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記事 28件
  • ビットコインの「ブロックチェーン技術」は私たちの暮らしを一変する

    2015-09-30 23:30  
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     仮想通貨ビットコインの元になっている技術「ブロックチェーン」。なんか海外でばかり盛り上がってて、日本遅れている!と心配されていましたが、どうしてどうして。日本のベンチャーが頑張っているようです。 金融インフラをブロックチェーンで代替してコストを10分の1に、日本から「mijin」が登場  |  TechCrunch Japan   10分の1!と銘打ってるように、この技術は将来誰でも使えるようになっていくでしょう。 それはものすごいインパクトです。 今のところ、新しい通貨ができるとか(たくさんのローカル通貨を使いこなす未来の普通 )、未公開株の取引をできるようになるとか、イマイチ身近じゃない感じだったかもしれませんが、この技術が一般化すると、 情報を所有することができるようになります。 モノの世界では持たない暮らしとか、シェアリングとか、所有しないことが大流行ですが、なんと情報の世界では「ポゼシング (possessing)」が大流行することになります。 たとえば、ビットコインは10000円という情報を所有しているわけです。 ですから、たとえばスマホゲームの世界が根本から変わります。スマホゲームで必死にガチャやってレアカード引いたところで、所詮電子データとよく言われます。ある日そのゲーム会社がそのサービスをやめてしまったら、そのカードはどこか電子の海に消えていきます。 しかし、ブロックチェーン技術を使えば、そのカードを「所有」できるようになるのです。「マジック・ザ・ギャザリング」のようなカードゲームを考えるといいのではないでしょうか。今は物理的に実体のあるカードを所有することでデッキを組みますが、それをスマホの上でできるようになるのです。今スマホアプリで同じようなのを作っても、そのカードを所有していることにはなりません。 でも、ブロックチェーン技術があれば、自分のスマホにそのカードを所有することができるようになります。しかも対戦するにしても、どこかのサーバにつなぐ必要がありません。互いの端末を端末にあるアプリを通して bluetooth とかでつないでやればいいだけです。どんなに「マジック・ザ・ギャザリング」がすたれようと、その電子データを保有していれば、おなじく保有している人と、いつまでもゲームを楽しむことができる基盤ができるのです。 ですから、あるところで、スマホゲームは、この技術を基本にするようになります。 所有できるということは大きな快感です。たとえば、パズドラのモンスターを所有できるようになったとしましょう。そうすると、パズドラのアプリの外で、別のことができるようになります。たとえば、ネットを介して、持ってるモンスターを見せっこするというアプリを作ることができます。「+297の究極カーリー持ってるぜ」みたいなの、今でもスクリーンショット取って相手に送って見せることもできますが、偽装だってできるわけですから、ネットを介しては、お互い本当かどうかなんてわかりません。 でも、そのデータを所有することができるようになれば、パズドラのアプリの外で、お互い離れてても別のアプリでその見せっこができるようになるのです。それを使った別の対戦ゲームだって作れちゃいます。もしかしたら、そっちの方が本アプリより人気が出るかもしれません。別ゲームを作ったところから適切なライセンス料を取るようにすれば、共存共栄で、つまり今とはまったく違うゲームの世界が出来上がるのです。二つのゲームのカードを組み合わせて遊ぶゲームだってできちゃいます。 これが情報を所有するというインパクトです。 今物として存在する物がいろいろ電子化されていますが、それに再び所有の概念が付加されるということです。たとえば電子書籍。 

