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記事 20件
  • NHK 技研公開で未来の8K映像を見てきました。

    2014-05-30 21:15  
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     今日は、NHK 技研公開で未来で普通になる映像を見てきました。4Kの次の8Kテレビ(スーパーハイビジョン)です。  会場では8Kがふんだんに展示されています。 6/1 (日)までやっているので、興味ある人は是非訪れてみましょう。2020年の東京オリンピックで見られる映像を体験できます!
     まず入ってすぐ正面の大きなスクリーンで、いきなりその8K映像を見ることができます。真央ちゃんや高橋大輔さんたちのフィギュアスケートが映されています。一目見てすごいと感じると思います。具体的にどの辺がすごいのか、見所はここです。
    見所その1: 超高解像度
     横幅数メートルはある大画面ですが、さすが8Kの超高解像度。まったく粒々感はありません。観客の顔まで自然に映る臨場感です。
    見所その2: 滑らかな動画
     今のテレビの最大の欠点、ざらざらな動画。フィギュアスケートのように細かい背景がざーっと流れるとざらざらしてしまったりしますが、8K映像では特に目立ってひどいところはなく、臨場感がさらにアップしていました。実際の放送でもここまで出るんだったらめちゃすごではないでしょうか。
     ぜひ今の動画では苦手な桜の花びらが散るようなシーンも見てみたいですが、気付く範囲では見つけられませんでした。
    見所その3: きびきびした動画
     展示では、ハイスピード映像を見ることができます。従来1秒間に60枚の映像のところ、1秒に120枚で撮影した映像です。比較してあるので、違いがわかります。動きの激しい動画でも、きりっとした本物を見ているかのような映像です。実際の放送でこの1秒120枚の映像が見られるのかよく分かりませんが、ぜひ見たいものです。
     さて、一階、地下一階と一通り見て再び一階に戻ると8Kスーパーハイビジョンシアターでオペラ『リゴレット』の10分ほどのダイジェストを見られます。ここではさらに8K映像の次世代ぶりを堪能することができます。
    見所その3: 生々しい音声
     8Kテレビでは、映像だけでなく、音声についても22.2chとなんだか桁違いなことになっていますが、『リゴレット』では、おかげですごいことになっていて、その歌声は本当にそこに人がいてそこから声が直接出ているかのような錯覚が起き始めます。
     映像もとても美しく生々しいですから、まるで本物のようにも見えてきます。
     すると、新たな「不気味の谷」ともいうべき現象を体感することもできました。注目すると楽しくなります。
    注目点その1: 舞台が傾いている?
     映像は、舞台を見下ろすように撮影されていますが、私が座った真ん中より少し前の席では少しスクリーンを見上げるような感じになります。つまり舞台を見上げるような感じなのに、映像は見下ろすようで、そのギャップが何とも言えない違和感になってきます。映像音声がリアル過ぎるがゆえに出てくる違和感です。
    注目点その2: 小人??
     映像が始まる前に舞台袖に本物の人間が出てきて解説をしてくれます。さて、映像が始まるとその中の役者達は、さっきそこにいた本物の人間に対して、三分の一くらいの大きさで表示されます。映像音声がリアルなため、そこそこ没入すると本物の人間のように見えてくるのですが、すると、どうにも小人に見えてきます。 

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  • やな気持ちを連れてくるユガミンが寄り付かない10の思考法(その7)〜まとめ:進化する人間〜

