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前回、
たくさんのローカル通貨を使いこなす未来の普通
の中で、コミュニティーの中でローカル通貨を作ると、そのコミュニティーの中の経済活動が活発になることをさらっと書いたのですが、さらっと書きすぎたのでもう一度書いてみようと思います。
たとえばコミケなどの同人誌即売会では、同人誌やそれに関連するものが売買されますが、これをコミケ通貨でやりとりするようになるとします。同人誌を買いに行く人はまずコミケ通貨を用意します。円で買ってもいいし、後述する方法でも構いません。
そしてコミケに行き、そのコミケ通貨で同人誌を買います。
同人誌が売れてコミケ通貨を手に入れた人は、それで他の同人誌を買います。それでコミケ通貨を手に入れた人はさらに、、とぐるぐるコミケ通貨はコミケクラスタの人の中で回ります。
たくさん同人誌が売れた人はどうしましょう。同人誌に使い切れないくらい手に入った人は生活費として使いたいです。であればコミケ通貨を売って円を手に入れる方法があります。あるいは、アマゾンのウィシュリストみたいなところで、これ送ってください、○○コミケ通貨払います、みたいにリクエストすれば、コミケ通貨を欲しい人がその品物を手に入れて送ってくれることでしょう。
そうやってコミケ通貨はまた同人誌が欲しい人のところに帰っていきます。
そうやって、コミケ通貨はコミケのコミュニティーの経済活動を活性化していきます。
大切なことは、こうやってぐるぐる回っていることです。
これが経済です。よく見るコピペをネットから拾ってきて転載しますが、
ときは8月、黒海沿岸の町。雨にぬれる小さな町は活気がなく、すっかり寂れていた。
人々は借金を抱えて苦しい生活をしているのだ。
その町へ、一人の旅人がやってきた。
そして町に一つしかないホテルに入ると、 受付のカウンターに100ユーロ紙幣を置き、部屋を選ぶために2階へ上がって行った。
ホテルの主人は100ユーロ紙幣をひっつかんで、借金返済のために肉屋へ走った。
肉屋は同じ紙幣を持って養豚業者へ走り、100ユーロの借金を返した。
養豚業者はその紙幣を握ると、つけにしてある餌代と燃料代を払うために販売業者に走った。
販売業者は100ユーロ紙幣を手にすると、この厳しいご時世にもかかわらず、つけでお相手をしてくれる 町の遊女に返そうと彼女のもとに走った。
遊女は100ユーロ紙幣を懐にしてホテルに走り、 たびたびカモを連れこんだホテルに借りていた部屋代を返済した。
ホテルの主人は、その100ユーロを受け取ると、紙幣をカウンターの元の位置に置いた。 ちょうどそのとき、部屋をチェックして2階から降りてきた旅人が、どの部屋も気に入らないと云って 100ユーロ紙幣をポケットにしまいこみ、町を出て行った。
誰も稼いでないけど、町中の誰もが借金を返し終わり、町は活気を取り戻した。
これ、話を借金返済にしているからあれ?と思いますが、そうでなくて、みんなその時買うっていう話にしてしまえば、それがいつもの社会なのです。ぐるぐるお金を回しながら、自分の必要なものを手に入れていくのです。
ですから、コミケを活発にしたければ、コミケ界隈だけに通用する通貨を作ってしまえばいいのです。上記のようにコミケ通貨で、同人誌以外のものも手に入ります。いわば国が通貨を作るのはそのためです。自国の中でぐるぐるお金を回して、自国の経済を発展させるために、自国の通貨が欲しいのです。
最近中国の経済が悪化傾向ですが、そんな中国に対して、輸出中心ではなく内需拡大せよという声が高まっています。貿易は世界の経済を活性化しますが、輸出するものだけ作っていても一向に国は発展しません。必要なものを全て輸入に頼っては、輸出で稼いだ金はすぐに出て行ってしまいます。そうではなく、同じ出て行くにしても、上の例のように、ぐるぐる回してから出せば景気が良くなります。
お金には、今もう一つ問題があります。それはお金でお金を作れて、しかもお金がありすぎることです。
いわゆる投資や融資をすることで、お金は自分で増えていきます。もう本当はその向こうで実際にお金を生み出す何かがあるのですが、
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