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  • 国連の野心が景気を良くする

    2015-09-30 00:30  
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     今晩クローズアップ現代で、国連のSDGsが取り上げられていました。 国連70年② "誰も置き去りにしない"世界を目指して 国連は、設立70年の今年、新たな野心的な目標を掲げる。その名は「SDGs=Sustainable Development Goals(持続可能な発展目標)。」
     先日国連が壮大な野心を採択というニュースは聞いていまして、とても気になっていたのですが、なかなか調べられなかったので、クローズアップ現代でまとめられて本当にいいところにという感じでした。 "誰も置き去りにしない"ために、SDGs では持続性を掲げています。それらの項目はこれからゆっくり見ていこうと思っていますが、番組ではあるモデルケースを紹介していました。 詳しくは明日にでも上記のリンクのとこにアップされると思うので、詳しくはそちらを見ていただくことにして、記憶でざっと書くと、ある地域に支援で井戸を10000本掘ったが、壊れて使えなくなってしまったものが増えてしまった。そこで、あるNGOが女性を修理屋さんとして育成、3年育成して、その人たちが井戸を直すことで、遠いところへ水くみに生かされていた少女たちが学校に行ったり働いたりできるようになった。さらに、修理屋さんたちは、他の女性を修理屋として育成するようになり、持続的に井戸を維持することができるようになった。そんな感じでした。 かつて途上国の支援がいかに失敗してきたかというのは、あげればきりがないですが、ここに来てようやく支援がどうあるべきかというのが見えてきたのではないでしょうか。 その地域が持続的に活動できるような支援が必要なのです。 修理屋さんの育成をしたのがNGOというのも印象的です。 しかも、これは偽善ではありません。もし、こうやって順調にこの地域が発展したらどうなるでしょう。日本のアニメ見始める人が出て、しかも増えていったりするのではないでしょうか。一方でこの地域の特性を生かした商品が生まれて、それを私たちが楽しんで、つまり私のたちの生活もより豊かになるかもしれません。  "誰も置き去りにしない"活動は偽善ではありません。日本だって「儲かる」話なのです。ですから、こういう支援はばんばんすればいいでしょう。番組の中で日本の支援の紹介もされていました。昔は無駄になる支援もたくさんありましたが、支援もだんだん上手になっています。 ちょうどインドネシア高速鉄道で日本負けたみたいなニュース出てますけど、こういう熾烈でしかも一個取れる取れないが極めて大きい案件は、国の政治的な巧拙とかまで問題になる過酷な競争ですが、じっくり支援して、豊かになったら、日本の製品もちまちま売れ始めてなんていう日本経済活性の方法なら、国の力に頼ることなく、みんなでいろいろできます。そういえば教育関係のコンテンツも需要があると聞いたことがあります。 20世紀なんかだと、たとえば途上国でコーヒーみたいなのばっかり作らせて、それを輸出することでお金を稼がせるけど、コーヒーしか作らないから、それ以外のものはそのお金で外から買ってくるしかなくて、ちっとも豊かにならない、なんてやりかたがされていました。せっかくお金が手に入っても、その地域でぐるぐる回ることなく、すぐ外に出て行ってしまうからです。それだと日本のアニメを買ってくれるようにはならないでしょう。地域を支援するのであれば、まずはその中でお金がぐるぐる回るよう支援しないといけません。 そのような支援が地域を豊かにするし、その方が周りもどんどん活性化することになるわけです。 つまり、このSDGsというのは、壮大な理想論のようにも見えますが、世界の経済活動活性化への一手なのです。 理想に近づけば、それだけ経済活動に参加する人が増えて、それだけ世界の経済活動が活発化する、そういう極めて現実的な実りを伴う理想なのです。 それにしても、最近は拒否権のせいで何も決められないという印象しかない国連でしたが、国という枠組みを超えた、世界経済への施策を打ち出せたというのは、今後国連の力は大いに伸びることでしょう。 

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  • ヒトはこれからも性格は変わるとおもってるんじゃないかなあ