    2014-05-29 23:45  
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     やな気持ちを連れてくるユガミンが寄り付かない10の思考法(その6)〜感情を豊かにする〜の続き、最後にまとめです。  悩みが増える中学生が上手に悩みを乗り越えられるようにと作られた中学校保健体育副読本では、私たちの心にやな気持ちを連れてくる8匹のユガミンが紹介されています。日常生活に支障をきたすような不合理な考え方で、こいつたちを飼ってしまうと、最悪心の病になってしまいます。  この8匹のユガミンは、「認知の歪み」と呼ばれていて、大人の社会にも蔓延し、私たちの心にやな気持ちを連れ込み、時に心を病気にしてしまいます。 そこで、普段どんな考え方をしていれば、このユガミンが寄り付いてこないか、10の思考法を紹介しました。 しかし、紹介したそれら10の思考法はどれもそんな簡単なものではありません。それらの思考法を出来るようになるにはかなりの訓練が必要で、従って、そのような訓練をしていなければ、ヒトはユガミンの好みそうな思考をしがちです。 違う言い方をすると、今まで人類はほとんどの人がユガミンのような考え方をしていたのです。でも、心の病がクローズアップされるようになったのは最近です。どうして昔はユガミンのような考え方でも良かったのでしょうか。 これを書いているとき、この話題にぴったりの記事を見かけました。 いくら言っても、人や組織が変わらない理由 
    キーガン:大人の知性は、3つの段階を踏んで成長していきます。大人の知性の最初の段階は「環境順応型知性」です。順応主義で、指示待ちの段階です。チームプレーには向いています。次の段階は、「自己主導型知性」。課題を設定でき、導き方を学び、自分なりの価値観や視点で方向性を考えられ、自律的に行動できる。自分の価値観に基づいて自戒し、自分を管理します。
     最後の段階が「自己変容型知性」。学ぶことによって導くリーダーで、問題発見を志向し、あらゆるシステムや秩序というものが断片的、あるいは不完全なものであると深く理解しています。1つの価値観だけでなく、複数の視点や矛盾を受け入れられる段階です。

     大人の知性には「環境順応型知性」「自己主導型知性」「自己変容型知性」があるそうです。しかし、第二・第三の知性に到達するには時間がかかるため、多くの人が自律的に行動できる「自己主導型知性」に到達するようになったのは、ヒトの寿命が一気に長くなったごく最近のことだそうです。 つまり、ほんの一昔前までは、みなチームプレーに向いた「環境順応型知性」で生きていたし、それで回る社会だったのです。昔の農村社会、工業社会、確かに大半のヒトがチームプレーで生きることを要求される時代でした。 しかし、今時代は代わり、多くの人が自律的に動いてイノベーションを起こすことが望まれ、さらには多様な価値観を受け入れ、問題発見ができる知性をも要求されるようになっています。 これらの知性と、ユガミン的な考え方、あるいはユガミンの嫌う考え方は良く一致するように見えます。チームプレーの時代はユガミン的な考え方で生きていて良かったのです。でも、時代は代わり、社会は人々に今ユガミンの嫌う考え方が求めるようになりました。さらに、それができないと、下手をすれば自分を傷つけてしまう世の中になってしまったのです。 急速に変化する社会、人間自身も生き延びるには急速に変化を強いられているのです!  この新しい知性の話と、今回のユガミンが嫌う思考法との比較はいずれ落ち着いてやりたいと思います。 そのユガミンが嫌う思考法とは次の10の思考法でした。1)相手の立ち場で考える。 相手の立ち場で考えられないと、自分に都合のいい考え方をしてしまうだけでなく、自分に都合の悪い考え方、「誤った自己責任化」をする隙ができます。そこをジーブンは狙ってきます。2)スペクトラムで考える。 あらゆるものをスペクトラムつまり連続的にさらには質的広がりと共に捉えることは容易なことではありません。 

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  • やな気持ちを連れてくるユガミンが寄り付かない10の思考法(その6)〜感情を豊かにする〜

    2014-05-28 20:45  
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     やな気持ちを連れてくるユガミンが寄り付かない10の思考法(その5)〜対ジャンパー〜 の続きです。  中学校保健体育副読本に出てくる8匹のユガミンは、大人の社会にも蔓延し、私たちの心にやな気持ちを連れ込み、時に心を病気にしてしまいます。そんなユガミンが寄り付かないよう、ユガミンが嫌う思考法を紹介しています。 今回は最後の思考法を紹介して、次回まとめをします。10)感情を豊かにする ユガミンにはなっていませんが、「認知の歪み」の一つに「感情的決めつけ」というのがあります。テレビに価値を感じない人が、世の中にはテレビに価値を認めている人もいるのに、「テレビに価値はない」とまで考えてしまうような考え方です。 単に「私はテレビに価値を感じない」ことと「テレビ自体に価値はない」には、大きなギャップがあるので、「テレビ自体に価値はない」ことの理由は、いわゆる「こじつけ」になってしまいます。もしそのこじ

