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第23回:【思潮】「草食系男子」論とは何か(第2回)
2013-06-25 23:451後藤和智の若者論と統計学っぽいブロマガ第23回:【思潮】「草食系男子」論とは何か(第2回:モラルパニックとしての「意欲を失った若者」)前回は「草食系男子」論の現在について説明しましたが、今回はその前史について軽く触れたいと思います。「草食系男子」論が広がるきっかけとしては、主に2000年代以降、「意欲の低い若者」が問題視されるようになったことが挙げられるでしょう。とりわけ「意欲の低い若者」を社会不安の源泉として煽った論客として、荷宮和子と、章でも採り上げた三浦展がいます。まず荷宮についてですが、荷宮は2003年に刊行された、大塚英志が主宰する文芸誌(?)『新現実』第2号(角川書店)に、「私が団塊ジュニアを苦手だと思ういくつかの理由」という文章が掲載されました。《私は昭和38年生まれである。つまり、団塊の世代と団塊ジュニアにはさまれた世代なわけである》(荷宮和子[2003]p.130)という
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