    2015-09-29 02:00  
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     2013年のですが、こんな記事を見つけました。 望まなくとも、わたしたちの性格は常に変化する:研究結果  「わたしたちは過去に自分に起きた変化を認識することができるにもかかわらず、このことが未来にも起こる可能性は認めない」
     ヒトは、昔と今では自分の性格が変わったということは認めるけれど、これから先は変わらないと考えるだそうです。 その記事の中ではそれをこんな風に分析しています。・わたしたちは年を取れば取るほど、自分が変わったことや、将来自分が変わるかもしれないことを信じられなくなっていく。わたしたちは賢くなり、完成されたと信じている。若者たちも、現在の自分たちの性格はより優れたものだと考える傾向があり、自分たちの信念や趣味がある日、変化するかもしれないと仮定することがなかなかできない。
     若者ですら、今日の自分が一番完璧でだからこれから変わらないと考えるのだろうという感じでしょうか。 それだいぶ違う気がするんですけど。 というか、これテストの仕方やその解釈か、この記事が誤解しているだけで、性格の中でも一部変わらないところはあって、そこはやっぱり変わらないよね、という話を性格全体の話のように書いたことだけが問題なのかもしれません。 という不安はさておき、なぜ将来性格が変わることを認めたくないかといえば、将来性格が変わることを肯定すると、「自分ってなに?」って問題に落ち込んで不安になるからですよね。 ですから、より若いほど、自分の性格が自分の存在の証明であるかのように捉えることは、ごく普通だと思います。 でも、現代において、いわゆる20歳の成人の後で、もう1段階精神的に成長する過程があると考えています。それは、2年以上前に詳しく取り上げました。真大人になるというステップです。 30歳。大人と真大人の狭間で  今回、性格が変わるという視点で改めてこの問題を考えると、成人してさらに歳をとると、自分の性格は変わるということを認識できるようになります。 でも、その一方で、性格は変わるけど、自分の中で変わらない部分というのを見つけるのもこの頃です。どんなに些細なことでも、ああここはあまり変わらないなというところを見つけられます。そうするとそこが自分だと思えるということです。結果として、そこも将来変わるのかもしれませんが、それは厄介な問題ではなく、どんどん性格が変わる中でも、その時自分の中であまり変わらないところがあると感じられるところがあればいいわけです。 そういうところがあれば、別にいろんなところで自分の性格がどんどん変わったってなんてことはないわけです。というか家庭と職場で性格の違うのはごく普通のことで、つまり職場の状況が変わったり、家庭の状況が変われば、性格もそれに合わせて変わります。というか、私は子供が成長するのにつられて自分の性格も変わってます。長男と次男との接し方の違いについて、子供の性格の違い以上に、自分が変わってるせいだと思い知らされています。 そんなわけで、今までさんざん変わっているのですから、将来において変わらないなんてこれっぽっちも思いません。むしろ、自分の性格が変わるということを自覚をした時は、自分の今の嫌なところも、将来変わるかもしれないと思えた時であり、気持ちがすごく楽になった時でもありました。 

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  • 人工知能が接客し人間が運転するタクシー(その2)