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  • やな気持ちを連れてくるユガミンが寄り付かない10の思考法(その5)〜対ジャンパー〜

    2014-05-27 23:45  
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     やな気持ちを連れてくるユガミンが寄り付かない10の思考法(その4)〜対フィルタン・対マグミニ〜 の続きです。  中学校保健体育副読本に出てくる8匹のユガミンは、大人の社会にも蔓延し、私たちの心にやな気持ちを連れ込み、時に心を病気にしてしまいます。そんなユガミンが寄り付かないよう、ユガミンが嫌う思考法を紹介しています。 前回に引き続き9)最後のユガミン、ジャンパーが嫌う思考法です。9)超論理的に考えるジャンパー:確かな理由もないのに、悲観的な思いつきを信じ込んでしまうことが得意なユガミン 「論理の飛躍」ばかりしていると、ジャンパーが飛びついてきます。 「論理の飛躍」をしないためには、もちろん落ち着いて論理的に考えればいいわけですが、2014年現在、人間にとって、論理的に考えるというのは実はとても困難なタスクです。人間は論理的に考えるとき、一般的に論理と言われるもの以外に、第二の論理を使って

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  • やな気持ちを連れてくるユガミンが寄り付かない10の思考法(その4)〜対フィルタン・対マグミニ〜

    2014-05-27 00:00  
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     やな気持ちを連れてくるユガミンが寄り付かない10の思考法(その3)〜対パンカー、ラベラー〜 の続きです。  中学校保健体育副読本に出てくる8匹のユガミンは、大人の社会にも蔓延し、私たちの心にやな気持ちを連れ込み、時に心を病気にしてしまいます。そんなユガミンが寄り付かないよう、ユガミンが嫌う思考法を紹介しています。 前回の3)対パンカー、4)対ラベラーに続いて、今日は一気に3つの思考法を紹介します。バランスのよい思考をするために相互に関連する項目です。6)賛成反対両方の意見を取り入れる フィルタン:物事の悪いところばかりが目につき、よい点やうまくいったことを見えなくさせてしまうのが得意なユガミン 「心のフィルター」がかかり過ぎるとフィルタンが現れます。誰もが心のフィルターなしに物事を見たいそう願っていると思いますが、これは並大抵の努力ではできません。なぜなら、今私たちがSNSからマスまであらゆるメディアを埋め尽くしているのは、偏ったフィルターを通した言説だからです。 なぜ、そんな発言が埋め尽くすのか。それはその方がウケるからです。もう少し正確に言うと、もともとはいろんな発言がネットに上がるのですが、拡散するのは刺激的な偏ったものが多く、その結果目にするものは偏ったフィルターを通したものが多くなってしまうのです。刺激的なものが、リツイートされ、シェアされやすいのです。 そういった言説ばかりの中、自分にとって心地良いフィルターに通された言説ばかりに触れていると、いつしか自分の思考にもフィルターがかかっていくことでしょう。 それを防ぐには、できればバランスの取れた言説に触れることですが、なかなか難しいので、まずはいろんな切り口の言説を取り入れましょう。原発反対の立ち場の言説と、原発擁護の立ち場の言説をどちらも読むといったことです。 もちろんそれは単一の切り口だけを取り入れるより手間のかかるやっかいな作業です。それがおろそかになりやすいから、フィルタンの付け入る隙ができます。面倒がらずにいろんな切り口を取り入れましょう。7)プラス思考もマイナス思考もする さらに、ユガミンにはなっていませんが、認知の歪みには、マイナス化思考というのもあります。いい結果を出して周りに褒められても、「たまたまだし、お世辞だろうし」と素直に喜べない思考の傾向です。 「マイナス化思考」があるなら、「プラス化思考」もあるのかと思いますが、あんまり取り上げられていないようです。でも、大した結果でもないのに「オレすげえ」と曲解するのも、充分認知が歪んでますよね。今の言葉にあの子は絶対心打たれてるに違いないみたいな超勘違い。 どちらかに偏り過ぎると自分を大きく傷つけることになりかねませんが、どちらもできれば強い味方です。超プラスから超マイナスまで考えられるなら、いわゆる「想定外」がぐっと減ります。結果は、たいていその間のどこかになりますから(それでもあさっての方向からやってくる「想定外」があるのですが)。 「マイナス化思考」も恐れずどんどんする。その代わり「プラス化思考」もしっかりする。さらに、その間もいろいろ想像し、どの辺がもっともらしいかも予想する。 そして結果と照らし合わせる。そうすると、プラスからマイナスまで幅広く想定しつつ、しかも実際にもっとも起こりそうな結果の予想も当たるようになっていきます。 つまり、「マイナス化思考」でも「プラス化思考」でもなく、幅のある思考が必要なのです。 幅のある思考をすることは、もちろん単純な思考より大変です。だからといっておろそかにすると「マイナス化思考」や「プラス化思考」に触れてしまうかもしれません。さぼらずに幅のある思考を心がけましょう。 なお、似た言葉に「ポジティブ思考」あるいは「ポジティブシンキング」がありますが、これは全く別の話です。今ある状況に対して、自分が何ができるのかを考える力です。自分の思い通りにならないことは強いストレスになりますが、他人や世界を変えることは困難です。ですから、まず他人や世界が思い通りにならないことは「諦める」。そんな中、自分が変わること、自分がなにかすること、あるいはしないことを考え実行する。「ポジティブ思考」はそれを実践するための思考法です。 8)バランス感覚のある人をウォッチする マグミニ: 自分の短所や失敗を実際より大げさに考えて、反対に自分の長所や成功を実際より小さくとらえることが得意なユガミン 「極端な評価」はマグミニの好物ですが、多分ほとんどの人は物心ついた瞬間からこのマグミニの標的になっています。 子どもたちを見てみましょう。子ども達は、ひっきりなしに「サイテー」と言います。「サイアク」も同じです。どう考えても最低最悪でもなんでもないようなことでも「サイテー」「サイアク」の繰り返しです。なのに、「サイコー!」ということはほとんどありません。その言葉を知らないかのようです。 

