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一年以上前に終了した電子書籍化事業に対し、「事業で支援したのが不適切なコンテンツがある!」とツッコミが入っているようです。
アダルト本やオカルト本も 復興予算の電子書籍化事業 - 朝日新聞デジタル
なんて破廉恥なタイトル(棒書籍の電子化を通じて東北復興を支援する。そんな名目で国が2012年度に10億円の復興予算を付けた「コンテンツ緊急電子化事業」(緊デジ)に、不適当な本があったなどの批判が起きている。事業を進めた団体は、出版社に対して内容の再確認を要請中だ。緊デジで電子化されたマンガの書影を載せたチラシがある。題名は『あぁん…極上の快感エロス&Hぜんぶ見せますっ!!』。
ということで、目録見てみました。
「あぁん…極上の快感エr(ry」は叶のりこさん他の女性向けマンガで別冊フレンドKCに掲載されたもののようです。他にも、「あぁん…Hな快感愛 ぜんぶ見せますっ!!」など、同じシリーズが並んでいます。
さっそく、ネットで立ち読みしてみました。立ち読みに性描写はないので、性描写がどの程度なのかよく分かりませんが、雰囲気的にまあ多分青年向けコミックと同じ程度の性描写だろうなと感じました。6万冊余りのリストの中にはマンガがたくさん含まれていて(体感半分)、青年向けコミックもどかどか入っています。
記事には「アダルト本などが少なくとも100点」とありますが、「あぁん…極上の快感エr(ry」がダメなら、内容的にはだめなのもっといっぱいあるだろうなあああという感じです。そこに踏み込まれてしまうと大変なので、「あぁん…極上の快感エr(ry」などさすがにタイトルがやり玉に上がりそうなのは、さっさと補助金返還して幕引きを図ってほしいところです。
ちなみに、記事にはオカルト本も問題になっているようですが、リストを眺めてたら偶然「MMR マガジンミステリー調査班」も入ってるの見つけました!
これも、補助金返還対象になってしまうのでしょうか……。てか、MMRなら補助金なしで電子書籍化して元取れると思うのですが。
また、「あぁん…極上の快感エロス&Hぜんぶ見せますっ!!」というタイトルから、リストを「エロス」で検索してみました。全部で15作
ドン・ジョヴァンニ 音楽的エロスについて
江戸の性風俗 笑いと情死のエロス
モーツァルト いき・エロス・秘儀
エロス身体論
批判のエロス 消費文化のなかの「天皇制」
邪悪な文学誌 監禁・恐怖・エロスの遊戯
自我の狂宴 : エロス 心 死 神秘
人はなぜ戦争をするのか エロスとタナトス
あぁん…極上の快感エロス&H ぜんぶ見せますっ!!(1)
モードとエロスと資本
「裏声」のエロス
マグダラのマリア : エロスとアガペーの聖女
機械仕掛のエロス
エロスに古文はよく似合う
オフィス街のエロス
ほとんどは一見、問題なさそうなタイトルに見えますが、最後の「オフィス街のエロス」はちょっと調べた感じだと官能小説っぽいので、これもどうなるのか気になるところです。
ちなみにリスト眺めてたら、「キスより簡単」という見覚えのあるタイトルがあって、立ち読みしたら、石坂啓さんの懐かしい作品でした。これの性描写どんなだったか覚えてませんけど、ヒロインは「主人公の女子大生で貞操観念は薄く」「(姉と)男性を共有したりもする」ようなお話なので、それなりに性描写あったはず。これも補助金返還対象なのでしょうか……。
「みんなあげちゃう」とかあれば分かりやすいのですが、それはリストにはなかったです。なんかこれは!っていう破廉恥な青年マンガ思いつけばいいのですが、すぐには思い出さないです。すいません。
さて、これは典型的な「ネオことなかれ主義」を考える題材です。「ネオことなかれ主義」は、以前
民主主義に隠れる「ネオ事なかれ主義」を身につける
とか
「ネオ事なかれ主義」で進まないTPP
で紹介しました。なにをやっても1万人に一人くらいは「それを絶対許せない」という人が現れるため、それを超える場合は、石橋を叩きまくるようなことをし、あるいは炎上上等で臨み、それを避けたければ、せいぜい千人に程度にしか届かない範囲でするという手法です。
その視点で考えると、「書籍の電子化を通じて東北復興を支援する」なんて、すがすがしいくらい突っ込まれるのが明らかです。
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