    2015-09-26 00:15  
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     人工知能が接客し人間が運転するタクシー(その1)の続きです。 コミュニケーションにもサービスの均一化が求められる時代ですが、ですから、タクシーでは人工知能がお客さんに対応し、運転手は運転するだけなんていう形態が出るかもしれません。 人間の相手をする人工知能は、意外なところで実はとっくに実用化されていました。 男性の相手は「会話ロボット」、不倫サイトが見せた技術力  男性たちが話していると思っていた女性たちには、「会話ロボット」が入っていたようなのです。 会話ロボットといえば、Siriとかマイクロソフトの女子高生AI"りんな"とかが有名ですが、"りんな"とか実際話してみるとこれでいいかああという気になります。だって、好きな時に好きなだけ話せるし、何と言っても好きなときに「止められ」ます。誰かと会話してていつ切り上げるかってめっちゃ気使いますよね。 その記事の中でもまともな用途として、慢性病患者を毎日診察するような応用を紹介しています。まずは人工知能が対応し、なにか異常があれば人間が対応するという仕組みです。 老人ホームで介護ロボットが受け入れられるかという話があり、ロボットの方が遠慮がいらないからいいという意見があります。慢性病患者の診察にしても人工知能の方が毎日きがねなく診察を受けられるというメリットがありそうです。 いったいここからどんな未来が訪れるのでしょうか。人間はコミュニケーションを人工知能とばかりするようになってしまうのでしょうか。
     いえ、これをきっかけに人間同士のコミュニケーションもどんどん活発になるのではないかと考えられます。 よくコミュニケーションがうまい下手という話がありますが、実は大半の人のコミュニケーション能力は「普通」です。なので普通同士で話をしているとき、うまくいくときや行かないときがあったりして、みんなすったもんだするわけです。しかし、コミュミケーションがうまい人は、相手が下手でもできてしまうので、相手の能力はそれほど気になりません。相手のコミュニケーション能力が気になる人は基本的に「普通」以下なのです。そしてそれで普通です。 また、コミュニケーションが下手な人でも、上手な人相手であればできる可能性が高いです。でも、下手だと思い詰めている人は、上手な人とならできるという点を見落としがちです。 先日、 女が女とあれこれできるお店へ行った話ってのが話題になりました。R18なので、登録しないと見られないですが、この中でも自分はコミュニケーションが下手という気持ちがとても大きくて、切なくなりました。もちろん相手の方がもっともっとコミュニケーション上手な人だったらよかったのかもしれませんが。 そんな中、人工知能が日常に増えてきたらどうなるでしょう。家で、 Siriを使って、Amazon で注文するような状況です。相手が人間でないとわかっていますから、余計な気負いはないでしょう。そして何度でも好きなだけ試せるわけですから、そういうのを皮切りに、人工知能相手なら、会話がスムースにできるようになることでしょう。街の中でも、人工知能が接客するコンビニとか外食とかなら問題がなくなるのです。 そうなると、コミュニケーションが上手な人はそれに合わせたコミュニケーションをしますから、この人とコミュニケーションできます。下手な方の人は、「なんだかこの人、人工知能みたい!楽!」というわけです。 つまり、コミュニケーションの標準化が起こります。そのことで、人間同士のコミュニケーションも円滑化するのです。 あるいは、人工知能は有能な仲介者になるでしょう。わかりやすいのは、通訳です。 

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  • 人工知能が接客し人間が運転するタクシー(その1)