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  • やな気持ちを連れてくるユガミンが寄り付かない10の思考法(その3)〜対パンカー、ラベラー〜

    2014-05-23 23:00  
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     やな気持ちを連れてくるユガミンが寄り付かない10の思考法(その2)〜対ベッキー〜  の続きです。  中学校保健体育副読本に出てくる8匹のユガミンは、大人の社会にも蔓延し、私たちの心にやな気持ちを連れ込み、時に心を病気にしてしまいます。そんなユガミンが寄り付かないよう、ユガミンが嫌う思考法を紹介しています。 ユガミンたちが蔓延するもっとも大きな理由、それは、ユガミンが嫌う考え方は、簡単ではないからです。なぜ蔓延してしまうのか丁寧に見る必要があります。 前回に引き続きユガミンが嫌う思考法、4)と5)です。 4)なぜそう考えてるか理由を意識するパンカー: 小さな出来事をもとにして、すべての出来事が同じような結果になると一般化し過ぎるのが得意なユガミン 「極度の一般化」をしているとパンカーに仲間にされてしまいます。一般化そのものはこの複雑な社会を捉えるために、多なかれ少なかれ誰にも必要なものです。 しかし、世の中、ものごとをわかりやすくしようと、「極度の一般化」が溢れかえっています。最近だと、「マイルドヤンキー」という言葉が流行りました。地方に暮らす家族のペルソナとして提案されたもので、いままであまりクローズアップされていなかったため、都会の人を中心に驚きを持って受け入れられ、瞬く間に広がりました。都会の人々には、地方の人がどんな風に暮らしているかまったくイメージがない人もおり、「マイルドヤンキー」というペルソナはとても分かりやすいものだったのでしょう。 でも、地方に暮らす者として、「マイルドヤンキー」の特徴として上げられる主な5つくらいの特徴を全て兼ね備えている人は、ほんのわずかです。将来は「マイルドヤンキー」だらけになるというような予想も立てられていますが、今のとこちょっと同意しかねます。一つのペルソナとして、マーケティングツールとしてはこれから活用されると思いますが、多様な社会の中、「マイルドヤンキー」だけで地方の将来像を予想することは難しいと思います。 地方でどんな暮らしをしているのかイメージのない人には、とてもいいきっかけだと思いますが、それしか知らないのであれば、「それしか知らない」ということまでがんばって覚えておきましょう。そうすれば、もし、その後、知りあいなどからリアルな地方の暮らしを教わったとき、「そういう暮らし方もあるのかー」と冷静にイメージを修正することでしょう。「全然違う!」と驚くようなら、それは「極度な一般化」をしていた可能性が高いです。 とはいえ、自分がどれくらい「知らない」かを意識するのは大変です。特に経験や知識の浅い若いうちはなおさらです。「一を聞いて十を知った気」にならず、「一を聞いても一しか知らない」と言い聞かせ続けていれば、パンカーに嫌われ続けることでしょう。 5)はがせるラベルを貼る 「レッテル貼り」をしているとラベラーがくっついてきます 

