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第51回:【政策/思潮】「夢ビジョン2020」を批判する:その危険な思想と成立
2014-05-30 07:00後藤和智の若者論と統計学っぽいブロマガ第51回:【政策/思潮】「夢ビジョン2020」を批判する:その危険な思想と成立「SUPER ADVENTURES 72」(ビッグパレットふくしま、2014年5月18日)・「杜の奇跡22」(仙台市情報・産業プラザ、2014年5月25日)にて配布したサークルペーパーです。さてFree Talkですが、例大祭の直後に特大のネタが転がり込んできたので紹介しようと思います…。ぶっちゃけた話、これはかなりの危機感を持って挑んだ方がいいのではないかと思うのですよ。内閣府:夢ビジョン2020 ~徹底的に「みんなの夢」を語ろう~http://www.mext.go.jp/a_menu/yumevision/index.htmこの「ビジョン」は将来的に複数回採り上げるかもしれませんし、またこれは監視しておくに足るものであるとも考えております。まずこの「ビジョン」の目的とし -
第50回:【思潮】オタク論者やマーケティング論者が社会を語ることの問題
2014-05-16 14:00後藤和智の若者論と統計学っぽいブロマガ第50回:【思潮】オタク論者やマーケティング論者に社会を語らせてはいけないこれだけの理由「第11回博麗神社例大祭」(東京ビッグサイト、2014年5月11日)にて配布したサークルペーパーです。Free Talkですけど、また世代論の話を。最近になって「若者文化論」の方面でいろいろと懸念すべき材料が見つかったのです。「艦隊これくしょん~艦これ~」の特集に惹かれて久しぶりに買ったアニメ・ゲーム等の批評誌『Febri』(一迅社)の第19号ですが、その中には飯田一史による記事「あたらしいオタクの肖像」という記事があります。しかしこの記事は、自分の世代の「オタク」と若い世代の「オタク」の「違い」について書いていますが、他世代との比較はなく、また論者の世代の特徴についても「こうだったはずだ」程度の「共同幻想」くらいしか言及されません。私はこの記事について、昨年(20 -
第49回:【書評】春の書評祭り
2014-05-07 23:45後藤和智の若者論と統計学っぽいブロマガ第49回:【書評】春の書評祭り「第十八回文学フリマ」(東京流通センター、2014年5月5日)にて配布したサークルペーパーです。1. 樋口直人『日本型排外主義――在特会・外国人参政権・東アジア地政学』名古屋大学出版会、2014年近年になって我が国でも「ヘイトスピーチ」に関する議論が多くなったが、それを実証的観点から読み解き、さらに今の「右傾化」論が何を覆い隠しているかまで証明した名著。極右研究や「在特会」メンバーへのインタビューによる質的調査を参照しつつ、「不安」や「承認欲求」による「右傾化」ストーリーに疑義を唱え、メディアや政治の大きな動きの中で捉えるという意欲的な研究。本書によって示されるのは、「右傾化」と呼ばれる動きがこれまでの政府の在日コリアンなどに対する政策の不作為とは決して無関係ではないこと、また近年の「若者の右傾化」論のような議論はその不作
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