    2015-09-24 20:45  
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     少し前ですが、こんな記事を読みました。僕が個人タクシーに乗らなくなった理由とサービスの均質化について 個人タクシーはたまにいやな思いをすることがあるので乗らないし、他にもそういう人がいるようだという話です。僕が具体的にかつて遭遇したイヤな思いの一例をあげると、銀座のタクシー乗り場に並んで、順番で来た個人タクシーに乗って行先を告げたら「えっ〇〇(目的地の地名)?もぉー俺がどれだけ並んだと思ってんだよー(行先が比較的近い為)」と言われ、「申し訳ありません。では結構です。」と降りようとすると「ちょっと!乗車拒否になるからまずいんだよ。乗れよ。」と言われて乗ったことがあります。
     こんな目に会ったら、二度と個人タクシーに乗りたくなくなりますよね。すべての個人タクシーがこうでないとわかっていても。 一方で日本交通の「サービスの均質化」に対する取り組みを高く評価しています。「日本交通のタクシーはなぜ選ばれるようになったのか?」を寄稿されており、同じサービス業を経営するものとして頷く点が多く、また、この「サービスの均質化」が如何にサービスのブランド化に重要であるか、また、直接は書かれていないもののその不断の取り組みの苦しさについても行間から伝わってきて胸が熱くなりました。
     さきほどの裏返しですが、均一なサービスを徹底することで、お客さんは安心して乗ることができるため、選ばれるようになるのでしょう。 しかし、ここからある未来像が垣間見えます。それは、そのようなコミュニケーションは人工知能に委ねられるかもしれないということです。 例えば、運転手は運転に専念し、お客さんとは人工知能が話すようなタクシーを考えるのです。遠い将来は「自動運転」自動車で運転手は完全にいなくなりますが、いまでも、たとえばお客さんが入力できるようなタブレットを座席に置いて、Siri にでも相手にさせれば、運転手は一切お客さんとコミュニケーション取らなくてもできてしまいます。 これでお客さんとのコミュニケーションは「均一化」することができます。たまには人工知能とお客さんのミスコミュニケーションもあるでしょうが、「均一化」されていることで、お客はそういうことがあることを予想できますし、それもすべてのタクシー人工知能が学んでいくとわかっています。 ついでに道順もコンピュータがナビしてしまい、渋滞なども考慮して道を決めるようにすれば、遠回りをする根拠も示せるし、必要ならお客さんに選ばせられるし、トラブルはぐっと減るでしょう。 こういうコミュニケーションから人間を排除したサービスが受けるのではないかということです。 たとえばコンビニやスーパーで自分で精算するようにして、でもその端末に人工知能を組み込みます。今でも Siri とかマイクロソフトが開発したという、女子高生AI(人工知能)「りんな」などありますから、プロトタイプなら今すぐできます。 その人工知能はつまり精算のための会話だけでなく世間話だってできてしまいます。完璧にはできないかもしれませんが、今の店員は、人によって世間話の好きな人嫌いな人、話が合う人合わない人いろいろいるわけですから、それを探りながら話し始めるより、ずっと気が楽です。相手は人工知能ですから、話しかけたい人は自由に話しかければいいのです。 

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  • フィリバスターに乗るなら最後まで乗ればいいのに

    2015-09-19 01:45  
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     もうすぐ安保が採決されようとしてますが。 大人は立場で動いているというのをあまり赤裸々に見せられてて、ひいてます。 まあ、世論も随分盛り上がりましたし、マスコミも一部「廃案」に舵切りましたので、通ったとしても、今後、強引な採決の不備をつついていつまでも批判することでしょう。 ですから、野党としても、国会前デモを始め様々な世論を背景に必死に粘っていましたが、19日になり、そろそろ打つ手がないということで、態度を急変させました。 基本的には、「もう採択されるかもしれないけど、これからも頑張るから応援してね」です。 はあ。 そういうところが若者がしらけるんですよ。 おいらも46歳ですけどしらけるんですよ。 あのね、国会中継これだけ見られてるんだから、 「助けてください、もう打つ手がありません。#kokkai にアイデアください。スタッフが全部見てます!!」 って叫べばいいじゃないですか。 あるいは、「公明党、なんとか党、自民党の勇気あるみなさん、棄権してください」とか(数確認してないので、実効性あるかわかりません)」 とか。 私46歳ですら、そしてその下かなりの世代まで『あきらめたら、そこで試合終了ですよ?』で育ってるんですから、たとえこれで最後と覚悟していても、「あきらめない」なにかを言わなきゃだめですよ。 