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  • [S]幸福ー不幸ランキングが面白そう! 日本はぼちぼちでんな。

    2014-05-23 00:15  
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     気楽に始める[S]は普段水曜日ですが、昨日は通常だったので、今日[S]です。 こんな記事を教えてもらいました。 幸福ランキング、中南米が上位独占 ブータンは? ギャラップ調査   米世論調査会社ギャラップが21日発表した、138カ国・地域を対象に実施した「ポジティブ感情」調査によると、トップ10のうち9カ国を中南米が占めた。 3年連続で1位となったパラグアイでは、回答者の87%が前の日にポジティブな気分を味わったと返答。笑ったり、十分な休息を取ったり、敬意を払われたりしたことが気分を上向かせたという。
     中南米というと陽気なイメージがありますが、実際に調査してもそのまんまなんですね。 が、気になることも書いてあります。 中南米ではすべてが前向きな訳ではない。「ネガティブな感情」部門でも中南米は中東に次ぐ2位に付けている。(中略)「人々は大いに笑う半面、悲しみや怒り、不安も多いと回答している」と述べた。
     へえ、そうなんだ。 気になります。日本がどうなのかも気になります。ということでさっそく元データ見てきました。 今回の記事は、こちらの発表に基づいているようです。 People Worldwide Are Reporting a Lot of Positive Emotions  何ですが、データとしては「ポジティブな感情」しかなかったので、2013年の「ポジティブな感情」調査と、2012年の「ネガティブな感情」調査も見ました。 Syrians, Iraqis Least Positive Worldwide  Middle East Leads World in Negative Emotions  どの表も画像でしか載ってないので、光学文字認識(OCR)にかけて、でも元画像の解像度低いので手作業で大量の間違いを修正してエクセルに取り込みました。 詳しくはおいおい見ていくとして、せっかく取り込んだのでさっそく簡単なグラフから作ってみました。 まずは「ポジティブな感情」と「ネガティブな感情」を軸にプロットしたのがこちら。

     日本は赤い点です。 それにしてもなんということでしょう。両者にまったく関連がありません。大いに笑う国なら不安は少ないのかと思いきや大いに笑うけど不安も大きいということもあるのです。 なお、左上にぽつんとあるのはイラクで、ポジティブな気持ちになれず、不安も大きくなっています。 これはいろいろ弄ると楽しそうです。 まずは、ポジティブ感情の割合からネガティブ感情の割合を引いた値で並べて眺めています。両者の差が大きいほど、より幸福という考え方もできます。 記事では、「幸福ランキング、中南米が上位独占」とありますが、新しい値では必ずしも中南米が独占しません。 まず、元の「ポジティブ感情」の高い上位10カ国です。

