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この動画を見て、戦慄しています。
うつ病患者の見る世界を”黒犬”で表現した動画が話題に 患者から「驚くほど的確」の声
なぜなら、「驚くほど的確」と言われる黒い犬が私にはピンと来なかったからです。
動画とその解説記事では、
うつ病を黒い犬に例え、うつ病になると世界がどう見えるか、そしてどうやって向き合っていけばいいのかを、ほのぼのしたイラストで分かりやすく説明しています。
しかし、わたしもそこで描写されるような「人生が虚しくてスローに見えた」り、「食欲も記憶力も集中力も奪われた」り、「イライラ」して、「取っつきにくい人間に」 なったり、「感情が無くなっ」たりすることはあるのに、それが黒い犬として描写されるところは「うん、そんな感じだよね」という感覚がありません。
良かった私はうつ病ではないと思いたいところですが、ピンと来なかった故に強い危機感を感じています。
たとえば風邪であれば、その予兆をたくさん知っています。喉の調子がおかしかったり、体がだるかったり、「あ、風邪になるかもしれない」と気付きます。そんなときは可能な限り休息を取って風邪を回避できます。
もし、心が疲れているとき、その「黒い犬」っぽいものに気付くことができれば、「あ、自分やばい」と気付き、相談するとか対応を始めることができます。でもそれが良く分からないのであれば、気付いた時にはうつ病になりきっているかもしれないのです。
幸い私は今までうつ病になったことはないですが、でも自分もなるかもしれないという不安感は常に持っています。不安なのはうつ病だけではなくて、くも膜下出血、癌、交通事故、痛風とかもですけど。どれも、自分はなったことはありませんが、いろんな話を見聞きすることでいろいろイメトレして、予兆があれば対応したいと思っています。
なので、その記事のタイトルを見た時も、うつ病がどんな感じなのか分かるかもしれないと大変真面目に観て読んだのですが、冒頭に話したように残念ながらピンと来なかったのです。ちなみに動画は英語ですが、分かりやすいイラストがもっとたくさん出てくるので、テキスト読んでからぜひ動画も観てください。
少し、角度を変えてみます。
今まで鬱な方と関わった時の経験で、「頑張れ」みたいな前向きなアドバイスをしてはいけないというのは意識するようにしているのですが、この記事を信じていいなら少し考えやすくなりました。だって黒い犬のせいですから、本人にいくらがんばれって言っても仕方ないですよね。
さらにもし「黒い犬」で表現して良くなれば、「いま黒い犬がいるの」と言われれば「じゃ仕方ないね」と言えるし、「今日はおとなしい」と言われれば「じゃちょっとでかけようか」とか誘えるし、こっちから「今黒い犬いる?」とか聞けるようにもなるかもしれません。
この動画がどんどん広れば、「黒い犬」でびたっとくる人はまわりとその言葉を共有できるようになるのではないでしょうか。
それにしてもこの「黒い犬」というのは、そう表現しなければならないというのは、よほど複雑な状況なのだと途方に暮れます。
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