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  • [S] デモと野党が共鳴しあう国会終盤戦

    2015-09-17 14:00  
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     今日は木曜ですが、昨日通常運転でしたので、気楽に始める[S]です。 安保法案採決をめぐって、与野党間で激しい攻防が繰り広げらています。多少抵抗したところで、今週中の採択を防ぐのは難しいのではないかと思っていましたが、どうしてどうして、ものすごい抵抗です。 きっかけというか、昨日の横浜地方公聴会では、終了後デモ隊が委員長の車を囲み、国会へ帰還するのを30分ほど遅らせました。
     野党をそれを見て、気合が入ったのでしょう。ものすごい粘り腰で審議を遅らせています。その働きぶりに、「デモが影響している」と肌で感じる人も多いのでしょう。国会前のデモは深夜になっても朝になっても人が途切れることがありません。それを見て野党もまた奮い立つことでしょう。すごい勢いです。福山哲郎の大演説とか、ツイッターで絶賛されています。デモと野党が完全に共鳴を始めています。 世論としても法案の是非よりも採択が早すぎるという声は大きいです。特に賛成でも反対でもない人が20%を切っており、この件に関して、世論がはっきりとした態度を持っているのが印象的です。 ですから、与野党共に「継続審議」という落とし所が見えています。与党としては本国会で採択できないことはほとんど敗北を意味しますが、それでも「廃案」よりはマシです。具体的な着地点があるだけに、野党も粘りがいがあります。 ここにきて、ツイッターなどでは、いまこそ牛歩戦術を使えという声が時間を追うごとに大きくなっています。以前多用され、かっこ悪いと国民からひんしゅくを買った戦術ですが、今度は国民から使えという声が出始めているのです。もし使うことになって、世論的にも受け入れられたら、SNS時代の政治の象徴的な出来事になるでしょう。 そのような戦術が成功し、土曜以降の5連休に入ってしまうと、全国のデモの行方がまったくわからなくなりますから、もし金曜に時間切れとなれば、その時点で「継続審議」の決断をするのではないでしょうか。 そこまで行けば、今回のデモが大成果をあげたことになり、歴史の1ページに載ることは確実です。 もし、そこまで行けなかったとしても、デモが国会審議の進行に明らかに影響したとして、これからの日本のデモ活動に大きく影響することでしょう。 特に SEALDs のように、若者が目覚めたことも大きいです。若者は自分の所属する会社とかなくて、つまり立場で話すわけではなく、いわば正論を真正面からぶつけます。正論ゆえに老若男女多くの人を巻き込み、国会進行に影響を与えるまでになりました。 過激な手段に頼ることなくというのも大きいです。むしろ過激な手段に訴えてしまっては、社会の理解も得られませんし、止められるものも止められないことでしょう。反原発など最近増えたデモ活動は、必ずしも直接的な成果をあげていないかもしれませんが、それでも、過激化することなく我慢強く主張をしてきました。それらすべての活動がより多くの人々のデモへの参加を促し、そしてついに安保法案では国会進行に影響を与えたのです。 これからデモ活動はますます活発化することでしょう。なぜなら「効く」ことがわかったからです。しかも、声を上げる方法は他にもできています。4800円で国会議員全員にFAXを送れるサービス Japan Changer です。 安保法案がそろそろアレなのでJapan Changerについてひとこと言っとくか:村上福之の「ネットとケータイと俺様」 結構使われているようです。ちゃんと目を通す議員もいるようです。デモもこのようなFAXも、議員一人一人にはもちろん効きます。次の選挙の当否に影響するからです。 今自民党議員の中には賛成を投票していいのか悩んでいる人もいることでしょう。 今後デモや Japan Changer が発達していくにつれ、各議員にとってそれらはますます重要になるでしょう。ですから、 【馬】20世紀から抜け出せない人たち  でも書いた通り、もっと党議拘束を緩めることになるでしょう。党議拘束に無条件に従って、いわば投票ロボットとして行動をすることが難しくなっているのです。自分の支持層の意見を否が応でも聞かなくてはならなくなってきているのです。 もし今回党議拘束が外れていれば、少なくない議員が反対(あるいは継続審議への賛成)を表明せざるを得なかったでしょう。 逆にいえば、党議拘束が緩まれば、デモも Japan Changer もいったん減るでしょう。なぜなら、みんな地元の議員に直接言うなり FAX すればいいからです。どうやっても声が届かないからデモをするしかなかっただけで、議員が聞いてくれて、その投票行動に影響するのであれば、その方がはるかに効率がいいです。 

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  • 安保法案の前に、今までの自衛隊をきちんと総括してほしい