     元記事では、「トップ10のうち9カ国を中南米が占めた」とありますが、それは今回発表された2014年のデータです。こちらは2013年のもので、中南米は7カ国をとなっています。 さて、「ポジティブ感情」ー「ネガティブ感情」の値が高い上位10カ国はこうなります。
     中南米は3カ国に減り、世界に散らばりました。 さて、最初のグラフに戻って、日本の位置がなかなか興味深いです。 
  • やな気持ちを連れてくるユガミンが寄り付かない10の思考法(その2)〜対ベッキー〜

    2014-05-21 22:45  
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     やな気持ちを連れてくるユガミンが寄り付かない10の思考法(その1) の続きです。  中学校保健体育副読本に出てくる8匹のユガミンは、大人の社会にも蔓延し、私たちの心にやな気持ちを連れ込み、時に心を病気にしてしまいます。そんなユガミンが寄り付かないよう、ユガミンが嫌う思考法を紹介しています。 前回に引き続き3)を紹介する前に、ユガミンたちが蔓延するもっとも大きな理由、それは、ユガミンが嫌う考え方は、簡単ではないからです。 たとえば1)の「相手の立ち場で考える。」私たちは小さい頃から「相手の立ち場で考えろ」と説教されましたし、今私は子ども達に何度もそう説教します。それだけ、難しいことだからです。 2)の「スペクトラムで考える。」、つまり物事を連続的に考えることも、「白か黒か」で考えるよりも遥かに難しいことです。 ですから、中学生の副読本として、8匹の単純過ぎる考え方の危険を教え込んでおくのは

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  • やな気持ちを連れてくるユガミンが寄り付かない10の思考法(その1)

    2014-05-20 23:30  
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     中学校保健体育副読本で、「ネガティブな思い込みを強め、嫌な気分を増してしまう考え方のクセ」がキャラ化されて紹介されていることをツイッターで知りました。
    これはスゴイ。認知の歪みがキャラ化されている。 「悩みは、がまんするしかないのかな?」こころの健康副読本編集委員会 PDF全8ページ http://t.co/BLe5DjLoYM
    ― 社会不安障害と向き合う (@Living_With_SAD) 2014, 2月 11
     そのキャラとはこちら。8匹のユガミンです。
     日常生活に支障をきたすほどの不合理な考え方である「認知の歪み」までキャラ化されるとか、安定の日本です。 もし、こういった認知の歪みによって、疲れてしまったときどうしたらいいかについて、その副読本にアドバイスがあります。「自分でできること」「周りの人ができること」と良く整理されています。中学生向けですが、大人でも参考になると思います。上のリンクから是非眺めてみてください。 さて、結構ナイス!な名前のユガミン達、読んでいると中学生に取り憑くどころか、私たち大人の社会に蔓延しているではないですか! 人々の内面に取り憑いているだけでなく、人々の言動、マスメディアからSNSまで各種メディア、あらゆるところに現れています。やりたい放題です。 それらは社会に蔓延し、それらは人々の内面の思考にまで入り込み、そして人々は嫌な気分を呼び込んでしまっているのです。社会に精神的な病が増えていると言われますが、それは、これらユガミンに無防備なまま、メディアが爆発的に発達してしまったからかもしれません。 人間も手を拱いてはいません。こうやって、人々の心を蝕む認知の歪みはユガミンというキャラとして実体化され、中学生にその姿を晒されています。彼らが大人になるころ、これらのユガミンは大きな顔で闊歩することはできなくなるでしょう。「あ、俺君ジーブン出てるよ」「は。言われてみれば、ありがと」と気軽指摘しあい、退治されるでしょう。きっと毎日生きるの今よりずいぶん楽になるでしょう。羨ましいです。その世界から今を振り返れば、きっと疫病が蔓延しているような原始的な社会に見えるに違いありません。  そんな「未来の普通」を先取りするため、これらユガミンに近づかれないようにするには、普段どうすればいいでしょうか。 そのためにはユガミンな考え方を避けることが必要ですが、「するな、するな」と言われるとかえって気になってしまうもの。そこで、ここではユガミンが嫌う思考法を紹介します。それらを実践していればユガミンは来ないはずです。 ユガミンが嫌う思考法とは具体的にどんなものか。さっそく始めようと思います。 1)相手の立ち場で考える。  ぼくが悪い…、「誤った自己責任化」をしていると、ジーブンが寄ってきます。副読本では、友達からのメールの返事がなかなかこなくなって「嫌われた?」と不安になっていく子が例に出てきますが、実際は友達に彼氏ができて忙しくなっていただけでした。 返事が遅いとき、自分に問題があるのかもしれませんが、相手の事情かもしれません。相手の事情かもしれないと考えることは、見方を変えると「相手の立ち場で考える」ことでもあります。「相手の立ち場で考えろ」と、しょっちゅう強調されますが、それは、自分がジーブンを呼び込まないためにも大切なことなのです。 もちろん「相手の立ち場で考える」ことは簡単なことではありません。しかし、そこを堪えて普段から「相手の立ち場で考える」クセをつければジーブンが寄ってくることもないでしょう。 2) スペクトラムで考える。   「白か黒か」、「全部か無しかの考え」をしているとシロクロンが出てきます。こいつは大変やっかいで、世の中、メディアも人々にもこの考え方が蔓延しています。 たとえば、コミュニケーションが上手とか下手とか良く話題になりますが、実は大部分の人のコミュニケーション能力は 

