-
ほぼ週刊若者論テキストマイニング 第6回:古市憲寿『絶望の国の幸福な若者たち』ほか3冊
2014-10-29 18:00ほぼ週刊若者論テキストマイニング第6回:古市憲寿『絶望の国の幸福な若者たち』ほか3冊「サンシャインクリエイション65」(2014年10月26日、池袋・サンシャインシティ)で配布したサークルペーパーを加筆・再構成しております。今回分析したのは、若者論において「若者」代表としての地位を確立してしまっている、社会学者の古市憲寿氏の著作『絶望の国の幸福な若者たち』(講談社、2011年/書籍1とする)、『僕たちの前途』(講談社、2012年)の文庫版である『働き方は「自分」で決める』(講談社文庫、2014年/書籍2とする)、そして氏の社会時評集である『だから日本はズレている』(新潮新書、2014年/書籍3とする)です。古市氏は、個々に挙げた『絶望の国の幸福な若者たち』において、ロスジェネ的な「苦境に立つ若者」のイメージを逆転させた「幸福な若者」という像を提示して話題になりました。「若者」を「新しさ」と -
【休載】ほぼ週刊若者論テキストマイニング(10/22)
2014-10-22 12:2010月第3週のテキストマイニング連載第6回は、体調の都合により休載し、来週配信予定の「サンシャインクリエイション65」のサークルペーパーとして配信します。今後の予定第6回:古市憲寿『絶望の国の幸福な若者たち』(講談社、2011年)ほか/「サンシャインクリエイション65」のサークルペーパーとして配信予定第7回:未定奥付後藤和智の若者論と統計学っぽいブロマガ著者:後藤 和智(Goto, Kazutomo)発行者:後藤和智事務所OffLine発行日:2014(平成26)年10月21日連絡先:kgoto1984@nifty.comチャンネルURL:http://ch.nicovideo.jp/channel/kazugoto著者ウェブサイト:http://www45.atwiki.jp/kazugoto/Twitter:@kazugotoFacebook…個人:http://www.faceboo -
ほぼ週刊若者論テキストマイニング 第5回:中川淳一郎『ウェブはバカと暇人のもの』ほか5冊
2014-10-15 19:30「第10回東方紅楼夢」(2014年10月12日、インテックス大阪)で配布したサークルペーパーを編集しております。今回分析するのは、小学館のニュースサイト「NEWSポストセブン」などをはじめとする、ネットニュース編集者である中川淳一郎氏です。中川氏は博報堂を退社後、テレビ雑誌などの編集者を経て、2006年よりニュースサイトの編集者を行っていますが、氏がネットニュースの編集を行う過程で知ったネットの「現実」について述べたのが、今回分析する『ウェブはバカと暇人のもの――現場からのネット敗北宣言』(光文社新書、2009年)であり、ベストセラーになりました。その後中川氏はインターネットにおける「バカ」に関する論考をいくつか刊行しています(そして本稿ではそれを分析します)。私が中川氏の言説に初めて出会ったのは、2009年12月に刊行された『今、ウェブは退化中ですが何か?――クリック無間地獄に落ちた人た -
ほぼ週刊若者論テキストマイニング 第4回:イケダハヤト『年収150万円で僕らは自由に生きていく』ほか3冊
2014-10-08 00:20【当初の予定より変更してお送りします】私がテキストマイニング企画を始めたきっかけですが、『「ヤンキー」論の奇妙な位相――平成日本若者論史9』(仙台コミケ216)でテキストマイニングソフト「KH Coder」に触れてテキストマイニング沼にはまってしまったことが最大の理由です(笑)。ただ、『「若者の右傾化」論を総括する――平成日本若者論史11』(仙台コミケ217/コミックマーケット86)などで香山リカの著書十数冊を分析したことで、次のことに関心を持つようになりました。第一に、言説空間の可視化です。南後由和が指摘するように(南後由和[2010])(ついでに南後の議論を紹介した紅楼夢新刊『天狗組のメディアの世界を覗く旅』でも述べたとおり――ステマ乙)、現代の「文化人」という存在は、それまでの教養主義的なイメージと、現在のメディア環境に適応した大衆主義的なイメージを併存させつつ、出版、テレビ、インタ
1 / 1