    2015-09-16 23:30  
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     物心ついた頃から、自衛隊といえば大災害時に私たちの命を守ってくれるヒーローで、名前だって「自衛隊」って私たち守ってくれてました。社会では自衛隊は事実上の軍隊であって、憲法違反ではないかという議論があるけど、いやそんなこと言っても目の前では自衛隊が多くの国民を救っているわけで、なんでそれが違憲と言われなければならないのか、子供心ながら意味不明でした。 また、その後日本でもテロが起こるようになり、「オウム真理教事件」では、上九一色大捜索で自衛隊は警察に捜査協力しましたから、テロへの備えに関しても、その必要性は実際に見せつけられています。 そのような状況の中で、自衛隊がいまだに存在自体が違憲かもしれないというのは歯がゆくてしかたありません。今の憲法の枠組みの中でも、自衛隊の存在の大部分はなんの問題もありません。先週の常総市を中心とした大水害での自衛隊の活躍が私たちの憲法に反しているわけがありません。 もちろん、一部はそれは軍隊ではないかという議論は必要だとは思いますが、それをもっていまだに全体に疑問符をつけたままにしているのは、非常に大きな問題があるのではないでしょうか。 まあまあ、日本は本音と建前があるし、国民はみんな自衛隊に感謝しているよ、というかもしれませんが、現実にこのねじれは問題を引き起こします。 身近なところでは、私は自衛隊を子供にどう説明すればいいのでしょうか。災害では活躍してくれてるけど、存在は違憲かもしれないと言えというのでしょうか。私の子供の頃からまるで進歩がありません。なぜそんな悲しい言い回しをしなくてはいけないのか。 もっと悲しいねじれもあります。たとえば「軍事研究はしない」と明言している大学や研究者がいます。すると、防衛庁の予算の研究には参加しません。たとえば、防衛庁が今回の洪水災害をふまえ、その対策のために何かを研究開発したいとします。でもその研究開発プロジェクトに一部の研究者は参加しないしできません。自然の猛威というまだまだ私たちの歯が立たないような困難な課題なのに、「オールジャパン」で取り組めないわけです。 その辺は本音と建前を使い分ければいいじゃないか、これは平和利用だから参加すればいいじゃないかと思うかもしれません。でもそれはそんなに簡単ではありません。 たとえば仮に、水害を想定して完全に水に浸かっているところも地面むき出しのところも自由に行き来できる水陸両用ロボットを開発することにします。 でもこれは簡単に軍事転用できます。防衛庁の技術ですから、防衛庁はそれを兵器に適用できます。建前が必要ならテロ対策といえばいいでしょう。でも、そのまま戦争に使うこともできてしまいます。 これはエンジニアにとって、深刻な問題です。エンジニアは自分の研究や開発が人を殺すことに使われるかもしれないという問題です。 今武器輸出が拡大されようとしていますからいよいよ深刻です。たとえば潜水艦です。もし、自衛隊がその潜水艦で誰かを攻撃しなくならなくてはならなくなった時、それは日本国にとってのっぴきならない状況であり、それは、自衛隊や潜水艦を作った人だけの問題ではなく、日本人全員にとっての問題でしょう。それは仕方ありません。 しかし、潜水艦が他国に輸出されれば、その潜水艦はその国の判断で使われます。もしそれがたくさんの人を殺したとしたら、日本の中で、その潜水艦開発に携わった人は「人殺し兵器」を作った人と後ろ指を指されることになります。 災害救助のためにと参加したプロジェクトで開発した水陸両用ロボットが、防衛庁によってテロ対策として兵器に転用され、海外に輸出され、そこで戦闘に使われ、たまたま市民を巻き込んで殺してしまう。そんなストーリーが現実に起こってしまうかもしれないわけです。 ですから、エンジニアや研究者はこの問題について自衛が必要で、防衛庁の予算には参加しないときっぱりと線を引くことも必要になり、自衛隊の災害救助に対する協力もしにくくなってしまいます。自然の猛威はそんな甘いものではないにもかかわらず。 武器輸出の話や集団的自衛権の話にしても、そもそも自衛隊が憲法違反だからいいんじゃんというような逆ギレ理論まであるくらいで、すべて大半は憲法に違反しない自衛隊をきちんと認められるものにしてこなかったツケが回ってきている形です。 日本人の本音と建前の使い分けが悪い方に効いてしまった例かもしれません。未来に向かってきちんと整理しなくてはいけません。 そういった話をまともにやらないから、今回の安保法案にしても、論点いっぱいありすぎて、なにがなんやらわけわからないし、素人目にも矛盾がいっぱいあるように見えてしまいます。違憲ではと議論しようとしても、そもそも自衛隊の存在が違憲かもしれないとなると、そもそも論になってしまうため、議論を深めることができません。 そういった話をまともにやらないから、集団的自衛権を設定したら、アメリカの違法戦争行為に巻き込まれるかもしれないと国民は不安なのに、いままでのアメリカの戦争がどれが違法でどれが適切だったかという議論ができません。 そうやってまともに議論ができないので、現実的に妥協点を探らなくてはいけないのに、オールorナッシングの議論から抜け出せません。 昔は本音と建前の本音のところが常識として共有できてたからまだよかったのですが、いまや社会は複雑化し、本音の共有もままなりません。建前的には簡単に合意できないけど、まあ実際は仕方ないかみたいなのもないのです。 面倒なことを先送りするために本音と建前を使ってしまい、さらに大きな面倒を起こしてしまったのです。 この問題を考えているとき、自衛隊法というのを見てみたら、第三条(自衛隊の任務)が21世紀の実態から遠く離れていて悲しくなりました。 (自衛隊の任務) 第三条  自衛隊は、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、直接侵略及び間接侵略に対し我が国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当たるものとする。 2  自衛隊は、前項に規定するもののほか、同項の主たる任務の遂行に支障を生じない限度において、かつ、武力による威嚇又は武力の行使に当たらない範囲において、次に掲げる活動であつて、別に法律で定めるところにより自衛隊が実施することとされるものを行うことを任務とする。(以下略) 