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  • 地域イノベーションが阻む「若い女性がいなくなる。」(その2)

    2014-05-19 23:00  
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     地域イノベーションが阻む「若い女性がいなくなる。」(その1)の続きです。 最近、今後若い女性が地方からいなくなるのではという話題を時々みますが、高齢者の住みやすい街が全国にできていくことで、歯止めがかかるのではないかという話でした。地方には仕事がない!という問題がありますが、地方の銀行は地元に産業を興していくように追いつめられており、状況は変わりつつあるのではないかと考えられます。 ちょうどその後大手銀行も追いつめられているという記事を見つけました。 焦点:追い詰められる銀行、商業銀行モデルが転換点 | 日銀特集 | Reuters  4)地域経済の自立 世界の流通が整備されるにつれ、リカードの比較優位の法則に従って、どんどん分業が進みました。お互い得意な物を作って交換した方が経済発展するよねと。実際世界の経済はどんどん発展しましたが、一方でだんだんと一方的な分業化は弊害を生み出しました。 かつての車の街デトロイトはいまや廃墟で有名です。街丸ごとひとつの産業に傾倒してしまったために、それが変調してしまったことで街ごとおかしくなりました。最盛期には180万人を超える人口でしたが、今では70万人です。札幌市が岡山市くらいになった感じです。 地域ごとに主力産業があることはもちろん大事ですが、地域ごとにバランス良く抱えるべき産業もあるのです。たとえば、 序章 | 池上彰が明かす! イスラムビジネス入門 パキスタン編 にこんな一節があります。 農業が強い、食料自給率が100%を超えている、というのは、
    実は途上国が発展するときの必要条件です。
    というのも、食料が自分たちで調達できないと、
    海外から輸入しなければならず、その結果、
    人件費が高くなってしまうからです。

     日本で考えるとどうでしょう。野菜など、地元で一番得意なのばかり作って全国に売り、後の野菜は外から買うのが比較優位スタイル。 一方で、他の野菜も地元の気候にあった品種を主に地元用に作るというスタイルもあります。地産地消なら多少形が悪くても問題ないでしょうから、廃棄率も少なく、消費者はメジャーな品種とはちょっと違う野菜を楽しめます。 両者を比較すると、理論的には前者つまり、それぞれの地域が得意なものに集中した方が生産性が高く、GDPは大きくなります。でも、集中させていれば、ずっと成長し続けると言う訳でもありません。分業してしまった後は、それぞれが独自に生産性を上げる必要があります。高度成長が終わった今、分業する・しないでちょっと生産性は変わるかもしれませんが、ひたすら分業を押し進めることで成長を確保するというステージはとうに終わっています。 一方で過度の分業による弊害も出ています。 

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