くあきらめました。そのうち、『十』については語りたいと思います。山田風太郎の最高傑作ともい...
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どうしようもないことをどうにかする方法はあるか。『銀の匙』が問いかけるリアルな問題。(1430文字)
コメ1 弱いなら弱いままで。 137ヶ月前
『銀の匙』、おもしろいですねー。小学館史上最速のスピードで初版100万部を突破し、アニメ化も決定して、絶好調なのですが、本編がすごい展開になっています。はたしてこれはどろに落ち着かせるのか? ぼくなどは現実的な解決策を何も思いつかないのですが、どうするんだろうなあ。荒川さんだからきっと後味の悪くない...
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『十二国記』のここが納得いかない。(2211文字)
コメ2 弱いなら弱いままで。 137ヶ月前
今年、小野不由美『十二国記』の新刊が出るという。まずは短篇集になるようだが、長編が続くと考えていいのではないか。物語は素晴らしくいいところで中断している。十年ぶりに続刊を読めるとしたらこれ以上の歓びはない。 『十二国記』は稀代の傑作である。だれもがそういうし、ぼくも異論はない。ほんとうに面白い...
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努力には限界がある。どんなにがんばっても報われないかもしれない現実を見つめろ。(2205文字)
コメ2 弱いなら弱いままで。 136ヶ月前
羽海野チカ『3月のライオン』第7巻の冒頭で、前巻で主人公に敗れ去った脇役の山崎順慶がこう切々と語る場面がある。「信じれば夢は叶う」それは多分 本当だ但し 一文が抜けている「信じて努力を続けていれば夢は叶う」 ――――これが正解ださらに言えば信じて「他のどのライバルよりも1時間長く毎日 努力を続ければあ...
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『ハチミツとクローバー』で考える才能論。(2052文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 136ヶ月前
才能という言葉にはふしぎな魅力がある。多くのひとがその言葉に惹きつけられ、多かれ少なかれ気にして生きている。 しかし、よく考えてみればこれほど正体不明の言葉もない。いったい才能とは何だろう? 何ができれば才能があることになるのだろうか? ぼくの考えをいわせてもらえば、才能とは結果によって判断さ...
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吉田秋生の華麗なる世界。『海街Diary』と『ラヴァーズ・キス』が見せてくれるもの。(1697文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 136ヶ月前
過去に何度か書いているが、吉田秋生『海街Diary』が素晴らしい。もう、読み返すたびに凄みを思い知らされる。どこがどう偉いのか、うまく言葉にできないのだが、あたりまえの日常のなかにひそむ哀しみと正面から向かい合うことの凄み、といえばいいかもしれない。 物語そのものは典型的な「日常もの」で、何ひとつ大...
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連載漫画ひきのばし、そのふたつのパターン。(2710文字)
コメ0 弱いなら弱いままで。 136ヶ月前
連載がひきのばされるとは具体的にどういうことなのか、という話をしたいと思います。ま、いいたいことは単純で、ようするに五話で語れることを一〇話かける、五巻で終われるものに二〇巻費やす、これが物語がひきのばされるということですよね。 こういうことをした場合、物語の内容が変わらないとすれば、当然、一...
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『少年マガジン』の読み切り「聲の形」を読んで吐き気を催す邪悪について考えた。(2198文字)
コメ3 弱いなら弱いままで。 136ヶ月前
今週号の『少年マガジン』の読み切り『聲の形』が何やら話題になっているらしい。読めといわれたので、読んでみました。うーん、ぼく的にはいまひとつ。 作者は『マルドゥック・スクランブル』の漫画版を手がけた描き手で、本来ならこの『聲の形』がデビュー作となるところを、この作品の掲載なしで連載を始めること...
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オタクがハッピーに生きられる条件とは何か? 鈴木みそを読んで考える。
コメ0 弱いなら弱いままで。 135ヶ月前
鈴木みそ『限界集落温泉』全4巻、いっきに読み終えました。いやー、おもしろかった。ちなみにAmazonで電子書籍版を購入したので、4冊で1300円。個人的には十分もとが取れる価格でした。 やっぱり第1巻が100円だと買ってみる気にもなるし、それがおもしろければ続刊も合わせて買っちゃいますよね。初巻を安くするのは...
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『ファイブスター物語』をフェミニスト的視点から見た場合。
コメ0 弱いなら弱いままで。 134ヶ月前
永野護の傑作ヒストリカルロマンティックバトルストーリー(なんだそのジャンル)『ファイブスター物語』のファンブック『トレーサーエクストラ2』を購入しました。 このシリーズの第一弾では川原礫など男性クリエイターたちの視点からF.S.S.の世界が読み解かれたわけですが、第二弾では同じ作品が女性クリエイターた...
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『ONE PIECE』は「情報の蛇口」が小さい。
コメ0 弱いなら弱いままで。 134ヶ月前
ども、海燕です。先日、LDさんにお呼ばれして少年漫画についてかるく語ったのだけれど、その際、『ONE PIECE』の話題が出ました。いまの『ONE PIECE』は膨大になった背景情報を処理するのに四苦八苦しているという話でした。 どういうことでしょうか。つまり、『ONE PIECE』には主人公であるルフィの冒険以外にも、色...
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『ベルセルク』を読んで完璧主義者のパラドックスを思う。
コメ0 弱いなら弱いままで。 134ヶ月前
Jコミに海野蛍さんのエロ漫画が登録されていますね。このひと、どうやらSFファンであるらしく、作品タイトルに『風の十二方位』(ル・グウィンの短篇集)だとか『思春期の終り』(いわずとしれたアーサー・C・クラーク『幼年期の終り』のパロディ)といったタイトルを持ってきています。内容は必ずしもSFしているわけ...