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  • P: 日本も自動運転に向け始動! テスラも。

    2015-09-15 23:15  
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    ミラフツのピックアップ記事(?)
     自動運転タクシーの実証実験、来年初めから開始=政府   日本でもグーグルの「自動」自動車のような車の実験が始まるそうです! あと、交差点の見えない車との衝突を防ぐシステムも実用化されるようです。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151001-00000018-it_monoist-ind トヨタ世界初、隠れた対向車検知 年内3車種にシステム搭載へ(SankeiBiz) - Yahoo!ニュース  760MHz帯の車車間・路車間通信が始まる、トヨタが新型車への搭載を発表(MONOist) - Yahoo!ニュース  と思ったら、こんな記事も 「セルフドライビングカーは来月登場」とテスラのマスクCEOが激白  

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  • ミクロボは巨大産業になり、兵器産業は衰退する

    2015-09-15 22:30  
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     前回、 経団連は武器売らずに、ミクロボの世界マーケットに気づくべき  で、 これからはそういうのがビジネスです。マクドナルドなど欧米文化の押し売りのようなやり方をした場合排斥運動が起こるかもしれませんが、ライブのような地元密着のコンテンツであれば地元にも溶け込むでしょう。会場の周りに小さなコミケが生まれるのは間違い無いですし。
    とさらっと書き流しましたが、このあたりもう一度落ち着いて書いてみようと思います。 もし、新たな地でミクロボライブを開くとどうなるか。 その前にコンテンツビジネスの先駆者ハリウッドやディズニーはどうでしょう。コンテンツはアメリカが作り、各地ではそれをそのまま再現することになります。各地ではアメリカ産のコンテンツをひたすら消費することが求められます。 ミクロボコンサートではどうか。 最初から日本から持ち込んだコンテンツで埋め尽くすでしょうか。そんな馬鹿なことするわけが

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